今年の初蛇(帯広~夕張)

帯広市の百年記念館でハープソンの説明と「十勝の両生類と爬虫類」の講演をしてきました。

勉強会風の雰囲気になって、いろいろやり取りしつつお話もできたので
良かったですよ!

帯広は、この春~初夏は、晴天が多く、若干乾燥気味とのことでした。

私がフィールド観察会を企画すると雨が降るジンクスがあるので、今回は講演のみとしていたのですが、なんとこの日は晴天。そして猛暑!!日本一の最高気温を記録していました(37.1℃)これはこれでフィールドしてたら、爬虫類でも出にくかったかも…。

講演が終わってから、夕方に記念館の学芸員さん、お話し聞いてくれた学生さんと十勝川温泉の方に行ってきました。

ハープソンエリア 十勝川温泉 644332 7月15日

爬虫類がよくいるというコンクリート擁壁を探っていくと、まずは抜け殻ゲット。

シマヘビのものでした。ついに今年はじめてのヘビ(の痕跡)!!

その後、コンクリートの亀裂の中で、

休んでるヘビ。シマヘビの無線タイプだったんだけど、写真は種の同定の証拠的に残すのが難しかった。でも今年の初「生」ヘビです。なんだか感慨深い…。

その後、塩ビ管にて

アオダイショウの胴体を発見!喜んで引っ張り出すと、

脱皮直前の成体のアオダイショウでした。今年初の触れ合いヘビです。初シマ、初大将でちょっとテンション上がります。

帯広市内に戻る途中、エリア的には同じエリアですが、

アオダイショウの幼蛇が轢かれていました。去年生まれの子かな。

夕方から出て、こんなに見れるなんてとても素敵なコンクリートでした。

帯広で1泊し、翌日は夕張あたりの調査をしてみようと決めたけど、ちょっと雨雲がやってきそうなので心配。(やっぱりフィールド絡むと結局降る雨)

7月16日
小心者なので、雨がなるべくふらない早朝から活動開始。また十勝川温泉に向かうと、早朝に轢かれたっぽいジムグリが落ちてた。初ジムグリ。

※ここから2点、死骸の写真です。

新鮮ではあったので、将来研究する人のために尾の先をサンプルでもらって、2次災害(この死骸を食べに来た動物がまた轢かれる)があまり起こらないように、道路から離れたところに死骸を移動しました。

昨日と同じ場所(素晴らしいコンクリ)に行くと昨日取り残したと思われるシマヘビの抜け殻をゲット。

そして

この穴の中に

シマヘビの無線型発見。ライト当てると結構みどりっぽく撮れちゃうんだよね。

赤の矢印のように、シマヘビの無線型は鱗の下の皮膚に黒い部分がある事が多い。これでも客観的にシマヘビと示すには弱いかなあ…としばらく考えてたら、顔を出してくれました。

鮮やかな赤い目。シマヘビでいいっすね。

さて、確認できたところで、一気に夕張に向います。高速でずんずん進んでいくと案の定、黒い雲が広がってきました…。

夕張に着く頃には土砂降り。もう急いでも仕方ないので、家のお土産を買う。夕張メロンは無理。捨て値のやつでも2000円くらい。結局、炭を使ったたんどらにした。

雨が強かったけど最初から目的地に考えていた「シューパロ湖」に一応行ってみた。

途中のコンクリで爬虫類探すも、

ヒメマイマイくらいしか目につかず。仕方ないね。雨だもんね。フィールドすれば降るもんね。仕方ないよね(怒)

とりあえず周囲を走ったんだけど、雨は激しくなるばかりなのと、

なんか道路が川の底に沈んでる…。

だんだん怖くなったので撤収しました。天気良ければ、由仁や長沼でカエルの調査しても良かったんだけどこれまた豪雨になってしまったので、早く家に帰りました。ざんねん。

7月16日 ハープソン シューパロ湖周辺
644240  シュウパロ湖エリア
644241  白金エリア
確認種 なし

 .

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カメ探し

ハープソンでカメの記録が少ないので(外来種なので少ないのは何よりなのだが)札幌市内の3地点を徘徊してきました。

まずは月寒公園。

…。見つかりませんでした。多いときは、そのへんにプカプカ浮いてたり
池のヘリでよく日向ぼっこしてるけど、この日は1匹も見つかりません。以前はかなりの個体がいたけど、池の中は静かなものでした。

とりあえず、公園内を歩いて色々見て回ったけど大きな収穫はなし。

ネグンドカエデについてたテントウムシのサナギ。生態的にはシロホシテントウのサナギかな、と思ってた。そしてやっぱり正解だったっぽい。

次は中島公園。

…。ここもカメがいません。いないのは何より(外来種だから)なことなんだけど、肩透かし感もある。池の中にはウグイやら鯉やらがたくさんいました。

最後は北海道庁の池に行ってきました。数年前は、個体数が半端なかったのですが…。いない。札幌市内、北海道関係施設でカメの防除したのかな?ってくらい、いなくなってました。

完全に肩透かしだったので、呆気にとられましたが捨てる人が減ってくれた、公園管理者が対応してくれた結果なんだよねということで、安心納得して帰ろうとした時、木陰からカサササ、と飛び出すものが。

あっ!いたっ!

と街なかで叫んでしまいました。ミシシッピアカミミガメ。猛スピードで芝生を駆け抜け、池にドボン。…いましたね。

この日の気温は32.4℃、日射も強かったので、カメも水際から木陰に避難していたんだろうか…。もしかしたら他の公園も、そういうことだったのだろうか。なんだか変なフラストレーションを抱える一日でした。

本日のヘビ。ヘビイチゴです…。

今年、ヘビが見れない。きっと絶滅したに違いない。

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火炎彩のサッポロマイマイ

昼を回ってからトカゲを見に出かけた。トカゲは見事に空振り…。そのかわり、エゾアカガエルの成体を見ることができた。

ハープソン記録 札幌市南区石山 644132 石山エリア
エゾアカガエル 成体

変形菌も湧いてくる季節になってきました。

ツノホコリの仲間

拡大。ポヤポヤしている。

強拡大。中は空洞状なのかな。いつもツノホコリの仲間は、こんな感じで透き通ってるのでピントわかりにくいです。

スジクワガタのオス。ちょっと残念な顎の大きさ。スジクワやアカアシクワはよく見かける。よく見るので、テンションが上がり切らないかも。

エゾマイマイかな。斑紋のあるやつがいるとウスカワマイマイじゃないかと思考停止してしまう。ウスカワマイマイは北海道南部までいるようだけど、北海道南部ってどのへんくらいまでなんだろう。いろんな写真見てると、ウスカワのほうが殻頂が高いように感じる。

サッポロマイマイの火炎彩タイプの2態。縞ありと縞無しだけど、火炎彩あり。ヘビトカゲはどこ行ったんだ…

 .

