霧雨の道北・調査マラソン

今年は、北海道新聞社野生生物基金の助成を受けてハープソンを行っている。少し助成金を使って、道北に説明会を兼ねた両爬普及のお話しをしに行ってきました。なかなか、思い切って遠くでお話できないできたので、今回はあちこちに足を伸ばさせていただいています。

お昼過ぎに、サロベツ湿原センターで話を始めるので、家を5時に出ていきました。もくもく進んでいくと、少し時間が余ったので、遠別町(かなり北)の遠別川の左岸側(南側)の砂浜を少し探索。ここで何かのトカゲやヘビが出たらいいなあと、探していました。

この場所を地図上で標準地域メッシュを確認するページ(リンク切れ)で2次メッシュを確認すると、674106。これをハープソンの地図で見ると「遠別」エリアですな。
で、結果はと言うと

7月1日
674106:遠別エリア
確認両生類爬虫類なし。
流木などあるが、多くは砂に深く埋まっており、
その下にいる生物も多くはない。

風がつよい。波の花ができるくらい。寒い。霧っぽい。


哺乳類:エゾシカ
親子がちらほら。道路に出てこないでね。
鳥:カモメspp
近くの砂浜の上で30くらいかたまって
強風をやり過ごしているようだった

両爬的に残念でしたが、いないというのも結果の1つ。というか、天気厳しいなあ…。

それなりに良い時間になったので、サロベツ湿原センターにやってきて、準備などをさせていただきました。

周知するのが十分ではなかったとも思っていたので、聞きに来てくださる方がいるかどうか、不安でもあったのですが、フタを開けてみれば、最初から最後まで聞いてくださった方、通りすがりでしたが、しばらくお話し聞いてくださった方々もあり、多いときで20人くらいの方々が聞いてくれていました。ありがとうございます。

講演の様子を、サロベツ湿原センターのみなさんが、ブログにアップしてくださったので、こちらにリンクさせていただきます。

サロベツ湿原センター
【報告】 北海道の両生類と爬虫類講座が開催されました

楽しんで頂けて、大変ありがたかったです。聞きに来てくださった方の中には、教え子や、お仕事でとてもお世話になっていた方などもいて、そういうのも、とても嬉しかったです。

さて、夕方まで、どっぷりと両爬漬けのお話しをしたあと、折角なので、お天気悪いけど、サロベツ原野の木道を歩いてコモチカナヘビに会えたらラッキー、で歩いてきました。

7月1日
674155:豊徳エリア
確認両生類爬虫類なし。
お天気が全て^^;
霧と霧雨。蒸すが寒い(15℃くらいかな)

鳥:シマアオジ、ノビタキ、カッコウ、ノゴマ、その他
木道で、鳥を撮影している方々がいて、シャッターを切っているのでそちらを見るとシマアオジが。昨年は道内で繁殖場所が確認できたのがサロベツだけだったというポスターもあったので、貴重な動物を見れました。(遠かったけど、遠いほうが生物的にはストレス無くていいよね)

はるか遠いシマアオジ

ノゴマ

軟体:ヒメマイマイ各種、オカモノアラガイ
ホンブレイキマイマイがいないかと、探してみたのですが、おそらくここで見たマイマイはヒメマイマイのみ。でも線あり、線なし(白)、線なし(茶)、殻頂とんがってるやつなど色んなタイプがいました。

ノーマル・ヒメマイマイ

茶色・線うす・ヒメマイマイ

白・線なし・ヒメマイマイ

殻頂高い・ノーマル・ヒメマイマイ

ヒメマイマイ(線あり)は、軟体の出てる部分の濃い黒線が
2本(大体はセンターと腹側)

日が落ちてきて、小雨ならアマガエルが道路に出てくるのをカウントしようと思ったのですが、気温はガンガン落ち(12℃)、雨もかなりとんでもない量(稚内で1時間40mmの大雨情報)降っていたので、今回はおとなしく寝て、翌日朝早めに活動しようと考え直し、天気予報を眺めながら、あすの移動予定を立てたりしつつ、就寝。

7月2日

朝、7時過ぎに出発。案の定、霧雨で温度が低い(12℃)。それでも、せっかく来たのだからということでコモチカナヘビが過去に記録のある稚内市の場所へ行ってみました。

7月2日
684106:声問エリア
確認両生類爬虫類なし。
植物から構造物、アスファルトも全て濡れているので爬虫類は、やっぱり出ないですよね。強風もあって早めに退散。

鳥:オオジシギ
元気に飛び回って鳴きまくって、羽音たてまくっていました
植物:まだ、ヤマドリゼンマイ?なども伸び切っていない印象。

ここまで爬虫類が厳しいなら、マイマイを見ればいいじゃない。今日一日の天気予報を見ても、爬虫類は厳しそうなので、道北と道東の一部に産する、ホンブレイキマイマイを探すことにした。道東に行った時に、少し探してきているんですが、見つけられず「憧れ3年目」のマイマイ。

7月2日
674177:曲淵エリア・貯水池付近
確認両生類爬虫類なし。
途中でヘビでも落ちていればと思ったり、フキの上にアマガエルがいればと思ったり、小さい沢には、エゾアカ・エゾサンがいればと思ったり。しかし、いませんでした。

植物:わりと刈られた後のような植物が多い。
フキやオオイタドリ。細い川沿いにはヤナギsp。
軟体:マイマイが全くいない。オカモノアラガイばかり。

いわゆる全てハズレポイントをひいてしまいました。

7月2日
674177:曲淵エリア・少し離れた流れに移動した
確認両生類爬虫類なし。
だいぶ諦めついてきた。水の溜まってるところが意外とない。

鳥:ところどころ、電柱にオオジシギ


昆虫:マエジロオオヨコバイ?、アイヌクビホソジョウカイ
小さいけど、すごい綺麗な配色のヨコバイがいた。調べてみるとマエジロオオヨコバイのオスみたいな雰囲気

ピントを葉っぱに取られる

紺、水色、黄色の配色がとてもきれい

車内に侵入してきたアイヌクビホソジョウカイ(だと思う)

軟体:ホンブレイキマイマイ
川に面した斜面に生えてた腰~肩くらいの高さのフキの一群に、
ついにホンブレイキマイマイを発見!

やや明るい沢周りの

フキ・イタドリ群落で

ちっさ!一応、ホンブレイキマイマイでした

2匹めも小さい

稚貝のレモン色きれい。殻はかなり脆い。

ホンブレイキマイマイは、軟体の出てる部分の濃い線が1本
(2本に見える場合はセンターとやや背側かな)

若干大きい幼貝がフキの裏にいた

いやいや、うれしい!しかし殻口がヒビ入ってるね

成貝は見れなかったけど、いいものを見た。ラインばっちり。

稚貝なのでレモン色のきれいなやつ。全部で大小3個体の稚貝を見つけた。オカモノアラガイ少なかった。

とりあえず、憧れ生物、ホンブレイキマイマイに会うことができて満足。

この先は、二択。
①コモチカナヘビの最南端記録(生物多様性センターが出してるこの資料の310ページ)
この場所がどういうとこなのか確認して帰る
②日本海側に出て砂浜でトカゲ探ししながら南下して帰る

結局②にした。
①はピンとくる場所に目星がつかないので、もっと調べてから。
モニタリングサイト1000とかが引用元なのかな…。(だいぶ調べついたので、またの機会に何か書くかな)

