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道東漂流の旅 Part 2/3

道東漂流の旅 Part 2/3

I saw 3 kinds crow.
I like the raven. But they were shy.

がっつり冷え込んだ網走。本日は知床半島をちょろちょろします。

流氷も一気に押し寄せてきた。
海っぽく見えるところも日陰になっているだけで実は一面の氷。

蜃気楼のように見えているのは雪に埋もれたテトラポットの頭。

オジロワシもあまりやる気が無いようで。
朝のうちは岩に、のぺっと座ったままでした。
日が登って風が起こると海上に出ていくようですが、
海に出ても結局流氷の上に、のぺっと鎮座するだけです。

でもたまに飛ぶとタタミが空を飛んでいるような
迫力満点の姿が拝めます。

しかし意外に気が小さいので、目線の高さを飛ぶ時は
こっち向きに飛んでくることは少ないですね。

雪が降っていなくても地面の雪が舞い上がって、地吹雪になります。
これは野付半島のナラワラの近くなんだけど、
それはもうかなりの地吹雪が吹き荒れておりました。

相変わらず私は車の中にヒキコモリです。

オオワシも数はそこそこいるんだけど海上に出てて、
400mmで頑張っても、これでした。
階上の氷はかなりの速度で移動していて、
このオオワシもあっという間に(もっと)小粒になって行きました。

オオワシ、幼鳥はいっぱい見たんだけど綺麗な成鳥はこれと、
あと2羽くらいしか見なかったかも。
厳冬期の標津側は、オホーツク海側よりワシが多いね。

冬の知床半島はエゾシカだらけになってます。

体の大きな母鹿だけが木の枝の若芽を
食べることができるのでモグモグしてるわけなんですが、
かなり子鹿も腹が減っているようで奪い合ってます。

しかしエゾシカの子鹿の正面顔は可愛らしく見えてたまらんですね。

ここから下はカラスメインの話になります。
エゾシカの死骸とか出てくるんで、一応お知らせしておきますね。

今回の旅でガラの悪さトップクラスだったカラス。
ハシボソガラス?

地面すれすれ、この首の角度でガンをつけて
「あ゛ぁん?」と、しきりに言っていました。

兄さん、怖すぎです…。

道東に来たら見たい鳥の上位に入ってくるのがワタリガラスなんだけど、
知床では、ちょこちょこ目には入るんだよね。

変な鳴き方して、空中でふざけた飛び方してじゃれてることが多いです。

いるなーと思って、観察していると
一緒にいるハシブトガラスより体も大きいし、
尾羽もふとした瞬間にワタリガラスらしい形になります。

しかし、飛び回っていてなかなか降りない。
ぱらぱら降りてくる個体を見ると、ほとんどがハシブトガラスなんですね。

降りたカラスを片っ端から写真撮ってたんだけど、
あとで見返すとほとんどハシブトガラス。
もう、これでもかってくらいアピール上手なブトの兄貴。
カァ!クラァ!コラァァ!
猫にも杓子にも太陽にも吠えてます。

ワタリさんはたまに降りるけど、警戒心が強いのか、物陰に降りたりします。
陽気に遊びまわってるくせにシャイなんだよね。

しかし飛び回るワタリさんは本当に楽しそう。
羨ましいです。

何をそないにはしゃいでんねん?あ゛ぁん?って
ボソの兄貴に言って欲しいです。

とっとと地べたに降りてこんかい、コラァァ!って
ブトの兄貴にも言って欲しいです。

そういえば大学時代、先生が学生に
「ボソブトガラスの検体を取って来なさい」って言ってました。
どっちやねん、あ゛ぁん?
どっちやねん、コラァァ!

って妬ましくなるくらいワタリさんは楽しそうに遊んでいました。

ワタリらしく撮れてた飛んでない写真って、
これしかなかったんだけど…。

なんでこの時だけゴージャスに雪降るんですかね?

移動の途中で、滑落か何かで死んだ仔鹿見つけました。
カラスがたくさん寄ってたので、ワタリ撮りにいいかも!と
しばらく待ち伏せたのですが

ブトの兄貴が占領してました。

ワタリさんたちは、やっぱり上空で楽しそうにしていらっしゃいました。

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蛇をメインに爬虫類、両生類、そして野生動物のことを、書いたり、話したり、撮ったり、観察しています。/北海道爬虫両棲類研究会会長。野生生物域外保全センター顧問。両爬と人のコミュニケーター。獣医師(診察業はしていません)。専門学校で両爬学、たまに野生動物学を担当。/著書:北海道爬虫類・両生類ハンディ図鑑、Old world ratsnakes(一章担当)など。

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