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霧雨の道北・調査マラソン

今年は、北海道新聞社野生生物基金の助成を受けてハープソンを行っている。少し助成金を使って、道北に説明会を兼ねた両爬普及のお話しをしに行ってきました。なかなか、思い切って遠くでお話できないできたので、今回はあちこちに足を伸ばさせていただいています。

お昼過ぎに、サロベツ湿原センターで話を始めるので、家を5時に出ていきました。もくもく進んでいくと、少し時間が余ったので、遠別町(かなり北)の遠別川の左岸側(南側)の砂浜を少し探索。ここで何かのトカゲやヘビが出たらいいなあと、探していました。

この場所を地図上で標準地域メッシュを確認するページ(リンク切れ)で2次メッシュを確認すると、674106。これをハープソンの地図で見ると「遠別」エリアですな。
で、結果はと言うと

7月1日
674106:遠別エリア
確認両生類爬虫類なし。
流木などあるが、多くは砂に深く埋まっており、
その下にいる生物も多くはない。

風がつよい。波の花ができるくらい。寒い。霧っぽい。


哺乳類:エゾシカ
親子がちらほら。道路に出てこないでね。
鳥:カモメspp
近くの砂浜の上で30くらいかたまって
強風をやり過ごしているようだった

両爬的に残念でしたが、いないというのも結果の1つ。というか、天気厳しいなあ…。

それなりに良い時間になったので、サロベツ湿原センターにやってきて、準備などをさせていただきました。

周知するのが十分ではなかったとも思っていたので、聞きに来てくださる方がいるかどうか、不安でもあったのですが、フタを開けてみれば、最初から最後まで聞いてくださった方、通りすがりでしたが、しばらくお話し聞いてくださった方々もあり、多いときで20人くらいの方々が聞いてくれていました。ありがとうございます。

講演の様子を、サロベツ湿原センターのみなさんが、ブログにアップしてくださったので、こちらにリンクさせていただきます。

サロベツ湿原センター
【報告】 北海道の両生類と爬虫類講座が開催されました

楽しんで頂けて、大変ありがたかったです。聞きに来てくださった方の中には、教え子や、お仕事でとてもお世話になっていた方などもいて、そういうのも、とても嬉しかったです。

さて、夕方まで、どっぷりと両爬漬けのお話しをしたあと、折角なので、お天気悪いけど、サロベツ原野の木道を歩いてコモチカナヘビに会えたらラッキー、で歩いてきました。

7月1日
674155:豊徳エリア
確認両生類爬虫類なし。
お天気が全て^^;
霧と霧雨。蒸すが寒い(15℃くらいかな)

鳥:シマアオジ、ノビタキ、カッコウ、ノゴマ、その他
木道で、鳥を撮影している方々がいて、シャッターを切っているのでそちらを見るとシマアオジが。昨年は道内で繁殖場所が確認できたのがサロベツだけだったというポスターもあったので、貴重な動物を見れました。(遠かったけど、遠いほうが生物的にはストレス無くていいよね)

はるか遠いシマアオジ

ノゴマ

軟体:ヒメマイマイ各種、オカモノアラガイ
ホンブレイキマイマイがいないかと、探してみたのですが、おそらくここで見たマイマイはヒメマイマイのみ。でも線あり、線なし(白)、線なし(茶)、殻頂とんがってるやつなど色んなタイプがいました。

ノーマル・ヒメマイマイ

茶色・線うす・ヒメマイマイ

白・線なし・ヒメマイマイ

殻頂高い・ノーマル・ヒメマイマイ

ヒメマイマイ(線あり)は、軟体の出てる部分の濃い黒線が
2本(大体はセンターと腹側)

日が落ちてきて、小雨ならアマガエルが道路に出てくるのをカウントしようと思ったのですが、気温はガンガン落ち(12℃)、雨もかなりとんでもない量(稚内で1時間40mmの大雨情報)降っていたので、今回はおとなしく寝て、翌日朝早めに活動しようと考え直し、天気予報を眺めながら、あすの移動予定を立てたりしつつ、就寝。

7月2日

朝、7時過ぎに出発。案の定、霧雨で温度が低い(12℃)。それでも、せっかく来たのだからということでコモチカナヘビが過去に記録のある稚内市の場所へ行ってみました。

7月2日
684106:声問エリア
確認両生類爬虫類なし。
植物から構造物、アスファルトも全て濡れているので爬虫類は、やっぱり出ないですよね。強風もあって早めに退散。

鳥:オオジシギ
元気に飛び回って鳴きまくって、羽音たてまくっていました
植物:まだ、ヤマドリゼンマイ?なども伸び切っていない印象。

ここまで爬虫類が厳しいなら、マイマイを見ればいいじゃない。今日一日の天気予報を見ても、爬虫類は厳しそうなので、道北と道東の一部に産する、ホンブレイキマイマイを探すことにした。道東に行った時に、少し探してきているんですが、見つけられず「憧れ3年目」のマイマイ。

7月2日
674177:曲淵エリア・貯水池付近
確認両生類爬虫類なし。
途中でヘビでも落ちていればと思ったり、フキの上にアマガエルがいればと思ったり、小さい沢には、エゾアカ・エゾサンがいればと思ったり。しかし、いませんでした。

植物:わりと刈られた後のような植物が多い。
フキやオオイタドリ。細い川沿いにはヤナギsp。
軟体:マイマイが全くいない。オカモノアラガイばかり。

いわゆる全てハズレポイントをひいてしまいました。

7月2日
674177:曲淵エリア・少し離れた流れに移動した
確認両生類爬虫類なし。
だいぶ諦めついてきた。水の溜まってるところが意外とない。

鳥:ところどころ、電柱にオオジシギ


昆虫:マエジロオオヨコバイ?、アイヌクビホソジョウカイ
小さいけど、すごい綺麗な配色のヨコバイがいた。調べてみるとマエジロオオヨコバイのオスみたいな雰囲気

ピントを葉っぱに取られる

紺、水色、黄色の配色がとてもきれい

車内に侵入してきたアイヌクビホソジョウカイ(だと思う)

軟体:ホンブレイキマイマイ
川に面した斜面に生えてた腰~肩くらいの高さのフキの一群に、
ついにホンブレイキマイマイを発見!

