カウントダウン5・石狩川のヒキガエル

ハープソン開始日の7月22日まで、「カウントダウン5」となりました!

ハープソンの前後はなるべく頑張って更新できればと思っています。

ここ最近で、石狩川下流でヒキガエルを調べているのですが、
卵、オタマジャクシ、幼体などは確認していたんですが、
個人的にはこれが何ヒキガエルなのかが気になっていました。

成体サイズも見かけることが出来たので、
何が気になっているのか、書いてみます。


北海道のヒキガエルは本州からの移入種ということで、
石狩川流域にも多数見られるようになったことに関しては
とても残念に思っています。
移入のヒキガエルなので、北海道で新たな生息地が見つかると
一応、亜種の確認をしています。

主に本土に生息するヒキガエルは
種名をニホンヒキガエルといいます。

このニホンヒキガエルには2つの亜種が含まれ、
西日本に主に生息する基亜種、ニホンヒキガエルと
東日本に主に生息する亜種、アズマヒキガエルがいます。

上の写真に写っている石狩川下流域のヒキガエルは、
結果的にアズマヒキガエルで、旭川、室蘭、函館、石狩で確認されている亜種と同じです。

亜種を確認しているのは、それぞれ持込み元が違うかもしれないからです。
起源が同じとは限らないんですね。

実は東京都や宮城県、石川県などでは
移入のニホンヒキガエルが確認されています。
ニホンヒキガエル:侵入生物データベース)
このように、移入はどこからでも持ち込まれる可能性があるんです。

で、
ニホンヒキガエルとアズマヒキガエルの亜種の外見的違いですが、
よく言われるのは
目と鼓膜までの距離(A)と鼓膜の直径(B)で表現されます。

ニホンヒキガエル → A≒B
アズマヒキガエル → A<B(BがAの2倍以上になることが多いとされます)

時にはA>Bなニホンヒキガエルもいるように思います。

これを上の写真に当てはめてみると

やや立体なので、それぞれの線の長さが厳密には違いますが、
A<Bで、アズマヒキガエルですね。

個体差などもあり、すべてがこう当てはまるわけではないと思いますが、
今回確認できた複数個体は全てアズマヒキガエルの特徴でした。

「石狩川下流域にはアズマヒキガエルがいる」
ということが確定しましたが、
「亜種ニホンヒキガエルは石狩川下流にはいない」
ということはまだ確定できません。

「いる」と違って「いない」ということは証明は難しいです。

…と、小難しい話になりましたが、
石狩川中・下流、あるいは支流流域にお住まいの皆さん。
あるいはヒキガエルらしき姿を見たことのある道内の皆さん、
ハープソン参加の際にはヒキガエルにも注目してみてくださいね。

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長野・山梨小旅行

Because I wanted to have a rest, I went to Nagano and Yamanashi. But It was rainy and cloudy.

しばらく北海道を出たフィールドをしていなかったので、
沖縄に今年は行こうと思っていたのだけど、
いろいろ立て込んできたので沖縄は中止して、
関東を拠点に長野と山梨の県境付近に行って来ました。

残念ながらお天気には恵まれず、
雨模様と曇模様だったけど、少し羽が伸びました。

両爬は、生きてるのはアズマヒキガエルだけで
ジムグリとアオダイショウの事故死体、この3種類見てきました。
長野山梨以外では、カナヘビ・ニホンヤモリ・アカミミガメあたりが見れましたよ。

 

道の駅で見つけた上の昆虫は、ハムシだと思ってた。
札幌にもいるスゲハムシ(キヌツヤミズクサハムシ)になんとなく似てたから…。
でもそれではなかった。

ネクイハムシの仲間なんだろうか…。
一生懸命調べた。
なんか違う。

その後適当にさまよっていたら、それらしいものが見つかった。

アオハムシダマシ。

くそっ、またダマされた!ハムシだと思った!!

名前にダマシがつこうが、ニセだろうが、モドキであろうが…、
そんな違いがなくても自分は騙される。

この写真を撮っている時の自分のセリフ。

「わー、カワトンボ…あ、そっか羽が黒いからミヤマカワトンボだねー!」

…たわけがっ

家でよく考えたら体が緑メタリックってハグロトンボじゃん…。

…たわけっ
…たわけがっっ!

今ブログ書いてて、ふと思ったけど、そういう色のトンボ、アオハダトンボもいるじゃん。
撮影時期(6月中旬)からしてこっちのほうが可能性高そう。
アオハダトンボ。
(アオハダとハグロの微妙な形の差は自分にはよくわからない)

ほんと、両爬(国内限定)以外の分野弱すぎるな…。

まーまー、撮ってる時は、識別ウンヌンより
ただ「キレイダナー」と思って撮ってるから仕方ない。

…ということにしよう。

今回の骨休めでの一番のキレイダナは下のこれ。

佐久の岩村田のヒカリゴケ。

びっくりするほど、幻想的でもなんでもない空間にあるのが逆に新鮮だったなー。

しかし、梅雨時の本州はほんとに辛いです。
(真冬の大乾燥・関東も辛いです…)

自分の体は普段から低体温の変温爬虫類系のですが、
湿度に健康状態が左右される、両生類系に移行しつつあるようです。

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探さなければ見つかる

It tends to be found the eggs of Japanese tree frog when I am not looking for it. When I want to take the photo of eggs, It is difficult to me to find it.