で、②を選択して、稚内市抜海町の砂浜でビーチコーミング。

7月2日
674174:抜海エリア
確認両生類爬虫類なし。
わりと流木下などは発酵熱のせいか暖かく、
生き物が結構見れた。

鳥:主にカモメspp、コヨシキリ
昆虫:ゾウムシやオオハサミムシなどがいた。

オオハサミムシ

軟体:ホッキガイかな?貝殻が大量に落ちてました
甲殻:ホソハマトビムシ?やワラジムシ類が流木の下に割とたくさん。

ホソハマトビムシ?(跳ねるフナムシみたいなやつ)

植物:ゼンテイカやエゾスカシユリ、ハマナスが多めに咲いている

手前オレンジがエゾスカシユリ、
一番多く咲いてる山吹色のがゼンテイカ、
左奥のピンクがハマナス

意外と漂流物をひっくり返すのは疲れる。それに、20℃行かないのに蒸し暑い。海岸探索はもうちょっと、余裕のある時にしよう、そうしよう。と、いうことで海岸線を南下。

温度も若干上がってきたし、雨もあがりつつあるので、最後の期待を込めて、サロベツ原野の南部を歩いた。

7月2日
674145:稚咲内エリア
確認両生類爬虫類なし。
結局今回もコモチカナヘビには会えなかった。

鳥:コヨシキリ、ノビタキほか

コヨシキリ

昆虫:ドクガ系(ヨシドクガ?)の幼虫

かゆそう

かなり凶悪そう…。と思って見ていただけのはずだったんだけど、家に戻る途中から右手指2本が腫れ上がって猛烈な痒さに。この個体かそれ以外の個体に触ってしまったかな。

植物:カキツバタやゼンテイカ、ハマナス。
ホロムイイチゴやツルコケモモなどの個人的に好きな野草スイーツ系も
(保護域なので、ここでは食べれないけど)

ホロムイイチゴ

ツルコケモモの咲き始め

ツルコケモモの満開

ツルコケモモって子供の頃聞いた時、爆笑した記憶がある。ツルコケってあたりだと思うんだけど、昭和の子供だったなあ。

ヤマドリゼンマイかな?

コモチカナヘビゾーンって感じの植生だね。湿原の乾き始めたあたり。

天塩川をまたぐ。遠別川もまたぐ。この辺で、若干、植物などの感じがちょっと変わりますね。ゼンテイカとかだいぶ減るような気もする。

そして遠別町の温泉地へ。若干道路が乾いてきて、17℃あるので、ここの途中で、ジムグリが出たらいいなと車を走らせる。が、甘い。

7月2日
664176:歌越エリア
確認両生類爬虫類:ニホンアマガエル声(録音できず)、エゾアカガエル幼生
温泉近くの溜池で、アマガエルの鳴き声。
録音しようと20分ほど粘るが、結局録れず。
別の溜池で、エゾアカガエルの幼生。孵化して時間の経っていないものから、後ろ脚生えたものまで様々。

育ったエゾアカガエルの幼生

上から見ても防御体型ではないね

結局、対サンショウウオ防衛体型のものはいなかった。そしてこの池ではアマガエルもサンショウウオも幼生はおらず。

哺乳類:キタキツネ、エゾタヌキ
温泉から溜池の移動の間にキタキツネの子供が道路を横切る。アマガエルの溜池近くに廃屋を壊した資材が積んであり、それをひっくり返して爬虫類を探していたところ、タヌキの親子が資材の一角から出てきた。ごめん。すぐやめて退散。
鳥:アマツバメsp
これが飛んでいるお陰で、沼などの水場の確認がしやすかった
軟体:エゾマイマイ
ようやくエゾマイマイが見つかりました。しかもかなり白いね。ほかに縞のあるエゾマイマイも。ここでは他の種類のマイマイを見ることはなかったな。

白いエゾマイマイ

線ありエゾマイマイ

植物:コシカギク、エゾニュウ
コシカギクは爽やかな匂いのあるカモミールの近縁種。移入種。移入は南方からのが多いけど、これはの北方からの移入種だそうな。

コシカギク

太いエゾニュウは北から南へ下りてくると少しずつ減少してく印象。

行きに目をつけていた、トカゲやヘビを探しやすそうな茂初山別川の河口周辺も覗いてみるが、雨と霧で、探す気力をそがれ、また今度ね。

7月2日
664166:初山別エリア
確認両生類爬虫類:なし
探しやすそう。いそう。だけど今日は無理。

ここでとりあえず、北部フィールドを終了して、羽幌のコンビニで家までの間に何かの調査しとこうと言うことでひとり作戦会議。

ちなみにこれ、両方美味しかった。

すげーおすすめ。コスパも良い(両方150円くらい)。ドライブ的にも食べやすいのと、微妙に眠気覚まし。

で、ヒキガエルの分布のさらなる広がりが、あるかどうかを見とくつもりで、石狩川に合流する雨竜川の周辺を見ることにしました。一番石狩川から遠い雨竜川近くの水場を鶴田の沼、雨竜川、中洲、石狩川を挟んだところにある三日月湖(滝川市)を見ることに。

で、留萌から高速で北竜ひまわりICまで行って、目的地に行くつもりだったんですが、IC下りたところに田んぼがあったので、オタマを調査。

7月2日
654156:美葉牛エリア
確認両生類爬虫類:ニホンアマガエル、ツチガエル(声)

アマガエルらしいヒレの高さですね!

アマガエルらしい目の位置ですね!

幼体も出ていました

アマガエルの幼生を確認してたら、違和感のある声が聴こえるので、よく聞いてみるとツチガエル。田んぼに5個体くらい鳴いてて、近くの用水路でも同じか、それ以上の数が鳴いてた。

見てる限りではツチのオタマジャクシや卵塊はなかった。

北竜町でツチガエルは初めての確認。近隣にはいたはずなので、そこから来たのかな。ちょっと心配になったので、少し近隣(道の駅サンフラワー周辺)も見ておいた。

7月2日
654146:恵岱別エリア
確認両生類爬虫類:なし
寒いのと、時間が微妙(夕方)だったからかもしれないけど、アマガエルの声も確認できなかった。近接する林などがあまりない田んぼ地帯だったので、そもそもの個体数は多くないかもしれないね。

ひとまず、これで元の目的の、雨竜町に向かう。

7月2日
654137:江部乙エリア・鶴田の沼
確認両生類爬虫類:ニホンアマガエル(声)、アズマヒキガエル(幼体)
暗くなるまでの間、車で待っていると大量のアマガエルが鳴き出した。

しかし一方で、やっぱり。ヒキガエルはいました。

完全に日没してから池を一周して3~4cmの幼体が3匹。多いのか少ないのかはわからないけど、幼体の大きさからして去年生まれた個体だろうな。定着確認エリア、いろいろ広めに調査した方がいいのかも。

なんとなく選んだ、石狩川左岸側の三日月湖周辺は暗くてよくアクセスわからなくて、周りを車で走っただけでしたが、

7月2日
654137:江部乙エリア・石狩川左岸三日月湖周辺
確認両生類爬虫類:ニホンアマガエル(声)
たぶんヒキガエルはいるのではと思うけど、この日は見つからず。アマガエルの鳴き声だけ記録しておきました。

