The laying eggs situation


Salamandrella keyserlingii
Siberian salamander
北山椒魚(キタサンショウウオ)

Photograph by Baikada (ばいかだ)
*CANON EOS 7D*

This article about the laying eggs situation of Siberian salamander of the end of April of this year in Kushiro Marsh of Hokkaido.
何万年も何十万年も、それよりも多くの永い間、毎年行われてきたと思われるキタサンショウウオの繁殖期。今年は4月の末に観察しに行った。

しかし私はあと30回も40回も見ることは出来ないだろうな。そう思うと、今後も大事に観察したくなる。…ような気がする。

オスが尾を振り、体を揺すると、いつの間にかメスが現れる。


Salamandrella keyserlingii
Siberian salamander
北山椒魚(キタサンショウウオ)

Photograph by Baikada (ばいかだ)
*CANON EOS 7D*

When an egg case exits from the female body, the males gather all at once and add a sperm to an egg.
メスの体から卵嚢が少しでも生み出されると、オスたちは何かの物質を感じ取ってか、一斉に集まって卵嚢に抱きついて受精させようとします。


Salamandrella keyserlingii
Siberian salamander
北山椒魚(キタサンショウウオ)

Photograph by Baikada (ばいかだ)
*CANON EOS 7D*

It’s too late.
時すでに遅し。この卵嚢は多分、産んでから1日以上経っていそう。


Salamandrella keyserlingii
Siberian salamander
北山椒魚(キタサンショウウオ)

Photograph by Baikada (ばいかだ)
*CANON EOS 7D*

The egg case immediately after laying out is condensed. And it is wrapped in a blue light like thunder.
生み出された卵嚢は、出来立ての積乱雲のように凝縮して、青い稲光に包まれているようだ。

光を当てると、青く光る。反射光、そしてあの色は構造色なんだろうか。ある程度自力で光る「蛍光色」ではないのだ思います。


Salamandrella keyserlingii
Siberian salamander
北山椒魚(キタサンショウウオ)

Photograph by Baikada (ばいかだ)
*PENTAX WG-3 GPS*

The body surface of Siberian salamander can also shine blue. Does their mucus have a reflective substance?
フラッシュの色温度もあるけど、彼らの体表面も、卵嚢と同じく青く、うっすらと光る。彼らの持つ粘液成分に反射物質があるのかもしれないね。


Salamandrella keyserlingii
Siberian salamander
北山椒魚(キタサンショウウオ)

Photograph by Baikada (ばいかだ)
*CANON EOS 7D*

The egg case of a highly transparent place grows up with a beautiful color.
卵嚢は透明度の高い水の場所なら、美しい反射光を放ちながら中の卵を育てていく。


Salamandrella keyserlingii
Siberian salamander
北山椒魚(キタサンショウウオ)

Photograph by Baikada (ばいかだ)
*CANON EOS 7D*

Even if it discolors brown, the egg in an egg sac is growing.
水質によって茶色く変色しても、中の卵は育っていく。


Salamandrella keyserlingii
Siberian salamander
北山椒魚(キタサンショウウオ)

Photograph by Baikada (ばいかだ)
*CANON EOS 7D*

A beautiful egg case increased a more beautiful red jewel. However, the egg sac is just going to invade this by the kind of ticks.
赤い珠が、青い卵嚢に加わると異様な雰囲気になる。これはミズダニの仲間が、卵嚢の中に侵入しているところだ。いくつかの卵内の仔が死んでいるので、なにか悪さはしているんだろうね。


Salamandrella keyserlingii
Siberian salamander
北山椒魚(キタサンショウウオ)

Photograph by Baikada (ばいかだ)
*PENTAX WG-3 GPS*

Although an accident happens variously, many egg sacs grow up safely.
なんだかんだと育つのは大変だけど、元気に育つ卵たち。16細胞期とかそういう状態なんだろうけど、自分もそんな頃があったんだよね。


Hynobius retardatus & Rana pirica
Ezo salamander & Ezo brown frog
蝦夷山椒魚&蝦夷赤蛙(エゾサンショウウオ&エゾアカガエル)

Photograph by Baikada (ばいかだ)
*PENTAX WG-3 GPS*

Since it is a habitat of Ezo salamander when it comes out of Kushiro Marsh just for a moment, it becomes impossible to see the egg sac of Siberian salamander.
ちょっと釧路湿原から離れると、そこはもうエゾサンショウウオの生息地。キタサンショウウオと入れ替わってエゾサンショウウオの卵嚢を見ることができる。エゾアカガエルはどちらのエリアもOKなんだ。

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雨のハープソン・春

ハープソンの期間、道内は寒くて雨(雪)模様で、思わしくない天気の日々が続いていましたねー。両生類はなんとか卵は産んでくれているので、出掛ければ観察することはできるんだけど、出かける気持ちを天候に折られちゃった人も多かったのではないでしょうか。

第二期(夏:6/30-7-9)は天気が良くなることを祈ります!

自分のハープソンの期間の動きは、以下のような感じでした。

4/30。
雨。寒い。釧路のフィールドにひき続いての荒天。

この日は、恵庭公園で北海道エコ動物自然専門学校の野生生物コースの野外実習。限局的な環境だけど、止水や流水のある環境差と生き物を見て歩いて、季節のものを擬似ガイドしてもらう内容でした。

学生さんの力も借りて、無事にエゾアカガエルの卵塊も確認。思いがけないものもちょっといたりして、良かった。今度は暖かい日にゆっくりやりたいね。

家への帰宅途中に雨で出てきたエゾアカガエル成体を発見。車通行量が多くて、車止められずに写真撮れず。残念ながら参考記録。

この件で気分的に不完全燃焼を起こしたので、帰り際の山に入ってエゾサンショウウオを掴む。(産卵待ちのオスを発見)掴んだ肌がすごくスベスベになる。ハンドルを持つ手がスベスベで運転しにくい。サンショウウオの粘液を顔中に塗れば、お肌スベスベになることは間違いない。ただし何か別の衛生的な問題のあるものもたくさん顔につきそう。プルンプルンでもモチモチでもなく、ただひたすらスベスベになる。