やや明るい沢周りの

フキ・イタドリ群落で

ちっさ!一応、ホンブレイキマイマイでした

2匹めも小さい

稚貝のレモン色きれい。殻はかなり脆い。

ホンブレイキマイマイは、軟体の出てる部分の濃い線が1本
(2本に見える場合はセンターとやや背側かな)

若干大きい幼貝がフキの裏にいた

いやいや、うれしい!しかし殻口がヒビ入ってるね

成貝は見れなかったけど、いいものを見た。ラインばっちり。

稚貝なのでレモン色のきれいなやつ。全部で大小3個体の稚貝を見つけた。オカモノアラガイ少なかった。

とりあえず、憧れ生物、ホンブレイキマイマイに会うことができて満足。

この先は、二択。
①コモチカナヘビの最南端記録(生物多様性センターが出してるこの資料の310ページ)
この場所がどういうとこなのか確認して帰る
②日本海側に出て砂浜でトカゲ探ししながら南下して帰る

結局②にした。
①はピンとくる場所に目星がつかないので、もっと調べてから。
モニタリングサイト1000とかが引用元なのかな…。(だいぶ調べついたので、またの機会に何か書くかな)

で、②を選択して、稚内市抜海町の砂浜でビーチコーミング。

7月2日
674174:抜海エリア
確認両生類爬虫類なし。
わりと流木下などは発酵熱のせいか暖かく、
生き物が結構見れた。

鳥:主にカモメspp、コヨシキリ
昆虫:ゾウムシやオオハサミムシなどがいた。

オオハサミムシ

軟体:ホッキガイかな?貝殻が大量に落ちてました
甲殻:ホソハマトビムシ?やワラジムシ類が流木の下に割とたくさん。

ホソハマトビムシ?(跳ねるフナムシみたいなやつ)

植物:ゼンテイカやエゾスカシユリ、ハマナスが多めに咲いている

手前オレンジがエゾスカシユリ、
一番多く咲いてる山吹色のがゼンテイカ、
左奥のピンクがハマナス

意外と漂流物をひっくり返すのは疲れる。それに、20℃行かないのに蒸し暑い。海岸探索はもうちょっと、余裕のある時にしよう、そうしよう。と、いうことで海岸線を南下。

温度も若干上がってきたし、雨もあがりつつあるので、最後の期待を込めて、サロベツ原野の南部を歩いた。

7月2日
674145:稚咲内エリア
確認両生類爬虫類なし。
結局今回もコモチカナヘビには会えなかった。

鳥:コヨシキリ、ノビタキほか

コヨシキリ

昆虫:ドクガ系(ヨシドクガ?)の幼虫

かゆそう

かなり凶悪そう…。と思って見ていただけのはずだったんだけど、家に戻る途中から右手指2本が腫れ上がって猛烈な痒さに。この個体かそれ以外の個体に触ってしまったかな。

植物:カキツバタやゼンテイカ、ハマナス。
ホロムイイチゴやツルコケモモなどの個人的に好きな野草スイーツ系も
(保護域なので、ここでは食べれないけど)

ホロムイイチゴ

ツルコケモモの咲き始め

ツルコケモモの満開

ツルコケモモって子供の頃聞いた時、爆笑した記憶がある。ツルコケってあたりだと思うんだけど、昭和の子供だったなあ。

ヤマドリゼンマイかな?

コモチカナヘビゾーンって感じの植生だね。湿原の乾き始めたあたり。

天塩川をまたぐ。遠別川もまたぐ。この辺で、若干、植物などの感じがちょっと変わりますね。ゼンテイカとかだいぶ減るような気もする。

そして遠別町の温泉地へ。若干道路が乾いてきて、17℃あるので、ここの途中で、ジムグリが出たらいいなと車を走らせる。が、甘い。

7月2日
664176:歌越エリア
確認両生類爬虫類:ニホンアマガエル声(録音できず)、エゾアカガエル幼生
温泉近くの溜池で、アマガエルの鳴き声。
録音しようと20分ほど粘るが、結局録れず。
別の溜池で、エゾアカガエルの幼生。孵化して時間の経っていないものから、後ろ脚生えたものまで様々。

育ったエゾアカガエルの幼生

上から見ても防御体型ではないね

結局、対サンショウウオ防衛体型のものはいなかった。そしてこの池ではアマガエルもサンショウウオも幼生はおらず。

哺乳類:キタキツネ、エゾタヌキ
温泉から溜池の移動の間にキタキツネの子供が道路を横切る。アマガエルの溜池近くに廃屋を壊した資材が積んであり、それをひっくり返して爬虫類を探していたところ、タヌキの親子が資材の一角から出てきた。ごめん。すぐやめて退散。
鳥:アマツバメsp
これが飛んでいるお陰で、沼などの水場の確認がしやすかった
軟体:エゾマイマイ
ようやくエゾマイマイが見つかりました。しかもかなり白いね。ほかに縞のあるエゾマイマイも。ここでは他の種類のマイマイを見ることはなかったな。

白いエゾマイマイ

線ありエゾマイマイ

植物:コシカギク、エゾニュウ
コシカギクは爽やかな匂いのあるカモミールの近縁種。移入種。移入は南方からのが多いけど、これはの北方からの移入種だそうな。

コシカギク

太いエゾニュウは北から南へ下りてくると少しずつ減少してく印象。

行きに目をつけていた、トカゲやヘビを探しやすそうな茂初山別川の河口周辺も覗いてみるが、雨と霧で、探す気力をそがれ、また今度ね。

7月2日
664166:初山別エリア
確認両生類爬虫類:なし
探しやすそう。いそう。だけど今日は無理。

ここでとりあえず、北部フィールドを終了して、羽幌のコンビニで家までの間に何かの調査しとこうと言うことでひとり作戦会議。

ちなみにこれ、両方美味しかった。

すげーおすすめ。コスパも良い(両方150円くらい)。ドライブ的にも食べやすいのと、微妙に眠気覚まし。

で、ヒキガエルの分布のさらなる広がりが、あるかどうかを見とくつもりで、石狩川に合流する雨竜川の周辺を見ることにしました。一番石狩川から遠い雨竜川近くの水場を鶴田の沼、雨竜川、中洲、石狩川を挟んだところにある三日月湖(滝川市)を見ることに。

で、留萌から高速で北竜ひまわりICまで行って、目的地に行くつもりだったんですが、IC下りたところに田んぼがあったので、オタマを調査。

7月2日
654156:美葉牛エリア
確認両生類爬虫類:ニホンアマガエル、ツチガエル(声)

アマガエルらしいヒレの高さですね!

