識別ヒント(ヒガシニホントカゲなど)

ヒガシニホントカゲが去年新種記載されて、文章ではある程度の識別ポイントを確認していたのですが、今年もようやくトカゲ類が出始めたので、確認してみました。

本日の先生、ヒガシニホントカゲさんです。文献によると、9割の安定度(100%ではないみたい)でニホントカゲとヒガシニホントカゲを識別できそうな場所として、前額板(鱗の一部)の並びが示されていました。捕まえてみないと、難しいんですね。

ニホントカゲとヒガシニホントカゲ生息境界区域の皆さま、お気をつけください。(滋賀や和歌山のあたり)

で、前額板とは

上手い絵でなくて恐縮ですが…。青で塗りつぶした部分、前額板ですが、ニホントカゲではお互い接しています。

では北海道産(道央)で見つけたヒガシニホントカゲでは…?

こんな感じ。わかりにくいかと思うので、線を引いてみます。

ギリギリ離れてますね…。なるほど、なんとか実感出来ました。

しかし、ヘビなどで鱗をよく観察していると、結構個体差があります。それゆえの、完全な識別点とはなり得ない(100%でない)ところなんでしょうね。北海道の場合は、分布的にヒガシニホントカゲと確定出来ますが…。今度また西日本行ったら確認しようっと。

それからもう一つ。アズマヒキガエルの繁殖期の雌雄差について。よく、繁殖期の雌雄ではこんな違いがあると言われます。

①オスは黄色化する個体が多い
②オスの背面はやや平滑になり、メスの背面はゴツゴツ
③抱きだこがある
④オスの腕はたくましい

なかなか写真で紹介されていないので、言葉での表現はわかりにくいところもあります。

北海道で定着化しているアズマヒキガエルは、幸か不幸か、ここ数年でたくさん確認することができてしまっているので、このあたりはだいぶ分かってきました。

①オスは黄色化する個体が多い

確定度50%
確かに、真っ黄色になってる個体は、ほぼすべてオスです。しかし、黄色くないオスも多々いますね。暗褐色や褐色が見られます。

②オスの背面はやや平滑になり、メスの背面はゴツゴツ

確定度70%
顕著な個体はほぼ、これで見分けられます。でも、ゴツゴツなような、平滑のような…みたいな個体は難しいのもいますね。

①と②がどういうことなのか、画像を見てみましょう。


繁殖期のアズマヒキガエルの♂の一例

背中が「ぬるん」とした感じになり、全身黄色っぽいです。これはわかりやすい例ですね。

繁殖期のアズマヒキガエルの♀の一例

背中は毒腺でゴツゴツしていますね。体色は赤っぽいもの、グレーっぽいもの、暗褐色などが見られます。

③抱きだこがある

確定度ほぼ100%
抱きだこ、と言うとわかりにくいんですが、背面側から見たオスの前肢の指には顕著な変化が見られます。(手のひら側ではないですよ!)

繁殖期のアズマヒキガエルの♀の一例

指の内側が3本、黒くなります。タコっちゃタコに見えなくもないんですが、エゾアカガエルのような第1指付け根に顕著に出来る婚姻瘤と比べると突出感がないですね。

エゾアカガエルの婚姻瘤はこちらを参考に
The Leech with frog

それに対してメスのアズマヒキガエルでは指の黒変はありません。

繁殖期のアズマヒキガエルの♀の一例

指は確実な感じがします。

④オスの腕はたくましい

確定度50%
これは主観が入るので、むずかしいのと、結構小型のオスも繁殖に参加するので、わかりにくいです。たしかに、たくましい感じはあるのですが、写真にとってみると、あんまり…。雌を抱接するために微妙に長いとか、筋肉があるとかそういうところなんだと思いますが、指標には難しそう。

他に、

※カエルを捕らえて上から軽く圧力をかけたり、背骨をつまんで持ち上げるような形を取ると、雄の場合は盛んにリリースコールをする

あたりもわかりやすいです。でもちょっと時間かかるのと、たまに拗ねてて全く鳴かないオスがいたり。だから、指の色がお勧めです。

他にもちょっと感じる点としては

※メスは体に対して頭が小さめ
※産卵前のメスなら、腹部をつねるように触診すると卵の胚のつぶつぶした感じを触知できる

Baikada’s main website
Wild Home

冷やし爬虫類始めました

ようやく、桜の花もぼちぼち…。寒い日が続いておりましたが、暖かい日も少し出て来ました。今年も、寒い冬→暑い夏のパターンでしょうか?