5/1・2
なんだかダウン。イベントと、授業の下準備。外はどんより。少し雨。

5/3。
雨。寒い。この日は、滝野すずらん丘陵公園で、エゾサンショウウオの卵を探そう!のイベント。イベント報告はこちら

晴れて、ぽかぽかの陽気でできたら最高なので、来年はてるてる坊主大作戦ですな。

次回の授業のために、産みたてのエゾアカガエルの卵を探しに夜に山に入る。結果、幽霊疑惑が発生。

5/4・5。
どんより雨。寒い…。5/7の実習のためにエゾアカガエルとエゾサンショウウオの幼生を探す。しかし、全く孵化していない。泣きそう。寒いから、卵の中身の成長自体も遅れてるみたいだ。

実習のスケッチのモデルが見つからず、泣いた。全米は泣いてくれなかった。

5/6。
雨。寒い。そろそろ「GW」にキレ始める。

ゴールデンウィークってよォォォ…。『ウイーク』ってのは、わかる・・・ スゲーよくわかる。だいたい休みが1週間くらい続くからな・・・。

だが、「ゴールデン」って部分はどういうことだああ~~~っ!?金色だろーが!太陽出て輝く金だろうがァーーー!ナメやがってこの雨雲、超イラつくぜェ~~~ッ!!雨降ったら金だろうがなんだろうが人間、引きこもるじゃねーか!晴れるもんなら晴れてみやがれってんだ!チクショーーッ!

どういう事だ!どういう事だよッ!クソッ!雨のゴールデンって、どういう事だッ!ナメやがって、クソッ!クソッ!

心中お察し下さい。良い子のみんなはこんなこと思っても口には出さないようにねっ。ちょっと心のなか暴れてスッキリ?したかも…。

で、この日は再び滝野すずらん丘陵公園でイベント。

今回は共育フォーラム、滝野すずらん丘陵公園、北海道爬虫両生類研究会の3者で協力して、滝野でハープソンをしました。

自分はとても、「企画」や「進行」が苦手です。このへんに特に自信がないので、講演とかの時にはよく自宅リハーサルするんですね。しかし今回は、共育フォーラムと公園、とても心強いバックアップ。フィールド観察に、そのあと両生類の観察結果を検討する時間を設けたり。雨の中、参加してくれたみなさんも、色々楽しめたんじゃないでしょうか?

野外では、

506takino (9)

ツチガエルの越冬幼生。7cmちょいあります。泥の中で寝ていたようです。

506takino (8)

かなり綺麗な状態のエゾサンショウウオの卵嚢。下はヘドロ状でなく、質のいい枯葉メインのリターなので、卵が綺麗なままの状態なようです。

506takino (7)

エゾアカガエルも安定した産卵。5/3の子供イベントとは違う方面を探してみたのですが、意外にサンショウウオの産卵があちこちで見られます。でも「観察のしやすさ」はかなり厳しい感じかもしれない。

506takino (6)

エゾアカガエルの成体も水中の泥の中から発見しました。たいへん痩せておられます。婚姻瘤(こんいんりゅう)があったのでオスですね。命削って繁殖しているようです。

506takino (5)

コオイムシ類も取れました。

滝野すずらん丘陵公園は、固まった範囲に違った環境があるので、「環境の差」を観察するのには色々やりやすいですね。水の生き物でも、流水・静水・止水の生き物、止水でも深い止水・浅い止水の生き物、いろいろ観察出来ます。

506takino (4)

あと、管理棟などもあるので、講演的なことや、生き物を見たあとのまとめなんかもやりやすいんですね。

506takino (3)

ナメコみたい。キノコは全然識別できないので、ナメコっぽいねー、と話していたんだけど、この朽木は昔、ナメコ栽培のホダ木だったらしく、本当にナメコだったのかもしれない。

506takino (2)

わからん。綺麗なキノコ。

506takino (1)

わからん!絵の具をこぼしたような、多分菌類。

5/7。
やっと晴れ・やや強風

ハープソン最終日だけど、予備日的に設定した月曜日なので、参加者は多くないかも。そこで晴れてくるとは、なんたる呪い。

円山動物園に用事があって出かけてきたのですが、園内で個人的な大事件が!

507maruyama (2)

ヘビヌカホコリ(たぶん)!!憧れ変形菌じゃないっすか!「そのへんにある」というまやかし文言渦巻く身の回りにありながら一切その姿を見たことがなかった変形菌。子実体なのに、キノコっぽいフォルムを全くしていない屈曲子嚢体タイプの変形菌。

園内に転がっていた朽木の下。爬虫両生類館のヌシ、H氏の「このへんの樹の下にエゾサンショウウオが越冬してたことあるんですよね」のヒトコトとともに繰り出された「神の蹴り」によって
転がった朽木の裏には、そんなドラマティックな生き物が転がっていたのです…。

507maruyama (1)

手にとって見れば、こういう状態でして。

507maruyama (3)

寄って撮れば、まるでプレッツェルですね。

507maruyama (4)

ヘビヌカホコリのすぐそばには、身が黒い小型のマイマイが隠れてました。小型種なのかな。結構平たい。

ハープソン2013・春
個人調査エリア:5エリア(恵庭・島松山・定山渓・無意根山・札幌)、
別チームでの調査エリア:(清田・大楽毛・山花・遠矢)
個人確認種:2(エゾサンショウウオ・エゾアカガエル)
別チームでの確認種:+2(キタサンショウウオ・ツチガエル)

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釧路一晩隊(ハープソン2013)

ちょっと移動が多かったので、記事の更新が前後しています。

今回は4月27-28日に1泊で釧路に行ってきた時の話。

4月28日からハープソンが始まったこともあって、まずは記録関係の記事をに書いていこうとおもいます。(釧路でのフィールド私感はまた別記事で)ちなみに、調査した場所がどのエリアに当たるのかを調べるのは、こちら(ハープソンの予行2012)を参考にしてみて下さい。

釧路旅は、学芸員のHさんやHHS副会長のTさんと一緒に動く日程だったのでハープソンの個人記録用チーム(ばいかだ)とは別に、「釧路一晩隊」を結成しました。(1泊2日だから…)結果は

