胎生と卵胎生と私

悩ましいことばっかりです。数年悩んでいるのが胎生と卵胎生。

今教えている学校や、講演するときなんかは、マムシやコモチカナヘビは「卵胎生」ですよって話してますが、一方で北海道爬虫類・両生類ハンディ図鑑内ではマムシもコモチカナヘビも「胎生」と表記しています。

そろそろ「胎生」で統一したいなと思うんだけど、うまく説明できるほどの知識基盤が十分にない…。

今までは

胎生…母体から栄養もらって子供で生まれてくる(例:哺乳類のほとんど)

卵生…卵内で卵黄などから栄養もらって、卵で生まれてきて孵化する(例:鳥)

卵胎生…卵はお腹の中で孵され、子供で生まれてくる(例:ニホンマムシ、コモチカナヘビ)

のような整理だったんだけど、最近は卵胎生のなかにはいろんな段階のものがあって果たして卵胎生という言葉を独立させたまま使用しなくてもいいのではないかという流れもあるようです。

面倒なのでwikipedia先生のお言葉(2015.03.08時点)をお借りすると、

胎生
一般に動物は卵の形で新しい個体を形成するが、卵をそのまま体外に出すのではなく、雌の体内で孵化させ、子供の形で産む動物がある。このとき、卵の持つ栄養で子供が成長して生まれるものは卵胎生と呼ばれる。それに対して、卵から生まれた子が何らかの形で母親の体との連絡を持ち、母体から栄養などの供給を受けて成長し、十分に発育した後に生まれてくるものを胎生(たいせい)と呼ぶ。卵生および卵胎生と胎生の間には連続する様々な中間段階のものが見られ、卵生~卵胎生~胎生の間は連続変化であり、それぞれをきちんと定義することはできない。

たとえば、アシナシイモリの一部のものはいわゆる「卵胎生」と言われる種類がいる。これらの種類は母親のお腹で卵が孵化して、幼生になるわけだけど、腹の中の幼生は母親の輸卵管の内膜を食べて成長したりします。これは母体から栄養の供給を受けるといえば受けているので「胎生」か。胎盤がないのだから、「卵胎生」か。マブヤトカゲは胎盤を介しているから他の爬虫類の「卵胎生」と違って「胎生」でいいのだろうか。

胎盤については、ここでまた、Wikipedia先生の言葉(2015.03.08時点)を借りれば

胎盤
胎盤を作る出産を胎生とよぶが、卵胎生(非胎盤型胎生)を胎生に含めることがあるので注意を要する。

胎盤の有無が胎生・卵胎生の境目とも言えない感じになってきてます。

サメの仲間に至っては、卵生あり、胎盤作らないいわゆる「卵胎生」あり、胎盤を作る「胎生」(真胎生)ありな世界で、その線引きは非常な曖昧な世界になるようだ。だから、自分のスタンスとしてもそろそろ、一般的に話をするときには「卵生」と「胎生」のみにしていこうと思う。

自分的まとめ

動物の繁殖形態
・卵生
・胎生 (豆知識レベルの話:真胎生~卵胎生のようなさまざまな段階が有る)

胎生の爬虫類
・コモチカナヘビ
・ニホンマムシ
など

追記:(2015.3.17)
マムシも母体から酸素供給はあるようですね。そうであれば、純粋な胎生となりますね。もうちょっと調べます。

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トカゲ釣りはどんな道具が良いだろう?

来シーズンは春からトカゲ釣りを使った研究(的な?)をしようと思っています。トカゲ釣りと言うのはこれですね。

普段は竿使わなかったり、使ってもその辺の木を使ってやるんだけど、それなりな丈夫さと、ある程度の長さがあると間合いが詰められるので、今年はなにか竿を使おうと思っている。

そうそう、こんなトカゲ釣りもあるのね。トカゲを釣るよ!(Daily Potal)キノボリトカゲだけどね。くくり罠も面白いね。でも手づかみのほうが早そう!

さて、さおだけど、最初はワカサギ用で考えてた。しかしワカサギ竿にはトカゲ釣りに対するデメリットが多すぎた…。

・短いのが多い
・継竿が多いので、トカゲ出た時にすぐに対応できない
・やわすぎる
・上記をクリアするものは高い!

