寄り道カミキリ

トカゲの観察会の帰り道。せっかく久しぶりに海近くまで来たので、時期は遅いけどカミキリを見に行ってみた。

かなりカミキリ的には閑散としていたけど、見たいカミキリには会えました。ヤナギ類から発生してるジャコウカミキリ。

今回はしっかり匂い嗅ぎましたよ。いい匂い、かどうかは嗅ぐ人によると思うけど、きつすぎず、弱すぎずの香水的な香りです。見た目もきれいな良いカミキリです。見に行くのはわりと恒例行事化してきているかも。

こちらはトラフカミキリ。クワやリンゴなどから発生するカミキリ。人間生活からするとわりと害虫の部類になるのかな。

スズメバチに擬態していると言われますね。
幼少期に、東京に住んでいた父親の知人宅を訪ねた時に、このカミキリが窓に止まってて、手で捕まえようとしたら、知人のおじさんが飛んできて「危ないっ!!」と巻いた雑誌で叩いて瞬殺。そして「スズメバチに触るんじゃない」と少しお説教された記憶がある。

誰も悪くない。擬態は理不尽である。

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砂浜トカゲ観察会

北海道爬虫両棲類研究会の野外行事、第2弾の石狩でヒガシニホントカゲを観察してきました。参加者は全部で5人。予定としては砂浜周辺にいるトカゲを観察して、そのあと海浜の植生の中で歩いて鳥などを見ようかという企画。

ハマナスが実がなりつつも、まだ少し咲いているものもありました。幸い、天気は比較的良好で、集合直後に雨がパラつくこともありましたが、そのあと日が差してきて観察日和になってくれました。

ゆっくり砂浜トカゲの幼体やメス成体を観察することができました。

こんな感じで、海浜植生に紛れています。いくつか、捕獲することができ、せっかくなので前額板(ニホントカゲとヒガシニホントカゲの識別ヒントとなる場所)もゆっくり観察してもらいました。

実は、後半の鳥でも見ようか、の部分は大外れしてしまって、ほとんど鳥は見れず。
(夏鳥は姿を隠し、渡りの鳥も未到着なのかな)カモメ類が数匹舞っているのを見るに留まりました。

みかけた昆虫なども、アレだコレだ言いながら観察。これはアカスジカメムシの幼虫だったみたい。

観察会のあと、皆で近隣のカフェに入り、パスタを食べながら爬虫類や両生類のお話しをしたりしてまったりとした時間を過ごし、解散しました。

ご参加いただいた皆様、ありがとうございました。

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イリドウイルス流行中?

円山動物園で、外来種の展示とトークがあったので、聞きに行ってきた。トークは午後からだったので午前は初の「円山」登りしてきました。(ハープソンの最終日だしね!)円山の登山ルートは主に2つあるので、登りと下りで違う道通ってきました。

見出しの話は最後の方に。

動物園の裏から登るルートで歩き始める。全体的にササ多め。

アザミの類にマダラテントウ類がくっついてた。たぶんエゾアザミテントウだね。

近くのササにも。お休み中かね。

翅端でっぱり。

腿節も真っ黒なので、オオニジュウヤホシではない模様。足の関節から出す黄色い汁まみれになってしまった。

マクロ装備をそろえたので、やや小さいもの探して全く足が進まない。同じくササの葉の上に

エゾハサミムシかな。

あー、わかんないやつだ…。

うーむ

ヤマキサゴ…?微小貝系は頭に入ってない…。

これはパツラマイマイ。これはぎりぎりわかる。

白いマイマイ。これはどなた?