こんな感じ。クリックすると拡大するので、書くときに参考にしてみてね。4/27日は、ハープソンの期間外なので、参考記録として挙げておきました。

28日からハープソンスタート。なので、28日からを本記録として挙げています。

本記録

  • 遠矢エリア・4/28・キタサンショウウオ卵嚢の写真(IMGP0573.jpg)

IMGP0573

今年のハープソン本記録の1種目はキタサンショウウオでのスタートでした。写真は水中写真です。青光りする卵嚢がとても綺麗ですが、あえて青光りしていない水も茶色い場所で撮ってみました。エゾサンショウウオの卵嚢よりも、中にある卵の1つ1つが小さくて、
数がたくさん入っています。

  • 遠矢エリア・4/28・エゾアカガエル卵塊の写真(_MG_0450.jpg)

_MG_0450

今季のハープソンではこれの記録が一番多くなると思います。確認エリア数がどれだけ計上されるか、楽しみですね。

  • 山花エリア・4/28・エゾサンショウウオ成体の写真(_MG_0571.jpg)

_MG_0571

釧路湿原辺縁部のあたりのエゾサンショウウオですね。運良く、成体が見つかりました。

  • 山花エリア・4/28・エゾアカガエル卵塊の写真(_MG_0058.jpg)

_MG_0058

苔むしていて(正しくはコケじゃなくて藻類っぽいけど…)、緑色になった卵塊。暖かいところにある卵塊が、こんな感じの変化を起こしていることがあります。

以上が、釧路一晩隊のハープソンの正式記録です!釧路は実際には4/27から入ってフィールドをしていたので、期間外の4/27の記録は参考記録として計上しておきましょう。まずは釧路に入る前にちょっと入った阿寒周辺の山。

  • 上庶路エリア・4/27・エゾアカガエル卵塊の写真(IMGP0520.jpg)

IMGP0520

時間差卵塊。上に乗ってる小さな卵塊はごく最近産卵したもの。残念ながら、楽ちん移動出来る範囲にはエゾサンショウウオの卵嚢はなし…。そして夜にはキタサンショウウオの産卵を観察していました。

  • 大楽毛エリア・4/27・キタサンショウウオ成体の写真(_MG_0319.jpg)

_MG_0319

地上は暴風&霧雨のよろしくないコンディション。でも水中はどこ吹く風だったようです。オスが尾を振りディスプレイ中。「大楽毛」は「おたのしけ」と読みます。

  • 大楽毛エリア・4/27・エゾアカガエル成体の写真(_MG_0386.jpg)

_MG_0386

キタサンショウウオを観察しているといつの間にか出てきているエゾアカガエル。雨のためかほとんど鳴いてなかったけど、姿自体はちらほら見ることができました。

以上、釧路一晩隊の成果でした!また別記事で、もう少しじっくり書こうと思います。

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3年前の幽霊

滝野すずらん丘陵公園のイベントのあと、実はハープソンも同時進行中なので、うちの裏山のある無意根山エリアの様子を見に行って来た。自分の住む定山渓温泉地区も大変春が遅れている。道路際にはまだ雪が残っています。桜?なにそれ?この硬い蕾、いつ咲くんですか?1週間前に、調査で行った東北南部はすでに葉桜になろうとしていましたが…。

さて、裏山ですが。気温0℃、みぞれ降ってます。道路以外には、しこたま雪が残っていて積雪は50cmくらいあります。いつもGW後くらいにエゾサンショウウオの産卵が見られる沼までやって来ましたが、

IMGP0639

かろうじて水面が見え始めた状態です。春はまだまだ遠いようです。

IMGP0643

しかし1.5mほど下に、何か発見。

IMGP0649

は…び、びっくりした。エゾアカガエルの卵塊だわ。こんな状態の沼なのに、エゾアカガエルは頑張り始めてたんすね…。いやあ、ちゃんと沼の中も見ててよかったー。こんな季節遅れてても、産卵はあるもんだな…。侮れん。

もしかしたらと、付近も覗いてみる。

IMGP0644

あーあー

IMGP0647

あったよ…。エゾサンショウウオの卵嚢も1対。良さげな倒木の下に産み付けられてる…。いままで雪解け具合で、産卵を見に行ってたから、こんなに早く産んでるとは思いもよらなかった。

ほえー。

で、写真からも分かる通り、卵嚢まで7~8mくらい距離があって近づけてません。コンデジと強力電灯で頑張ってもらってなんとか…。

で、写真を撮っている姿は、大変「不審者」なわけです。熊が徘徊する沼を、夜に一人でぼーっと見てるやつがいたら、ヤバい人であるのは高確率でしょう。というか、普通の人であるわけがありません。

しかし、その不審者を見つけて声をかけてくれる人が稀にいるんです。めったに車通らないところなんだけど、自分の姿見つけて車停めて、「おーい、大丈夫かー」と。大変勇気のいる行動ですね。声を掛けられる方も、実は肝をつぶしているのだけども…。

サンショウウオの産卵の観察してますー。ご心配かけてすいません!って、「怪しいものではありません」アピールすると、「ああっ!あんた!!何年か前も沼の中に浸かってた人!!」

3年ぶりの再会でした。3年前は、自分が沼に浸かってサンショウウオの産卵の写真撮ってました。夜中に。3年ぶりの思い出話をちょっとしました。

「あんた、沼に入って自殺すると思った!いや、幽霊だと思った!」

あははは、ごめんなさい。毎度毎度…。自分も実はこんな山の中で人間に会うのが怖かったんですけど…、とは言えなかった。本気で心配して声かけてくれたんだもんね。声かけてくれたお兄さんは、山の上にある施設の管理の方みたいです。まず人に会う所ではないから、怖いし心配になっちゃうよね。

2日前にも、うちの管理人のおばちゃんに夜、こんばんは~、と声をかけただけでものすごく驚かせてしまった。

普通に声をかけただけなのに驚かす、「いきなり声かけんなよ!」と逆ギレさせる、「闇に紛れているの?」と存在の薄さを疑われるなど無駄に人を驚かす才能を持っているようです。そして、この才能が対人関係にいい方向に活かされた例は未だにありません。

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雨でも両生類は頼もしい

滝野すずらん丘陵公園で、エゾサンショウウオの卵を探そう!というイベントをして来ました。どういうわけか、最近出かけるとお天気が良くないのですが、今日の気温は4℃未満&雨…。(私の日頃の行いが良くないのだ)

両爬を観察するのに、雨はあまりかんばしくない事が多いのですが、卵を見えるところに産み残してくれる両生類は観察イベントとしては頼もしい存在です。加者の皆さんには30分ほど、両生類について豆知識を頭に仕込んでもらって出発!

