なつやすみ

お盆も過ぎて、北海道の夏は終わりかけ。今年の夏は、ちょこちょこと子どもと出かけた。15枚の写真とともに綴ります。

時期が遅いかも…と思ったけどなんとかルリボシカミキリ発見。相変わらず触角の剛毛が素敵。

カミキリは好きな昆虫の一つ。キボシカミキリより大きいくらいのサイズのカミキリが好きです。日本産カミキリ大図鑑という本が、コレクション的に欲しかったりするのだけど、目玉が飛び出るくらいの値段なので、宝くじがあたったら買おう。

ルリボシカミキリがやってきた木材には変形菌もよく生える。これはマメホコリの若い子実体だと思う。(老熟すると茶色くなる)変形菌は、胞子から生まれるとアメーバ状の動物的生活をして、条件が整うとキノコの様な子実体になり、胞子を出して増える。

自分で文章を書いてて、「若い子実体」に違和感を覚えた。未熟な子実体と言いたかったのだけど、子実体は大人(?)だから若いって変だよなー、とか成熟したステージが「子」実体っておかしくないのか?とか、いろいろ疑問がわく。だれか教えて。

うちの周りは森林環境しか無いので、海の近くに行ってみる。川近くの濁ったよどみを網でガサガサするとエビが取れた。透明の体にうっすらとした焦げ茶色の縞模様。クリアタイガーとでもいう感じかな?

昆虫も意外に多く、マツモムシやヤゴ、ミズムシもちらほら。息子がミズカマキリを採ったので、見てるとなんか形に違和感があったので写真撮っておいた。(折れてるんじゃなければ)産卵管が短いので、ヒメミズカマキリかもしれない。

池でひと通り遊んだら海へ。「釣りしたい」のリクエスト。

港で釣りしようと、周りを見ていたらこんなの落ちてた。アンコウかな?…アンコウ…。深海魚がなんで?と思ってこれも写真撮っておいた。カジカに微妙に似てて、自分でもよくわからなかったので、専門家に見てもらったらアンコウでした。お盆の頃は、浅場で産卵に備えるため、漁網で混獲されたのかもしれないね。ウミネコが微妙な顔をしながらアンコウをほじくってました。

で、釣果はというと、自分の釣り上げた魚はゼロ。家族で釣ったのでも上のカレイでも最大サイズ。別の日に川で息子が釣り上げた20cm前後のニジマスが一番でかかったな。

自分のイメージでは川の魚のウグイだと思うんだけど、海で釣れました。ほとんどリリースだったんだけど、チカ、サバ、ウミタナゴは持って帰って食べました。他にもソイも釣れてたんだけど…。5cmじゃ食べれないしね。

たまたま港の取材に来ていた、釣り新聞の記者さんに家族で写真を撮ってもらって釣り新聞デビューしました。釣り場の周りの皆さんにも、いろいろ教わったりしてお世話になりっぱなしでした。

別の日に、子どもと、そのいとこたちとニセコに行きました。なにげにニセコに行くのは初めて。羊蹄山にレンズ雲がかかってます。宿泊してる場所で、この羊蹄山の写真を撮ろうとベランダに出ると、緑の物体が転がってました。

アオバトの死骸でした。子供たちの観察眼はなかんかのもので、「衝突死したんじゃないかなー」と教えると、窓にあった衝突跡を見つけてました。綺麗な状態に見えますが、実はかなり熟成してて、食欲を掻き立てない香りを振りまいていたので、残念ながらビニール袋に入れてご退場願いました。

ニセコでは雨に振られてしまい、満喫しきれなかったのですが、なかなかのどかな場所でした。人の多くない時期にまた行ってみたい。

ニセコから戻ると再び「釣りしたい」リクエストが発令。再び海方面へ。

海近くの川の林でジャコウカミキリ発見。とても綺麗なカミキリで、その名の通り掴むと芳しい。「どちらかと言うと、いい匂い」がします。これもそこそこ大型のカミキリで、とても嬉しくなります。

ヤナギ系の木に産卵します。カミキリの仲間は、基本的に「害虫」とされます。幼虫が木を食べ漁るからですね。

肉食ではないので、言い換えると「草食」。こうするとおとなしそうな動物に聞こえる言葉のマジック。実際おとなしいけど…。(掴むとかじることがあり、かじられるとかなり痛い)

ちょっと見た瞬間ドキッとするトラフカミキリ。このカミキリはクワ系の木につく。視界の端に入った時、スズメバチに見えるんです。これ。カミキリが目につくので、見てたら息子が「スゲーのいる!こっち来て!!」

おお!これはすごい。5cmを超えるカミキリが蜘蛛の巣にかかってる!

