2016晩秋・沖縄本島北部&中部

2016年は日本爬虫両棲類学会の大会が沖縄であったので、11月末にも関わらず、フィールドをしてきた。また、11月末でも両爬が見ることが出来る暖かさ、すごいところです、沖縄は。

別にピーチネクターを飲みたいわけではないのです。自販機に集まる虫が食べたいのですな。

沖縄では普通に町中でも森でも見ることが出来る、ホオグロヤモリ。尻尾の棘状の突起が特徴的です。チッチチッチ鳴く。沖縄では「やーるー」と呼ばれたりもする。光に集まるガなどの昆虫を捕食するため、わりと明るいところで見られる。

沖縄本島に来たら、両爬的に行っておきたいところは、ヤンバルと言われる北部の森。そこを目指して北上すると、食べ物屋さんがどんどんなくなっていってしまうので、途中で腹ごしらえ。すごい量のもやしの入った沖縄そば。お腹いっぱいで眠くなりそう。

ここ数年で、いろいろ手続きが厳しくなりました。私が行きたかった場所は国頭村(くにがみそん)の森周辺だったのですが、森林や動物の保護のために夜間に森の林道に入るには国頭村の許可が必要になるようになりました。なので、許可を取得して森に入ります。

国頭村に入る前にもボチボチ。沖縄エリアではわりと普通種の、リュウキュウカジカガエル。久々の沖縄、最初はわりと頑張って写真を撮りますが、すぐに飽きて写真を撮られなくなってしまうカエルの一つ。

ちょいレア気味のオキナワアカガエル。いろいろ混乱があって、学名のなかったカエルだったのですが、2011年に整理されてRana ulmaという学名が付けられた。

沖縄本島奥部には、ミナミヤモリ系の隠蔽種のオキナワヤモリがいます。たぶんこれはオキナワヤモリで良い…?腹面が黄色いとか、腹面に黒い斑点があるとかいくつかあるけど、見る個体ごとに変異で収まる範囲に思われてならない。(色や斑紋がストレスで変わったりするのね)何匹か見て、ミナミヤモリとオキナワヤモリが尚更わからなくなった。いつかしっかり分かる人と一緒に見て確認しよう。

ちなみにこの下の写真があとで名護で見たミナミヤモリ。

ヤモリ大混乱しつつ、国頭村に入る。

これね。許可書必要。

ハナサキガエル。もっと腕を伸ばして座ってると、やたらと姿勢の良いカエルなんだけど、警戒させてしまって、伏せり気味。

雨模様が幸いして、カエルが路樹に出てくるのをいいことに、ガラスヒバァにも出会うことができた。尻尾長い!そしてやっぱりよく咬んでくる。そうだ、君はそういうやつだったよね。

ヒメハブもいてくれた。沖縄本島のハブ四天王の一角。ふふふ、ヒメハブが見つかったか…。やつは四天王の中でも最も見つけやすい種…。

…残念ながら2種は外来のサキシマハブとタイワンハブだけど…。ラスボスのハブを見たい…。

両爬学会の終わった日の山は、やっぱり両爬学会の人々が山で時々出会う。そんな中のひとりの方が、塩ビ管を指差す。覗いてみると…。

オキナワイシカワガエル(沖縄県天然記念物)…。こんなとこにも入るんだ…。一瞬モリアオガエルのアーミータイプにも見えてしまいそうな状況。もっとちゃんとオキナワイシカワガエルらしい場所でオキナワイシカワガエル見たい!

お、ハナサキガエルのグリーンタイプ!警戒してさらに伏せ。

カエル、当たりすぎでしょ。ホルストガエル(沖縄県天然記念物)のちびちゃん。こんなのまで道路に出てきてる。

オキナワアオガエルまで道路に出てきたよ…。って伏せりすぎでしょ。

車を降りて林道を歩いていくと、早速オキナワイシカワガエルのミニサイズ。しかしまだまだ迫力が足りない。この時期に沖縄に来るのは初めてなんだけど、もしかしたらどれかのカエルの産卵があるかもしれない(ちょっと早いんだけど)。と思って沢の岩の隙間を覗いてくと、あったあった!

