かんガエル2019年4月のまとめ(平成最後)

2019年4月現在の「かんガエル」での調査の結果をまとめておきます。

4/22 夜
・北ノ沢~中の沢に向かう山際の路上でアズマヒキガエルの轢死体1を確認。今年の初認。(成体累積1)

4/23 昼
・右北ノ沢川沿いの林道でアズマヒキガエルの轢死体発見。(成体累積2)
・右北ノ沢川の堰堤、No.2床固工付近でアズマヒキガエル卵紐(メス3個体分程度)を確認。駆除。(卵紐累積バケツ15リットルのもので0.7杯)

4/23
・右北ノ沢川沿いの林道路上でアズマヒキガエル成体130個体程度を確認。捕獲(成体累積132)。

4/25 昼
・北ノ沢・中の沢エリアの止水巡り…ヒキガエルの痕跡はなし
・右北ノ沢川沿いの個人宅池(C池)にてアズマヒキガエルの産卵を確認。家主の許可を得て、駆除。成体150、卵紐がバケツ18杯。(成体累積282、卵紐累積18.7杯)
その他エゾアカガエル卵塊2、エゾサンショウウオ卵嚢10+、ツチガエル越冬幼生2)

エゾアカガエルとエゾサンショウウオの卵を赤矢印で示した。それ以外は全てヒキガエルの卵紐

・右北ノ沢川付近の道路上で轢死体8(成体累積290)
・夜間鳴き声調査。北ノ沢ルート・南沢ルート・八剣山ルートともにヒキガエルの鳴き声なし。エゾアカガエルの鳴き声が散発。C池周辺にて路上のアズマヒキガエル5匹捕獲(成体累積295)
・北ノ沢川と中の沢川合流点より少し北ノ沢川の上流でアズマヒキガエル成体が水中に入っているとの情報あり。写真でアズマヒキガエルと確認。捕獲はできず。

4/26 昼
・C池にて軽作業。卵紐をバケツ2杯分駆除(卵紐累積20.7杯)
・6匹分の成体の死骸を確認。皮を剥かれて捨てられている。中身は食べられた?ここまで器用にやるのはアライグマっぽい。(成体累積301)

4/28 昼
・C池にて作業。成体35捕獲(成体累積336)。卵紐はバケツ19.5杯駆除(卵紐累積40.2杯)
・右中の沢川の最上砂防ダム上の止水にて成体1と卵紐を確認。捕獲、駆除できず
・右北ノ沢川の堰堤、No.2床固工付近でアズマヒキガエル卵紐メス1個体分を確認。(バケツ0.2杯分程度)駆除。(卵紐累積バケツ15リットルのもので40.4杯)

4/28 夜
・C池付近で路上歩行する成体を1捕獲(成体累積337)
・夜間鳴き声調査。北ノ沢ルート、中の沢ルート、八剣山ルート共にヒキガエルの痕跡なし。所々でエゾアカガエル鳴き声を散発的に確認。

4/29 昼
・北ノ沢川と中の沢川合流点から豊平川合流点にかけての調査。所々に雪堆積場から滲み出た水で、河川流域周辺に止水が散在。エゾアカガエルの産卵あり。(水温はかなり高いとのこと)ヒキガエルは痕跡なし。

4/29 夜
・C池及びその周辺にて成体10+、産みたての卵紐1、そのうち卵紐1(卵紐累積バケツ40.5杯)と成体8(成体累積を捕獲345)を捕獲
・C池付近の堰堤
成体13を捕獲(成体累積358)
・夜間鳴き声調査。南沢ルート、八剣山ルートヒキガエルの痕跡なし。エゾアカガエルの鳴き声散発。

4/30 昼 平成最後のヒキガエル調査
・C池で成体18(成体累積363)、卵紐が新しいのと取り残しでバケツ3.5杯(卵紐累積バケツ44杯)
・C池付近の堰堤
成体2(成体累計365)、卵紐バケツ2(卵紐累計46杯)

今の所、産卵は右北ノ沢川周辺でのみ確認されています。しかし個体は昨年、他の場所でも現れているので、産卵終了までの間は昼の調査を継続し、産卵終了後は、定期的に夜間のラインセンサスをして歩行個体を確認していく感じになるのではないかと思います。

参考 : 「かんガエル」に関するまとめのページ

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勉強会(かんガエル)

4月14日、東海大学札幌キャンパスにおいて、「かんガエル」メンバーで勉強会を行いました。

ヒキガエルの生態
成長段階ごとの他種との違い
アズマヒキガエルの鳴き声
実物のアズマヒキガエル(飼育個体)の観察
北海道へのアズマヒキガエルの侵入と拡大の経緯
基本的な調査方法

それと、まだ札幌市南区では発見されていませんが、トノサマガエルとトウキョウダルマガエルについても勉強してみました。

参考 : 「かんガエル」に関するまとめのページ

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かんガエル・下見調査など

かんガエルのポスターを公営の施設や、一部の町内会、様々なところに置いて頂く相談をし、知識普及を進めています。

※「北海道では外来種であるアズマヒキガエル」の調査等を、札幌市南区で行っています

4月6日、7日で、アズマヒキガエルが産卵に利用できそうな止水の現地調査を行って参りました。
(札幌市南区北ノ沢・中ノ沢・南沢、石山の一部、砥山の一部)

・利用しそうな止水であるか、止水の規模
・止水域へのアクセス
・止水の土地の所有者の確認
・立入禁止、危険地などの確認
・調査や駆除をする際に連絡すべき管理者等の確認
・在来両生類の止水利用状況(エゾアカガエルやエゾサンショウウオの産卵が始まっています)
・聞き取り調査及びポスター配布