蜘蛛の巣から外すときに、感じた微妙な触感。フニュっとした、なんとも言えないこの感触はあいつではないだろうか…と思いつつ写真を撮って、家で調べるとウスバカミキリ。やっぱり。微妙に投げやりなデザインの触覚。

じつは大型のカミキリでも、ウスバ系とノコギリカミキリは微妙に苦手デザインだったりするのですが(わがまま?)ウスバカミキリ、遠くから見てるとカッコいいです。

これはまた別の日なんだけど、久しぶりにジュウサンホシテントウを見つけました。テントウムシにあって、テントウムシらしからぬフォルムですね。テントウムシも3mm以上くらいの大型のものが好きです。ヒメテントウの仲間は、さすがに識別が厳しいので、踏み込めない領域です。

テントウムシも、カミキリも、植物がわかると飛躍的に見るチャンスが広がるのですが、自分にとっての植物の識別は、かなり大きな障壁だったりします。。。

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カウントダウン4・ヘビを探す

ハープソン開始日の7月22日まで、「カウントダウン4」です。

ハープソンでおそらくいちばん情報が少ないと思われる、ヘビについて少し紹介します。

こちらは先日、発見したジムグリというヘビの幼蛇です。30cmちょっとの個体なので、おそらく昨年生まれと思われます。(生まれたてのジムグリは20cm後半くらい)

ヘビはどうやったら見つけられるの?と、よく尋ねられるんですが主に3つの要素が絡みます。

①運
②情報・知識
③努力

まるでスポ根少年漫画のような3点ですが、実際そう感じています。「運」が良ければ、なんの知識がなくてもバッタリとヘビと出くわします。

「情報・知識」を持っていれば、生活環境を予測することで、ヘビに逢える確率を上げられます。例えば、上のジムグリなら

  • ジムグリは暑いのが苦手なヘビ
    →暑い時期には日中出ない、気温の下がりやすい山間の森林地域が良い
  • ジムグリが食べるのは小さなネズミやトガリネズミなど
    →土があって、豊富に昆虫や木の実などが落ちているようなところ(餌動物が住むところ)
  • ヘビは隠れる生き物
    →隠れることができる岩の割れ目、倒木などがあるような場所

…などのように絞り込みができていけますね。

そして「努力」ですね。情報・知識があっても、必ず会えないのがヘビなので、ひたすらいそうな場所をねり歩く。これに尽きます。

愛と友情があれば、なお逢う確率が上がるのかもしれません(笑)でも、正直、生きているヘビだけを探すと、目撃情報はほんとうに、ごくわずかになってしまいます。

ハープソンでは、識別することが出来る状態であれば、死骸でも確認を可能としています。残念なことではありますが、ヘビはよく車に轢かれている姿を見かけます。状態が良ければ、轢かれて死んでいても「ここにこの種類の蛇が生活していた」という証拠になります。

下の写真は、ジムグリの死骸の写真で、アリにたかられているものなので、見たくない方はスルーしてください。(見ても大丈夫な方は、クリックすると大きな画像になります)

轢かれてしまって、一部損傷が激しいですが、ジムグリという種類の蛇だということはわかります。

個人的には非常に残念な記録なのですが、2008年から記録している、個人的に確認した野外のヘビの2/3は道路で轢かれて死んでいたものです。せっかくなので、生息情報として記録して、今後の両生類や爬虫類の生息の役に立つような使い方をしていきたいですね。