哺乳類:アライグマ
田んぼの間の農道を悠々と歩くアライグマを見かけました。このフィールド最後の確認動物となりました。

このあと、自宅へ帰りました。長い一日でしたよ。

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ヘビの出ない6月後半

6月後半。
お天気はグズったり晴れたり。自然(植物)の季節の進みが若干遅い気がする。

6/16
近所の公園のイチゴポイントを訪れる。去年、実と葉だけだとはっきりしない種類が色々あったから。

ナワシロイチゴ。
イチゴの仲間に赤い花があるのを知らなかった去年。(勝手にみんな白い花だと思いこんでた)実がなった状態で調べ始めた時に、調べつかなかった思い出。

6/17
フラワーソン下見で、ちょこっと近所歩き。変なコナスビ発見。

弱って葉っぱおかしくなっているのかと思ったら、どうやら「斑入り」状態みたい。花を見つけれたからコナスビとわかったけど。

黄色いコナスビの花。

健康な普通のコナスビと。雑草もこういう品種にしたら喜ぶ人いるんかね。

リンゴコフキハムシ。エビガライチゴの葉っぱにいました。バラ科ならなんでもいいのかな。

6/18
フラワーソン本番。何箇所か見て回ろうと思ったんだけど、思いの外、植物の種の確認が進まなくて、かなり大変。初参加は、だれか植物に詳しい人と一緒に行って練習しておいたほうが良かったかもしれないと後悔したりもする。

目的の場所に行く前に目に入ったコシカギク。これも最初わからなかった。つぼみのものがあったので、ペットボトルで水挿ししておいたけど、咲かない…。

…?すでに咲いている??

と思って調べてみたら、周りの白い花弁(舌状花)をつけないで筒状花だけで咲く、コシカギクらしいというところからわかってきた。

昔の砂利の駐車場みたいな、他の植物が嫌うような場所によく生えてるらしい、ということがわかると、比較的どこに行っても目につくようになった。ああ、植物難しい…。やっぱりわかりやすいのは

爬虫類ですな。ニホンカナヘビが日向ぼっこしてました。(ハープソンエリアは「石山」ですね)

わりと見かけるササバギンラン。でも、この辺の識別も難しい。

別の場所にいくつか咲いていたやつ。ササバギンランかな、と思っていたけど、クゲヌマランのようだ…。

地味だけどわりと好き。フデリンドウ。

6/18
近所にてフラワーソン本番。昨日のおさらいを拾いつつ、もう少し範囲を広げる。

サイハイラン。いいね。ランって言うとコチョウランがすぐイメージに出てきてたけど、最近はサイハイランとか、コケイランとか、野の小さめのランがイメージに湧くようになってきた。「フラワー」ソンだから、花の咲いてないのは関係ないんだけど気になる葉っぱ。いつも名前を忘れる。

ミズヒキでした。葉っぱにシミがあるんだよね。

サルナシは花、ぎりぎり咲いておらず。つぼみで確認。

今まで目に入っていなかった花。ハクウンボクって言うようだ。この花が咲いてる様子が「白雲」っぽいんだって。

クリとミズナラがあったからか、

アカアシクワガタ~♪

「なんだアカアシか」としばらくすると邪険に扱われるアカアシクワガタだけどシーズン初めはちやほやする。

ぽよんぽよんの

マメホコリ系の幼菌。変形菌も良い季節になってきました。

エゾハルゼミは終息に向いつつあるかな。ナルコユリ系の茎にしがみついていました。

爬虫類はいなかったけど、マムシグサが咲いてました。今年の爬虫類運の無さはかなりのもの。未だにヘビを見つけられていない。

エゾサンショウウオの越冬幼生の見られる池も世代交代。越冬した大きな幼生は上陸して姿を消したので、今年生まれた幼生がたくさん出ていました。(ハープソンでは石山エリア)

6/19
家のすぐ近くで発見。

シロホシテントウ。シロホシテントウ系統の仲間の中でも斑紋がくっきりしているのでとてもきれい。

6/21
恵庭の学校で授業をしたあと、帰り道の北広島でフィールドしてきました。(ハープソンエリアは石狩広島)

トノサマガエル(北海道では外来)。若くて小さめの個体。あまり気温が上がらず寒い印象でしたが、結構捕まりそうな数がいました。

ニホンアマガエルもボチボチ。この辺で見られるオタマジャクシはニホンアマガエルが多かった。

アマガエルの幼生は上2つの写真くらいの成長具合。トノサマのオタマもいないわけではなく、見かけるものはかなり小さいので、時期によるものだと思う。もっと季節が進むと、目につくほど増えると思われる。

6.23
久しぶりのやや遠目のお出かけ。岩見沢市の南部に行ってみました。トウキョウダルマガエルの初発確認地周辺。(ハープソンエリアは上幌向)到着して割とすぐ捕獲。

トウキョウダルマガエル(北海道では外来種)。たくさんトノサマガエルを見て、目が慣れてくると微妙な短足感を実感できる。

田んぼが多い地域なので、畦や道路の間に、見たことあるような草がちらほら。ここで目についたのは

キャットミントと言われてるたぐいの植物。わりとはびこってる区画があった。

わりとトウキョウダルマガエルが多い区画だったので、あまりニホンアマガエルはいないかも、と思っていたんだけどふと見たフキの上にニホンアマガエルが座ってました。

目標としていたトウキョウダルマとアマガエルを見てしまったので、河岸を変えて、利根別自然公園に行ってみました。(ハープソンのエリアは岩見沢)

入り口で見事なアラゲキクラゲの群落に出会う。

この仲間は毒ものもあまりなかったと思うので、いつもちぎって食べてみようかと悩むのだけど、
やっぱキノコは怖くて手が出せない。キノコムシはいっぱい食べに来てました。

ミヤマオビオオキノコかな。5匹くらいいました。

森のなかには

なにやら危なさそうな看板。警戒しながら木道を歩いていると

うーん、風で倒されたんじゃなさそうな、何か大きな動物がなぎ倒していったような不気味なあとが。早めに森から上がりました。

しかし駐車場付近のフキの上から視線が。

ああ良かった。熊じゃなかった…。ご懐妊中のニホンカナヘビでした。カナヘビは出るけど、ヘビはいない。ヘビっぽいものと言えばこれくらい。

ヘビイチゴの黄色い花。

今日の最後、岩見沢で移動中に見つけた、庭園風の池に寄ってみた。玉泉館跡地公園というところ。スイレンがいっぱいあって、何かいそう。

結果、

ツチガエルが鳴いていました。岩見沢市ではまだツチガエルの記録なかったような気がする。ハープソンの報告書に載せておきましょう。

6/27
ちょっと調子を崩したので、近所を散歩リハビリ。

コシカギクのニオイをかいでちょっと元気回復?

ヤマグワの黒く熟した実を食べて、元気回復。

ナワシロイチゴは…実はまだまだだね!

お、サルナシの花びらが落ちてる。上を仰ぎ見るとサルナシの花がかなり上の方に少し。

実はまだまだだし…。

花見てがっかり。雄しべしか無い雄性花でした。(つまり実がならない木)

道路には白いふわふわがいっぱい。

ドロノキを見ると、ドロノキの花からフワフワが大発生中でした。

そしてドロノキにはドロノキの住人、

ドロノキハムシが付いていました。一瞬、マダニに見えた…。

そして毎回絶賛お悩み中のテントウムシ。

裏返してみたら

足の腿節が黒いので、オオニジュウヤホシテントウではない模様。エゾアザミテントウかな。それよりも、足の関節のいたるところから虫汁出すの、初めて見れました。バッタのように口から出してるんだと思ったらちょっと予想外のとこから出してましたね。