ヒメマイマイの白いやつでした。成長すると渦が伸びてくのがわかります。

いつも悩んでたやつ。殻口が大きいので、エゾマイマイだと思ってはいたけど、道南にはウスカワマイマイもいるよ。というハンドブック情報によりわからなくなってきたやつだったけど、ようやく掴めてきたような気もする。

貝の裏の真ん中の凹み(ヘソという)が丸見えはエゾマイマイで良い。ヘソがからの構造的に丸見えじゃないとウスカワマイマイもありえるようです。
(ネット写真見た感じだとウスカワのほうが殻頂も高いようなんだけどね)

エゾマイマイもシマシマと、白いの発見。

これはヘソまるみえでいいんだよね。マイマイ奥深し。

久しぶりにキツリフネが目についた。変な形の花だよね。

若い変形菌かと思ったけど、でかかったので変形菌ではないのかな…。

さて、円山の頂上付近、岩もあるのでトカゲでもいたらいいなあと思ったんだけど、やっぱり人が多いのもあって、姿は確認できず。その代わり、頂上近くのお堂(?)の石の隙間にたくさんのワラジムシやオカダンゴムシを見つけた。で、そのなかのいくつかの個体が

青いワラジムシでした。

ちょっと角度違うとくすむけど青い。

こんくらい色違う。
青いダンゴムシはイリドウイルス感染症による、と言われていて、わりといろんな甲殻類もこの青くなる病気があるんだって。このワラジもそうかな。

別個体。妙に青いのが多い。さらに

青いオカダンゴムシも。

くらべるとやっぱりかなり違う色してる。

青いワラジムシとオカダンゴムシ。見た個体の半分くらいは青かった(濃さに差はあったけど)んだけど、ウイルスが原因の変色だったら感染率高いなー。わりと死んじゃう病気みたいだから、アウトブレイク状態なのかも。(秋に感染してるものが多いような話もネットにはありました)

いろいろ混沌としてました。
(感染(発症?)してなさそうな個体と接触させないほうが良かったのかも…とあとで強く反省)

結局、円山登山では両爬は写真撮れず。下山中にほかの方が「さっきアオダイショウがいたよ」と教えてくれたので、急いで戻ると、体の後半がヤブに入るところが見えただけでした…。

下山後には動物園で外来種の展示、トークを拝見して、生まれて間もないアオダイショウを見せていただいて帰りました。

臍孔の写真撮ってきましたー。

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いきもの調査関係のアプリ

ハープソンでもうまく活用できたらと思っています。

ハープソンの報告で、写真のGPS情報から地点を割り出して報告してくれるアプリがあったらいいよなー、と思っていながらしっかり探す機会を持たなくて、ここまで来てしまいました。今更ではあるのですが、ちょっと試用してみています。

見つけたアプリは2つ。

一つ目は環境省と生物多様性センターが作っている「いきものログ」のアプリ。いきものみっけなどにも利用されています。

ハープソンも報告できるように申請して作成したのですが、まだ本格運用できる段階ではないのですが、もし興味があったら使ってみてください。

今のところの利点
・スマートフォンの写真を送ると地点を割り出してくれる
・管理者側で入力情報を絞れるので、参加者は入力しやすい
・分からない種類も、同定の補助をしてくれるサービスがある(WEB版のみ)

今のところの難点
・報告状況が、管理者以外は見れない(それでいいのかもしれないけど)
・入力したデータは削除できないので、入力ミスをすると死にデータになる
・写真は添付可能だけど、音声は動画アップロードサイト経由で報告になる
・報告者と管理者の直接の問い合わせ等は、アプリやサイト上ではできない
(報告者の住所などを直接聞けないので、報告書ができても送れない・・・)

今後、研究会側でいろいろシステムすこしやりやすいように整理しようとも思っていますが、今の段階でも興味のある方は、是非どうぞ。

ハープソンHokkaido 2017での運用ですが、今後は「いつでもハープソンHokkaido」のような形にして、調査期間外のデータも精力的に集められればと思っています。

もう一つは、こういうアプリがあることを知るきっかけになったアプリ。
奥さんが、英会話の先生から教えてもらったアプリです。

iNaturalist

私はかなり面白いと思って見ています。やれることからしたら、こちらのアプリもハープソンで使えそうだけど、大きな難点があるので、個人使用のみの予定です。

ナショジオの紹介文を借りれば、

iNaturalist
あらゆるレベルの動物学者が集まる、情報豊富なサイト。クラウドベースの発見記録から種や場所を指定した検索が可能で、研究に利用できる。iNaturalistの下にあるナショナルジオグラフィックGreat Nature Projectでは、グローバルな生物多様性データベースに写真をアップロードできる。コメントや品種の特定を行うことで、他の自然愛好家との交流も可能だ。(ナショジオ:クラウドサイエンスで野生生物研究に貢献より)