アマガエルらしい目の位置ですね!

幼体も出ていました

アマガエルの幼生を確認してたら、違和感のある声が聴こえるので、よく聞いてみるとツチガエル。田んぼに5個体くらい鳴いてて、近くの用水路でも同じか、それ以上の数が鳴いてた。

見てる限りではツチのオタマジャクシや卵塊はなかった。

北竜町でツチガエルは初めての確認。近隣にはいたはずなので、そこから来たのかな。ちょっと心配になったので、少し近隣(道の駅サンフラワー周辺)も見ておいた。

7月2日
654146:恵岱別エリア
確認両生類爬虫類:なし
寒いのと、時間が微妙(夕方)だったからかもしれないけど、アマガエルの声も確認できなかった。近接する林などがあまりない田んぼ地帯だったので、そもそもの個体数は多くないかもしれないね。

ひとまず、これで元の目的の、雨竜町に向かう。

7月2日
654137:江部乙エリア・鶴田の沼
確認両生類爬虫類:ニホンアマガエル(声)、アズマヒキガエル(幼体)
暗くなるまでの間、車で待っていると大量のアマガエルが鳴き出した。

しかし一方で、やっぱり。ヒキガエルはいました。

完全に日没してから池を一周して3~4cmの幼体が3匹。多いのか少ないのかはわからないけど、幼体の大きさからして去年生まれた個体だろうな。定着確認エリア、いろいろ広めに調査した方がいいのかも。

なんとなく選んだ、石狩川左岸側の三日月湖周辺は暗くてよくアクセスわからなくて、周りを車で走っただけでしたが、

7月2日
654137:江部乙エリア・石狩川左岸三日月湖周辺
確認両生類爬虫類:ニホンアマガエル(声)
たぶんヒキガエルはいるのではと思うけど、この日は見つからず。アマガエルの鳴き声だけ記録しておきました。

哺乳類:アライグマ
田んぼの間の農道を悠々と歩くアライグマを見かけました。このフィールド最後の確認動物となりました。

このあと、自宅へ帰りました。長い一日でしたよ。

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ヘビの出ない6月後半

6月後半。
お天気はグズったり晴れたり。自然(植物)の季節の進みが若干遅い気がする。

6/16
近所の公園のイチゴポイントを訪れる。去年、実と葉だけだとはっきりしない種類が色々あったから。

ナワシロイチゴ。
イチゴの仲間に赤い花があるのを知らなかった去年。(勝手にみんな白い花だと思いこんでた)実がなった状態で調べ始めた時に、調べつかなかった思い出。

6/17
フラワーソン下見で、ちょこっと近所歩き。変なコナスビ発見。

弱って葉っぱおかしくなっているのかと思ったら、どうやら「斑入り」状態みたい。花を見つけれたからコナスビとわかったけど。

黄色いコナスビの花。

健康な普通のコナスビと。雑草もこういう品種にしたら喜ぶ人いるんかね。

リンゴコフキハムシ。エビガライチゴの葉っぱにいました。バラ科ならなんでもいいのかな。

6/18
フラワーソン本番。何箇所か見て回ろうと思ったんだけど、思いの外、植物の種の確認が進まなくて、かなり大変。初参加は、だれか植物に詳しい人と一緒に行って練習しておいたほうが良かったかもしれないと後悔したりもする。

目的の場所に行く前に目に入ったコシカギク。これも最初わからなかった。つぼみのものがあったので、ペットボトルで水挿ししておいたけど、咲かない…。

…?すでに咲いている??

と思って調べてみたら、周りの白い花弁(舌状花)をつけないで筒状花だけで咲く、コシカギクらしいというところからわかってきた。

昔の砂利の駐車場みたいな、他の植物が嫌うような場所によく生えてるらしい、ということがわかると、比較的どこに行っても目につくようになった。ああ、植物難しい…。やっぱりわかりやすいのは

爬虫類ですな。ニホンカナヘビが日向ぼっこしてました。(ハープソンエリアは「石山」ですね)

わりと見かけるササバギンラン。でも、この辺の識別も難しい。

別の場所にいくつか咲いていたやつ。ササバギンランかな、と思っていたけど、クゲヌマランのようだ…。

地味だけどわりと好き。フデリンドウ。

6/18
近所にてフラワーソン本番。昨日のおさらいを拾いつつ、もう少し範囲を広げる。

サイハイラン。いいね。ランって言うとコチョウランがすぐイメージに出てきてたけど、最近はサイハイランとか、コケイランとか、野の小さめのランがイメージに湧くようになってきた。「フラワー」ソンだから、花の咲いてないのは関係ないんだけど気になる葉っぱ。いつも名前を忘れる。

ミズヒキでした。葉っぱにシミがあるんだよね。

サルナシは花、ぎりぎり咲いておらず。つぼみで確認。

今まで目に入っていなかった花。ハクウンボクって言うようだ。この花が咲いてる様子が「白雲」っぽいんだって。

クリとミズナラがあったからか、

アカアシクワガタ~♪

「なんだアカアシか」としばらくすると邪険に扱われるアカアシクワガタだけどシーズン初めはちやほやする。

ぽよんぽよんの

マメホコリ系の幼菌。変形菌も良い季節になってきました。

エゾハルゼミは終息に向いつつあるかな。ナルコユリ系の茎にしがみついていました。

爬虫類はいなかったけど、マムシグサが咲いてました。今年の爬虫類運の無さはかなりのもの。未だにヘビを見つけられていない。

エゾサンショウウオの越冬幼生の見られる池も世代交代。越冬した大きな幼生は上陸して姿を消したので、今年生まれた幼生がたくさん出ていました。(ハープソンでは石山エリア)