胚が白い卵塊。なんか少ないけど…。思い当たるのはオキナワイシカワガエルか、ハナサキガエルの卵なんじゃないかと思うけど、周りに見られるのはオキナワイシカワガエルばかりなのでたぶん、オキナワイシカワガエルの卵かな。

そろそろヘビみたいな…

岩じゃないよ。苦労して水中にいたのを見つけて写真撮ったんだよ。わかりにくいかもしれないから別個体。

ナミエガエル(沖縄県天然記念物)だよ。外見的には決して美しくはないカエルなんだけど、見つけると嬉しいカエルの一つだな。

フルサイズのオキナワイシカワガエルも発見。アカガエル科なのに指に吸盤あるんだよね。よーく見ると、腰の一部、緑が発色できずに水色になってる。この個体の兄弟には、水色のオキナワイシカワガエルいたのかもしれないなー。いつか見てみたいよ。

イボイモリ(沖縄県天然記念物)も歩いてた。これも良い有尾類だねえ。この日で3個体くらい見れた。そんなに見るのは自分の中では大当たりの日。

お久しぶり。やっとヘビでた!リュウキュウアオヘビ。なんかやっぱり、内地のヘビとは異質な質感のあるヘビです。こう、、なんというか、、、シンプルな作りに見えるというか。

今回、意外と数が見れなかったシリケンイモリ。ヤンバル(北部)なのに、斑紋があって南部産みたいな模様になってる。

カエル・ザ・ラスト。ヒメアマガエル。すごい普通種なんだけどね。時期悪いのかな。1匹しか見れなかったよ。

改めて、沖縄本島の北部の森、ヤンバルは素晴らしいところだ。これだけの種類見れたのは、運が良かっただけ。この森に対しても、外来種の問題とか、伐採の問題とか、ちょこちょこ耳に入ってくるのだけど、とにかく、この森がしっかりと維持されていって欲しいと思う。

一晩中歩いたので、すごく疲れました…。

翌日は、北部と名護(中部)の周辺をフィールドしてきました。外来種だけど、タイワンハブが中部には定着してしまっている地域があります。そこで、現状を見ておきたいな、ということで。

こういうフェンスも沖縄ならでは。ここから内側にはハブが入らないようになっているらしい。

本州でもアオダイショウの多い地域などではこういった「ヘビ返し」が電線についている。でもこれでも突破してくるヘビもいるみたいで、電気の通っている電線に到達してショート、ヘビは黒焦げ、周りは停電、ということも起こるようです。この地域だと、ハブや外来種のタイワンスジオが木登り上手のヘビにあたります。

タイワンハブを探して夜に、フィールドを始めると、前夜には見られなかったアカマタが姿を表した。なかなか立派な個体だ。

ミナミヤモリとオキナワヤモリの見分けがあやふやなんで、中部はきっとミナミヤモリのほうが多いのではと思いながら、探しているとアマミサソリモドキ。

あれ、いつも見つける時は石をひっくり返したりしたときで、地上で見るイメージなんだけど、屋根まで登ってるじゃないですか。こんなに運動能力高いんだね。

さっきよりさらに大きなアカマタ。とても立派。1m後半くらい?しかもわりと擬態してる!

そしてタイワンハブの生息しているであろうエリアでフィールドをしていると、あ、これハブ罠だと思われるものが置いてあった。タイワンハブが現実味を帯びる。

注意喚起。開けたりしないようにね。

罠は見ることができたけど、やはり11月末、寒すぎるのか両爬出にくいのかな。アカマタの後はぷっつり何も見れなくなった。

もう、ここの道を走り抜けたら、眠たいしやめよう、と挑んだ最後の道。やっぱりこういう時には出ることがある…。

い、いた。タイワンハブ…。わりと写真だけ見てると、サキシマハブと何が違うの?という容姿だけど、実際見るとサキシマハブよりさらに華奢な印象だ。台湾の図鑑によると、ものすごく気が荒いような事が書いてあるのだけど、この個体は寒いせいか、あまり活動的ではなかった。

このヘビは外来生物法で「特定外来生物」にしていされているので、生きたままの移動は禁止だ。だから、見つけた時は「駆除(殺処分)する」か「干渉せず見るだけ」になる。個人的には、既存の生態系に影響のある生物は駆除する場合も多い。だけど今回は旅先で装備もしっかりしていなので、見るだけにした。万一駆除時に咬まれて事故を起こした時はいろんな方にも迷惑がかかる。もし駆除を選んだとしても、人が死ぬ可能性のある毒を持つ生き物を扱うことを、一般の方々が軽く考えてしまうような紹介の仕方をしたくないので、もっと事前から考えて行動すると思う。(今回は正直なところ、見れると思わなかったので考えが色々十分ではなかった)