ということで、ワカサギ用はちょっと断念。で、今考えてるのは

・イワシ用の竿(トカゲと重さ近い)
・1.0~1.5mくらい(短いと逃げられ、長いと引き寄せにくい)
・振り出し竿(持ち運びコンパクト、トカゲ出た時の素早い対応)

あたりかな。

来季成果が出るといいな。動画もしっかりした奴に撮り直したいな。

それにしてもいろいろやることが片付ききらなくて混乱してます。3月後半はさらにやることが多い予定なのでいまのうちにできることはやっとかないと。明日やればいいことは、なるべく明日やるように考えているけど、今は、明日やればいいことも今日やっといたほうが、あとあと無難、だな~

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積雪の読み

今シーズンは、爆弾低気圧が毎週のようにやってきて雪はかなり多めに降っている。

2月初めまでは雪解け、すごく遅れそう…と思ってたのだけど最近、暖かい日と寒い日が繰り返しやってきていて意外と雪が減ってきてる。場所によるとは思うけど、札幌(大通)の観測点では積雪量が現時点で、例年を下回ったようだ。しかし、南区の南部ではものすごく降り続いたせいで、いまも例年の2倍近い積雪量のようだ。雪解け量は、それなりに春の両生類の出現に関わるからいろいろ注意しておかないとなー。

3月後半になったらパトロールするかな…?

積雪量のピークは例年の日付けでは過ぎたはずなので、あとは減っていくだけのはず。本腰の雪かきもあと数回かな!(という願い)

ところでうちの屋根は基本的にこんな構造(リンク切れ)らしい。

ドレンヒーターというのが設置されていて、基本電源つけっぱなしになるんだけど(サーモスタットはあるようだが…)、どーも電気代を見るとこいつが毎月180~200kw食いつぶしてるようだ。これがないと屋根潰れちゃうから、必要ではあるんだけど、自分がほそぼそ節約して50kw使わない生活してるのに4倍使われるとなかなかきつい。

そんなとこでコンセントタイマー(屋外用防水)をつけようかと思ってるんだけど、

①つけっぱなし→15分毎にON、OFFの繰り返しでドレンヒーターとしての役目は果たしてくれるだろうか(うまく行けば電気代、約半分ですな)

②コンセントタイマーつけるとき、家の外壁にねじ釘使っていいもんだろうか

このへんがわからんで、実行に移せてない。

いつもは思いつきでやっちゃうんだけどね。今年は水道破裂させて、ストーブ爆発させたからね。いろいろ試練を感じさせる年なのだ。

屋根潰したり、漏電させたり、「すがもり」させたりするわけには行かんので本業の建築屋に相談したほうが良いね・・・。

明日は札幌市南区民センターでお話してきますよ。テンション調整していかないとね。

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トカゲ釣りという遊びを研究にもっていけるか(北海道爬虫両棲類研究会第3回大会)

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北海道爬虫両棲類研究会主催の第3回北海道爬虫両棲類研究大会にて「トカゲ釣りをという遊びを研究にもっていけるか」をお話してきました。

今回も、札幌市円山動物園がご協賛してくださって動物園を会場に、大会を開くことができました。また、会員では虫類・両生類館で餌やりツアーガイドも拝見させていただき、たいへん盛況でした。ご協力下さった皆様に、お礼申し上げます。

本年は、大学から学生さんも発表に参加してくださって幅広い内容の発表会となりました。来年は、演題数が増える様子であれば、2日間の開催も必要かなと考えています。

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福島県での環境モニタリング調査業務

2013年(平成25年)より、福島県南相馬市や飯舘村エリア付近で河川流域の生物調査を行っています。(2014年も調査いたしました)

私達の仕事は、小動物(魚類・両生類・昆虫等)を少数捕獲してできるだけ同定し、研究機関に送っています。また現地での空間線量の測定、水と土の採取も行っています。

調査自体は私達が関わる前から行われており、結果は少しずつ発表されていますね。私達の関わった部分では平成25年度以降の結果に反映されてきます。検査結果のでたものからこちらで発表されていますね。

東日本大震災の被災地における放射性物質関連の環境モニタリング調査
公共用水域

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BOKEH×2

遅ればせながら、あけましておめでとうございます。2015年が皆様にとって良い年でありますように。私の2015年はボケボケから始まっております。今年生き残れるのでしょうか…(^^;

年末年始は奥さんの実家に行ってました。4月から皆で北海道に住む予定ですが、自分は一足先に、引越し先で生活しとるわけです。しばらく家を開けるので、水抜きをしていったわけなのだけどお風呂の蛇口の水を抜き忘れ…。結果、カランが破裂して今、お風呂は入れない状態です。ボケですね。カランの値段調べたら38000円…。直したらいくら請求されるんだー。

そんなわけでお風呂に入れないので近場の銭湯に初めて行ったわけです。体洗うゴシゴシとかヒゲソリとか持ってったのにシャンプー、ボディーソープを忘れてるわけですよ。水洗いで終了…。でもとてもさっぱりしましたよ。

