雪解けはひきこもり解除の季節

毎年毎年、冬は引きこもりがち。今年に至っては雪が振ってから出たフィールド回数は片手で数えられる程度。だから雪解け始まって、好きな生物群が現れ始めると一気にテンションがあがってしまう。で、毎年上がりすぎて5月病を迎えるパターンなので、クールに春を迎える予定。

腐海の森と王蟲的な雰囲気
珍しくクリックで拡大する画像

春は家の中から始まる。越冬して外窓に張り付いていたショウジョウバエが動き出す。部屋の中でも、スコットカメムシが歩き出す。今年はこの人にも会いました。

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ヒメマルカツオブシムシ。最初はチビタマムシかと一瞬思ったけど体型違うし、うちの中に出るわけないと思ったので、室内害虫あたったらみつかった。なんかこのやり取り、うっすら記憶に残ってたので、去年のtwitter見たら、同じく騙されてた。

家の中にチビタマムシきたー!って少し喜んだけど、ヒメマルカツオブシムシだった…。な、なにか食害に遭ってないかな…?
2011年5月29日 – 11:56

でも、去年も今年も1匹のみ。うちが発生源ではないみたいなんだよね。近隣の部屋で大量発生中なのかな…。
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実は明日から少々出張。タラノメを楽しみに成長を待っていたのだけど、今年はちょうどいい時期に留守にしてそうな感じ。多分、出てる間に狩られてしまいそう。

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で、今年もうちの近くでは無事にエゾアカガエルの産卵が始まりました。中のほうが受精してないっぽいけど、良い感じの卵塊が7つ+。帰ってきたらエゾアカガエルの鳴き声の録音しよ。

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エゾサンショウウオも同じ日に産卵開始。

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メス待ちの待機オスは見かけられるほど、また多数の個体が現れていないけど。

こちらは3対。あとは一気に増えていくことでしょう。

ba (1)

で、もう一つ、好きな生き物が現れた。雪解けで現れた、雪の下にあった朽ちかけの倒木の上。

ba (2)

ツブツブした微細なもの。変形菌(粘菌)。多くの種類はもっと暖かくなってから動き出すのだけど、一部は「好雪性粘菌」と言われて、雪解け時期に見つかります。3年前に見つけて以来、久しぶりで結構嬉しい。この記事で最初に使った写真は、この変形菌とそれを食べに来たトビムシ達です。

トビムシが主に食べていたのは下のような状態の変形菌。

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移動体から子実体になり始めたブヨブヨのものに集まってきていました。ここから変形菌は形を変化させていきます。

c_slime_mijyuku (1)

軸(柄)が出来上がりました。こういうランプみたいの、いいよね!

c_slime_mijyuku (1)-2

カミキリが発生した穴の奥にも変形菌。イイダコの卵みたい。

c_slime_mijyuku (2)

徐々に形がしっかりしていきます。

d_slime_pinkumijyuku (1)

子実体の上の方が熟し始めて色づいてきます。

d_slime_pinkumijyuku (2)

雪解け水が常にかかっているので、妖しい感じ。

d_slime_pinkumijyuku (3)

この状態では、そんなに子実体の形が一様でないようにも感じます。融合してたり、かなり自由な感じ。

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この色になると、だいぶ形も落ち着きました。個人的にはこの辺りの色も好きです。

e_slime_mijyukucya (2)

素晴らしい!雪解け時期の王にふさわしいとは思わんかね?

g_slime_kanjyuku (2)

完熟するとこうなるみたいです。金属的な光沢が発生して、若干の青み(紫?)があります。種類は、結局わからないんだけど、ルリホコリ系の変形菌ではないかなと思います。

k_slime_hoshi

一部のものが胞子放出状態になってパサパサしてきます。

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胞子を撒き終わったか、胞子を撒けなかったか、どちらにしても使命を終えた感じの子実体。

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志しなかば(?)で力尽きたのでしょうか?周りのさらに小さなツブツブはトビムシのフンと思われます。

l_kotobi (1)-2

トビムシもよーく見ると、光沢がある。

l_kotobi (2)

横から見ると、なかなかファンタジーな形しています。トビムシ類はトビ「ムシ」と名前がつき、足も6本ですがやや昆虫とは離れた分類位置にいる生き物のようです。

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真上から見ると甲殻類っぽいです。で、よく見たら右側に別種の大型の黄色いトビムシいたんですね。微小生物、ファンキーで面白いです。爬虫類ももう少しで会えますね!

微小生物の写真はピントがかなりきついです。息止めて、姿勢無理して、雪に埋もれて、だんだんハイになっていきます。

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太い Falco

このフィールドは3月に見てきたものです。遅めにアップしました。場所についてはご容赦頂ければと思います。

今冬は、シロハヤブサを見る機会がありました。かなり昔に、オホーツクで遠くを飛翔する姿をチラ見していたのですが、今回はゆっくり観察することができました。

友人が見かけたという場所に確認に行ったのですが、寒いところを待つ観察をすることになりそうだったので、近くで、あったか~いコーヒーを買っていると、すでにそれらしい姿が上空を飛んでいました。

遠くで見た時、それから図鑑で見ている時は「大きめのハヤブサ」というイメージだったんだけど、やや近い距離で見ると、「太いハヤブサ」がしっくり来る感じ。シロハヤブサ、図鑑の淡色型はびっくりするくらい白いけど、今回見れたのは中間型とよく言われるタイプみたい。