また、車を止めて作業する余裕がある場所で見つけたら、もし出来る方は、死骸を道路から路肩へ「よけて」頂けると幸いです。

このヘビの死骸を食べに来ようとした他の野生動物(キツネ・カラス・トビなど)が2次的に交通事故に遭う可能性を下げるためです。野生動物にとっては路上で轢かれたヘビでも重要な餌資源です。場合によっては車にはねられるリスクを負ってまで、食べに来てしまうことがあります。

あと、いろいろ動物に触る機会もあると思いますが、動物を触ったあとは、必ず手を洗うようにしてくださいね。

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長野・山梨小旅行

Because I wanted to have a rest, I went to Nagano and Yamanashi. But It was rainy and cloudy.

しばらく北海道を出たフィールドをしていなかったので、
沖縄に今年は行こうと思っていたのだけど、
いろいろ立て込んできたので沖縄は中止して、
関東を拠点に長野と山梨の県境付近に行って来ました。

残念ながらお天気には恵まれず、
雨模様と曇模様だったけど、少し羽が伸びました。

両爬は、生きてるのはアズマヒキガエルだけで
ジムグリとアオダイショウの事故死体、この3種類見てきました。
長野山梨以外では、カナヘビ・ニホンヤモリ・アカミミガメあたりが見れましたよ。

 

道の駅で見つけた上の昆虫は、ハムシだと思ってた。
札幌にもいるスゲハムシ(キヌツヤミズクサハムシ)になんとなく似てたから…。
でもそれではなかった。

ネクイハムシの仲間なんだろうか…。
一生懸命調べた。
なんか違う。

その後適当にさまよっていたら、それらしいものが見つかった。

アオハムシダマシ。

くそっ、またダマされた!ハムシだと思った!!

名前にダマシがつこうが、ニセだろうが、モドキであろうが…、
そんな違いがなくても自分は騙される。

この写真を撮っている時の自分のセリフ。

「わー、カワトンボ…あ、そっか羽が黒いからミヤマカワトンボだねー!」

…たわけがっ

家でよく考えたら体が緑メタリックってハグロトンボじゃん…。

…たわけっ
…たわけがっっ!

今ブログ書いてて、ふと思ったけど、そういう色のトンボ、アオハダトンボもいるじゃん。
撮影時期(6月中旬)からしてこっちのほうが可能性高そう。
アオハダトンボ。
(アオハダとハグロの微妙な形の差は自分にはよくわからない)

ほんと、両爬(国内限定)以外の分野弱すぎるな…。

まーまー、撮ってる時は、識別ウンヌンより
ただ「キレイダナー」と思って撮ってるから仕方ない。

…ということにしよう。

今回の骨休めでの一番のキレイダナは下のこれ。

佐久の岩村田のヒカリゴケ。

びっくりするほど、幻想的でもなんでもない空間にあるのが逆に新鮮だったなー。

しかし、梅雨時の本州はほんとに辛いです。
(真冬の大乾燥・関東も辛いです…)

自分の体は普段から低体温の変温爬虫類系のですが、
湿度に健康状態が左右される、両生類系に移行しつつあるようです。

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野幌で子供に紛れてオタマジャクシすくってきました

江別市野幌でのフィールド講演、参加者も多く、お天気も比較的よく、楽しんでもらえた方も多かったのではと思います。
今回も、来て下さってありがとうございました。

天気予報では風が強めに出ていたけど、それほど強くもなく、
日がさすと暑いくらいの気温になりました。

エゾアカガエルのオタマジャクシは、大体がフルサイズになっていました。
一部、産卵が遅れたものが小さめのものがいました。

参加してくれた子供たちがどんどんすくって
(最終的には戻しました)
100円ショップのシュガーポットに入れたりして
横から下から観察しました。

エゾサンショウウオは、まだ小さく、
一部がようやく前肢が生えたくらいの成長段階でした。
未孵化のものもまだいました。

ツチガエルも産卵が始まってましたね。
ほんの少しだけでしたが。
驚いたことに、もう孵化したと思われるツチガエルの
オタマジャクシもいました(見た目がほとんど胚なのですが…)