良いところ
・SNSとしても利用可能
・全世界対応
・分からない種類でも、色んな人が見て同定を試みたりしてくれる
・スマホからデータ登録がわりと楽
・プロジェクトを作れば、ハープソンにも利用できるかも・・・。

今のところの難点
・基本英語のやり取りが多いので、簡単な英語はできたほうがいいかも
(日本人同士のやり取りなら日本語でも可能です)
・生物の学名や大雑把なの分類の知識は必要
・日本人の利用者がまだ少なさそう(もとはアメリカで始まったアプリ)

興味を持てた人は、説明聞くより飛び込んでしまったほうが早いかも。
日本語のアプリレビューがまだ全然ないから…。まだ自分も把握しきれていないから、レビュー書くのも難しい。

でも、わりと楽しめてる感じです。

教えてもらう以外にも、報告者や、その他の人の同定について「賛同(agree)」するというシステムがあって、一定のagreeが集まると、
種の同定が確定するようなシステムですね。

私も日本のヘビ中心に、わかるものだけagreeしてみています。(ちゃんと同定根拠を教えられるようにしないといけないけどね)

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滝野の森でイベントと散歩

滝野すずらん丘陵公園で、「アマガエルを探そう!」のイベントをしてきました。夏休みとあって、平日でも20人ほどの方が集まって下さいました。

天候は曇・一時霧雨。雨男ぶりは健在ですが、今日は両生類の観察なので大丈夫!

最初、アマガエルを中心としたカエルとオタマジャクシのお話しをして、公園内の田んぼに行きました。

フィールドでははじめは、カエルを探し。時期もよく、上陸したてのニホンアマガエルがたくさん見られました。

カエルをある程度探したあと、今度は網を使って、オタマジャクシその他を捕獲。アマガエルは殆ど上陸したのか、アマのオタマは全体で2匹だけ。その他は皆、ツチガエルのオタマジャクシでした。

ツチガエルは、殆どの個体で目の虹彩のところに黒い十字紋が入るのでわかりやすいです。

ちょっと下に目玉が向いちゃって、十字紋の下のとこ見えないけど。

今年もニホンカナヘビは孵化して幼体が日向ぼっこをはじめたので割りとたくさんの個体を見ることができました。(すごい曇ってたのに)

他にも水生昆虫のマツモムシやコオイムシ類の幼虫、ヤゴ、ドジョウ類などわりと生き物のバリエーションの富んでいました。いろいろ捕まえることと、カエルやオタマジャクシについて少しでも知っていることが増えてくれていたら幸いです。

終わり際、バッタが死んでいました。いま、札幌市では「さっぽろ生き物さがし2017」をやっていて、バッタも対象の一つなので記録しておきます。

ミカドフキバッタみたいですね。よく見るとザトウムシが2匹たかってる。ザトウムシは肉食だけど、こんな大きい獲物は採れなさそう。
弱ったり死んだのを拾ったのかね。

おー!クロイチゴ!!いいねいいね、クロイチゴ。次に春の観察会あったら、花を見てみたい!

アザミオオハムシと思われるハムシ。フキの葉を食べています。

ハムシは食草を知っていると、非常に見つけやすくなるんですが、このハムシは名前からわかるようにアザミの仲間につきます。が、フキも食べると図鑑にありました。

アザミがあればそちらのほうを優先して食べるのか、フキも同じように食べるのか。アザミがないからしぶしぶフキを食べているのか・・・。

個人的にこれ重要なんです。

ということで、2時間のプログラムが終わって、改めて、滝野の森で観察しておきたいものがあったので、お願いをして見せてもらいました。

それがこれ。

ルイヨウボタンという植物。思ったより小さかった。よかった、これで他で探すときもイメージしやすくなった。

葉っぱが結構変わっているんだけど、今まで目にする機会がなくて、実物見れたのはとてもありがたい。

わりと独特な枝ぶりに見えますね。

実は見たいテントウムシで、このルイヨウボタンを食草にするルイヨウマダラテントウというのがいるんですね。

オオニジュウヤホシテントウ他のアザミテントウ類と見分けるの至難の業と思うのですが・・・。(識別ポイントはあるようです)