さて今年は本当に、フィールドをする時に気候に振り回された年です。学校の実習するときも、事前に実習予定地を2回3回と歩いたりします。

なんとか、ニホンカナヘビの子どもが、ちらほらするくらいにはなっています。

IMGP0756

春が訪れて喜んで出た途端、車に轢かれてしまったシマヘビ。縞なしのタイプは、半年ぶりに見るとアオダイショウと微妙に迷う。今年も念のため体鱗数を数えました。19列。シマヘビです。足を写してるのは、踏んづけてるんじゃなくて、大きさ比較ね。106cmもある個体だったので、かなり立派ですね。

爬虫類も少しずつ動いているようなので、爬虫類実習を実施することにしました。メインは2種類のトカゲの観察、生息環境の確認です。

IMGP0760

実習をはじめてすぐ、中型哺乳類の死骸がありました。腐ってきているので、ぱっと見では、タヌキかアライグマかわかりません。うすらぼんやりと、尾に縞があるので、アライグマかもと思って、肉球の写真を撮っておきました。足跡のほうがわかりやすいんですが、肉球でも、後肢の指の数とか、形で種類がわかります。

念のため資料も見ておきましたが、やっぱりアライグマでした。

で、実習の方ですが、太陽があまり出てくれず、活動している爬虫類はいなかったんですが、学生さんがはぐった石の下から、ジムグリ出てきてくれました。

IMGP0764

これ。

ジムグリってほんと、いいヘビですよね~。去年生まれの子どもと思われますが、色々観察させて頂きました。

他にもニホンカナヘビと、

ヒガシニホントカゲが石の下から見つかりました。気温が低いのが幸いして、とりあえず確保して観察。

ホントは、最近新種になったヒガシニホントカゲの形態差も説明しておきたかったけど、ニホントカゲ(西日本)の資料もないので、まあ、また今度説明しておこうっと。ブログにあげておいてもいいかもしれないね。

IMGP0767

森林地区に入る実習だったので、(5月14日、まだ雪が残ってます)ヒグマの話もして、熊スプレーも、実際に噴射!実際の射程も実感できたと思います。熊スプレー、持つと妙な安心感があるんですが、使い方、射程、何秒噴射できるか、など知らないと、ちゃんと使えないからよく知っておきましょうね。(たいていはスプレーに書いてある)

実習のあと、ヒガシニホントカゲ達は元の場所に戻りました。

IMGP0778

夜近くの時間まで、ありがとうねー。

Baikada’s main website
Wild Home

Obstinacy


Elaphe climacophora
Japanese rat-snake
青大将(アオダイショウ)

Photograph by Baikada (ばいかだ)
*CANON EOS 7D *

When they made up their mind to escape, they sometimes become stubborn. They move towards the first place that was going to escape even if I release them in any place. Even if a camera stands in the way to the ahead.

大体のヘビがそうなのだが、彼らが「逃げよう」と思った時、時々彼らは非常に頑固になる。最初に逃げようと思った方向に、どんどん突き進んでいく。たとえ目の前にカメラがあろうと人間がいようとも。


Elaphe climacophora
Japanese rat-snake
青大将(アオダイショウ)

Photograph by Baikada (ばいかだ)
*CANON EOS 7D *

いわゆるパニック状態。逃げるために、動いているのにカメラに向かって進んできてしまう不思議。蛇突猛進、逃げるにしかず

Baikada’s main website
Wild Home

1ST OSHORO-KOMA

9月に入り、アオダイショウの子供も元気に這いまわる今日この頃、みなさま、いかがお過ごしでしょうか?


アオダイショウ

とある偉人が最期の時にのこした「我が生涯に一片の悔いなし!」という有名な言葉がありますが、果たして人間にそのような卓越した精神を構築することができるのだろうか?(いや、それはない)

自分もその言葉に1歩でも近づけるように、ひとつひとつ「悔い」を減らしておる作業中ですが、生きている限り、「悔い」は増え続けることはあっても、減ることはない。

今回はその「悔い」(心残り)の一つ、「オショロコマを見たことがない」を解消する旅に出たわけでございます。道東、北見に数年住み、北海道に十数年住み、生き物を見て歩いている身でありながら、オショロコマを見たことがないと言うとかなり意外がられる。思い起こしても、北海道のイワナ属の魚はアメマスを見た記憶しか無く、オショロコマを見てみたいという憧れは常にあった。

ドクヤマドリ…?