シメたちがたくさん群れていて、それらを狩るためにシロハヤブサは来ていたようです。シメたちも、部分的に雪がなくなった土の上で採餌してて、他の場所は雪で土が出ていないので、そこにいざるを得ない感じでした。シメも大量の群れを形成することで、一部が捕らわれる間に他が生き延びるという戦略をとってるようにも見えます。

シメの天敵はシロハヤブサだけにとどまらず、様々な猛禽に狙われていました。

Otaka

びゃーっと飛んでいったので、見てる時は何が何やらわからなかったけど、写真撮っておいて拡大したら、どうやらオオタカのようです。私の方気にしています。遠くからガン見されたので、ちょっと別の場所に移動しました。

Haya

ノーマルのハヤブサですね。遠くからすごいスピードで飛んできて、すぐ近くの電柱に。尿があるところからすると、お気に入りの場所なのでしょうか?やはりガン見…。居場所ないです。

h_cyuhi

これはチュウヒの仲間。ハイイロチュウヒっぽく感じるんだけど、
自分には識別の決定力がなく、チュウヒ類の茶色マダラパターンが出てくると識別きついっすね。この個体は車で見ている限りは比較的、おおらかに探餌していました。

シロハヤブサの行動はよく観察することができて、とても良かった。ずんぐり体型からくる、飛翔の力強さはさすがで、本気の飛翔時は写真の枠に入れるの大変ね。ちょっと遠くから観察しててちょうど良い感じでした。

S_haya (1)

尾羽全開、かっこいい。

S_haya (2)

大きめトリミングだけど、捕まったシメが脱力してます。猛禽に捕まった小鳥やカモは捕まった瞬間から脱力する物が多い傾向に感じるんだけど、直接致命傷を負っていなくても、スイッチが切れるようになっているのかな?

この記事の一番最初のシロハヤブサの写真と顔のヒゲ(?)の様子が違うので、これは別個体のシロハヤブサなのかな。

S_haya (4)

猛禽全般に言えるんだけど、調理(羽をむしる)はどこかに停まってやってる感じがするのだけど、しばしば、狩り成功の直後に、空中で獲物をクチバシでつつきまわす行動も見かけます。絶命させるためにやってるのかとも思ってたけど、狩りの成功でとてもハイになってるんじゃないかという意見もあり。

人間で言えば、スポーツで得点を決めた時のガッツポーズやアピールみたいなものなんですかね。それだったら、なんとなく猛禽たちの気持ちもわかります。

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アズマヒキガエル生息分布広げる:北海道新聞

I was interviewed from the news paper. “Hokkaido newspaper”

「北海道新聞」(札幌圏版紙面夕刊:2013年4月11日)で、アズマヒキガエルが石狩、江別で分布を広げつつあることをお話ししました。昨年の「調査」による結果のお話しですが、調査とは、「ハープソン Hokkaido 2012」のことです。

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そのへんのモノ

雪もだいぶ減りました。半年ぶりの、ちゃんとした歩きフィールドです。

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例年ならぼちぼち、カエル活動開始時期なので、うちの近くで一番早くエゾアカガエルの産卵が始まるところに寄ってみました。

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TARAもまだまだ。タラでいいんだよね?コレ。ちょうどいい頃に残されているか、それが一番問題ですな。

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池…いやむしろ沼だけど、だいぶ表面が開放されてきました。印象的にはすごい水量増えてる。そしてまだ「解ける予備軍」の残雪量も多い。産卵に影響あるかなー。

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肝心のカエルなんだけどエゾアカガエルが3匹ほど、水面に浮いてるのを見ました。おそらくオスですが、まだ鳴く気配ありませんでした。上の写真は、カエルの卵…になるはずだったモノ。何かの理由で水中で死んだメスのお腹からはみ出てしまった卵になるべきだったものが水を吸って膨らんでるもの。

ずーっと待ってたんだけど、一度引っ込んだオスは、出てくることはありませんでした…。まだ繁殖に必死なシーズンではないので、仕方ないか…。正月のオオサンショウウオ&ツチガエルから数えて今年の両爬3種類目。

カエルは諦めて、好雪性粘菌を探してみるも、こちらも見当たらず。

周辺にあった、変わったもの(?)を写真撮ってフィールドリハビリ終了です。

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ササのマクロ。キレイダネー。

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枝に黒いブツブツ。粘菌(変形菌)かなと思って近寄ったけど、

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なんか違う…。表面ボコボコしてるけど、なんか違う。

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コレは地衣類なんですかね。不思議なものだらけですな。

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エゾシカの樹皮はぎ&ツノ研ぎかな?他にもたくさん哺乳類の痕跡がありました。

アライグマの足跡とか
アライグマの足跡とか
アライグマの足跡。

やっぱ両生類集まってくるの待って巡回中なのかな。

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ラストはこれ。キクラゲの類だなこりゃ…。林道に除雪ブル入ったところがあって枝が折れてて、そのへんに落ちてた。キクラゲいいな。キクラゲの入った冷やし中華食べたい。

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北海道で生態捕獲されたシロマダラ(Dinodon orientale)の糞内容について

I wrote an article “The morphology of Dinodon orientale in Hokkaido” to BULLETIN OF THE HERPETOLOGICAL SOCIETY OF JAPAN.

日本爬虫両棲類学会が発行する爬虫両棲類学会報 第2013巻 第1号に、「北海道で生態捕獲されたシロマダラ(Dinodon orientale)の糞内容について」が掲載されました。主著は更科さんで、私は共著の立場で参加させていただいています。捕まえた直後の糞便から、ヒガシニホントカゲの卵が検出されるなど面白い点が記載されています。

著者:更科美帆
共著:本田直也・徳田龍弘・庄子信行・寺島淳一・吉田剛司

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