残念ながら、このルイヨウボタンにはテントウムシはいなかったのですが・・・。

しかし

別の場所にあったルイヨウボタンを食べているこいつが!これはルイヨウマダラ、オオニジュウヤホシ、アザミテントウ類の属するマダラテントウの仲間の幼虫です。

ルイヨウボタンを食べているから、ルイヨウマダラテントウ!と言いたいところですが、資料を読むとエゾアザミテントウが、アザミが枯れる季節になると、ルイヨウボタンを食べる事がある、ということで、素直に喜べないところ。

さっき、アザミオオハムシがフキを食べてた理由がここで気になってくるところ。この辺のアザミ、まだ残ってるのかな。

ルイヨウマダラテントウも関東でジャガイモなどを食害する事があるようで、オオニジュウヤホシと混生したりするようでややこしさ激しい仲間ですね。

あと、ルイヨウマダラテントウは手元の資料ではまだ札幌の記録が出ていないのが気になりますね。大体の調べ元は下記の資料です。

手元の資料:
松本ほか, 2012, 北海道のテントウムシ科,  jezoensis(38), 39-76.

難しいなあ。また、寄って成虫いないか、見に行ってこよう。

その後、春に観察する場所周辺で、エゾサンショウウオを確認。

ついでにエゾアカガエルも。

滝野の公園は広いので、今回の観察会ではこの2種は見れなかったけど、まだ上陸途中なので、もう少しの間はギリギリみれるかも。

ハープソン記録 8月14日
644122 空沼岳エリア
ニホンアマガエル 幼体、幼生
ツチガエル 幼生
ニホンカナヘビ 幼体、成体
エゾサンショウウオ 幼生
エゾアカガエル 幼生

(参加者のお一人が青いしっぽのトカゲを見たとの情報あり)
ヒガシニホントカゲ (参考)

いろいろ観察させていただいて戻る途中にエゾトリカブト(たぶん)。公園の職員の皆様も、参加者の皆様も、ありがとうございました。

いよいよ秋目前といったところですかね。

帰り道のサルナシポイント。

今年は豊作かも。秋も楽しみだね。

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サンショウウオ調べ8月

春先は週1でやってたサンショウウオ調べ、8月分してきました。

越冬幼生の出る池は湧水の減少か、水位が下がって表面温度も14℃くらいとぬるめ。でも水底は9℃くらいで安定でした。

去年からの越冬幼生は上陸して、今年の幼生だけになっていますが、

すでに5.5cmに達しているものもいます。エラはモサモサで上陸の気配なし。来年の有望株か。

多くは2~3cm。未だに後肢のない個体もいる。生えてないのか、食われたのか・・・。

そのあと、近くのお気に入りの森へ。

あ、シダの上、いた。ニホンカナヘビ。でもこのあと逃げられた。シダの上は、捕獲厳しいね。

でもその後、斜面で日光浴中の個体を

捕まえた。

再生尾。そして北海道では多くないと思うんだけど腹の黄色いタイプで、
そしてオスっぽいね。(手のひらにある黒い塊はマイマイの殻)

それから、ココは止水域を見かけない場所なんだけど、ニホンアマガエルの鳴き声が聞こえたので、隠れ止水域でもあるのかもしれないね。

ハープソン 8月11日
644132 石山エリア
エゾサンショウウオ・ニホンカナヘビ・ニホンアマガエル

その他の生き物たち。

これから子実体作る変形菌だね。

卵嚢かかえた、ハシリグモの仲間、かな?わりとあちこちにいた。北海道では大きい方のクモですね。

ニレハムシっぽい。はっきりしない模様、はっきりしない体色、識別もはっきりしない。(これは自分のせい)