IMGP0615

うにょんうにょんと、巻いているのがエゾサンショウウオの卵嚢。つぶつぶと、固まっているのがエゾアカガエルの卵塊。

IMGP0617

1年を通して水の入っている田んぼでは、ツチガエルのオタマジャクシ(画像の)が見つけられました。生態的に、オタマジャクシで冬越しをできるので、この寒い中、どの両生類の卵も孵化していない時期に十分に成長した姿で見つけることができるオタマジャクシです。その他にもヤゴ類やマツモムシ、トビケラの幼虫やカワゲラなどが網に入りました。

IMGP0611

せっかくなので、卵は少しバットに開けて触ってみましょうねー。おおむね、雨の中でも、皆さん楽しんでくれたように思いました。
両生類は長い時間触らないようにしてね!というお約束もみんな守ってくれました。(人間の手は暖かすぎるので触りすぎると両生類が弱ってしまうので)

寒かったので、爬虫類は見れませんでしたが、エゾアカガエル、エゾサンショウウオ、ツチガエルという3種の両生類を見ることが出来ました。

さて、ここからは私の大反省大会です。

エゾアカガエルの卵塊は、数百単位の卵が固まって球状を成しますが、そうではない卵塊がごく少数ありました。卵塊を形成する卵数も少数で、浮遊しているものもあり、ぱっと該当しそうなものとして、ツチガエルの卵…?と紹介してしまいました。卵径がやたらと大きく感じたので、(ツチガエルの卵径は結構小さい)どうもやっぱりエゾアカガエルのようです。間違ってしまって、ごめんね!!

付近にエゾサンショウウオとエゾアカガエルの損傷した死骸もあったので、もしかしたら、卵もいじられてバラけてしまったのかも、と想像します。「犯獣」として決めつけてはいけないのですが、アライグマならこれらの事件を起こすこともできるかもしれません。

…言い訳です。ごめんなさい!

どこかで今日の参加者の皆さんに、バッチリとしたツチガエルの卵を見てもらってほしいです。過去記事からの引用ですが、参考に。

ツチガエルの卵

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雪解けはひきこもり解除の季節

毎年毎年、冬は引きこもりがち。今年に至っては雪が振ってから出たフィールド回数は片手で数えられる程度。だから雪解け始まって、好きな生物群が現れ始めると一気にテンションがあがってしまう。で、毎年上がりすぎて5月病を迎えるパターンなので、クールに春を迎える予定。

腐海の森と王蟲的な雰囲気
珍しくクリックで拡大する画像

春は家の中から始まる。越冬して外窓に張り付いていたショウジョウバエが動き出す。部屋の中でも、スコットカメムシが歩き出す。今年はこの人にも会いました。

ab

ヒメマルカツオブシムシ。最初はチビタマムシかと一瞬思ったけど体型違うし、うちの中に出るわけないと思ったので、室内害虫あたったらみつかった。なんかこのやり取り、うっすら記憶に残ってたので、去年のtwitter見たら、同じく騙されてた。

家の中にチビタマムシきたー!って少し喜んだけど、ヒメマルカツオブシムシだった…。な、なにか食害に遭ってないかな…?
2011年5月29日 – 11:56

でも、去年も今年も1匹のみ。うちが発生源ではないみたいなんだよね。近隣の部屋で大量発生中なのかな…。
ac

実は明日から少々出張。タラノメを楽しみに成長を待っていたのだけど、今年はちょうどいい時期に留守にしてそうな感じ。多分、出てる間に狩られてしまいそう。

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で、今年もうちの近くでは無事にエゾアカガエルの産卵が始まりました。中のほうが受精してないっぽいけど、良い感じの卵塊が7つ+。帰ってきたらエゾアカガエルの鳴き声の録音しよ。

ae

エゾサンショウウオも同じ日に産卵開始。

af

メス待ちの待機オスは見かけられるほど、また多数の個体が現れていないけど。

こちらは3対。あとは一気に増えていくことでしょう。

ba (1)

で、もう一つ、好きな生き物が現れた。雪解けで現れた、雪の下にあった朽ちかけの倒木の上。

ba (2)

ツブツブした微細なもの。変形菌(粘菌)。多くの種類はもっと暖かくなってから動き出すのだけど、一部は「好雪性粘菌」と言われて、雪解け時期に見つかります。3年前に見つけて以来、久しぶりで結構嬉しい。この記事で最初に使った写真は、この変形菌とそれを食べに来たトビムシ達です。

トビムシが主に食べていたのは下のような状態の変形菌。

c_a

移動体から子実体になり始めたブヨブヨのものに集まってきていました。ここから変形菌は形を変化させていきます。

c_slime_mijyuku (1)

軸(柄)が出来上がりました。こういうランプみたいの、いいよね!

c_slime_mijyuku (1)-2

カミキリが発生した穴の奥にも変形菌。イイダコの卵みたい。

c_slime_mijyuku (2)

徐々に形がしっかりしていきます。

d_slime_pinkumijyuku (1)

子実体の上の方が熟し始めて色づいてきます。

d_slime_pinkumijyuku (2)

雪解け水が常にかかっているので、妖しい感じ。

d_slime_pinkumijyuku (3)

この状態では、そんなに子実体の形が一様でないようにも感じます。融合してたり、かなり自由な感じ。

e_slime_mijyukucya (1)

この色になると、だいぶ形も落ち着きました。個人的にはこの辺りの色も好きです。

e_slime_mijyukucya (2)

素晴らしい!雪解け時期の王にふさわしいとは思わんかね?

g_slime_kanjyuku (2)

完熟するとこうなるみたいです。金属的な光沢が発生して、若干の青み(紫?)があります。種類は、結局わからないんだけど、ルリホコリ系の変形菌ではないかなと思います。

k_slime_hoshi

一部のものが胞子放出状態になってパサパサしてきます。

K_z

胞子を撒き終わったか、胞子を撒けなかったか、どちらにしても使命を終えた感じの子実体。

k_zz

志しなかば(?)で力尽きたのでしょうか?周りのさらに小さなツブツブはトビムシのフンと思われます。

l_kotobi (1)-2

トビムシもよーく見ると、光沢がある。

l_kotobi (2)

横から見ると、なかなかファンタジーな形しています。トビムシ類はトビ「ムシ」と名前がつき、足も6本ですがやや昆虫とは離れた分類位置にいる生き物のようです。

z

真上から見ると甲殻類っぽいです。で、よく見たら右側に別種の大型の黄色いトビムシいたんですね。微小生物、ファンキーで面白いです。爬虫類ももう少しで会えますね!