アマガエルも少しだけ鳴いていました。

ツチガエル成体を取り逃し、参加者に見てもらえないという
微妙な失敗もしましたが、トラブルもなく、
表情を見る限り、楽しんでいただけているように感じました。

エゾハルゼミも今年の初見ですね。

水生昆虫や他の生き物もいろいろ出て、
ガムシ、マツモムシ、アメンボsp、オオコオイムシ(たぶん)、
ヨコエビ系、ケンミジンコ類、ヒル(オタマにつく)、
ヒラマキミズマイマイ系、モノアラ系、オカモノアラガイ
あたりが見ることが出来ました。

今回も派手に水没する子もなく、一安心。
自然ウォッチングセンターのスタッフの皆さん、お疲れ様でした!

野外の短い時間のレクチャーでは、こんなフリップ作って、
エゾアカガエルとエゾサンショウウオの幼生の説明を簡単にしてきました。

どんどん溜まってしまうamazonダンボールも、
フリップパネルとして役に立ちましたね!

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反射ひどいね

Because it was season when solar radiation is strong, I am difficult to take the photograph in the water. I must have the “PL filter”.

雪解け進んで水面出てきているのに、カエルとサンショウウオの出足は鈍い。
数は少ないが、エゾアカガエルの鳴き声は聞こえるようにはなってきた。

カエルなどよりもかなり活動的に動いてるのが鳥。
カラ類はかなり騒々しく動きまわっている。

キツツキの類もかなり活発に活動しているようですね。

ドラミングとコロコロいう声を折ってみるとヤマゲラがいた。
カエルを観察するこの季節、何年も通っているのだが
ヤマゲラは初めて見たかな。

ここではコゲラ・アカゲラ・オオアカゲラ・クマゲラ・ヤマゲラと
5種類のキツツキが観察できた。

鳴くより早い時期に、カエルが水中で抱接しているのを見かけた。
メス1、にオス2がくっついている。

完全に遊泳能力が奪われていて、
溺れ死んでしまうかもしれない。

いつもの年なら、自然の摂理なので、あまり手は出さないのだけど、
今年はちょっといろいろあって、個体数が心配なので、
掬い上げて水から上げておきました。

その時点でオスが1匹離れて、正常な抱接になりました。
離れたオス、ごめんね。

エゾサンショウウオの卵も札幌市中央区の池で見つけたけど、
水に背景が映り込んでほとんど見えないね。
PLフィルター持ち歩かなきゃ。

ちなみに卵は、主幹が映り込んでる上部と下部の部分に
白い「もやっと」したものね。
(よく見ると産みつけてある細い木も水中に見える)

あと、水中撮影グッズ(簡易)も持って行こう。

上のほうで「心配していること」と書いたのは、
今シーズンの冬はかなり冷え込んだせいか、
水中で越冬に失敗したカエルの死骸が目立つことだ。

以下、部分的にグロ写真もあるので、見てみたいひとだけクリックして
見て下さいね。

写真

産卵期の始めに、卵ではないけど、白くてモヤッとしたものが沈んでいることがある。
上の写真がそれをすくい上げたものだけど、
死んだカエルと卵のなれの果てです。

このなれの果ての特徴は、
卵自体は水の中にあるのに正常に膨らんでいないこと、
よく見ると出血跡などもあって正常にカエルが産み出したものではないことがわかる。

写真

そしてモノによってはカエルの本体もくっついている。
少し古そうなものは、かなり綺麗な骨格標本化している。

大型動物が食べる場合はまるごと食べたり、
ここまできれいに骨についた身を食べないと思われるので、
微生物や昆虫、貝類などに食べられているのではないかと思う。

で、一部の犯人とおぼしき昆虫が
なれの果てにかじりついていました。

カワゲラトビケラの仲間かな?
カワゲラトビケラはの幼虫はミノムシみたいに蓑を作ります。
種類によってその素材が違ったりするのだけど、
この種類はかなり大きな素材を使ってる種類だなー、と思います。

カエルの死後、
これらによって皮膚を食い破られるか、
氷による物理的な裂傷でおなかの中が水に出てしまい、
水を吸って白いもやもやになるのだと思います。
しかし、正常に生み出していないせいか、
モヤモヤには一切、胚(黒い粒)が含まれていません。