先日識別出来なかった系のコカメノコorヒメカメノコテントウ

今回は慎重に捕まえて裏返す。

腿節に黒色紋があるのでコカメノコテントウですな。やっと写真撮っとけたよ。

まためんどくさいやついた。
周りに植物は
・ナスっぽいのなし
・アザミ類あり
・ルイヨウボタンみつからない

裏返すと

腿節真っ黒。なので、食草的にも外見的にも、エゾアザミテントウっぽいね。

これはナミテントウの幼虫。

そして今日もセミの抜け殻を拾う。大型でやや黒光り。これは・・・エゾゼミかも!

セミの本で調べたら、胸部の足の付根にある突起が決め手になってエゾゼミ類の抜け殻だとわかった。

でも、エゾゼミかコエゾゼミかアカエゾゼミか、というのは無理っぽかった。

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ルリボシカミキリ2017

プルーン、プラムがいい季節になってきた。(さくらんぼはもう終わりだけど。)南区の果樹エリアに行って、今年の最初のプラム(大石早生)を食べる。そして、果樹のおともに、ルリボシカミキリを見てきました。

今年も発生してました。ちょうど、産卵している個体もいました。

来年も見れるかな。メタリックじゃない青い昆虫ってちょっと珍しいよね。

触角の毛がすごいよね。毎回感心する。

ススホコリspかと思ったんだけど、違いそうだね、何かのフンとか塚なのかな。

一応、ハープソン対象もいてくれた。ヒガシニホントカゲ、ぎりぎり写ってたよ。

8月6日 644131 定山渓エリア
ヒガシニホントカゲ

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アポイ2017

今年は縁あってえりもまで来たので、かなり好きなフィールド「アポイ岳」に寄ってみました。

この山は、5合目までがやや多湿な森林で、そこより上が岩むき出しの山になっていて、独自の生物も多くて面白い場所です。

この山でいつも見たいと思っている生き物はニホンマムシなどのヘビ類と、アポイマイマイ、妙に筋肉質なハエちゃん、多様なキノコ、高山植物です。山に入ると、わりと忙しい。

恒例のイチゴ。草系か樹木系かわかんないけど…。地面に近いので、食味は控える(エキノコックス対策)

アポイは奇々怪々の色んな色のキノコが生えているのだけど、少しこの時期は多くないかな。

藍色がきれいなキノコ。ほかにキホウキタケみたいのが目立ってたかな。
ほんと、ここはキノコ多いんだよ。

ちょうどここに来る前に、奥歯の根のとこに膿が溜まって、いろいろ処置してもらったあとがズキズキするので山登りも、すごくゆっくり進む。

途中の川で、水の中をシュッと泳ぐ姿が見えたので、エゾサンショウウオかと思ったら

ニホンザリガニ。なんだよー、と思うけど、貴重な存在なのですよね。

5合目までの森林帯でも、植物は豊富。
小さめのユリ、

クルマユリ。小さい控えめだけど、色が目立つユリ。わりと好き。

寒いのでセミは全く鳴いていないのだけど(今日も20℃くらいまでしか上がらない)中型の抜け殻はあちこちに。ここにはツクツクやヒグラシはいないので、エゾハルゼミの抜け殻だね。あとで調べて確定できました。

登っていく所々で、シマリスがキーキー言って、こちらに怒りをぶつけてくる。遠すぎて90mmマクロじゃ写真残せなかったけど、5匹くらい見かけたな。

今回はアポイマイマイも探しているので、かんらん岩周りを探してみるけど、出てこないなあ。

したらこんな感じの全く水気のないところで

トンボの抜け殻。生態的にムカシトンボの抜け殻なのかな?形は似ていると思うけど…。ムカシトンボは羽化1ヶ月前に上陸して陸地生活するんだって。

落ち葉をひっくり返してると、お、小さいマイマイ発見だ!

毛が生えていない、殻に深めの筋が入ってる…。これはパツラマイマイみたい。アポイマイマイじゃない…。

その後も落ち葉の下から殻が。

パツラ&パツラっぽい…。

岩の割れ目にもマイマイいた!