最近のご近所テントウ、シロホシテントウですが、ここでよく捕まえます。

ネグンドカエデ。それも

うどんこ病のような、カビに侵食されてるやつ。シロホシテントウは菌食と言われているので、
これを食べに来てそうな気がします。

今日のいちごは、

痛いトゲと痛くないトゲに密集された茎。

葉っぱの裏は明らかに白い、

エビガライチゴでした。ナワシロイチゴより風味が良いとか。実がなるのを楽しみにしておこう。

ハンノアオカミキリ。小さくてきれい。

この後、まもなく離陸なさいました。

ミヤマナルコユリをオオアマドコロと見分けてる最中に、蚊にキューッと一杯やられたりしながら、ジメジメした変形菌ゾーンへ。

マメホコリ系のやつ。

ツノホコリ

王蟲の集団に食われている腐海の変形菌(クダホコリ?)。

その近くにはこのクダホコリ系?の終わったようなやつがあった。でも、さっきの食べられてたのはオレンジで、ムラサキホコリの幼菌は透明っぽかった記憶があるので、別の変形菌、もしくは変形菌ですら無いものなのかもね。むずい、むずいよ。

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5月の後半

5月後半くらいから体が疲れがちで、結局のんびりペースに戻ってしまった。

0522
札幌市西区で用事を済ませた後に五天山公園に行ってきた。大きな池があるんだけど、その周りでニホンアマガエルが少し鳴いていた。

池にはおたまじゃくしは見当たらない。大きい池にはエゾアカガエルはいないのかな…。

でも、ここでサンショウウオの卵嚢らしきものを見た、という情報を頂いていたので、ヒルムシロの繁茂する水面を確認していくと

あったあった。無事に孵化できてるかわからないけど、古くなったエゾサンショウウオの卵嚢。こんなぬるそうな池にも、産んでるのね。

少し池の上流方向に、小さな流れがあったので、覗いてみたら、エゾアカガエルのおたまじゃくしが無事に見つかりました。

ちょっと遠いね。あと、こちらも古くなったエゾアカガエルの卵塊。

ハープソンでは、この公園で3種確認できました。

五天山は石切場のような場所で、晴れてたらトカゲとかいそうだったけど、この日は曇って風があってダメだったよ。

あと、マムシ注意の看板もたくさんありました。環境的に見てもおそらく、生息していると思います。

0529
庭にて。

スーパーで買った山わさびの切れ端を植えて2年。だいぶ大きな葉を茂らせるようになりました。今年の晩秋か、来年の春ごろ掘り出してみようかな。

おそらく、害虫になるものと思われるナガメ。いつ見てもついてる。ものすごい多くなったら対策しないとね。

これは普段サルナシによくいるトビイロツノゼミ。山わさびに出張してきたみたい。

なにかのゾウムシと交信中?

留守になっているサルナシには

ん?ツノゼ…ミ?ではないな。

擬態したクモでした。ちょっとツノゼミっぽく見える。ツノゼミに擬態して獲物を取るのかな。
それともこのクモもツノゼミも、枝に擬態しててその結果両方が似た姿になっているのかな。

0529
厚別~滝野~石山、少し出先で散歩。

テンナンショウ属の何かね。マムシグサの仲間と自分はよく言うけど。茎にマムシの模様みたいなガラがあるからそう言われるけど、花もまた独特だよね。

久しぶりにムラサキケマンが目に入った。ヒメオドリコソウと一緒に生えてた。

フラワーソンに向けて、少し花を見て慣れようとしてましたが、やっぱりすぐ行き詰まりますな。

あとで調べてわかったけど、ササバギンラン。

ギンランだけでも幾つか種類があって、なかなかその見分け難しいね。

これもしかしてツタウルシかい?歩くとこのそばに生えてて、ちょっと危なかったかも。割とすぐ切られる植物だと思うから、ちょっと覗き込んでみた。

これから花がさくのかな…?

帰り道に、少し林の混んだところを車で走っていると、

やった、撮影できた^^; ニホンカナヘビです。とりあえず証拠を押さえた(ハープソンでやっと記録)ので、カナヘビを捕獲してみます。ぶじに捕まえたので、見てみると

なかなか立派なメスでした。

腹部にも交尾時にオスに咬まれた跡がいくつか残ってます。これから卵産んで行くんでしょうね。

0530
自宅内に羽音をたてて虫が侵入。気がついたらシャツについててびっくりした。

ハネカクシの仲間だね。わりと歩くの早いから、ちょっとハチかと思った。

ハネカクシが甲虫の仲間だと知ったのはわりと最近の話。何かハサミムシとか、そういう原始的なものかと思ってました。

スーパーで買い物の時、奥さんが1つの「灯台つぶ」のパックに執心。結局購入して帰ってきたのだけど、殻にクモヒトデがついてたのね…。

クモヒトデの種類までは調べきれなかった。だって、クモヒトデってヒトデと別の「綱」の生き物で
クモヒトデ綱なんてのを構成するくらい、大雑把な分類なのね。

それよか、チリメンモンスターから始まった、奥さんの混入生物探し、だいぶ堂に入ってきたなー。ワレカラ、アニサキス、テンタクラリア…あれ、半分以上寄生虫のような気がする。

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鳶色

庭虫のシリーズ。今日はツノゼミ。

RIMG5218

サルナシの余分な枝を剪定していたら葉の葉柄にツノゼミがくっついてた。

RIMG5207

アップで見ると、ヨコバイやアワフキより確実にセミっぽい顔してます。

RIMG5198

角は微妙だけど、虫の図鑑で調べるとおそらくこれはトビイロツノゼミ。トビイロってほかにもトンボとかゴキブリとかいろいろいるんだけど、トビイロゲンゴロウってやつが少しぶっ飛んだカラー(個人の見解です)をしているので「トビイロ=ぶっ飛んだきれいな感じ」だと思っていたのですが、このツノゼミはただただ茶色。改めて調べてみると「トビイロ=鳶色=トビみたいな茶色」だった…。

カラーサンプル:鳶色

勉強になった。かもしれない…。

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おたずねむし

最近身の回りにいて、よくわかんなかった生き物。調べてみたけど途中でココロ折れてしまいました。しかし、全くわからないのも残念なので、人脈を利用して、種名判別までのヒントをいただけたらと思って
記事作成しました。

その①

ハエ目の何か。2016年6月30日。恵庭市恵野の生協の駐車場で車内が暑くなると嫌なので、少し窓を開けていたら帰り際に車内で飛び回るのを確認。ここで入ったか、別で入ったとすれば、数日前に行った石狩市親船の砂浜環境関連か。

黄色くて何かのアルビノかと思っていたけど、違いそう。だけど、どこかで見たことあるような気がしないでもない。図鑑「札幌の昆虫」で近似種に行き当たらず。

では写真。

RIMG5285

大きさは中型かな。

RIMG5287

斜め後ろ。

RIMG5289

背面。

RIMG5286

腹面。

RIMG5281

横面。
羽の影になってて、背面写真では見えにくいけど、腹部後端背面に斑点があるね。

7月5日22時20分追記: シマバエ科のHomoneura sp. あたりが近そうです。
参考にしました:
我が家の庭の生き物たち(都内の小さな庭で)
昆虫図鑑:ハエ目(双翅目)(岐阜大学) リンク切れ
(http://chigaku.ed.gifu-u.ac.jp/chigakuhp/html/kyo/seibutsu/doubutsu/07hae/)

 

その②

カメムシ目のなにか。2016年7月5日。札幌市南区真駒内の小規模畑環境にて。アワフキとかヨコバイとか、そのへんかと思う。羽はあるように見えるが、歩きまわるのみ。サルナシの近くの鉄柱についてた。

RIMG5309

大きさは、文字が10.5ptの印刷物なので、虫の体長は4mmくらいかも。

RIMG5317

くっきりした白いバンドが入る。ちょっとドミノローチっぽい。

RIMG5325

横顔は、植物の汁吸ってますって感じの顔だ。成虫でいいよね?