胚は別に出ていて、ゼリー層にくるまれていないのも
特徴的です。

この写真も、光の反射がひどいので、
一生懸命手とカメラで陰を作って撮ってます。

良くない写真ばっかりだったけど、
いろいろ記録的には使えると思うので、撮っておきました。

普段は春がかなり遅い我が家の裏山ですが、
いつの間にかミズバショウも伸びてきています。

この写真撮ったのが3日前なので、
もう花が開いてるかもしれないね。

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散歩、時々サボり

散歩行ける日は出ていますが、今日みたいにどーしても出られない日もあります。

お天気悪くないのになー。

お仕事で、新しいものの受け入れを一時ストップしてしまっていますが、
今まで準備したもの、進んでいるものがポツポツと実ってもいます。

雰囲気も若干春めきはじめていて、
エゾアカガエルの声を聞きにいけるのを楽しみにしています。

下記は、先日のお散歩の1シーンから。

エゾヤマザクラの冬芽です。
だいぶ膨らんできているようにも思います。

知人の虫屋さんに、
せっかく散歩に行くなら、並木のエゾヤマザクラで
ミドリシジミ系の卵を探してみては?
とアイデア頂いていました。

樹木の選別は苦手なのですが、
サクラ系ならかろうじて分かる…ような気がする。

さて、卵は探しては見たものの、
10分程度の軽いのぞき見では見れませんでした。
運が良ければ見れるのかもしれないですけどね。

除雪機が通過した後だったので、
枝が一部折れてしまっているものがありました。

その枝にも卵はついていなかったけど
なんかもったいなかったので、部屋に持ってきて
ペットボトルに活けました。

どうなるかな。

家の帰ってきたらこんなものが歩いてて驚いた。
ハサミムシSP.

種類も成幼もわからないけど、
サクラ探し中にくっついてきてしまったかな…。

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スネークセンターで

I went to “Japan snake center”. I held a consultation about the snake which I am investigating. And I took a photograph of a snake.

もう札幌に帰ってきちゃったけど、
関西~関東の締めくくりは群馬県のジャパンスネークセンターだったんだ。

行った日はぽかぽかだったので野生のヘビもいるかなと思ったけど、
カマキリばっかりだったよ。


カマキリsp.

オオカマキリかなと思ったけど、
写真ではカマキリ(チョウセンカマキリ)の可能性も除外できず、
カマキリsp.としておいたよ。

ところで、


カマキリsp.

すごくオデコの「顔」が気になります。
複眼と複眼の間のやつ。

ジャパンスネークセンターでは、
シロマダラの過去の資料をいろいろ見させて頂きました。
先日行った国会図書館と併せて、だいぶ増えたけど、
ほんとシロマダラは資料が多くないねー。

スネークセンターに行ったときは、少しヘビの写真も撮らせてもらいます。
ニホンマムシの変異個体がいるというので…


ニホンマムシ(スネークセンター飼育個体)

これは変な斑紋だね。
銭形紋が消失して、背骨にそって小斑点がならんでる。

ごくときたま、こういう個体が出てくるんだ。
ちなみに2年以上は生きている個体と思われる成蛇なので、
放射能の影響とかそういうことではないんだ。


ハブ(スネークセンター飼育個体)

ついでに撮らせて頂いた奄美大島産のハブ。
ハブと対峙するのは何年ぶり?か忘れてしまうくらいブランクがあって、
危険な距離がつかみにくかったんだ。

ハブの斑紋は、やっぱりきれいなんだよね。
奄美の染物の模様のモチーフになっていると言われてます。
アイヌの衣装の模様ともちょっとイメージ重なるね。

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Good field

さて、円山動物園での北海道産シロマダラの産卵→孵化は大変喜ばしい。私の36回目の誕生日に孵化したようで、強い縁を感じます。

参考:シロマダラの世界へご招待 (爬虫類と猛禽類のDeepな世界)リンク切れ

自分の方は、足にできたおでき(腫瘍って言われた…)をさくっと切除してきました。くるぶしの近くなので、皮膚のあまりがなく、傷のくっつきが悪いのが気になりますが、5針の切開で済んだので、まあ、よかったです。

安静にして、動くなと言われても、ちょっとくらい散歩はいいだろと思って、近所のあたらしいフィールドに行ってきました。

とてもいいフィールドでした。お気に入りに登録です!