雪もまだ残るところもあり、マダニもすでに活動してました(刺されなくてよかった…)。アズマヒキガエルの活動はまだ始まっていません。GW頃の活動を予想しています。

今後は、4月下旬までに必要な連絡先と連携して、アズマヒキガエルの生息範囲や産卵状況を調査していく予定です。

参考 : 「かんガエル」に関するまとめのページ

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かんガエル・チラシができました

両爬の生態系をかんガエル・札幌市南区チームで、活動用のものとして、まずはチラシを作成しました。(有志の方々、ありがとうございます)

PDFのダウンロードはこちらからできます。もし、札幌市南区周辺で知人に見せたいなどの際には、こちらを印刷してご利用頂けたらと思います。(別途かんガエルでもチラシを作成しておりますが、大量にはありませんので、送付などに応じられないこともあります)

また、国内外来種として北海道札幌市南区とその周辺の情報収集を目的としておりますので、北海道外の情報はご遠慮ください。

また北海道の西部にはアズマヒキガエル発生地が多数あり、私達の動ける範囲の外の情報については対応できないため、その近隣で活動している団体や官公庁等と情報共有したいと思いますので、あらかじめご了承下さい。

調査のときの、腕章できました。安い無地の腕章とOHPフィルムで作って頂きました。(ありがとうございます)

参考 : 「かんガエル」に関するまとめのページ

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かんガエル動きはじめ

両爬の生態系をかんガエル・札幌市南区チーム、として先日、はじめて会合として動き出しました。とりあえず名前が長いので、略称「かんガエル(かんガエル会)」で進みます。

ひとまず、トップは私が務めることになりました。

今年の春は北海道では国内外来種アズマヒキガエルの札幌市南区での現状確認の調査、啓発作業がメインになります。

参考 : 「かんガエル」に関するまとめのページ

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両爬の生態系をかんガエル・札幌市南区チーム

2018年は札幌市南区の北ノ沢や南沢でのアズマヒキガエルの確認がありました。またヒキガエル卵紐や幼生の毒の、北海道の在来両生類への強い影響(高い死亡率)も相次いで発表されました。(資料は最後に挙げておきます)

これまで、自分もアズマヒキガエル等の調査などは行ってきましたが、石狩や旭川・室蘭や函館など発生地は遠方のため、定期的な調査や場合によっては駆除などに深く関われずにきました。

しかし南区の発生地は比較的近所のため、今年は動こうかなと考えています。まずは、繁殖規模がどれくらいあるのか、個体数の規模、繁殖池の捜索、場合によっては駆除を検討しなくてはなりません。

活動は2月頃からの話し合いからはじめて、4月末~5月頃の調査を考えています。

現在のところ、アズマヒキガエルに対しては公的な処置は、北海道の生物多様性条例による「放逐の禁止」等のみですので、アズマヒキガエル対策は有志で活動をすることになります。ひとまず、声掛けとして、

「両爬の生態系をかんガエル・札幌市南区チーム」
(とりあえず自由集団的なものです・略称「かんガエル」)

を立ち上げておきます。お手伝いして下さる方々はご連絡いただければと思います。(連絡先

定着力のある外来生物は基本的に、在来生物の生活を脅かします。「北海道 ヒキガエル」でGoogle検索すると2019年1月現在で上位に北海道のヒキガエル対策を批判する記事が出てきますが、こちらは拝読すると調べて書いているようで、現状を全く調べていない、一方的な内容のものです。このような記事が上位に出てくることは残念でなりません。みなさまにおきましては、アズマヒキガエルのもともとの生息地での現状と、北海道での現状をよく整理した上で、意見をお考えいただければと思います。(「本来の生息地」でアズマヒキガエルは守られるべき)

また、外来種対策については必ず「駆除する、しない」の議論が起こります。「かわいそう」など人間感情をひとまず置いて、「その土地に住む生き物たちがバランスを取って生活していけるのか」を考えてみてほしいと思います。

また、「外来種は人間の責任だよね」という議論の結びをあちこちで見ます。確かに放った人間が責任を取るのがスジでしょう。しかし言うだけ言って終わりで、実際に責任を持って真剣に外来種問題を考えたり向き合ったりする人は、多くない現状があります。外来種が人間の責任と考えている方は、ぜひもっと深く、どうしたら外来種問題を良い方向にもっていけるのか、など考えてほしいと思っています。そういう思いもあり、団体名は「考える」を含めてみました。

北海道の在来両生類相は、実はかなり貧弱です。このため、外来カエルが入り込みやすい土地と思われ、アズマヒキガエルに限らず、トノサマガエルやトウキョウダルマガエルも生息地が明らかに増加しています。また住民が「外来種だということを知らない」ことで生息地を広げてしまっている一端もあります。いつの間にか、在来種のエゾアカガエルやエゾサンショウウオなどが消滅するといったような将来には、私はしたくはありません。

この文章は短時間で書いているので、意図はこれが全てではありません。興味をお持ちの方は、かんガエルをご検討下さい。

(北海道爬虫両棲類研究会は、こういった直接的な活動ではなく、議論や研究、啓蒙の場を提供したいと思っておりますので、今回新しい団体(?)を立ち上げました)

参考 : 「かんガエル」に関するまとめのページ

*文章上の方にあった資料はこちらです

Evangelia Kazila・岸田治. 2019. Foraging traits of native predators determine their vulnerability to a toxic alien prey.  Freshwater Biology 64(1):56-70.
→この論文の北大の日本語ニュースリリースはこちら
本州から来たヒキガエルが北海道の両生類を殺す~国内外来種の脅威を示唆~

中川大希・上城紗央・山岸右京・山舗直子. 2018. アズマヒキガエル卵紐に含まれる毒成分のエゾアカガエル幼生に及ぶ影響. 北海道爬虫両棲類研究報告Vol.005 :31-36.

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