7月5日23時20分追記: ホソアワフキの一変異かな?
参考にしました:
皆様のFacebookでのコメント
Cuckoo spit and froghoppers
Philaenus spumarius (Linnaeus, 1758)  MEADOW SPITTLEBUG

もし、情報が入ったら、書きなおして虫の名前を正式なものに差し替えます。

2017年7月30日追記: クロサジヨコバイやシマサジヨコバイとよばれるものにそっくりだ

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帯化

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今回は5月25日に行ってきた出張後のフィールドの記録です。(※ハープソンの地図のメッシュ番号はこの地図で確認しています)

出張は道東でしたが、暑い日と寒い日にあたって、しかも安物のレインウェアで蒸れてクラクラになった。「ササやイバラでどうせ破けるし…」という考えで、レインウェアの価格ランクをおもいっきり下げるとただでさえ少ない体力を、ガリガリ削られる結果になった。何度か繰り返してしまっているこの問題、二度と繰り返さないようにしよう…。

出張の仕事の帰り道、少し生き物を見てきました。

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わりと久しぶりに見た、オドリコソウ。庭で雑草取りでヒメオドリコソウはよく取ってるんだけど、ヒメの方は、なかなか強い雑草で、調べてみるとヨーロッパ原産の移入種みたいだね。

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あとで食べた、ニリンソウ。この花のは取らなかったけど、これは緑色の花してる通称ミドリニリンソウ。原因は変異だとか、病変だとか、諸説あるみたい。

一番インパクト強かったのはこれ。

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2つのセイヨウタンポポの花がくっついてる。こういうの、専門の言葉があって「帯化」というみたい。「帯化」は最近だとこんなニュースもあったね。
ベーコンが巻けないじゃないか・・・北海道で巨大アスパラガスがドーンと生えてきた

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茎も2本分の太さだ。あとで考えたら、折って中の空間がどうなってるのか見てみればよかった~。1_1 (5)

花は不気味なんだけどね。

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エゾハルゼミも良く鳴く季節になりました。アルビノのエゾハルゼミだよ。…と言うのはウソで、羽化したてです。

ではハープソンの方、行っときましょう。

5月25日 北見市本沢 メッシュコード654365(花園)

北見市に住んでいた頃、よく観察に行っていた山に入ってきました。

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まだ雪が残ってましたね。さすが道東。夏タイヤで走るのは問題なかったけど、道を雪が覆ってたら山に入れなかったかも。

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この山のエゾサンショウウオの卵嚢は綺麗なのでとても良い。環境が良いのね。もう、7~8年は見てなかったから、ちょっと場所が壊れてないかとか、乾燥してないかとか心配だったけど、大丈夫そう。でも少し浅くなったのと、落ち葉が少ないからか、エゾアカガエルの幼生が全くいない。たぶん原因はこれ。

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エゾサンショウウオの越冬幼生。おそらく食い尽くして、エゾサンショウウオの新生幼生の出待ち中。前は水場がもう少し深くて落ち葉も多かったから、エゾアカガエルの幼生も隠れ場があって少し混獲できたんだけどね。

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6cm級の立派な越冬幼生でした。ここにはエゾアカガエルの幼生はいなかったけど、別の水たまり(同じエリア)で無事に、

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エゾアカガエルの幼生を確認できました。とりあえず抑えておく基本2種を確認して幸先良し。幼生の周りの白い点々はカメラの補助光ね。

5月25日 陸別町 メッシュコード654325(釧路川上)

この辺の林道を車で走っていたら、排水桝のなかに取り残された個体たちがいた。

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綺麗に赤い、エゾアカガエルの幼体。産卵に来て取り残されたというより、春に活動開始してから落っこちた感じかな。とりあえず救出。

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ぬ?!一瞬キタサンショウウオにも見え、

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一瞬ハコネサンショウウオっぽくも見えたものの、ガリガリにやせたエゾサンショウウオでした。繁殖にやってきたものの、排水桝から出れなかったのね…。とりあえず、救出。頑張って生きて下さいな。

5月25日 北見市上仁頃 メッシュコード654366(上仁頃)

田んぼが見えたので、上仁頃小学校あたりで停車。周りを歩いてみたけど、両爬なし。引き上げようとしたら、一声だけ、ニホンアマガエルが鳴く。10分位、スマホで録音しようと粘ったけど、その後鳴かず、徒労に終わってしまった。証拠がとれなかったので、参考記録。

5月25日 北見市常呂町字吉野 メッシュコード654377(日吉)

道路で突然、ニホンカナヘビが横切った!シルエットだったけど、尾が長い華奢なトカゲだったので間違いはないと思う。…けど、自分の作ったハープソンのルール。撮影や録音出来ていないものは参考記録。

ヒグマが横切った時はドライブレコーダーに写ってたけど、今回は早すぎと小さ過ぎで、きっちり写ってなかったよ…。仕方なく環境状況写真。

RIMG5103

この周り探したけど、カナヘビ見つからなかったな。ひとことで言うと、開けてて本州ならカナヘビいそうな環境でした。あとで、地点確認のため、、見つけた周囲を衛星写真見ていたら、なんか面白いものが写ってました。

名称未設定 2(google mapsを利用表示)

「ところ」って書いてあった!

5月25日 佐呂間町字仁倉 メッシュコード664307(浜佐呂間)

道路で「うにょんうにょん」してる物体を発見。ああ、ついにヘビか…。とおもいきや、道路に転がっているゴムひもだったりすることも多い。しかし、明らかにうにょんうにょんしてる。車停めてダッシュして捕獲!

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自分のハープソン2016初のヘビ、アオダイショウ。うすいろグリーンと言った感じの綺麗な色だね。道東だから、ハッカになぞらえてミントグリーン?144cmのかなりな立派な個体でした。気温21℃で、風もかなり強かったのですが、たまたま目の前を横切ってくれたので、拝むことが出来ました。

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リリース前の一枚。結構怒らせてしまった。久しぶりのアオダイショウの筋肉はしなやかで力強かった…。リリースしていると、100m位先で、うにょんうにょんしてる。しかも動きが早い。やばい。久しぶりの100mダッシュ。息も絶え絶えになって捕まえてみると、

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かなり薄い縞のシマヘビでした。ダッシュで吐きそうなので、ちょっと袋に入ってもらっていて、ひとやすみ。

回復してから個体を調べさせてもらいました。101cm。シマヘビにしては良いサイズ。ダッシュしなかったら、逃げられてただろうな…。ダッシュしてよかった。

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カメラのレンズが気に入らなかったのか、やたらとレンズを咬みついてきた。掴んだりいじったりすると、シマヘビはやっぱりアオダイショウより筋肉少なくて非力だな。

5月25日 佐呂間町字幌岩 メッシュコード664317(サロマ湖東部)

思い切ってサロマ湖畔までやって来ました。キムアネップ岬という所周辺ですが、汽水湖のサロマ湖と道路挟んだとこにある水たまりで、昔エゾサンショウウオを見たことがあったので、やって来ました。

過去の場所で確認すると、水たまりはヘドロ臭がして卵嚢もない…。あー、ダメかなーっと思ったけど、よく目を凝らしたら、

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あ!これはもしかして…。デシカメの光学倍率を目一杯伸ばしたら、証拠写真程度には撮れた。

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エゾサンショウウオの幼生ね。まあでも、これじゃ消化不良なので、
すぐ近くにあった湿地を探してみたら