貝の化石A

自分、初めて「野性の化石」を見ましたよ。粘板岩の中に埋まっていました。

だけどこれは、正確には貝の本体ではなくて、貝と接していた岩盤に残った「押し型」のほう。

でもすごくさざ波立ってる感じがいいですね。


貝の化石B

別の場所で貝の本体も発見。でも、半分以上はかすれて無くなってるなぁ。意外とうちの近所なんだけど、札幌も過去は海だったのが実感できますね。


シマヘビの抜け殻

化石Bのクリーニングしてたら、目の前にヘビの抜け殻発見!やった!これなら種の識別できるぞ!と思って抜け殻を拾おうとしたら、その先に…


シマヘビ

落とし主かどうか分からないけど、シマヘビ発見!見つけた瞬間、お互いビクってなった(笑)シマヘビの写真を1枚撮って、息をついてまわりを見ると…


アオダイショウ

アオダイショウが日光浴場所求めて動きまわってた。抜け殻発見からわずか1分の出来事。できれば個体の写真を撮りたかったので、目の前のシマヘビを確保。
脱皮途中の個体で、胴体引っ張ってたらビリって体が破れてものすごいおののいた。

目測で90cmと予想、実測で96cmでした。惜しい。

次に動きまわってるアオダイショウを走ってって、確保。この時、縫ってあった傷口がちょっと開く。走るつもりで散歩に来たんじゃなかったのに…(–;


アオダイショウ

とてもきれいなアオダイショウです。全長114cmのかなり立派なオス。(こちらも目測予想110cm。ようやく目測でもかなりニアピン出来るようになった)

実はこの前日まで天気が悪く、晴れ間がなかった。この日はたまたま朝一で散歩に出てきて、日が射した瞬間に起こったヘビラッシュでしたよ。(ラッシュと言っても2匹+抜け殻だけど)

それと、いま進行している子供の研究学習の事業で、ヘビがなかなか見つからないので、とりあえず、2匹のヘビたちは家で宿泊願いました。

札幌は、土日になると何故かいつも天気が悪く、学生さんの自由に動ける休日にはヘビがなかなか出てこない状況で困ります…。


ハチノスケホコリ

じめついてると、粘菌(変形菌)がよく出てて、自分は嬉しいけども…。ハチノスケホコリの形の見事さには恐れいった。光沢のあるブルーベリーみたいだ。


ホネホコリ系か、モジホコリ系ではなかろうか

これはちょっと正体不明。綺麗なホネホコリも見てみたいところだ。


カワラタケ系のキノコノ傘から粘菌(変形菌)

カワラタケ系のキノコの隙間を覗き込んでいたら、ここにも粘菌(変形菌)が生えていた。なかなか斬新。


コマメホコリ?

コマメホコリ?かそのへんの種の若い子実体。ピンクでまんまるで面白いねー。


アカキクラゲ系…?

今度はキノコです。イカタケかと思って喜んで撮っていたけど、ちょっと違うかもしれない。アカキクラゲ系の変な形のキノコっぽいかんじです。


エゾコマルハナバチとトリカブトsp.

エゾコマルハナバチも平和に花に入っています。でもトリカブトだね、それ。どうして好き好んでそれに入ってるのかと思ったら、周りで咲いてる花はもうトリカブトしか残ってなかった。そうだよなー、もう秋だよなー。


アオダイショウ

残念ながら子供さんと行った最後のフィールド調査でも、見つかったのはシマヘビの後頭部~頸部の部分的な脱皮殻だけ。数日前に捕まえておいた、アオダイショウとシマヘビをよく見てもらいました。で、みんなでリリースしておしまい。


アオダイショウ

混乱してどんどん近づいてきました。


シマヘビ

シマヘビの瞳孔は微妙に楕円、という写真を撮りたかったんだけど、とても難しい。

なぜなら掴むととても興奮してしまう。興奮すると微妙に瞳孔が広がってくるんだ。(猫飼ってる人ならわかるかも?)