微小生物の写真はピントがかなりきついです。息止めて、姿勢無理して、雪に埋もれて、だんだんハイになっていきます。

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長い魚

今年はおはようからお休みまでの食生活を豊かにしたいと思います。

巳年にあやかって、先日サンピアザ水族館(札幌市)に行ってきて巳年展示(長い魚いっぱい!)を見てきたのと、自分のモチベーションに活を入れるため、水族館で催された伝説の飼育員H氏のへびトークを聞いて来ました。2月2日にはH氏とコラボレーションしてへび話をするので、いい刺激頂きました。何を話したら、喜んでもらえるかなーと思案中です。

まず、入り口に展示してあったシマウミヘビ(ウナギ系・非爬虫類)に夢中。そしてイシヨウジに静かに大興奮。たくさん写真を撮った記憶だけがあるのだけど、帰ってきて写真落としたら、何故かそっくりイシヨウジの写真が記録ない・・・。2013年初呪いである。

ヨウジウオ、本当に大好き。軍艦焼きにしたいくらい大好き。(子猫を見て、食べちゃいたい!と言っている若い女性のイメージで捉えてください)

呪いの影響のなかった写真をいくつか。一般にも大人気間違いなしの、ニシキアナゴ先生とチンアナゴ先生。素敵な囚人服柄のニシキアナゴ先生と、顔が狆(独特な顔の犬種)に似ているという噂のチンアナゴ先生。大変なものを盗まれました。それは私の心です。

タカアシガニの水槽の前で、ふと思いついた素朴な疑問。カニみそってなんだ?カニみそがカニの脳みそでないことはわかる。だが、あれは一体何なんだ!オスにもメスにもある。痩せててもかならずあるから脂肪でも無さそう。あのミソは一体・・・。疑問に感じた事がある人いないですかね。正体のわからないものを喜んで口にする・・・。なんと恐ろしいことです。カニみその呪い・・。

新年お呪い申し上げます。

で、調べてみたら、臓器だった。ネット調べなので、100%正解かはわからないけど、肝臓とすい臓にあたる働きをするもので、中腸腺とも呼ばれることがあるらしい。中腸腺といえば、貝にある緑のアレか・・・。

ちょっとスッキリしました?呪いも解けた所で次に進みましょう。

ウツボもいいですね。ユリウツボ。顔が精悍な割に、エラ周りがちょっとだらしない、普段ダンディな紳士が、ゴミの日にパジャマ姿で外に出たところを近所の奥様に見られてしまったような、「しまった!」という感じの顔がたまらないですね。

ゼブラウツボですね。四身分身中ですね。

慌てるな!実体は1つだけだ。あとはただの残像だ・・・。ゼブラさんは写った自分たちを見て怒ってるのではなく、たぶん私を気にしてるだけだと思います。水槽というのは、いろんな面白い映り込みが起こるものですね・・・。

他にもたくさんの長いサカナたちが堪能出来ました。魚見てても、長いのに惹かれて行くのは、もはや自分の習性でしょう。

でもシメの魚はやっぱりこの方でしょう。エゾサンショウ魚。長ものは完全に自分勝手に楽しんでいたのですが、この日は古代魚系に強い友人も一緒に見ていたので、古代魚うんちく、たくさんいただきました。

古代魚ではアミメウナギ良かったですよ。(やっぱり長い魚・・・)

自身初のサンピアザ水族館を大変堪能して来ました。良い正月を迎えられました。

新年お祝い申し上げます。

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初両爬はオオサンショウウオから

年末年始に、皮膚炎、交通事故、インフルエンザと忙しい毎日を過ごしておりましたが、その間にもしっかりと活動しておりましたよ。皆さま、本年もよろしくお願い致します。

年末年始動けず、年賀状も出せない状態で、しかもプリンター不調で赤っぽい年賀状が届くかも知れませんが嫌がらせではありません…。

さて、年末年始は関東で久々にオナガに騒がれながら過ごし、年明けには広島に行って来ました。

広島の安佐動物公園で巳年の企画展としてヘビの写真展を開催してくれました!これは是非顔を出さねばならない!

会場でしばらく、来場者の方々とお話する傍ら、安佐動物公園ならではの施設を見学させて頂きました。その名も「オオサンショウウオ野外保護増殖施設」!日本で唯一、オオサンショウウオの繁殖を継続的に成功している施設です。

とても考えられている良い設備でした。

これは2012年に施設で孵化したオオサンショウウオの幼生。美味しそうです(食べちゃダメです)。

こちらは施設生まれ、施設育ちの個体。ちょっとメタボリック気味に育ってしまっているそうです。

年々、問題化してきている、チュウゴクオオサンショウウオです。広島では、まだ確認されていないそうですが、京都では昨年、衝撃的な調査結果が公表されていましたね。帰化定着と、日本産オオサンショウウオとのハイブリッド化が進み、日本産オオサンショウウオのオリジナリティが危険な状態になっています。

他にも爬虫類館を見せていただいたり、安佐動物公園の皆さまには大変お世話になりました。(写真はビルマニシキヘビの頭蓋骨と)

で、実は、広島に行くということで、中国地方近隣から数名が集まって、飲み会でもしようとなっていたのですが、私が下戸なので、食事会に。しかし、さらに会場でのノリで、夜間フィールドに変更されました…。個人的にはとても嬉しい変更です。

オオサンショウウオの調査関係の設備で「人工巣穴」というものがあり、そこを覗いて今年の初両爬となったのがオオサンショウウオ!