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ちゃんと証拠写真残せました。エゾアカガエル幼生と、エゾサンショウウオ幼生。しかしこのエゾアカガエル幼生、瞳孔が開ききってるな・・・?取るときにダメージ与えたつもりはないんだけど、なにか障碍を持っているのかな…。

5月25日 佐呂間町字富武士 メッシュコード664306(佐呂間)

行こうと思っていたポイントをほぼすべて回ることが出来たので、札幌に戻り始めた矢先に、道路にアオダイショウの死骸が落ちてました。

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轢かれて死んでた。146cmの、こちらも大型の立派な個体。今回はこれが最後の両爬でした。帰宅途中で急いで回ったわりには、記録も色々取れて良かったかな。(しかしヘトヘトである)

また、機会があったら、道東を回ってきたいなー

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の・ぼ・り・べ・つ…と言えば

クマ牧場には行ってないんだけどね。ここ最近の外出やフィールドの話を少しずつ。

8月25日に登別のふぉれすと鉱山で爬虫類・両生類の講義をしてきました。受講者の年齢層は幅広く、小学生~壮年者までいらっしゃいました。

内容は、登別の周辺で見られる両爬と、エゾサンショウウオのネオテニー(幼形成熟)の話をしました。登別には倶多楽湖(くったらこ)という湖が近隣にあり、戦前まではこの湖にはエゾサンショウウオのネオテニーが住んでいたという記録がある。(ヒメマスの移入により、絶滅したとされています)ネオテニーがいたこと、越冬幼生がネオテニーと混同されやすいことなどお話しました。

そのあと、短い時間だったけど、大量に持ち込んだヘビの抜け殻を触ってもらって、種による違いを見てもらいました。

1時間の座学のあと、フィールドへ。ふぉれすと鉱山の周辺には、すぐ両生類や爬虫類を観察できる場所がちょこちょこある。

時期的に、エゾアカガエルやエゾサンショウウオは幼生も上陸が終わって見つけづらい状況になっているかと思ったけど、ところどころ特殊な環境があって、(例えば1日中、日が当たらない流水が入る水たまりとか)無事に4種類の両爬が見ることができました。

ニホンアマガエルの幼生の不格好さを見てもらったり、

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エゾサンショウウオやエゾアカガエルの幼生も見れたり。アマとエゾアカの幼生を比べて見れたのは良かったな。

アマガエルもエゾアカも幼体(上陸してるが未成熟)も見れました。爬虫類は、ヘビは残念ながら見れなかったけど、ニホンカナヘビを見ることができました。

講義も、よく聞いて下さって大変ありがたかったです。講義が終わったあと、スタッフのかたに倶多楽湖を案内して頂きました。

登別といえば、クマ牧場なのですが、個人的には倶多楽湖でして。ネオテニーが生じた湖水を肌で感じてみました。凄い冷たいのを想像して…。

さわってみると、ぬるい。想像以上にぬるい。岸辺で日当たりの良い所で25度。岸辺の日陰で22度。こんなものなのか。同行してくれたNさんが湖に詳しい方にお話を伺ってくれて、やっぱり特殊な湖だということがよくわかりました。

火山湖で、もともと魚はいなかった。深さも150mくらいあり、表面の温度は毎年かなり上がる。でも湖底の方は安定して低温。でもここ数年、温度が少し上がっている。昔は日本で3本の指に入るほどきれいな湖水だったが、魚の移入に伴って、水がだんだん悪くなり(エサを撒くなどもあったよう)、かなり水質が落ちたが、最近は改善してまた水は戻り始めている。
エゾサンショウウオの産卵は周囲の沢付近で見られる。多くはないが湖面でも見られる。幼生はいるかどうかはよくわからない。

などなど。お話聞けて、とても良かった。倶多楽湖も環境見れたし、かなり満足。

夜は、ふぉれすと鉱山に宿泊させてもらった。(宿泊設備もあります)ご飯の前に、スタッフの方々・関係者で夜のフィールドへ。バテバテだったので、軽めのフィールドにしてもらって申し訳なかったです。両爬は出なかったけど、いろいろ盛り上がっていました。

照明さんと、撮影隊の図。何を撮っていたかはまた後で。

夕飯は、登別っぽい、地元のものを食べたいとリクエストして焼き鳥(豚)を食べた。焼き鳥といいつつ、刺さっている肉は豚肉です。室蘭地方の名物ですね。

「焼き鳥(豚)」は知ってはいたのだけど、スタッフの方々は自分がうっかり「豚串」と言うと違和感を感じているようだった。やっぱり焼き鳥なのか。これは。炭火焼きで、カラシを付けて食べる「焼き鳥」。タレと塩があるが、塩のほうが好きだな。結構食べたけど、牛肉と違ってもたれなかった。何より、とても美味しかった。次回、講義があるときには「納豆シュークリーム」を食べることになりそうだ。うーん…。

翌日、ふぉれすと鉱山を出て、昨夜の撮影隊の場所で、昨日のブツを確認。

白い覆面をしたエゾゼミ。もう、このエゾゼミはすでにお亡くなりになっている。

冬虫夏草とか、そういうライフサイクルを持っている菌類による感染死だと思うけど、ちょっとキレイだと思ってしまった。虫を操って高い場所に行き、胞子を広く拡散させる。なんて凄い菌なんだろうね。

その後は、苫小牧で別の相談があったので、苫小牧に向かいがてら、フィールドを見て歩く。

虎杖浜やポロト湖、ヨコスト湿原。白老町の地形図で通り道で目につくところを見た。両爬の外来種を見ることはなくてちょっとホッとはしたけど、ポロト湖の湖岸ではいくつかでかいザリガニの死骸を見たな。生息してて死んだのか、死んだものを捨ててあったのかはよくわからないけど。

苫小牧についたけど、約束の時間まで余裕があったので錦大沼に行ってみた。湖一周散策路は、キノコ観察好きな人にはたまらない場所かもしれない。(食べるではなく、観察する人向け)見応えのあるでかいキノコがかなりたくさん種類があった。ここまでいろいろ見たのは、アポイ岳の低標高地以来だ。

キノコが菌に侵されているのも目立った。キノコが白いカビに侵食されてる感じのやつ。でも、写真はほとんど撮れなかった。

すごい蚊が多くて、立ち止まると襲撃される。やや小型の蚊のくせに、服の上からもお構いなし。ここの蚊は、人生で3本の指に入るくらいえげつない蚊だった。

集団襲撃力 B (叩いても意味が無いくらい来る)
お構いなしに刺す A (ジーンズの上から)
痒みの強さ A (運転しててイライラする)
痒みの持続性 B (3日)
しつこさ B (森の外まではついてくる)

ちなみに関東の住宅に出る蚊なら

集団襲撃力 D (何匹か始末すると静まる)
お構いなしに刺す C (刺しやすいところを選んでる)
痒みの強さ B (寝てても痒い)
痒みの持続性 A (5日)
しつこさ C (撃退すると去っていくものもいる)

さらにちなみに、今まで一番イヤだったのは佐呂間の湖岸で襲われた黄色っぽいやや小型の蚊。

集団襲撃力 C (湖岸の葦原は個体数多し)
お構いなしに刺す A (ジーンズの上から)
痒みの強さ S (刺された瞬間痛い。痒みは猛烈)
痒みの持続性 D (1時間程度)
しつこさ C (湖岸から離れるといない)