でも現状は、数泊の旅行で、個人が行くことが出来る範囲で、こちらが探しているとは言え、タイワンハブに遭遇するというのはわりと個体数がいるからだと思う。今後の調査で、個体数増加が著しい状況になったら、この日のことを後悔する時も来るかもしれない。

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仕事帰り

仕事の帰り道すがら、いくつか写真。久しぶりに1.4倍テレコンバータ使ってみた。

エゾリス。ゴソゴソと探しもの。

フクロウ。周りのカラスが鬱陶しそうでした。

ツグミもだいぶ増えましたね。寒いはずだ。

カワガラスはよく囀ってました。そしてカケスにちょっかいかけられてます。

ヒレンジャクはなぜかおとなしく、ずっと同じ枝に止まりっぱなしでした。もっとパラパラ飛び回る印象が強かったんだけどね。

 

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冬鳥

11月はじめ、キレンジャクを見かけた。アズキナシの周りでたくさんいたので、アズキナシを食べているのかと思いきや、

しきりにキョロキョロして、フライキャッチ特有の飛び方をほぼすべての個体が頻繁にしていた。

札幌ではヒレンジャクが冬にわりと見られるが、キレンジャクは移動中時期と、極少数がヒレンジャクに混ざっている感じなので、このキレンジャクの群れは多分南下していくんだと思う。

いままでヒレンジャクがヤドリギやナナカマドを食べている姿を見ていたから、基本、実食の鳥だと思ってたんだけど、時期によって虫も食べるんだね。

ツグミも渡ってきたし、カワアイサもパラっと見れた。生き物も冬の生き物が増えてきました。玄関出たらオジロワシ飛んでた日もあったよ。

留鳥だけど、ヤマガラ。イチイ(オンコ)の実を食べまくってました。イチイはわりと甘くて美味しい実がなるんだけど、果肉以外には毒がある。種や木自体も毒があって、わりと少量で中毒が起こるので、食べないほうが望ましい。ヤマガラもほじって種を出して食べているようでした。

エゾリス真っ黒バージョン。

 

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プラタナスグンバイ

10月末。

虫たちはほぼ越冬場所に集まってきた。

うちの近くの小さな公園はプラタナス(モミジバスズカケノキ)が植わっているので、プラタナスグンバイがたくさん集まってくる。鼻から吸い込んでしまいそうな時も。公園のプラタナスは意図的に植えられた移入種だけど、プラタナスグンバイはこれに紛れて入ってきた非意図的移入種みたいです。

エゾサンショウウオの越冬幼生はまだまだ元気。雪が積もってからの観察が楽しみ。

エゾリスのオニグルミ集めも佳境です。秋の間はよく見れたなー。

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Panda of Lady bug

札幌市の滝野のモアイなどを観察してきました。
いろいろあって面白い…。

それはさておき、せっかく滝野に来たのだからということで、滝野すずらん丘陵公園の森じゃない方を歩いてきました。熊の侵入があったかも、ということで閉鎖されていましたが、無事再開園してコスモス畑を見ることができました。

さらにせっかくだからということで、森ゾーンを散歩してきました。

だいぶ動植物は寂しくなったけど、そんな中でもいくらかの虫が出てきてくれました。

ナミテントウの18星型。

おしりの方に白く見える翅の突起、ナミテントウのポイントの一つ。白い突起に目が行くと、だんだんパンダの顔に見えてきた…。見えてこない?

両生類も普通ならそろそろ冬眠ですかね。エゾアカガエルのちっちゃいのが歩いてました。しかし今年は厳冬期のエゾサンショウウオの越冬幼生の観察をするつもりなので、これが今年の両生類最後の確認にはならない、はずだ…。

なんと爬虫類、ニホンカナヘビまでいたよ。こちらはもうシーズンラストになるかもしれない…。なぜなら

もう雪虫(トドノネオオワタムシ?)が舞っているから。よく雪虫飛んだ翌週には雪が降るなんて言うよね。(ちなみに今年は10月23日でした。この日から半月後でした)

シロホシテントウも見つけた。シロホシテントウもいろいろ種類が居るけど、シロホシテントウという名前のシロホシテントウ。シロホシテントウ of the シロホシテントウ。わりと小さいです。

そして今日も試練の時間。シロホシテントウ系だと思うけど…。未熟ではなさそうなんだけど、これが無紋型のシロホシと言うやつか…?種類はお手上げ。

ちっちゃい糞虫、オオマグソコガネかな?ちっちゃいけどオオマグソコガネ。糞中の代表的なものとしてはオオセンチコガネやセンチコガネだけど、あれはあれでメタリックでキレイなんだけど、こういう地味な糞虫も良い。クソムシではなくフンチュウ。