しかしこれはヒメマイマイ。結局今回もアポイマイマイには会えず。時期が悪いかな?探す場所がずれてるのかな。悔しー。

普通の山登り行程で1.5時間で5合目まで上がれますが、ゆっくりゆっくり上がったので、2.5時間かかりました。

5合目、岩むき出しの環境で、晴れてたら爬虫類日和なんだけど、曇、霧、20℃では流石に厳しいな。

座って休んでると、ズボンにしがみついてるやつが。

これも、アポイに登ると出会うやつ。妙に筋肉質なハエちゃん。シラミバエの一種だと思われます。咬まれたことはないんだけど、不気味。一瞬ダニにも見えてドキッとする。

シラミバエを追っ払って、5合目岩場付近の植物を見てみる。初めて見るようなものばっかり。

イブキジャコウソウ。この場ではわからなかったけど、教えていただきました。名前からして、いいにおいするのかな。

チシマセンブリ。すごい小さなホトトギスみたいな花だな、と目についたので写真とっておきました。

花盛りといった季節ではないかもしれないけど、ちょこちょこ花は咲いてました。

とぼけ顔のマミジロハエトリ(♂)。ハエトリはカメラ近づけると逃げたりカメラに飛び乗ってしまうけど、寒いからか、じっとしててくれて写真撮れました。

あまりに霧がひどいので、これ以上登るのはやめて、引き返しました。(下りは3時間かかった)

下る途中も、マイマイを探しつつ…。

緑色のオオセンチコガネ。アポイでは見かけたのはみんな緑でした。

イカリモンガ。チョウっぽいガ。まあ、チョウもガもチョウ目なのでどっちでもいいのだけども。

山を降りてくると、登山口の入り口には岩々した感じに護岸された川があって、実は爬虫類探しは、ここに一日中いたほうが種類は見れそうなんだよね。でも、マイマイも探したいし、岩場のマムシも見たいしで結局登るんだけど。

ね。あっさりヒガシニホントカゲいた。悔しいからまた来るね。

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わらしゃんどで食味レポ

えりも町の「わらしゃんどキャンプ場」で、わらしゃんどキャンプをしていた小学生たちに、両爬の話をちょっとしてきました。

ハープソンもお話してきたので、興味を持ってくれる子がいたらいいなぁ。

キャンプは2泊3日で、自分は今回は寝る時の機械の都合で日帰り(ごめんなさい)。

キャンプサイトに着くと、すでにカエルとサンショウウオを捕獲済み!

このエゾアカガエル、でかいよ!!掴んだ時、リリースコールしたので
オスだと思ったんだけど、非繁殖期のメスもリリースコールしそうな気がしてならない。

婚姻瘤も痕跡なし。体型(でかい、おなか膨らみ気味)からしてメスかなあ…。

ついでに

後肢にヒルいっぱいだ!!

サンショウウオは子供たちに棲んでた池に案内してもらって観察してきました。

エラがまだ、バリバリに残ってる。一部、後肢も生えてない個体もいたので、今年はここで幼生越冬するつもりなのかな。

同所的にニホンザリガニも。良い環境ですなー。

指導にあたっていた方々からも、「山の方にガレ場があって爬虫類的にいいんじゃない?」という情報を得てガレ場観察に。

なかなか良いガレ場。なにかトカゲ類はいそうだけど、この日は、分厚い雲で曇り、気温が低い。(恒例)最高気温が20℃では少々厳しいか。石はぐったけど、カナヘビとか出てきてくれなかった。晴れた日にぜひ探してみてほしいけど、足元気をつけないと、こういうところは危ないんだよね…。