こんなん評価しても意味ないんだけど(体質によって違うだろうし)評価してやりたいほどのイライラを引き起こされました。蚊でイライラしたの久しぶりだわ。

でも、その襲撃に耐えて見ていたのはツノホコリ類。変形菌に近縁なものだね。(変形菌にカテゴライズされないことも多い)色々観察するとわかるんだけど、この仲間は他の変形菌の子実体に比べると、水々しい。写真にとっても、透明感とみずみずしさが残るんだ。ただし、標本にしようとすると、元の形は維持することができない。

これはツノホコリっぽい。別の場所には…

エダナシツノホコリっぽいものが生えてました。真性粘菌亜綱の普通の変形菌のアートした形も引き込まれるものがあるけど、ツノホコリ亜綱の、このみずみずしさも引き込まれるね。で、3日ほど、蚊に刺された30箇所以上の場所に痒み止めを塗り続ける生活に陥ったわけだ。あのとき、運転辛かったなー。

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O-Bone

お盆はいかがお過ごしでしたか?仕事や生活パターン柄、全くカレンダー通りの動きはしない自分ですが、お盆は、暑の国SAITAMAから、息子たちが遊びに来ていました。私は自分の旅行時には旅行先を晴れさせる特殊能力(?)があるのですが、息子はさらに進化させた能力、楽しい時は晴れさせる能力を持っているようです。

外に遊ぶ時は雨を降らせず、移動時にまとめて降らす…。親子ともども晴れ男なわけです。

息子は一時期動物敬遠する時期がありましたが、今年は随分積極的に動物に触る姿をみました。頼もしくなったものだね。

SAITAMAでも、山手線が止まるようなところに普段住んでいるので、こちらの環境で遊べる事して遊んでいました。

渓流釣りをしていて、ニホンカナヘビをゲット。しかしまだまだ、カナヘビの追い方は未熟。「指でつまみに行くんじゃない!手のひらで抑えるようにして採るんだ!」と、親父からの愛の指導を賜り(?)、2匹捕獲していました。

で、釣りの方は

ニジマスを釣り上げました。最初、パーマークが出ていたので、ヤマメ?との嫌疑の声もありましたが、背びれをがっしりと見せてニジマスアピール。このあと、美味しくいただきました。

自分も、もちろん釣り上げましたよ。釣り上げたけど、岸に上げたあと、ニジマスが自力で川に帰って行きましたけどね。

うちの裏手のダム敷地でヒガシニホントカゲも釣って遊びました。すぐにコツを掴んで釣り上げおって、頼もしいこと。

今年の自由研究は「黒錆ラジオ」を作るということで、生物系の自由研究ではなかったのですが、自由研究とは別に理科の研究というのもあって、そちらもコイルを使った何かを作る…と言っていたので、手伝おうと思っていたんだけど、作るための参考書を忘れてしまったということなんで、これを薦めてみました。

変形菌。これはムラサキホコリ系のもの。子実体がちょっと短くて、全体がバラけているので、ムラサキホコリとは別種、と思う。これの子実体の乾燥標本を作って、変形菌の生態や、標本にした種類をわかるところまで調べて理科の研究にする、ということで落ち着きました。ちなみに3つの変形菌が採集できました。

これは多分、モジホコリ系の変形菌。そして、その場で種類まで行きつけたのは

ススホコリsp(多分)ですね。

今回は参考書にもちょうどいい本が出ていたので、(森のふしぎな生きもの 変形菌ずかん)基礎書としてはとてもいいのではないかと思って買いました。買ったとは言っても、Amazonで買ってSAITAMAに送ってしまったので自分は読めないんだけど…。またSAITAMA行ったら読ませてもらおう。

標本は無事に出来たので、今後どこまで自力で調べていけるかですね。自分よりずっと詳しくなって教えてほしい。

こういった変形菌の近くにはもちろん昆虫もたくさんいるのでそちらも順次観察。

しかしガが苦手な息子にバッドニュースだったのですが、マイマイガがちょうど大発生していたので、なかなかこちらは恐ろしかったのではと思います。

おっこちてたコエゾゼミ。

最初、息子にちょっと注目されたキマワリ。しかし、ものの5分で周りに大量にいることに気づき、飽きられてしまった昆虫。

アカアシクワガタ。普通種だけど、涼しいとこのクワガタだから、SAITAMAからみたら珍種かな?

見たがってたルリボシカミキリにも会えました。色合いは、ほんと別格だね。

個人的にはあんまり好きになれないノコギリカミキリ。息子は躊躇なく捕獲。頼もしい。が、ガが飛んでくると逃げる。自分がノコカミ苦手なのは、素早いこと、ツルツルなとこ、ちょっと柔いとこ、捕まえるとものすごくキーキー鳴くとこだ。若干Gとイメージ重なるからかもしれない。(鳴くとこ以外)

で、こちらに来たらかなりスケジュールびっちりの息子さま。札幌在住のいとこと遊びに行きました。

河原で石割ってパイライト(黄鉄鉱)や小さな水晶さがしたり、

海釣りしたり。ウグイたくさん釣れたけど、海釣りですよ。他はマハゼ、ヌマガレイかな?この他にショウサイフグ的な小型のフグの幼体が釣れたけど、さすがにリリース。(不安なので)

上の魚は、美味しくいただきました。ウグイちょっと警戒して塩コショウ多めで、3枚卸しにしてフリットしたらくさみもなく、熱いうちに美味しく食べれました。しかし、ウグイって一生懸命調べても「うまい」ってなかなか書いてない魚だよね。

…と、満喫した様子で、暑の国、SAITAMAへと帰って行きました。帰った途端、毎日夕立ですよ。凄いですね。

そして自分の、お盆のラストは、新しいヘビ用アイテムを手に入れてきました。友人が作ってくれたものですが、大変すぐれものです。

下も別の友人が作ってくれたスネークフック。上が今回作ってもらった保持可能なスネークフック。基部のトリガーを使って、先端部の出し入れをし、ヘビの頸部を保持できるものです。

首を保持するぶぶんは、ウレタン等で保護されており、掴んでもヘビが首を怪我したり、窒息しないような愛のある作りです。

今年から、道内でマムシをもう少し本腰で調べようと思っていて、スネークフックや厚底靴・長靴を使えば、なんとかいろいろ見たり、手で保定することは出来るんですが、このスネークフックのお陰で、両手フリーの状態でマムシなどを保定できそうなので、
今後はゆっくり体鱗数なども確認していけそうです。とてもいいものを作って頂きました。実戦投入は今シーズン内にはあるかな?

先方のご厚意で、作っていただいたので、ささやかなお礼として、刀削麺を一緒に食べてごちそうしてきました。

食べかけで申し訳ないけど…。興味のある方は、江別のこちらで食べれるので是非どうぞ。食感としては、スイトンとウドンの間くらいの感じかな?ちょっとボリューミーなので、お腹は結構膨れますよ。

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ちょっと一息

14日で続いていたイベントが終わって、ちょっと一息つきました。気が緩むと、失敗することが多いので、しばらくは、事務的なことを進めて、気が緩まないようにしないと。

さて、一息前に行ったイベントは7月14日。恵庭のルルマップ自然公園で生き物探しと、生き物のすみか(最終目標は主に爬虫類)について考えて来ました。

現場に向かう途中、ジムグリを拾う。今年、相当ジムグリと遭遇してる感じがする。

ジムグリ、地味で良い。魅力を伝えるとなると、褒め言葉が思い浮かばないけど、悪い言葉も思い浮かばない。

上顎のかぶさり具合は、やっぱりアップだね。

あ、こんなことしてる場合じゃなかった。遅れそう…。急ぎ、会場へ向かう。なんとか間に合った。

下見でエゾアカガエルの成体をみつけることが出来た。幸先いいかもしれないなー

ルルマップ自然公園ではパークゴルフのクラブハウスの一角をお借りして、先週見つかった生き物、多分この辺りでいるんじゃないかと思われる両爬、それと、今日は爬虫類のすみか的なもの作ってみようか、という話。時間はかかるかもしれないけど、環境を考えていじっておいて、いずれ爬虫類が住んでくれるような「隠れ家」になってくれればいいな。ちょっと端材を林縁の日当たりの良いところに積んだけど、まだまだ未完成です。(「完成しない」ものなのかも知れないけどね)