最後に見つけたこれ。なんか生き物っぽい。擬態が甲殻類のよう。

つついたらやっぱり走り出した。あとで調べてわかったんだけど、これはミミズクの幼虫。鳥類ではなくて昆虫類のミミズクね。初めて目についた!これは植物に付いてたらわからんわー。

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ラピュタの雷(インドラの矢)

リアルタイムで眺めていた。海にラピュタの雷が落ちた瞬間に網走地方(知床)が揺れた。地震が小さかったので、安心して笑えた。

ラピュタはオホーツクに消えたね。

雰囲気としてはtwitterをお借りして、以下の流れ。

これが地震情報。

地震情報 平成29年09月29日23時11分 気象庁発表

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リリース(シロマダラ)

せたな町で8月にシロマダラが見つかりました。その個体が縁あって、うちで少し調べることができたのだけど、26.7cmの幼蛇(たぶん今年生まれ)なので、管理が色々難しく、捕獲した方々と相談して9月28日にせたな町の捕獲場所でリリースしてきました。冬越し前に、現地でシロマダラが食べ貯めしておいた方が良いと思ったので、だんだん気温が低くなるのを不安に思いながら、ヒトとヘビの都合でこの日にリリースとなりました。

こちらについては、北海道爬虫両棲類研究会の研究報告Vol.005(来年1月発行できたらいいな)に短く書きましたので、お待ち下さい。

クスサンが何匹か湧いてた。クスサン、大きいから5匹くらいだけでもいっぱいいるように感じる。こういうところのお店は大変だよね。

せたなからは奥尻島も見えるよ。奥尻島もシロマダラの記録があるんだよね。

一時逗留してもらっていた、シロマダラを捕獲された場所にリリース。わりと森ででも、カナヘビはたくさんいそうな雰囲気がありました。

ヘビの舌の写真って、結構簡単に撮れるのだけど、シロマダラは少し撮りにくかった。アオダイショウなんかだと状況確認のためにすぐ舌をチョロチョロと出すんだけど、シロマダラはあんまり出さないように思う。そのせいなのか、過去の自分の写真を探してもあんまり舌を出していなかったよ。

お、いつも見るトリカブト(エゾトリカブト)とちょっと雰囲気違うかも。葉っぱも右端の方に写ってる。

調べてみると、オクトリカブトっぽかった。せたなまで来てよかった~。トリカブトは図鑑見ても種類がまちまちで、どれがどう種類分け、変種分けされてるのかよくわからない。とりあえず、オクトリカブト(ヤマトリカブトの亜種?)とエゾトリカブトは別種でいいようだ。

これも札幌だとあんまり身近で見ない木、クサギ。見ないと思ってたんだけど、この間西岡公園にひっそりあった。検索すると、札幌でも生えていないわけではないみたいだけど、優勢な種類じゃないみたいだね。

花ではなくて、ガクと実なんだけど、非常に目立つ。「臭木」なのに、匂い嗅いでくるの忘れたな。葉っぱ揉むと薬臭いらしい。

シロマダラのリリース以外は、大きな用事もないので、のんびり周りを歩く。

ジンガサハムシみたいなやつ見つけて、喜んでた。キラキラ感が抑えめだなと思っていたら、ヒメカメノコハムシだったみたいだね。十分綺麗だけども。

やや、お久しぶりのコエゾゼミ。の死骸。今年もコエゾゼミはかろうじて見れたけど、アカエゾゼミは見れなかったな。

エゾマイマイ。今まで、小さい個体は種類がよくわからないやつだと思ってたんだけどエゾマイマイは殻が薄いので、稚貝だと内臓がすけて見えて模様になってる。ウスカワマイマイと見分けにくいと思ってたけど、そろそろ落ち着けとく。

エゾマイマイ(北海道全域)は北海道ではよく見る。殻口が大きいのでサッポロマイマイやヒメマイマイなどとはすぐ見分けられる。貝の裏側の「へそ」はよく見える(参考)。ウスカワマイマイ(北海道南部にはいるといろいろ記述がある)は殻口が大きくて一見エゾマイマイに似るが、「へそ」が見えない(参考)。そして全体的に丸っこいフォルム。

北海道南部で小さくて模様があるカタツムリを見つけても、落ち着いて裏を撮影しておくんだ!きっとそれで大丈夫だ。たぶん。
(まだウスカワマイマイを見たことがないので「たぶん」が取れない)

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