6/19
家のすぐ近くで発見。

シロホシテントウ。シロホシテントウ系統の仲間の中でも斑紋がくっきりしているのでとてもきれい。

6/21
恵庭の学校で授業をしたあと、帰り道の北広島でフィールドしてきました。(ハープソンエリアは石狩広島)

トノサマガエル(北海道では外来)。若くて小さめの個体。あまり気温が上がらず寒い印象でしたが、結構捕まりそうな数がいました。

ニホンアマガエルもボチボチ。この辺で見られるオタマジャクシはニホンアマガエルが多かった。

アマガエルの幼生は上2つの写真くらいの成長具合。トノサマのオタマもいないわけではなく、見かけるものはかなり小さいので、時期によるものだと思う。もっと季節が進むと、目につくほど増えると思われる。

6.23
久しぶりのやや遠目のお出かけ。岩見沢市の南部に行ってみました。トウキョウダルマガエルの初発確認地周辺。(ハープソンエリアは上幌向)到着して割とすぐ捕獲。

トウキョウダルマガエル(北海道では外来種)。たくさんトノサマガエルを見て、目が慣れてくると微妙な短足感を実感できる。

田んぼが多い地域なので、畦や道路の間に、見たことあるような草がちらほら。ここで目についたのは

キャットミントと言われてるたぐいの植物。わりとはびこってる区画があった。

わりとトウキョウダルマガエルが多い区画だったので、あまりニホンアマガエルはいないかも、と思っていたんだけどふと見たフキの上にニホンアマガエルが座ってました。

目標としていたトウキョウダルマとアマガエルを見てしまったので、河岸を変えて、利根別自然公園に行ってみました。(ハープソンのエリアは岩見沢)

入り口で見事なアラゲキクラゲの群落に出会う。

この仲間は毒ものもあまりなかったと思うので、いつもちぎって食べてみようかと悩むのだけど、
やっぱキノコは怖くて手が出せない。キノコムシはいっぱい食べに来てました。

ミヤマオビオオキノコかな。5匹くらいいました。

森のなかには

なにやら危なさそうな看板。警戒しながら木道を歩いていると

うーん、風で倒されたんじゃなさそうな、何か大きな動物がなぎ倒していったような不気味なあとが。早めに森から上がりました。

しかし駐車場付近のフキの上から視線が。

ああ良かった。熊じゃなかった…。ご懐妊中のニホンカナヘビでした。カナヘビは出るけど、ヘビはいない。ヘビっぽいものと言えばこれくらい。

ヘビイチゴの黄色い花。

今日の最後、岩見沢で移動中に見つけた、庭園風の池に寄ってみた。玉泉館跡地公園というところ。スイレンがいっぱいあって、何かいそう。

結果、

ツチガエルが鳴いていました。岩見沢市ではまだツチガエルの記録なかったような気がする。ハープソンの報告書に載せておきましょう。

6/27
ちょっと調子を崩したので、近所を散歩リハビリ。

コシカギクのニオイをかいでちょっと元気回復?

ヤマグワの黒く熟した実を食べて、元気回復。

ナワシロイチゴは…実はまだまだだね!

お、サルナシの花びらが落ちてる。上を仰ぎ見るとサルナシの花がかなり上の方に少し。

実はまだまだだし…。

花見てがっかり。雄しべしか無い雄性花でした。(つまり実がならない木)

道路には白いふわふわがいっぱい。

ドロノキを見ると、ドロノキの花からフワフワが大発生中でした。

そしてドロノキにはドロノキの住人、

ドロノキハムシが付いていました。一瞬、マダニに見えた…。

そして毎回絶賛お悩み中のテントウムシ。

裏返してみたら

足の腿節が黒いので、オオニジュウヤホシテントウではない模様。エゾアザミテントウかな。それよりも、足の関節のいたるところから虫汁出すの、初めて見れました。バッタのように口から出してるんだと思ったらちょっと予想外のとこから出してましたね。

最近のご近所テントウ、シロホシテントウですが、ここでよく捕まえます。

ネグンドカエデ。それも

うどんこ病のような、カビに侵食されてるやつ。シロホシテントウは菌食と言われているので、
これを食べに来てそうな気がします。

今日のいちごは、

痛いトゲと痛くないトゲに密集された茎。

葉っぱの裏は明らかに白い、

エビガライチゴでした。ナワシロイチゴより風味が良いとか。実がなるのを楽しみにしておこう。

ハンノアオカミキリ。小さくてきれい。

この後、まもなく離陸なさいました。

ミヤマナルコユリをオオアマドコロと見分けてる最中に、蚊にキューッと一杯やられたりしながら、ジメジメした変形菌ゾーンへ。

マメホコリ系のやつ。

ツノホコリ

王蟲の集団に食われている腐海の変形菌(クダホコリ?)。

その近くにはこのクダホコリ系?の終わったようなやつがあった。でも、さっきの食べられてたのはオレンジで、ムラサキホコリの幼菌は透明っぽかった記憶があるので、別の変形菌、もしくは変形菌ですら無いものなのかもね。むずい、むずいよ。

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わりと動いてたかも6月前半

わりと動いてた6月前半行きます。

6.3
倶知安の「冒険家族」で、子供たちに両爬のお話しと、フィールドで両爬探しをしてきました。倶知安についたときは、シトシトの雨。いつもながら、イベントのときはお天気悪いです…。

子供たちにプロジェクターで説明すると、次々質問が来る。こういう積極的な反応もいいね!基本的なことを勉強して、森の方へ。

この頃には薄日が差して、だいぶ天気が回復してきました。昨年上陸の若ガエルは結構たくさん出てくれました。

エゾアカガエル見れてホッとしました。野外観察終わったところで、こんな感じ。

エゾアカガエル多数とニホンアマガエル2匹かな。大きいのは見れなかったけど、エゾアカは幼生も見れたね。残念ながら、爬虫類は見れなかったんだけど、イベント前に、捕まえてくれていたシマヘビをみんなで観察。