その他、生き物の観察。

爬虫類に出てきてもらえると良かったのだけど今回はヘビ、トカゲともに現れてくれず。虫と両生類の観察になりました。

この日はエゾゼミの羽化が盛んでした。昼間なのに、幼虫が羽化に向かおうとしていたり、中には背中がバックリ割れて、成虫が出てくる途中のやつなどもいました。あとで、写真撮ってなかったことに気づいた。

公園内ではトノサマガエルが水回りに生息しているけど、捕獲がとてもしにくい。捕獲出来ると、プラケに入れてみんなでじっくり観察できるので、是非捕獲したいところ…。

…となんとか参加者の方が、1匹、大きな♀を捕まえました。一番望ましい形で見ることが出来たのかもしれない。

飼育したいというお申し出があったので、移入種であることを確認してもらい、自宅で最後まで飼育してもらうことになりました。

トノサマのいた湿地で泥ごと水をすくうと、1匹オタマジャクシが採れました。この写真だと右眼しか確認できませんが、すごく体側寄りに目がついています。ニホンアマガエルのオタマジャクシですね。成体はまだ見つけられていないのですが、この湿地帯のどこかには生息しているみたいです。

これで先週からのカエル確認はトノサマガエル、エゾアカガエル、ニホンアマガエルの3種となりました。

他にもいろいろ昆虫がいたりして、これはこれで各分野の、エキスパートが調べたらいろんな生き物が見つかりそうな場所でした。これはウラナミアカシジミかな。羽化に失敗していて、地面近くにいました。反対面はこんな感じ。

頑張れば飛べるけど、思う方向に飛べないようでした。昆虫はわからないものいっぱい。

ハエ目。それ以上は、いろんな科に微妙に似てる奴がいて自分には絞りきれない!今回は子どもの質問にもいくつか答えに詰まってしまうものがあって、即答できないけど、なんとなくわかってもらったっていうのがあった。

Q.セミの飼い方教えて!

A.セミが食べるのは木の中を流れる樹液。飼うには生きた樹木が必要で、それを揃えるのは多分とても大変。それでいて、上手に飼えたとしても、1ヶ月も経たずに死んでしまう…と考えると飼育しないほうがいいかもしれないねぇ

とりあえず、上のように答えたけど、飼育しないように薦めたのは、どうだったかね。もしかしたら、すごくアイデア出していい飼い方を開発したかもしれないし、多くの人が経験したように、虫かごで干からびさせて、少しの罪悪感から、命を考えたかもしれない。

飼育をしないことを、こちらから薦めたのは、ちょっと良くなかったかな。とにかく大変だ、ということだけを伝えて、自分で決めさせる方が良かったなと思います。

また、訊かれた時には、なるべく自分で決める、考える返事をしたいと思います。

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宮古の思い出(2013.5) Part3/4

思い出しつつ、2017年に書き起こしています。

宮古島にはわりと普通に見られるサキシママダラですが、宮古島の中でもいろいろパターンが有るようです。上の写真のは、比較的宮古島で普通の、全体的に明るい色が多い個体ですね。

マダラの仲間っぽく平たいおでこ。

わりと神経質で咬んできますが、触ったりしない人はほぼ無害です。

八重山(石垣や西表)のサキシママダラを知っていると、ホント変な顔にみえます。

全体的に明るい色が少ない個体もいます。

さて、シロアゴガエルです。資材に紛れて入ってきたと言われる外来のカエルです。13年前に宮古島に来た時は、どこにいるのかよくわからない感じの限局した感じだったけど、わりとどこでもいる感じになってました。

卵は、アオガエルの仲間なのでモリアオガエルと同じような泡巣に包まれています。わりと目立つ。

ここにも

泡巣というのは、卵を乾燥から守る構造になっています。

表面だけが乾いて、中は湿っているので、この中で卵が孵化してオタマジャクシはもがいて下にある水たまりに落ちます。この卵の下はヤエヤマイシガメが何匹もいましたが。(宮古島では外来種&外来種…)

わりと体色変化もできるんですね…。

一瞬似たように見える写真だけど、ジャコウアゲハだ。宮古島のは固有の亜種らしいぞ。あんまり細かくわからないけど…。そういえばジャコウなのに匂い嗅いだこと無いなあ。

黒っぽいガ。目立つ胴体以外は真っ黒のようにみえるけど

これこれ。すんごい色彩なのね。クロツバメという名前のガです。この時はわりとよく見たガでした。

夜になるとまたいろいろな生き物のいろいろな姿が。

クマゼミの羽化。

ミヤコニイニイの羽化。

ヤエヤマイシガメ。これも個体数が半端ないの。水場があればいたるところにいました。

追い回してるのもいるし…。後ろの個体は背甲の分割が細かいのね。

まだそのカラムーチョの袋に入ってるのか…。よほど好きなんだろうな…。

ぱっと木に目をやると、大型のネズミ。ドブネズミかクマネズミあたりなのかな。それだったら耳の大きいクマネズミかなあ、と思ってたんだけど、宮古島にはクマネズミ属のナンヨウネズミというのも記録あるみたいですね。そうなってくるとわからないなー。

さて今度は晴れた昼に海に出てみます。岩礁地帯ではこんなお出迎えも。

ミヤコトカゲ。ちょっとかわいい姿勢。

全身のお出ましです。日本だと宮古諸島だけで見ることができる南洋系のトカゲ。海に面した岩礁でよく見ます。この日は晴れていたけど気温があまり高くなく風があるせいか、あんまり個体数が見られませんでした。もうちょっと写真撮りたいので岩礁で粘っていると…。

!!ウミヘビだ!

ヒロオウミヘビだ!!基本は夜行性なので、徘徊してるところを見れたのは本当にラッキーでした。折角なのでつきまとって写真を撮らせてもらいます。

青と黒のバンドが美しいですね。近い仲間は他にエラブウミヘビアオマダラウミヘビもいますが、バンドの間隔と形からヒロオウミヘビで間違いないようです。

そろそろ海に帰りたさそうです。でも、本当は帰る場所は昼間は岩礁です。昼は岩礁で休み、夜は海に出て活動するサイクルですね。

宮古の海の水は本当にきれいです。

ウミヘビも爬虫類なので、水面に出て呼吸をします。そしてコブラの仲間なので、決して手は出さないようにしてください(死にます)。咬みやすい性質のヘビ、咬みにくい性質のヘビなど色々いますが、結局はこの個体の性質と状況によります。大人しいと一般に言われていても毒蛇を触ることは推奨できません。ちなみにヒロオウミヘビはわりと咬むことがあるタイプかと思います…。
ウミヘビと名がついても、魚類であるダイナンウミヘビやミナミホタテウミヘビなどもいますが、それらはもちろん魚類なのでエラ呼吸で毒はありませんが鋭い歯があります。この名前による混乱を起こしている人をたまに見ます。

だいぶ引き止めてしまいました。ごめんね。私から避難するためにとりあえず海に行くようです。わざわざ昼に出てきてくれて写真撮らせてくれて、ありがとうね。とても嬉しかったです。

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