人工巣穴は渓流の横にトンネルがあり、そのトンネルの前に産室があります。そこには基本的に「ヌシ」が1個体入っています。これはオス個体で、年末年始のこの時期は生まれたばかりの幼生を守っているのだそうです。よく見ると上の写真にも上の方に幼生が写っていますね。実際の繁殖時にはこの巣穴に5個体ほどのオスが入ることもあるそうです。

目立たない目で、睨みをきかせて怒っているようです。この個体で80cmくらいあったのかな…。今年の初両爬が、思いがけずお手軽に見れて、嬉しかったのですが私はどちらかと言うとフィールドの方はマゾなので、河床をうろついている個体を探してみます。

しかし、さすがに1月初めはオオサンショウウオでも活動的とも言えない時期で、都合よく歩いているわけがないわけで…。思いがけず、今年の両爬第2号のツチガエルを発見し、(今思えば西日本産ツチガエル、もっとしっかり写真撮っとくんだった…)なかなかホットな気持ちで初フィールドできたのですよ。

そう、河床にこんなのもいたからね。

しかも、もう1個体。

ドライスーツと水中撮影可能装備が欲しかったー。

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Species of naturalization

In Hokkaido, some species of naturalization are living. From foreign country, and from foreign area in Japan. I took pictures of reptiles & amphibians which is immigrant these days.

ツチガエル
Wrinkled Frog

※結構難しい話だから、今後少し書き換えもするかもしれない。

北海道には多くの移入種がいる。しかし、日本国内での移入(本州→北海道)などが少なくないため、そこにいる生き物が移入であると気づいていない人も少なくない。

上のツチガエルは移入のものです。移入と聞くと、「外来種≒悪」の図式をよくテレビやネットで見かけます。私もその影響は多大で、一部のものは在来種を圧迫しているのは間違いないと思っています。しかし、大きく問題とされるのは結局人間が被害を受けるもので、農業被害等を起こすアライグマなどは注目されやすく、敵視されやすい。

私も、外来動物は歓迎すべきではないものだと思っている。駆除できるレベルの量であれば、駆除も必要だと考えるし、どうしようもなくはびこってしまったものについては、また別の対策を考える。

元の生態系に戻すことを考えて、どこまで駆除するのか。一体いつの時代を「もとの生態系」と呼ぶのか。この先、たとえば人間が全く影響しなくても変化していくだろう生態系についてどう考えるか。非常に考え深い問題だと思う。

ツチガエル卵
Egg of Wrinkled Frog

例えばトノサマガエル(北海道では移入種)の多い田んぼの生態系。人間がいなければ、そもそも田んぼという環境が存在しない。稲作が始まる前の時代の生態系を望むなら田んぼは全て潰さねばならない。が、それは無理な話。

田んぼがあり、アマガエルが寄り、シマヘビが寄り、水生昆虫が寄ってきた。人間の物流や放逐があって、そこにトノサマガエルがやってきた。

トノサマガエルは昆虫を食べ、昆虫を減らす。アマガエルと競合してアマガエルを減らす。本州の病気を北海道に持ち込んでいるかも知れない。

いろいろ危険性はあるが、シマヘビは既にトノサマガエルを食べることに依存し、一部の猛禽、サギやカラスもトノサマガエルを食べている。既に生態系に組み込まれ始めてしまっている。

ここで徹底的にトノサマガエルを駆除すると、それを食べていた捕食者達も数を減らしてしまうだろう。(一時的にか永続的にかはわからないけれど)

マスメディア関係の環境報道では、主に目につくのは「~(種名)を守ろう!」「こんな恐ろしい動物が町に!」という感じのもの。

それはそれで大事だけど、問題点の片面からしか物事を伝えていないことが多く感じる。

もっと根本的に、「生態系に関するモラルの向上」や、「種を守ろう」ではなくて「その種が十分に生きていける環境をなんとかしよう」という動きに今後変わっていくことを期待したい。

とにかく、生物を知ること。環境を見ること。そして、人や媒体からの情報を鵜呑みにするのではなく、その情報を受けて「自分の意見」をがっちりと考える事。これらが揃えば、一般意識も大きな変化があるかも知れない。その上で、駆除が必要であるのか、受け入れていくのか、そういう議論をするのは有益だと思う。

私はまだこの問題について結論は持てていないけどね。でも、今年多くの外来のカエル撮影をしていて、地域の人とそのカエルとの関わり、問題、益、害、考える機会を持っている。そして関わった人たちとは、これらの問題についてできるだけ話をしている。私はまだ、肯定も否定もしないけれども。。

ただ、問題となりうる点や今後起こりうる一般感情などについてはできるだけ慎重に話をしている。

エゾリス
Hokkaido Squirrel

久しぶりの記事で難しくなっちゃったね。写真撮るのと、整理と、体調不良で忙殺されてなかなかアップ出来なかったのでここからはゆったり写真でも見ていってね。

エゾリス
Hokkaido Squirrel

とある公園で出会ったエゾリスなんだけど、靴に手を乗っけてきた。どうやらゴハンを貰っているらしい。これもまた、善悪が叫ばれる問題になりそうだけど、私はこれもまだ結論が出せるほど考えがまとまっていない。

ただ、動物の健康を考える上で、ひまわりの種ばかり与えるのはよろしくない!という意見は揺るがないけど。(メタボります)

自分はあげないよ~!と言うと、理解したかどうかはわからないけどすぐいなくなった。(写真撮ってこちらだけ得してしまった感もあるが(^^;)

これ、単純に毛替りじゃなくて部分白化入ってそうだよね?