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ヘビの調査

調査をしてて、廃屋的なものがあったので、屋根のヒサシにアオダイショウの抜け殻がついてないかなと上ばかり見てたら、ムニュっとなにか踏んだ。

たぶん、気づかずに蛇を踏むのは初めてだったかもしれない。


アオダイショウ

さすがに、かなり怒っていました。ごめんなさい…。マムシじゃなくてよかったですよ…。

調査としてヘビのみを相手にすると実物を見かける機会が少ないのでかなりの忍耐力と時間が必要になるね。


正体不明のイモムシ
2011.09.20追記:オオミズアオ(もしくはオナガミズアオ)

だから、せめて痕跡を探したいところなんだけど、ヘビの痕跡というのもかなり乏しい。完全な抜け殻があれば、わかりやすいけど、これまたなかなか見つからない。

餌となりうる動物の分布と、環境から想像して、相手を探さざるをえない。


セダカオサムシ

先人の調査や、近い仲間の動物から餌や環境を想像する。でも情報が少ないときは、とにかく自分で動いて実際の現場を見る。

こんな感じで、実際食べてるところに会えたらわかりやすいのにね。


ミカドフキバッタ?

さらに繁殖となると、飼育下でないと難しい。目の前で産んでたらいいのに~。

ということで、シロマダラの調査にはいろいろな方たちが関わって進んでます。

自分のできるとこは自分でも進めて、情報をまとめていきます。でもある程度、一息つくまでは何年も掛かりそうな雰囲気ですよ。

とにかく縁のあるヘビなので、とことんシロマダラと付きあわなきゃならんかもしれないね。

そうそう、日曜日から円山動物園の「いのちの感謝祭」が行われます。今年のシロマダラ第一捕獲の北海道希少生物調査会の寺島さんが捕獲時のエピソードなどお話しますよ!
(寺島さんの登場は9/25)

いのちの感謝祭を開催します(円山動物園)

公開的サプライズもあるようなので、シロマダラマニアの皆さまは、是非どうぞ。

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小回り北海道

ぐるっと北海道を回ってきました。だけど、すみずみまでじゃなくて小回りに回ってきたんだ。

何を撮影しようという目標もなかったけど、ゆるゆる行ってきた。(ゆるゆるじゃない時があるのか…?)


ニホンアマガエル

出だしは札幌から占冠へ。この時の内容は「最近の調査いろいろ」のその3に書いてあるよ。

エゾアカガエルの幼生が野生で越冬するのを確認したい。写真はニホンアマガエルだけどね。


アオダイショウ

占冠の後は帯広で1泊してオホーツク海側の網走へ。ここで道東旅に来ていた息子と合流。シマヘビを見つけていじり倒したらしい。

網走から佐呂間に移動してこのへんのヘビを時々見る場所で抜け殻を漁ってるとアオダイショウが1匹出てきてくれた。

おつ、これでやっとアオダイショウの生きてるの見れた。

今年、北海道のヘビ、コンプリートだわ~。(シロマダラ含む(嬉))ハープソンを開催してれば、両爬地域率は今年100%だったな。

今年、ちょっと久々に開催も考えたんだけど、運営に体持つかわからなかったので、見送ったんだ。いつかまたやれると良いな。


アオダイショウ

アオダイショウ、地味な個体だったけど、やっぱりこのずっしりした感じがいいわ~。

石に潜り込むところを掴んで引き出したので、最初とても怒っていました。

ごめんね。


ニホントカゲ

ニホントカゲも出てきてた。最近トカゲとの付き合いもうまくなってきてあまり苦労なく近づけるようになった。忍者レベルが上がったかも。

その後、大雪山の層雲峡へ。

ここのコンビニは景観条例で茶色いんだ。セブンイレブンもセイコーマートも。

セブンで買い物してると、細いカミキリがいたのでなんとなく写真撮っておいた。


ホソカミキリ

調べるとどうもそのままの名前、「ホソカミキリ」らしい。すんなりすぎる。

層雲峡ではコンビニ休みだけで、普段は通過するだけだった街、比布町によることにした。比布は「ぴっぷ」なんだけど、ピップエレキバンのピップとは直接関係はないみたい。でも、名前が近いので、比布町のパークゴルフ大会のスポンサーになってるそうだ。(宿の人に聞きました)