このあと、リリースしました。シマヘビ君たち、ありがとね。

そして倶知安から移動していきます。

休憩で止まった豊浦町の田んぼ。アマガエルでも鳴いていればいいけど…。鳴いているんだけど…風すごいし、たまにしか鳴かない。

ツイートの音声ファイル聞いても、ほとんど風の音しかしないんだけど、ゴォーって音の陰で、「グワッ」と一声、聞こえる、はずだ…。

心の耳で聞いてくれ。

まあ、そんなことで、カエルの本体を見れなかったけどこんなのはあったよ。

自転車の跡!!じゃなくてアライグマの足跡。

あとサナエタイプのトンボ。

写真撮っておけばなんとかなるだろ、と思って、撮っておいてあとで同定。寸胴な印象。

日本のトンボでパラパラ見てたらモイワサナエだった。ほんと、デジカメのお陰で、いろんなものの名前が調べられるようになった。(調べ物の時間が増えたとも言う)

そして登別に入って一泊でした。

6.4
登別の「ふぉれすと鉱山」でKoNG養成講座の1コマを担当してきました。

この施設の周辺には、両生類や爬虫類は豊富なので、講座は野外観察も行います。しかし、土砂降りに近い雨。爬虫類絶望です…。

本当に、イベントのとき、晴れてくれません…。私の行いが悪いというより、天気の神様からのいじめ?そろそろ、天気の神様にでもお参りに行ったほうがいいかも。

さて、雨天でも強い味方の両生類の幼生。やっぱり安定して見つかってくれます。

年によっては水の流れなどでポイントが変わってしまいますが、今年もエゾサンショウウオの幼生と、

エゾアカガエルの幼生が見れました。(背景が赤いのは入れ物のせい)もっと暑くなるとニホンアマガエルの幼生も見れますね。

外来種のいない地域でのフィールドは、変なドキドキ感はないですが、いるべきところに、見られる種類がいますね。それはとても恵まれている状態なのだと思います。

6.6
自宅の庭で、小型のカメノコテントウを拾う。

いつも思うが、ちょっとトドックのクマに似ている。ほら、もう次見たら、クマの顔にしか見えなかろう。

このテントウムシは背面の外見じゃほとんど見分けられない2種がいる。コカメノコテントウ(足の腿節が黒い)とヒメカメノコテントウ(足の腿節は黒くない)だ。せいぜい3~4mmの昆虫なので、裏返して確認も毎回していないけど、たまには、ってことで写真撮りました。

うん、ヒメカメノコテントウみたいだね。(後ろ脚のモモを見よ)そう言えば、コカメノコテントウをちゃんと見たこと、ないなー。やっぱ山地かな?

……別の話だけど、いま調べてて、カメノコテントウだと思って見ていた種類の幾つかがナガカメノコテントウという種類だったみたい。ナガカメノコテントウなんて、存在も知らなかったよ…

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実習

6月1日 恵庭市柏木 メッシュコード644124(恵庭)

毎年、専門学校の野外実習をするんだけどかなりな頻度で雨が降ってしまう。参加する頻度が一番多い人が、雨を呼んでるに違いない。ここ5年ほど、一番実習に来ている人物が怪しいといえば、誰だかわかるな?君が雨男ってことだよ。引率してた君だよ。

すいません…。

毎年、実施する時期によって見つかるものが変わるんだけど今年の野外観察では、
トノサマガエル : 幼体と卵塊
エゾアカガエル : 幼生(後肢が生えているものも混ざる)
こんな感じだった。時期によってニホンアマガエルも混ざるね。トノサマガエルの幼体はこちら。

ツイートにもあるように、(ツイートの間違い→6月19日からでした…。)6月から、北海道の生物多様性保全条例で指定外来種の放逐の禁止が発効するので、おさらいにリンクを貼っておきますね。

道では北海道生物の多様性の保全等に関する条例に基づき
「指定外来種」を指定しました。

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帯化

ao

今回は5月25日に行ってきた出張後のフィールドの記録です。(※ハープソンの地図のメッシュ番号はこの地図で確認しています)

出張は道東でしたが、暑い日と寒い日にあたって、しかも安物のレインウェアで蒸れてクラクラになった。「ササやイバラでどうせ破けるし…」という考えで、レインウェアの価格ランクをおもいっきり下げるとただでさえ少ない体力を、ガリガリ削られる結果になった。何度か繰り返してしまっているこの問題、二度と繰り返さないようにしよう…。

出張の仕事の帰り道、少し生き物を見てきました。

1_1 (2)

わりと久しぶりに見た、オドリコソウ。庭で雑草取りでヒメオドリコソウはよく取ってるんだけど、ヒメの方は、なかなか強い雑草で、調べてみるとヨーロッパ原産の移入種みたいだね。

1_1 (6)

あとで食べた、ニリンソウ。この花のは取らなかったけど、これは緑色の花してる通称ミドリニリンソウ。原因は変異だとか、病変だとか、諸説あるみたい。

一番インパクト強かったのはこれ。

1_1 (3)

2つのセイヨウタンポポの花がくっついてる。こういうの、専門の言葉があって「帯化」というみたい。「帯化」は最近だとこんなニュースもあったね。
ベーコンが巻けないじゃないか・・・北海道で巨大アスパラガスがドーンと生えてきた

1_1 (4)

茎も2本分の太さだ。あとで考えたら、折って中の空間がどうなってるのか見てみればよかった~。1_1 (5)

花は不気味なんだけどね。

1_1 (7)

エゾハルゼミも良く鳴く季節になりました。アルビノのエゾハルゼミだよ。…と言うのはウソで、羽化したてです。

ではハープソンの方、行っときましょう。

5月25日 北見市本沢 メッシュコード654365(花園)

北見市に住んでいた頃、よく観察に行っていた山に入ってきました。

RIMG5094

まだ雪が残ってましたね。さすが道東。夏タイヤで走るのは問題なかったけど、道を雪が覆ってたら山に入れなかったかも。

RIMG5088

この山のエゾサンショウウオの卵嚢は綺麗なのでとても良い。環境が良いのね。もう、7~8年は見てなかったから、ちょっと場所が壊れてないかとか、乾燥してないかとか心配だったけど、大丈夫そう。でも少し浅くなったのと、落ち葉が少ないからか、エゾアカガエルの幼生が全くいない。たぶん原因はこれ。

G31A8297

エゾサンショウウオの越冬幼生。おそらく食い尽くして、エゾサンショウウオの新生幼生の出待ち中。前は水場がもう少し深くて落ち葉も多かったから、エゾアカガエルの幼生も隠れ場があって少し混獲できたんだけどね。

