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湧いてきた両生類

湧いてきた両生類

Amphibians began to lay eggs !

ようやく札幌市南区でもエゾアカガエルにエゾサンショウウオが盛ん活動するようになって来たよ。

我が家の近くでは日当たりの良いところでは水芭蕉の花も咲いた。
この時期が一番きれいです。ミズバショウ。
しばらく経つと、葉っぱお化けになって、オカモノアラガイがいっぱい付いてロイコクロリディウム(閲覧注意:寄生虫)を探したりするんですが。

先日タヌキと一緒に冷水浴(雪庇踏み抜いて一緒に池に落ちた)をしたんだけど、上の写真は、その原因となった「雪庇」の崩落。
池の上に張り出した「雪のひさし」。うっかり乗ってしまうと足元が全て池に落ちていきます。

さて、いつも観察しているエゾアカガエルの産卵池に行ってみると、前日は鳴き声もほんの少しだったのに、大合唱になっていた。


エゾアカガエル合唱

いろいろあって、遅れ気味だった繁殖シーズンの勢いを取り戻すかのように鳴きまくっていた。

どれくらいいるんだろう。
越冬失敗で死んだ個体も少なくはなかったけど、個体数減少とか心配することもなかったかもしれないね。

エゾアカガエルの繁殖期の最後のほうは、例年、「余裕が無い感じ」になって、鳴いているオスも敏感に逃げまわったりしなくなる。
この時は「鳴き始め」なのに、すでに余裕がなさそうだった。

水中で、鳴いていないときも小刻みに腹を動かして水紋を作っています。もしかして、これもコミュニケーションに使ったりしているのかな。

暫く待つと、

キャラッと鳴いてくれます。

1年ぶりにエゾアカガエルと鳴きまねで交信しましたが、なんとかまだ通じたようです。合唱を誘発することができました。
(単にタイミングが良かっただけなのかもしれないけどー)


画像をクリックで拡大

産んである卵塊も、わずかながらあって、その周りではすでにペアを形成した雌雄が次の卵塊を産んでいくために集まっていました。

カエルの繁殖期は、思いのほか激しいもので

激しい「蹴り」が入ったり

奪い合いでメスが泳げなくなってしまったり、と(こうなると溺死するメスもいたりします)激しいです。

エゾアカガエルの産卵は主に夜間ではありますが、昼もこうして繁殖行動を見ることができます。

一方、昼になかなか見ることができないのはエゾサンショウウオ。

ようやく、1個体のオスが日没後に見れました。
しかし、ここの森の林道の除雪状況が例年と違って、この池の真上に泥をドッチャリと置いてってしまったので、水が濁って水面はゴミだらけです。

もしかしたら今年はここの池は新しい水の流れ込みも少ないので、サンショウウオはたくさんは育たないかもしれないな。

あまりに濁ってて、撮りにくいので、2日後、学校の授業をしたあとで、別の山に入って綺麗な水場を確認。

産卵はまだだったけど、オスが1匹水中を歩いていました。

リング的ストロボ忘れてしまったので、近接撮影は、懐中電灯で補助光して何とか撮れた感じ。

懐中電灯使うと瞳孔縮んじゃって、やや微妙な顔になってしまうね。


でも1つだけエゾアカガエルの卵塊がありました。よく見ると卵分割も始まっている。

で、その卵の周りに、グレーのウネウネした物体がいくつかいた。孵化したてのオタマジャクシかと思ったけど、動きが這いずりまわる動きだった。

これ、プラナリアなのかな?と思って少しネット徘徊したら、やっぱり、プラナリアっぽいね。

おでこに気泡つけてある個体は目っぽいのも見えるし…。

しかし種類は全くわからない。

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蛇をメインに爬虫類、両生類、そして野生動物のことを、書いたり、話したり、撮ったり、観察しています。/北海道爬虫両棲類研究会会長。野生生物生息域外保全センター顧問。両爬と人のコミュニケーター。獣医師(診察業はしていません)。専門学校で両爬学、野生動物学を担当。/著書:北海道爬虫類・両生類ハンディ図鑑、Old world ratsnakes(一章担当)など。/

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