アズマヒキガエル
Eastern-Japanese Common Toad

さて今季泣かされ続けたアズマヒキガエル。春の気候不順のせいか、待てども待てども産卵が始まらない。写真を撮るなら、産卵時に撮るのが一番楽なんだけどこの産卵期を読むのに、両生類にはいつも泣かされる。

今年は昨年の3週間~4週間遅れだったそうだ。

アズマヒキガエル
Eastern-Japanese Common Toad

北海道のアズマヒキガエルは移入だという結論におちつきそうだけど、新産地があったとき、「それは本当に外来だろうか?在来ではないと確実に言えるか?」と考えると証明するのは難しい。

過去の資料で函館の個体群が遺伝子距離が東北個体群より、関東個体群に近いことがわかって(遺伝 1988年4月号 42巻4号)ほぼ持ち込み確定の様子だけど、以前の遺伝子解析精度と今のでは違いがあるだろうし、この文章内の考察の記述にも???と感じるところもあるにはある。

外来であったと考えて、旭川の個体、室蘭の個体、その他の個体が全て派生地が関東個体群かは分からない。下手したらニホンヒキガエルがいたっておかしくないかも知れない。

アズマヒキガエル
Eastern-Japanese Common Toad

いっぱいいて、写真撮るにはとても嬉しいけど、複雑な気持ち。

アズマヒキガエル
Eastern-Japanese Common Toad

びろびろ~っと伸びた独特のヒキガエルの卵。聞取りをしてみると結構あちこちで長い卵を見たよと言う話を聞くのだけど、エゾサンショウウオのでろんと伸びた卵嚢を見ているような雰囲気の話もあるので、(枝に産み付けられてたって話があるので)聞取りではなにか証拠付けると言う作業は難しいよね。

あ、次の写真はカエルが喰われた跡なので、ダメな人はささっと飛ばしてください。

アズマヒキガエル
Eastern-Japanese Common Toad

こちらのカラスは既にヒキガエルを学習している。背中に毒腺があるので、ひっくり返して腹から内臓だけ食べている。これと同じような話を八重山で聞いたよ。カンムリワシがオオヒキガエルをひっくり返して食べてるところを見たって話。

でも。つまりはそのカラスにしろカンムリワシにしろ、一度ひどい目にあったってことだよね。学習ってそういうものだよね。だからひどい目にあったことのない動物は、ヒキガエルを食べてひどい目に遭うということは今後もあるかもしれないね。

ハンミョウsp.
Tiger beetle sp.

気がついたらまた難しい話になってる。。。まあ、考えてみてよ。私も考えていくから。

ミシシッピアカミミガメ
Common slider

カメも、もともとは北海道にはいなかったらしいんだ。かなりの寒冷地でも冬は越せるようなんだけど、卵産んで増えてるのかはよくわからないようだね。

小亀がいても産まれた、って可能性もあるけど、小亀が捨てられたって可能性の方が高そうだし。

ギョウジャニンニク
Victory onion

花壇のやつだけど、ギョウジャニンニクの花が咲いてて、
ちょっと感動したので写真撮ってしまった。

カワトンボ sp.
Dragonfly sp.

カワトンボの仲間だけど、なにやら分類が複雑怪奇な様子だったと思うので
種判別はしなかったよ。さて、5月末に水が入ったばかりの田んぼに行ってみる。

ウマビル
Leech sp.

トウキョウダルマガエル(移入種)を探していたら、これがトウキョウダルマガエルに見えた。。。ウマビル、鮮やかな色だけどね。吸血は…しないらしいが、ネット情報なのでよくわからん。

トウキョウダルマガエル
Daruma pond frog

まぁ、似てるっちゃ似てるよね。トウキョウダルマガエルとウマビル。。

自分、カエルについての細かな識別は難しくてよくわからない。トノサマガエルとトウキョウダルマガエルの違いを1個体だけ見て確認することはできない。何匹か捕まえて、わかりやすい個体がいて、それがようやくそれらしいとわかったのでひとまずトウキョウダルマガエルにしている。文献漁って、生息地がわかって探しているから、間違いはないんじゃないかと思うけどそれでも難しい。

北海道にはトウキョウダルマガエルもトノサマガエルも両方生息している。今のところ、重なり合う生息地は無いのかもしれないけれど、このまま広がればおそろしくややこしい事になるかもしれない。私、声で聞き分けるのも多分できない。

トウキョウダルマガエル
Daruma pond frog

子孫を残そうと頑張っているのだけど、、ね

ニホンアマガエル
Japanese tree frog

在来種のニホンアマガエル。(在来種と言っても、いつからが在来なんだ?)こちらはまだシーズンが早いせいか、鳴いてるけどあまり表に出てきていない。蛙って、鳴いてるとこ撮りやすい時期があるんだけど産卵最盛期にはオスも一生懸命になっちゃって「余裕がない感じ」になってくる。その時が狙い目。この写真も一応鳴いてはいるんだけど、見づらいね。。

ツチガエル
Wrinkled Frog

一部ではおなじみのツチガエル。道産子だけど、外の子のようです。

ミズカマキリ
Water stick insect

複雑な気持ちばかりが続くわけでもなく、ときどきこうして普段見ない生き物に出会えるから夜の生き物探しは面白いね。ミズカマキリなんて20年ぶりくらいかな…。

ジムグリ
Japanese forest rat-snake

そうそう、それで!ようやくヘビの季節なわけです。とても久しぶりでやっぱり感動ひとしお。でも、おちびさんは撮りにくいです。靴と大きさ比較したら小ささわかります?

エゾサンショウウオ
Ezo salamander

エゾサンショウウオも部分的には上陸(変態)を果たしているね。私は幼生フォルムよりも成体フォルムの方が好き。あまり目にできないからだと思うんだけど。

エゾサンショウウオ
Ezo salamander

同時発見した個体でヤラセ。
エゾサンショウウオの亜成体は斑紋の変異が激しいね。

アオダイショウ
Japanese rat-snake

いーい瞬間。内心どうかはわからないけど、とりあえずリラックス姿勢。そしていた状況そのままの姿。理想的。

でも発見したのは、その日一緒に行動してくれたZさん。自分ひとりじゃこの状況で見れなかったなあ。ありがとう。

アオダイショウ
Japanese rat-snake

捕まえればもちろん怒る方もいらっしゃるわけで、この方には右手に有難い勲章を2つ頂きました。ちゃんと消毒しないとね。大きなアオダイショウは油断できないなあ。

アオダイショウ
Japanese rat-snake

日当たりの場所が悪くてボツにした写真。嫌いじゃないんだけど、やっぱり用途には向かない写真だもんね。

ヨツボシヒラタシデムシ
Carrion beetle sp.