RIMG5093

6cm級の立派な越冬幼生でした。ここにはエゾアカガエルの幼生はいなかったけど、別の水たまり(同じエリア)で無事に、

RIMG5096

エゾアカガエルの幼生を確認できました。とりあえず抑えておく基本2種を確認して幸先良し。幼生の周りの白い点々はカメラの補助光ね。

5月25日 陸別町 メッシュコード654325(釧路川上)

この辺の林道を車で走っていたら、排水桝のなかに取り残された個体たちがいた。

RIMG5073

綺麗に赤い、エゾアカガエルの幼体。産卵に来て取り残されたというより、春に活動開始してから落っこちた感じかな。とりあえず救出。

RIMG5075

ぬ?!一瞬キタサンショウウオにも見え、

RIMG5078

一瞬ハコネサンショウウオっぽくも見えたものの、ガリガリにやせたエゾサンショウウオでした。繁殖にやってきたものの、排水桝から出れなかったのね…。とりあえず、救出。頑張って生きて下さいな。

5月25日 北見市上仁頃 メッシュコード654366(上仁頃)

田んぼが見えたので、上仁頃小学校あたりで停車。周りを歩いてみたけど、両爬なし。引き上げようとしたら、一声だけ、ニホンアマガエルが鳴く。10分位、スマホで録音しようと粘ったけど、その後鳴かず、徒労に終わってしまった。証拠がとれなかったので、参考記録。

5月25日 北見市常呂町字吉野 メッシュコード654377(日吉)

道路で突然、ニホンカナヘビが横切った!シルエットだったけど、尾が長い華奢なトカゲだったので間違いはないと思う。…けど、自分の作ったハープソンのルール。撮影や録音出来ていないものは参考記録。

ヒグマが横切った時はドライブレコーダーに写ってたけど、今回は早すぎと小さ過ぎで、きっちり写ってなかったよ…。仕方なく環境状況写真。

RIMG5103

この周り探したけど、カナヘビ見つからなかったな。ひとことで言うと、開けてて本州ならカナヘビいそうな環境でした。あとで、地点確認のため、、見つけた周囲を衛星写真見ていたら、なんか面白いものが写ってました。

名称未設定 2(google mapsを利用表示)

「ところ」って書いてあった!

5月25日 佐呂間町字仁倉 メッシュコード664307(浜佐呂間)

道路で「うにょんうにょん」してる物体を発見。ああ、ついにヘビか…。とおもいきや、道路に転がっているゴムひもだったりすることも多い。しかし、明らかにうにょんうにょんしてる。車停めてダッシュして捕獲!

G31A8318

自分のハープソン2016初のヘビ、アオダイショウ。うすいろグリーンと言った感じの綺麗な色だね。道東だから、ハッカになぞらえてミントグリーン?144cmのかなりな立派な個体でした。気温21℃で、風もかなり強かったのですが、たまたま目の前を横切ってくれたので、拝むことが出来ました。

G31A8336

リリース前の一枚。結構怒らせてしまった。久しぶりのアオダイショウの筋肉はしなやかで力強かった…。リリースしていると、100m位先で、うにょんうにょんしてる。しかも動きが早い。やばい。久しぶりの100mダッシュ。息も絶え絶えになって捕まえてみると、

G31A8341

かなり薄い縞のシマヘビでした。ダッシュで吐きそうなので、ちょっと袋に入ってもらっていて、ひとやすみ。

回復してから個体を調べさせてもらいました。101cm。シマヘビにしては良いサイズ。ダッシュしなかったら、逃げられてただろうな…。ダッシュしてよかった。

G31A8370

カメラのレンズが気に入らなかったのか、やたらとレンズを咬みついてきた。掴んだりいじったりすると、シマヘビはやっぱりアオダイショウより筋肉少なくて非力だな。

5月25日 佐呂間町字幌岩 メッシュコード664317(サロマ湖東部)

思い切ってサロマ湖畔までやって来ました。キムアネップ岬という所周辺ですが、汽水湖のサロマ湖と道路挟んだとこにある水たまりで、昔エゾサンショウウオを見たことがあったので、やって来ました。

過去の場所で確認すると、水たまりはヘドロ臭がして卵嚢もない…。あー、ダメかなーっと思ったけど、よく目を凝らしたら、

RIMG5104

あ!これはもしかして…。デシカメの光学倍率を目一杯伸ばしたら、証拠写真程度には撮れた。

名称未設定 1

エゾサンショウウオの幼生ね。まあでも、これじゃ消化不良なので、
すぐ近くにあった湿地を探してみたら

RIMG5120

ちゃんと証拠写真残せました。エゾアカガエル幼生と、エゾサンショウウオ幼生。しかしこのエゾアカガエル幼生、瞳孔が開ききってるな・・・?取るときにダメージ与えたつもりはないんだけど、なにか障碍を持っているのかな…。

5月25日 佐呂間町字富武士 メッシュコード664306(佐呂間)

行こうと思っていたポイントをほぼすべて回ることが出来たので、札幌に戻り始めた矢先に、道路にアオダイショウの死骸が落ちてました。

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轢かれて死んでた。146cmの、こちらも大型の立派な個体。今回はこれが最後の両爬でした。帰宅途中で急いで回ったわりには、記録も色々取れて良かったかな。(しかしヘトヘトである)

また、機会があったら、道東を回ってきたいなー

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滝野イベントと5月3日ハープソン

今回は5月3日に行ってきたフィールドの記録です。
(※ハープソンの地図のメッシュ番号はこの地図で確認しています)

5月3日 札幌市南区滝野すずらん丘陵公園 メッシュコード644132(石山)

この日は滝野すずらん丘陵公園での、両生類イベント。「エゾアカガエルのたまごを探そう!」でした。今年は公園ではエゾサンショウウオの産み始めが遅くて担当の方々も心配していましたが、無事産卵も進んで、お天気もよく、ゆっくりうららかにイベントが進みました。イベントの開始前に、こんなものがいました。

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コルリ♂。すごく久しぶりに見た気がする…。春先は、こういった鳥が建物に当ってしまったりして落ちていることが多いようですね。この子は、脳しんとうを起こしたらしく、しばらくこんな感じでしたがスタッフさんに後で温めてもらって、イベント開始時に放鳥されました。飛んで行けて何より。