同行人(案内人)のZ君と、ふらふらと真狩・京極方面に向かって、
現地に到着するが、釣具屋さんが全くないことに気づく。事前に持っていた道具は…。スピニングリールがついた1500円の竿と、カレイ用の仕掛け。もちろん、おもりもない。絶望に身をよじりながら、そのへんの虫を針先につけて暫く流れに虫を流してみる。

オショロコマ

なんともあっけなく20cm前半サイズのオショロコマが釣れた。釣ったこっちが、びっくりだよ…。体側の赤い斑点がとてもキレイで、見てると静かにテンション上がる。プラケに入れて写真を撮るけど、水が冷たい(水温ヒトケタ)からどうしても結露してしまって白んじゃう。水温上げるとオショロコマが弱っちゃうし、工夫しないとね。

いつかは水中で撮ってみようかな。

1匹、キレイなオショロコマを見れたのでとても満足しました。これで目的達成して、のんびりモードに突入した。(つまりはガツガツ生き物見るモード早くも終了)

せっかく真狩の近くまできているので、真狩といえばレストラン・マッカリーナだべ!(サミットで会食に使ってたと思う)ということでマッカリーナに乗り込むも定休日。「行ってみたら定休日」は、自分にとってよくあることだけど、今回は実は運が良かった。今、マッカリーナのメニューをネットで見てみたらサンダルとTシャツで食べに行くような値段ではなかった。てか、そもそも予約制だったみたい。

結局、セブンイレブン in マッカリでご飯を食べて、京極方面へ戻っていく。

京極の「ふきだし公園」で冷たい水を飲みに行ってきた。知り合いの結構多くの人が、この公園を「京極の名水公園」と呼ぶんだけど
「ふきだし公園」が正解。以前、カーナビの検索に手間取った思い出が…。(京極で名水公園という公園が見つからない…)

ヤマメ…と思われます

公園内の池の透明度はとても高く、泳いでる魚が浮いてるように見えます。

ニジマス

これだけきれいな水だと、かえって食べる物も少ないんじゃないだろうかと思ってしまうのは自分だけだろうか?上のニジマス、50cm近く。美味しそう。立派なバターソテーにしてあげたい。(ふきだし公園内は釣り禁止です)

と、池の中をよく見たら

ここにもオショロコマいるじゃん…。

ふきだし公園は訪れるのは2回目だったので、1回目の時、ちゃんと調べた上で見てれば、オショロコマ見れてたんだねー。

さて、次に見ることが出来る「我が生涯のハツモノ」の生き物はなんだろうね!

Baikada’s main website
Wild Home

ハープソン確認写真(0727札幌東部)

今回はカメメインで観察。
カメも北海道では移入種なので、ネイティブな野生ではないことや、ヒトの居住区の池の周りに多いので、いつものフィールドとはちょっと違う感じなのですが…。

カメの観察時は望遠レンズがあると便利ですよ。

最初は清田エリアの西岡公園で観察。
時々、沼のなかの枯れた木の上にアカミミガメを確認していたので、
見に行って見ましたが、7/27日は日が高く上がったのもあったか、
うまく保護されていったのか、確認できませんでした。

※これは野生個体ではありません

クサガメとミシシッピアカミミガメ(移入種)。
もとは西岡公園に捨てられてしまっていた元・半野生のカメ。

公園管理所に保護されて、今は管理所で
「カメを放さないでね!」のメッセージとともに展示されています。

一応、このあと近くの場所も見ておこうと思って、
札幌東部エリアの月寒公園に行きました。

見た目、石の上で日光浴している個体はいなかったのですが、
よく水面をみるとポツポツとカメがいます。

3個体以上は確認できました。

ミシシッピアカミミガメ(移入種)。
よくミドリガメとしても扱われている、ペットとしても人気の高いカメ。
しかし、人気が高いぶん、飼育数も多く、
モラルの低い飼い主さんや、放逐について問題意識を感じていない方々によって
今も公園等の池、沼などに捨てられています。

北海道でも越冬することができ、また、いろいろなものを食べるため、
今後いろいろな生態系等への影響が心配です。
(一部は公園などの隔離された環境から、川の本流などに進出しています)

ここから3枚写真を続けます。
どーも頭の黒みが強くて、「アカミミ」でない
ミシシッピアカミミガメ型のカメがいるなぁと、暫く観察しました。

これ、キバラガメじゃないかなと思うんですが…。
ご存知のかたいたらご指摘お願いいたします。
キバラガメだとして話を進めますが、
キバラガメはミシシッピアカミミガメの別亜種(基亜種)のカメです。
※7/30追記
キバラガメよりも「カンバーランドキミミガメ」や「コンキンナリバークーター」のほうが
近いのではというご意見いただき、確認進めています。
今のところカンバーランドキミミガメが一番形態として近いように思えます。