真っ黒のオオヒラタシデムシ?はいっぱい見るけど、このヨツボシさんを見ると結構お得感があるなぁ。今日までヨツボシをヨツモンと勘違いしてました。。。

シマヘビ
Japanese four-lined snake

かなり標準のシマヘビ。北海道でこのかなり標準を見つけるとテンションあがるのは私だけでしょうか。。私はムギワラの呪いにかかってて、カラスや標準をあまり見つけられないのです。

シマヘビ幼蛇
Japanese four-lined snake

この状態でしばらく動かなかったんだ。擬死?威嚇??動かなさ程度は擬死っぽかったんだけど。

トノサマガエル
Black-spotted Pond Frog

さんざん話題に出たけど、ようやくトノサマガエル。トノサマガエルっぽいトノサマガエルのためのトノサマガエル。

クサガメ
Chinese three-keeled pond turtle

移入種も撮るから、クサガメも撮ったけど…。あからさまな捨て亀。甲羅がイビツ。。いい加減にお池にカメを放してやる(≒捨てる)のはやめようよ!

ニホンカナヘビ
Japanese Grass Lizard

最後は在来種で締め。ニホンカナヘビ、ようやく撮れました。ニホントカゲとはかなりしっかり棲み分けをしてるので、同時に見かける事はほとんどないような気がします。


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Busy

I am very busy now. The kinds of a frog laying eggs in spring increased, and the reptiles begin activity. I cannot upload blog slowly, but want you to enjoy it while watching a photograph.

羊蹄山
Mt.Youtei

いよいよ忙しくなってきました。エゾアカガエルとエゾサンショウウオの産卵は終りました。こんどはそれらの成長を追い、ニホンアマガエルやその他のカエルの産卵も見て行かなきゃ。そして爬虫類も活動を始めている。

あんまり根を詰めるのもアレなので、友人のMさんにサクラマスの遡上の様子を見に連れてっていただいた。ユルくて、すごくいい気分替えになりました。サクラマスは、自分の装備では撮影出来なかったけど、改良型ハコメガネで今現在のサクラマスの姿を見ることが出来た。とてもヤマメと同種の魚とは思えない!!

Mさんは、水中に潜ってサクラマスの撮影をしているので、自分はぶらぶらと河原をヘビ探し&水面上から魚の撮影にチャレンジ。

ヤマメ
Seema

今回のベストショット。かな?ヤマメは綺麗な魚だよね。もっと上手く撮れ、と言われてしまいそうだけど水面がなかなか落ち着かないから、バクチ撮影だったのね。

ヤマメ
Seema

ちょっとでも細波立つと、こういうことに。こういう意図しない「面白い写真」、自分すごく好きだけどね。

ヤマメ
Seema

河原でこんな深海魚の写真も撮ることができますよ。あはは。

ヤマメ(スモルト)
Seema (Smolt)

左上のヤマメ、青っぽいの、わかりますか?実物はもっとメタリックな青さがあって、まるでサバのように見えたのだけど写真撮ってみたら、なかなか難しかった。青い個体は、これから海に降りてサクラマスになる予定の個体。スモルト(銀化)という現象で、海に降りるために海水耐性がつくと色が変わるそうだ。渓流魚は陸封と降海で容姿がものすごい変わるから、ややこしいよね。

アマドコロの仲間
Polygonatum sp.

残念ながら、ヘビには出会えなかったので、森に連れてってもらった。ホウチャクソウとか、アマドコロの仲間も結構生えてました。こういう異形な花の植物好きなのよね。

オカモノアラガイもいっぱいいたので、ロイコクロリディウム持ちの個体を探して衝撃の写真撮りたかったけど、そういう個体は見つからなかった。(ロイコクロリディウムは目に寄生する寄生虫なので、検索するときは注意してね)

エゾアザミテントウ
Ladybug sp.

森の中には適度に目を惹くものが点々としているのでけっこう節操なく写真撮ってます。テントウムシなんかも、結構いつものメンツなので、いつか面白いテントウムシ主体のフィールドもしたいね。

マイマイの仲間
Snail sp.

マイマイの仲間もかなり出てきました。中途半端な興味では識別出来ない世界だと去年感じたマイマイの世界。奥深いけど、渦巻好きだから、なんとなく撮ってしまいます。道南(半島部)は少し場所を変えるだけですごく環境が変わりますね。これだけ森と川と海が近い場所というのは、結構貴重なんじゃないかな。

そう思いながら、札幌に帰ってきました。気持ちをリフレッシュして、ここ数日、札幌で再びカエルの撮影に出たりしています。

ツチガエル…?+アメンボsp.
Egg of frog & Water strider sp.

ツチガエルが定着している(北海道では外来種です)ところで、撮影していました。生まれる前からアメンボにやられているような気がするのですが(–;

最初、この卵、ニホンアマガエルの卵かと思っていたんだけど、ツチガエルの卵のような気がしてならない。本見ても、両種の卵の見分けについて書かれてるものが手に入らないから、状況で推測してるんだけどね。

ツチガエルはかなり個体数が出てきてて、抱接などもしてる。けど、アマガエルはまだ姿が殆ど見えない(夜もまだ鳴いてないそう)のに、結構卵があるので…。少し持ち帰って育ててみます。(ツチガエルだとすると成長したからリリース、というわけにも行かないので最小数だけ取りました)

しかし、ひどいユルい卵で、持ち帰ると胚が卵から出てました。でも結構泳ぐので、孵化するタイミングだったのかも知れない。しかし、恐ろしく小さい。。。

エゾサンショウウオ
Ezo salamander

何が辛いって、持ち帰るのはいいけど世話するのが大変。特に両生類は、水換えとか上陸(変態)に備えたり、餌の頻度も多いし。でも、毎日世話してないと「ここで撮影しよう」というタイミングを逃してしまう。野外だといつの間にかかなり成長してしまったりするからね。。

上のエゾサンショウウオ(生きてますよ)は前肢が生えたタイミング。スケスケですね。

あまり手をかけないのも飼育スタイルのひとつだけど、死んでしまったら、気持ちがヘコむし。やれるだけのことはやってあげようと思う。変態(上陸)して亜成体になったら、捕獲場所にリリースを考えている。(ツチガエルは除く)病気などが伝染したり、遺伝子交流が起こらないようにピルケースやタッパーでみんな区分けして世話してます。

愛情も伝わらないので(苦笑)、野に帰る際、人馴れしてないのはイイデスネ!


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