イベントでは、産んであるエゾアカガエルの卵を見ながら、

RIMG4960

エゾサンショウウオの卵嚢もひとつ拝借して観察、(今回は双子はなかったようですね)

RIMG4959

スマートフォンでしか写真撮ってなかったので、twitterの引用ですが、この公園敷地内では一部、エゾサンショウウオの越冬幼生が見られますね。


最後は冬水を残していた田んぼで生き物を観察します。冬水田んぼも年によって水位も違うので、越冬の可否によってか、生き物の相も若干違いますね。今年は例年見られるモノアラガイ類やツチガエルのオタマジャクシは少なかったように思います。

それでも、イベント終了後まで残っていた家族がツチガエルの越冬幼生を1匹見つけていました。

RIMG4961

上からだとわかりづらいので、横から見て目の黒十字模様を確認。

RIMG4962

撮り方が適当すぎて、証拠ギリギリの写真になってしまいました。ツチガエルで自分個人のハープソン3種類目。この日は暖かかったせいか、ニホンアマガエルの幼体がちらほら見つかっていました。

RIMG4963

この大きさのニホンアマガエルは非常に可愛いね。ハプ4種目!ご参加下さった皆さまと、滝野すずらん丘陵公園のスタッフの皆さま、ありがとうございます。この後、石狩方面におつかいがあったので、大きく移動していきました。

5月3日 札幌市手稲区前田森林公園 メッシュコード644152(銭函)

過去に、アズマヒキガエルの写真展示を拝見する機会があり、写真のキャプションで札幌市手稲区の前田森林公園で撮影とありました。ずっと気になっていたので、ヒキガエルの様子を見に行ってみました。(ヒキガエルは北海道では移入種です)結論から言うと、両生類は確認できませんでした。いろいろ、思っていたのと違って、森林の公園というよりは、市民が憩う都市公園でした。(だから逆にヒキガエル持ち込まれててもおかしくないかも、という考え方もできるんだけど)

水場はいくつかあったけど、大きな水路は綺麗に整備されていて、特に両生類は見られず。公園脇の川(用水路?)でも、特に両生類の姿はなく。一番あやしそうな池は、ほとんど水が抜かれていたので、こちらも姿や卵はありませんでした。(少し水の残った湿地があったけど、こちらも何も無しでした)この日、ヒキガエルはたまたまいなかっただけかもしれないけどとりあえず、少しホッとしました。

が、他の両爬も見られなかったので、記録なし。このあと石狩でお使いをしてきたんだけど、石狩へのお使いは、ヒキガエルの駆除個体(冷凍)の受け取りでした。石狩灯台近くの親船周辺で、ヒキガエルの発生が見られており、今年、名無沼という場所に産卵に来る個体を試験的に駆除する活動が行われています。

石狩で冷凍されたヒキガエルの死骸は、このあとは、うちの個人の冷凍庫で冷凍して、専門学校の授業での解剖に使用する予定です。が、駆除個体も5月3日の時点で200に迫る勢いで、うちの冷凍庫が一杯になってしまいました。

外来種の有効利用はするべきではないという考えもありますが(産業的に軌道に乗ってしまうと、「駆除しきってしまうと産業がなくなる」という考えも出てきて、本末転倒になることもあるので…)とりあえず、ヒキガエルは学生さんの知識になってもらう目的で解剖用に保管はしていきますが、毎年、逐一、考えて行かないとならんですね。

せっかく、家から少し離れたところに来たので、ヒキガエルのパトロールをしてみましたが、この日は昼に動いてたこともあり、姿は見られず。帰宅方向で池などがあれば観察して戻りました。

5月3日 当別町スウェーデンヒルズ メッシュコード644163(太美)

少し大回りして、当別町を通過していくと、途中の森に融雪プール状の池があって、水芭蕉もいくらか見られたので、それなりに長期に水があると思って覗き込むと、ばっちり両生類の産卵がありました。

エゾアカガエルの卵塊。

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だいぶ夕方の薄暮状態で、水面の反射がひどくて

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エゾサンショウウオの卵嚢もあるのに写りにくいよ!望遠+PLフィルターがあれば楽だったなー…。

RIMG4988

池をぐるぐるまわって、かがんで角度変えたりして、なんとかかんとか証拠になる程度の写真が撮れたのでよかった。この日はこれで日没試合終了。(夜のヒキガエルパトロールは体力の限界でやめました)次にフィールド出るのは、いつになるかなー。

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ハープソン2015(0429石山)

今年のハープソンでは、自分はスロースタートです。今年はあまり遠くに行けないので今日(4月29日)は、エゾサンショウウオの産卵地で家から最も近い場所の候補を確認してきました!道のり距離で約7.5km。札幌市南区の、ハープソンエリアで言えば石山エリア。いつもは気にせず、車で通過している場所で水が湧いてるとこを見つけた。

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表面が藻(?)で覆われているから、水温高くてダメかな?と思ったけど、

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お、エゾサンショウウオの卵嚢だ!今年のハープソンの自分第一号はエゾサンショウウオでした。

よく見るとこの藻の表面をピチピチ動くものが。ドジョウ系かなと思ってすくってみると…

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エゾサンショウウオの幼生ではないですか。しかもでかい…。越冬幼生だね。かろうじてエラが残っていて、上陸寸前な様子。金ラメが入ってて綺麗でした。

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結構な数いてね、ひとすくいで3匹入ったりしました。小さい池だけど、生存競争激しそう。

etto3

しかしね、札幌でエゾサンショウウオの越冬幼生、何ヶ所かで見たけど今のところ一番標高低い場所だった。湧き水が冷たいのかな。

ちょうど、今年の卵嚢から幼生が発生して、越冬幼生は新幼生を食べ放題の時期。ぐんぐん成長するんだろうな。

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今日一番大きかったやつ。約8.3cm。しかも肥えてるので大きく見えました。

道すがら、他の両爬を探したけど、今日はこれで打ち止めでした~。温かい一日だったので、他の人達は爬虫類を見た人もいるかもしれないねー。

あとで地図を見返してみたけど、家から道のり距離5.0kmと5.1kmのところにサンショウウオいそうな地形があるような気がする…。また後日覗いてみようかなー。

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