ある意味、いろいろなカメがペットとして流通していて、
その飼育者も、一生懸命大事に育てる人もいれば、無責任な人もいます。
なので、都市部の公園の池などには、どんなカメがいてもおかしくない
悲しい状況にあるんですよね。

どの亀だとしても、皆さんにお願いしたいことは
飼い始めた生き物は終生、責任をもって飼育して欲しいです。

カメのたくさんいる池に放しても、餌の取り合いになるだけでカメは幸せではありません。
カメは生態系でかなり上位の生き物なので、
多数放されるとその場所の生態系に影響が出ます。

「放す」というと響きが柔らかくなってしまうのですが、
飼育を「放棄」しているので、「捨てている」ということになります。
「もう飼えないから、お山に放してあげる」ということは、
「私勝手都合で、このカメは飼育出来ないので、山に捨ててくる」
という意味と同じであることが世の中に広く認識されて
捨てガメが少しでも減ることを望みます。


この写真は参考記録にしようと思っているのですが
(識別がちょっとわからない)
クサガメなのかなぁと思いながら観察してました。
アカミミガメ系より鼻先が丸い感じです。
でも、観察してるだけじゃよくわかんなかったです。
(背甲もよく見えませんでした)

この池はボートもたくさん出ているので、じっくり観察するのは難しいですね。
ボートが近づいて、逃げちゃうと正直、
「あーぁ…」と思ってしまいますが、ここはカメを観察する池ではなく、
ボートで遊ぶことのほうが優先される、家族の憩いの場だと思います。
なので、みんなが楽しんでいるのを見つつ、
適当にカメを観察するのが、観察の大きなポイントです。

いつか、捨てガメが北海道からいなくなり、
それらのカメも、できることなら大事に飼ってくれる人達の手に
渡るといいなと、いつも池の前で考えています。

ところで月寒公園、この日は池の表面の藻の掃除をしてたようなんですが、
それに紛れて水揚げされていたこの大きめの巻貝、なんなんだろう…。

.
Baikada’s main website
Wild Home

ハープソン確認写真(0727定山渓)

今日(7/28)がハープソン最終日ですね。皆さまお疲れ様です。最後まで事故に気をつけてお願いいたします。

自分もこの記事が更新できたら、ラストランに出かけたいと思います。

以下は昨日の写真です。

ニホンカナヘビ。
ようやく定山渓エリアでニホンカナヘビの証拠写真を撮ることが出来た。
この時期は、日が上がりきってしまうと、トカゲ類も日光浴十分になるので
表に出ていないことが多いです。
連日の夜更かしで、朝が辛いところだったのですが、なんとか撮れてよかった。

ニホンマムシ
死骸なのでリンクのみ。出産直前と思われるメス個体でした。
実は7/26に見つけたニホンマムシの地点から1kmくらいしか離れていないのですが、
エリアをみると、こちらで見つけたのは石山エリアではなく定山渓エリアでした。
車の通れない場所で、お腹と頭が潰されているところをみると
ヒトに殺されてしまったようです。

twitterでもつぶやきましたが、
このマムシを見つけた場所は人間の居住地でなく、
人間がマムシの生活圏に侵入して虫捕ったりしてる場所。
だから安全のためだったとしても殺すまでしなくても良いのではないかとも思いました。

感情的に、人間の視点で動物を見るのはあまり好きではないのですが…。
マムシだとしても、行き過ぎた殺しではないかと思うのです。

.
Baikada’s main website
Wild Home

ハープソン確認写真(0726石山)

まず、最初にお口直し写真です。

こちらは、7/26に定山渓エリアで撮れたニホントカゲの幼体の写真です。
なので石山エリアの写真ではないのですが…

この記事の最初に載るべきものはニホンマムシ。
ニホンマムシをこのフィールドで最初に発見したからなんですが、
残念なことにまた轢死体。

この記事がマムシの「ぺったんこ干物写真」からはじまっちゃうので
最初にお茶濁しをしました。
(前回定山渓エリアで記録用になんとか撮れたニホントカゲの写真も
日陰で厳しい写真だったし、綺麗なニホントカゲをのせておきました)