夜に銭湯の話を電話で奥さんにしてたわけですが思いもかけない指摘が。

「あれ、家の2Fにシャワー設備あったよね?」

あったね…。2F上がらないから忘れてたね…。一生懸命銭湯に行かなくてよかったんじゃ…。

まあまあ、気持よかったからよしとしよう。銭湯代440円。

そして。

昨日から授業の準備して、朝5時起きして、ゆきかいて、シャワー浴びてさて出かけようか…。
その前に、メールだけ見ておこうと思ったら、カレンダーから通知メール。

「本日の予定はありません」

ん?あれ?カレンダー調べたら、授業明日じゃないですか。あー、これはひどい。

ということで、時間空いたのに任せて久しぶりにブログ書いたわけです。せっかく1日余裕が出来たから、上手に活かそう…。


郵便によるお年賀、皆様どうもありがとうございます。引越し前の住所から無事、転送されてきています。お返事については、ごめんなさい、無理そうです。
が、4月に家族の引っ越しハガキは作ると思いますので、こちらでお返事としたいと思っています。オトシダマくじ付きじゃなくてごめんね。

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ごぶさた:2014日本両爬情勢

ブログ書くの久しぶりだなー。とりあえず、生きています。少し旬も過ぎたとこですが(?)ここ最近の日本の両爬の分類状況について軽くメモしておきます。

日本爬虫類両棲類学会の日本産爬虫類両棲類標準和名のページが前回改訂時からの変更場所が赤字に強調されて変更がとてもわかりやすくなりましたね。

さてさて、新種なども増えているのですが、名前だけでは分からないところもあるので書き添えしときます。

アマクササンショウウオ Hynobius amakusaensis
オオスミサンショウウオ Hynobius osumiensis
ソボサンショウウオ Hynobius shinichisatoi

オオダイガハラサンショウウオの九州の各個体群が独立種化

タダミハコネサンショウウオ Onychodactylus fuscus
バンダイハコネサンショウウオ Onychodactylus intermedius

ハコネサンショウウオの東北南部の各個体群の独立種化

オオヒキガエル Rhinella marina

他の日本産のヒキガエル属 Bufo からナンベイヒキガエル属 Rhinella に整理(移入種)

チョウセンヤマアカガエル Rana uenoi

既属の大陸種 Rana dybowskii から独立
分布は対馬、済州島、朝鮮半島とのことで和名の変更は必要なかったようですね

ウシガエル Lithobates catesbeianus

他の日本産のアカガエル属 Rana からアメリカアカガエル属 Lithobates に整理(移入種)

ダルマガエル Pelophylax porosus
 トウキョウダルマガエル Pelophylax porosus porosus
 ナゴヤダルマガエル Pelophylax porosus brevipodus
トノサマガエル Pelophylax nigromaculatus

アカガエル属 Rana からトノサマガエル属 Pelophylax に整理

ヤエヤマハラブチガエル Nidiana okinavana

アカガエル属 Rana からハラブチガエル属 Nidiana に整理

ヌマガエル科 Dicroglossidae Anderson, 1871

アカガエル科 Ranidae からヌマガエル科 Dicroglossidae に整理
ヌマガエル科所属の属は日本産ではクールガエル属(ナミエガエル)ヌマガエル属(ヌマガエル、サキシマヌマガエル)

オビトカゲモドキ Goniurosaurus splendens

クロイワトカゲモドキの亜種から独立種に昇格

オオシマトカゲ Plestiodon oshimensis

オキナワトカゲの亜種から独立種に昇格

クチノシマトカゲ Plestiodon kuchinoshimensis

オキナワトカゲ(オオシマトカゲ)から独立種へ。
ちょっとこの種の経歴ややこしい

ヤマカガシ Rhabdophis tigrinus

他亜種が独立ですね。以前はR.t.tigrinusでしたね。ああ、へび図鑑書き換えないと…

 

個人的なお話

札幌の奥座敷、定山渓温泉に住んで、いろいろ活動しておりましたが今冬から30kmほど市街地方面に引っ越しをしています。住民票移動は終わりましたが引越し費用をケチって荷物を自車で運んでいるのだけど、距離がそれなりにあることと、意外に荷物あるのでガソリン代考えると、どーも赤字っぽい、そんな今日このごろです。すべての荷物を運ぶのは相当なエネルギーが要りますな…。

ことし~来年はたぶん年賀状に手がまわんないっす。先に謝っておきます。ごめんなさい。

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福島県南相馬市で確認されたシロマダラ(Dinodon orientale)の隠れ場所

日本爬虫両棲類学会が発行する爬虫両棲類学会報 第2014巻 第2号に、「福島県南相馬市で確認されたシロマダラ(Dinodon orientale)の隠れ場所」が掲載されました。

主著は照井さんで、私は共著の立場で参加させていただいています。

著者:照井滋晴 共著:徳田龍弘

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ヘビの体のひみつ(山口県)

山口県の豊田ホタルの里ミュージアムで行われた特別講演会の一環で、講演してきました。

toyoda

2014年7月26日 ヘビの体のひみつ

道外でお話しする機会を頂いて大変ありがたく、また皆様に温かく迎えていただき、お話を聞いてくださいました。大変ありがとうございました。

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