お。これは…。キイチゴ系。

裏がしっかり白くて。

ラズベリー的な濁りのある色した果肉。たぶんエゾイチゴだ、これ。

熟した実を食してみると

エゾイチゴ

香り:★★★ ラズベリーそのもの
酸味:★★☆ 酸っぱめ
甘み:★☆☆ 少し甘い

高級品だわ、これ。もっと熟してたら甘み酸っぱみが逆転したかも。

今年始めてのエゾゼミ系、コエゾゼミ。いろいろお話してたら、やっぱりコエゾゼミが羽化時間や、いるところ的に一番遭遇しやすいみたい。

そういえば、まだアカエゾゼミはまともに見たこと無いな。

他にもエビガライチゴがあった。(食味レポはこちら)ここは競争率低そうね。

そしてキャンプ場の近くに

もう一個イチゴ。食味レポしようと思ってたのに忘れてしまった…。あとで気になって、写真見てみると

イチゴだけど今まで自分が見たイチゴとは違うみたい。クマイチゴかなあ。

キャンプサイトの周りで拾った、ナミテントウ。

斑紋が大きく違うけど、ナミテントウの変異の範疇です。

ちょうど、確認したかった事がありました。

世の中にはナミテントウとそっくりなクリサキテントウというのがいるのですが、この見分けの一つのヒントになる場所があります。

「鞘翅端の帯状の隆起線」、つまりお尻の近くの翅の後方で横一文字の隆起線があるんですね。

ちょっと光の角度変えます。

ね。隆起線、見えました?

この隆起線を持つのが、ナミテントウ。無いのが、クリサキテントウか変なナミテントウ。こんな感じのようです。

そもそもクリサキは北海道に分布しないともされますが、1例の函館での採集記録がありました。

本州以南には「隆起線を持たないナミテントウ」がいるため、函館の記録はクリサキなのか、隆起線のないナミなのか、まだ確実にはっきりしないようです。(幼虫なら、見分けられるようですよ!)

なので、北海道で、「隆起線のないナミテントウ柄のテントウムシ」を見つけたら、面白いことになりそうです。

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野いちご食味

なんの花でしょうか。札幌では、とても身近なところに生えている「草」の花です。

ちょこっと外に出るだけじゃ両爬は見つけられないね。庭まわりで少しずつ写真を撮ってるから、更新が少しずつ溜まっていたけど、ようやく8月分に入ってきた。

さて、最初の問題の答えですが、オオイタドリでした。小さすぎて、まともに「花」と思って見たことがない花でした。意外とちゃんと「花」なんだよね。

陸の三葉虫、シデムシの幼虫。ほとんどいつも真上からしか見ていないから顔が見れるのはちょっと新鮮。

うちの庭の害虫らしい害虫。来年の収穫のためアスパラガスの根を育てるために伸ばしっぱなしにしているアスパラガスを食害する、ジュウシホシクビナガハムシ。どこからともなく集まってきて、アスパラの枝葉を丸裸にしていく。それでもほぼ放置しているけど…。

近隣のイチゴ類がやっと食べごろに。食味チェック。

ナワシロイチゴ
香り:☆☆☆ ほぼなし
酸味:★★☆ わりと
甘み:★☆☆

疲れてる時だと美味しい。生食より加工向きかな。

エビガライチゴ

香り:★☆☆ あまりなし
酸味:★☆☆ まろやか
甘み:★★☆ 甘め

生食いける。有能。お散歩してる人のなかで競争率高い。食味レポートは、また今度。

カボチャの葉にいた、小型のテントウムシ。腹側を見る前に、落ちて逃げられたので種の確定出来ず。庭では以前、ヒメカメノコテントウは見てるけど、コカメノコテントウとは、裏側を見ないと自分には見分けられない。

今年はカボチャを植えたけど、受粉のタイミングや、育つ勢いが激しい、ウドンコ病など面倒なこと多い。今年は目標、まともなカボチャ2個。
来年は植えないだろう。(満足できて、楽して、元の取れる農業を希望)

所有者不明の敷地境界から生えているネグンドカエデ。種飛んできて生えた感じなのかなあ。ウドンコみたいなカビが葉に生えてて、これをたべにシロホシテントウが来てる。見ていたら、シロホシテントウのサナギや幼虫が撮れた。

テントウムシの幼虫とサナギのまとめもあったら便利だけど、作ろうと思うとすごい大変そうだ。

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