さて

ニホンマムシ
例によって結構凄惨なので、リンクのみ。
体側の斑紋、腹の模様が細かいまだら状などからニホンマムシとわかります。
交通量のせいなのか、徹底的に轢かれたからなのか
おそらく今日轢かれた個体だったのですが、
ここまで平たくなってしまっていました。

定山渓エリアで記録したいニホンマムシでしたが、
エリアを調べたら、ぎりぎり定山渓エリアから出て
石山エリアに入っていました。

ちなみに、ルリボシカミキリやススホコリsp(変形菌)が
見れて、ちょっと嬉しいフィールドでした。
(轢かれてたのは残念だけど、マムシも見れてとても嬉しい)

そして、少しづつ空沼岳エリア方向へ。
今まで知ってた石山エリアのツチガエルの生息地より、
より奥のほうでも普通にツチガエルがおりました…。
(N 42.5504, E 141.19336)

ツチガエル(移入種)。
深めの止水のため池環境に見られる。
養殖魚の本州からの移送時にオタマジャクシや卵が紛れ込んで
移入されているとおもわれ、単純な分布拡大だけでなく、
全道的に散発的に移入がなされているものと思われる。

シマヘビ。
線のややはっきり出た個体。
脱皮前で目が白濁しているが、よくみると眼の白濁層の中は赤い。

コンクリ擁壁の排水用塩ビ管の中に
収まっていたのを捕獲して、外で写真を撮らせてもらった

.
Baikada’s main website
Wild Home

ハープソン確認写真(0725無意根山)

本日も、ちょっと出られるきっかけがあったので、
裏山の地域を少し、探してみました。

裏山は渓流が流れていて、
意外と気温が低いので、お天気悪いと爬虫類の観察は
厳しいのですが、運良くヘビ3種確認しました。
シマヘビとアオダイショウは轢かれていたので、
「運悪く」が適当なのかもしれませんが…。

ジムグリ。
暑い時期は見かけにくいヘビですが、
はっきりしない天気が幸いしてか、道路端で逃げゆくところを捕獲。
実にラッキーでした。

エゾアカガエル。
ハープソン、自分の見た区域ではおなじみになりつつある種類だけど、
涼しい場所じゃないと、観察しづらい。
対極にあるのがニホンアマガエルで、
今回の無意根山地区では鳴き声は聞けたけど
アマガエルの姿を確認できなくて記録できませんでした。

エゾサンショウウオ。
エゾアカガエルと同所的にいることが多い。
しかし、裏山環境だと少し気合を入れて胴長で
観察しなきゃいけない感じのポイントが多い。
でも、実はこんなところにもいたりする。

山からしみ出した冷たい水が、
ドロの溜まった側溝で小さな水たまりを作って
そこにエゾサンショウウオやエゾアカガエルのオタマジャクシがいます。

側溝本来の機能を保つため
側溝の清掃が行われると、いなくなる。
仕方ないのかもしれない。

おそらく、生息している個体数は多いものの、
産卵に適した池や沼があまり多くなく、
あぶれた個体が仕方なくこういうところで繁殖しているのかも。

以下は、シマヘビとアオダイショウ。
残念ながら轢かれていて、しかも結構凄惨なのでリンクだけしておきます。

シマヘビ
線のないタイプの成蛇。
一見、なんのヘビかわかりにくいが、体鱗数(胴の中央付近で19)などでシマヘビだとわかる。
ヘビは非常に交通事故に遭いやすい爬虫類。
ニホントカゲやニホンカナヘビくらいの大きさなら、
車に気づいてすぐ逃げることができるけど、
ヘビは気づいて逃げ出しても、その体の長さが仇になって轢かれやすい。

アオダイショウ
さっきのシマヘビよりも凄惨なので、あまり閲覧をおすすめできない。

本当だったら、生きているヘビを写真に収めて公開したいのだけど、
残念ながら、出会うヘビの半数以上は車に轢かれた状態です。
しかしこれらの轢かれたものもデータを取っておかないと、
ヘビの記録自体が残せないというジレンマもありますね。

ヘビはなかなか会えない動物で、
それが轢かれると、路上で目立つ状態で放置されるので、
見つかりやすくなっています。

皮肉ではありますが、ヘビの死骸が
有力なヘビの生息情報になってしまう部分もあります。

.
Baikada’s main website
Wild Home

ハープソン確認写真(0723定山渓)