比布ではパークゴルフ、上富良野でじいちゃん、ばあちゃんと枝豆・とうきび・じゃがいもの収穫、その場で茹でて食べ三笠で化石博物館、札幌の河原で石を割って黄鉄鉱や水晶の結晶をみつけたりしてかなり楽しんで帰れたみたい。


キタキツネ

鉱石拾ってる時に、キタキツネが出てきてた。あまりよろしくない人馴れ具合で車の前で座り込んでる。

以前クレクレという年寄りギツネがいたけど、その子孫なのかなあ。

札幌ではもうひとつ、円山動物園に行きました。もちろん見るのはマニアック路線ですよ。


オカモノアラガイとロイコクロリディウム

今、円山動物園の爬虫類館ではロイコクロリディウムが展示されています。こんなの展示してるのって、ものすごいと思う。

このロイコ入りオカモノアラガイは以前に見ていたんだけど、様子が大きく変わっていました。

BeforeAfter
(Youtubeによるビフォーアフター:おおかたの人にとってはグロですので注意)

以前は片目にロイコさんが1匹だったんだけど、この時は両目に1個体ずつ、2匹のロイコさんになってた。

おそらく損傷していた片目が再生したせいもあるけど、オカモノアラガイの中で孵化したロイコさんの卵から幼虫が成長したようだ。

寄生虫の研究の一つに、寄生虫の生活環を調べるものがある。生活環というのは、寄生虫の宿主間の移動の内容。

成長ステージ(宿主)
卵(鳥の糞)→幼虫(オカモノアラガイ)→成虫(鳥類)→卵(鳥の糞)…

こういう移動をしているはずだけど、鳥は多宿主性なのかな。

来年は、もうちょっとオカモノアラガイに寄生している個体を調べてみよう。

興味持ってくれる人も、ヘビほどではないものの少しいるみたいだしね(笑)

もうグロついでに、


エゾアカガエル

この、エゾアカガエルの幼体も変なんです。眼球欠損ですね。

どうも、カエルになってからの怪我というより先天的か、幼生時に眼球に障害があったものかと思う。

カエルの奇形を検索すると、環境汚染原因で多足か?というものもあるけど、寄生虫の刺激や、ヤゴに足を喰われたりして足が少なくなると思われる事例がある。

参考
北九州の3本足ツチガエルの例(リンク切れ)

ムラサキホコリ系

ここからは、もううちのブログではだいぶおなじみになってきた粘菌(変形菌)だよ。

このムラサキホコリはびっしり密生するタイプではないみたい。ちゃんと調べて、粘菌の写真を整理したいんだよな。

ヒョウタンケホコリ?

キノコかなと思って見ていたけど、なんとなく粘菌も捨て切れない感じで、ネットサーフィンしてたら、すごく似た感じのものがあった。ヒョウタンケホコリかな。

極小ナメコってかんじ。


ウツボホコリ系?

ウツボホコリ系だと思うんだけど、朝の喫茶店で出てくる湯で卵の入れ物(エッグスタンド)みたいな構造があるので、ちょっと違うのかな。上流で溺れて這い上がったのかなー。


ウツボホコリ系

これもウツボホコリ系だと思うのですが。わだ色が出ていない若い子実体かな。頭が2分しているものと、そうでないのとあるね。


タマツノホコリ

タマツノホコリの若いものかな。こういう構造見ると、一瞬ヘビヌカホコリかと思って悶絶する。ヘビヌカホコリに出会えるのはいつの日か?


マメホコリ

いつものマメホコリがあると、ちょっとホッととする。

今年はヘビより粘菌をたくさん見たかも知れないなー。早春には、またアイルリホコリ探してみよう。

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