今日7月24日は、フィールド休息日にしました。
休みもはさまないと死んでしまうからね。

しかし疲れが抜けないです…。

昨日の確認写真をアップする前に、
力尽きて寝てしまったので、昨日の写真をアップしておきます。

うちの周りの定山渓地区。
地図の1メッシュ(2次メッシュ)の1区画が10km×10kmなので、
意外と広いエリアです。

昨日は、そのメッシュ区画内を動きました。
両爬は8種確認。
ヘビ3種見れたのは、とてもラッキーだった。

時系列で写真アップしておきます。

エゾアカガエル。
いつもサンショウウオを観察している小金湯の森にて。
札幌は平野の気候なので、もうカエルに変態してしまって、いないかも…
と心配しましたが、少数が残っていました。
でも、ほとんど上陸したみたい。

エゾサンショウウオ。
やっぱりこちらのほうが若干上陸が遅い。
こちらはまだかなりの個体数が確認できた。

ニホンアマガエル。
更に同じ地区で。
昨日の記事で、さんざんな扱いの紹介をしたけど、
横を向いても、不思議な形。
オタマジャクシというより、不思議魚類のビクニンみたいな形してる。

ツチガエル(移入種)。
定山渓地区と石山地区の境目辺りだけど、
きっちり調べて定山渓地区だった。
いるとは思わなかったので、少しびっくりしたけど、
いても不思議はないんだよね。
かなり道内のあちこちに入り込んでいます。

ちなみに、オタマジャクシ、成体鳴き声、卵も確認しました。

ニホントカゲ。
午前中から見かけていたけど、撮影できずにもやもやしてた。
お昼食べて、適当にジュースのんで待ってたら出てきた。ラッキー。
でも日陰に入ってて暗いし、またすぐ逃げてしまった。
やっぱり朝のうちじゃないと、撮るの難しい。

アオダイショウ。
昨日は死骸を3つ見つけて、生きてるの見たい!と思っていたら、
国道沿いの歩道に夕方出てきたこの子を発見。
やっぱり生きているのはいいね!

ちなみに排水管に詰まっている成体も発見!
こちらは、まるでう◯こやな…。
見つけた瞬間、山の中で一人で爆笑。

上の、アオダイショウの配管うん◯くんを撮影してると、
ちょっと離れたところでシマヘビが現れた。
捕まえるには無理な距離なので、コンデジズームで撮影。
珍しくノーマル縞模様のシマヘビ。

ちなみに、このシマヘビも排水管に入っていった。

というわけで、ここまでは生きてるのを写真出せていたけど、
夜に見つけたジムグリの幼蛇は、残念ながらかなりひどく轢かれた轢死体。
耐性のある人だけ、下の写真は見てくださいね。
(クリックで拡大)

綺麗な色した幼蛇だったんだけど。
生きてるのが見れれば、それが一番良かったのだけど、残念過ぎる。

こちらのジムグリは定山渓地区と無意根山地区の境目辺り。
これも細かくチェックしたら定山渓地区だった。

結構データ、溜まってきたな~。

他に目立った動物の観察では
ミドリシジミの仲間、オオムラサキ、マメホコリの仲間、ルリボシカミキリ、ウマノオバチの仲間、
キタキツネ、ヨタカなど。

で、今日24日はお休み。
見れているけど写真を撮れていない、定山渓地区のニホンカナヘビ。
元気があれば25日はそれを狙いたいけど、あんまり天気良くなさそう。

少し、無意根山地区を覗くのもいいかもしれないな。

.
Baikada’s main website
Wild Home

ハープソン確認写真(0722定山渓)

最後の力を振り絞って定山渓ナイトドライブ。

アオダイショウ3匹をみつけたけど、残念ながらみんな轢かれてしまってた。
2匹(幼蛇)は瀕死、1匹(成蛇)は死後硬直してました。

ヘビを1週間でコンスタントに見るのは、結構難しい。

うちの周りではアオダイショウとジムグリが多いように感じるけど、
この暑い時期はジムグリがあまり出ないので、
あとヘビが何種、見れるかわからない。

おまけ写真のキタキツネから入りましたけど
以下の写真は、死体なので気をつけてみてね。

それにしても、コンデジのストロボもかなり強いね。
白線に乗ってるキタキツネがまるで合成写真のように見えてくる…。

アオダイショウ幼蛇。
頭部を轢かれて瀕死。
上のキツネが近くでウロウロしてる。

アオダイショウ(成蛇)。
綺麗な色の個体だけど、残念ながら死亡済み。
胴体に複数の轢かれたあとあり。
尾先が欠損。歴戦の勇士だったのかもしれないね。

.
Baikada’s main website
Wild Home