撮りたくて焦っている時には見つからず、
どーでもいい時にはよく見つかります。コレ。

レベル5。
形がいびつですね。
沈降タイプ。

レベル4。
よく見れば分かる。
最初に見つけた状態がこれ。
漂流タイプ。

レベル3。
やや発生が進む。
漂流タイプ。

レベル2。
一番わかりやすい。
付着タイプ。

レベル1。
細長タイプ…?

ではなくてレベル2~5がニホンアマガエルの卵。
レベル1はハリガネムシ系の線虫。

この時期、止水でよく見かけます。
ハリガネさん。


ハリガネムシ系

水底を這うハリガネさん。
器用に泳ぐ姿もたまに見ます。

その時はヘビのように蛇行します。

目らしきものもないし、泳ぐための体の作りもこれといって無いようなんだけど
ホント器用。


エゾアカガエル・おたまじゃくしの群れ

これはエゾアカガエルのオタマジャクシ。
日射の強い池で撮ったんだけど、
何かを食べてるわけでもなく、水面付近に密集。
空気をパクパク口に入れてる。

酸欠なのかな?

それとも目に見えないような、水面の何かを食べてるのかな。

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ハープソンの予行+最近のフィールド

初めてやることというのは、できるだけ準備をしておきたいもので、今回はハープソンのやり方を参加者目線で考えて、フィールドしてみました。

調査用紙記入なども並行するので、長くなります。
ゆっくり時間のあるときにでも読んでみてください。

そうそう、巷では金環日食が話題だったみたいだ。
出かけてラジオを聞いてたら、「今、日食、最大です」って言ってたので
車止めてサングラス通して写真撮ってみたけど、全然だね~。

ハロが欠けた日食型になってて、かろうじて日食写真になったけど。

今回のフィールド紀行は、
ハープソンの調査票(参加申込書)を書きかたを説明しながら進めていくよ。

ハープソンはこちらから説明を見に行ってください。
ハープソンHokkaido 2012 : 北海道爬虫両棲類研究会)

最初はチーム名を記入するんだけど、
基本的に公開される情報はチーム名で公開するので、
いい名前をつけてください。
(一人参加でもチーム名OKです)

「Team えぞばいかだ」にしてみました。
チーム所属者が複数名いる場合は、代表者名の下に名前を列記していってください。

次は参加者基本情報ですね。
こちらは公開することはありません。
ハープソンの事業にのみ、使用させて頂きます。

参加形態を普通参加にしました。これで調査、競技として参加できます。
寄付参加は、このハープソン事業に賛同してくれる方からの寄付を受け付けます。

結果は基本的にWeb公開ですが、
印刷したものを郵送発送を希望される方は、発送実費をお振込みください。

とりあえず、うちはパソコンで見れる環境なので、郵送は不要としてみました。

本日の舞台は占冠。
先月来たときは、まったく孵化していなかったエゾアカガエルの卵も
すっかりオタマジャクシになっていました。

よく見ると、色に個体差があって、赤いもの、茶色いものが見られます。
(一時的な体色変化によるもののようで、捕まえておいておくとほとんど同じ色になるみたいです)

ヒキガエルのオタマジャクシとはまた別の密集具合です。
ここでは水の浅いところに個体が押し寄せています。

なんなんでしょうね?暖を取っているのかな。
酸素量が厳しくてパクパクしてるのかな。
水際に食べ物があるのかな。

いくつか捕まえました。
この時、100円ショップで売っているシュガーポットがとても使いやすくていい感じです。

オタマジャクシを横や下からも見ることができます。

ハープソンでは、なるべく識別の間違いを減らすため、
見つけた種類については原則撮影してもらいます。

なのでシュガーポットを駆使すると、携帯電話でも十分撮影できるので
とても便利。

別の地点に移動すると、例年は水を豊富に湛えた池のはずなんだけど、
枯れてしまった池がひとつあった。

この後、このエゾサンショウウオの卵も乾いて死んでしまったかもしれない。
両生類は微妙なバランス環境に生きてるんだなと改めて思う。

ハープソンでは死んでしまった動物も確認に入れるので、
もし見かけたら写真を撮っておいてくださいね。

ヘビなどはそういう情報も併せないと、確認数は激減してしまいます。

とりあえず、占冠のフィールドの記録を記録用紙に記入しておきます。
6ケタの数字のある部分(メッシュ番号)はこの記事の後のほうで説明します。

証拠として撮影した写真も、メールあるいは郵送にて事務局に送って頂くので、
写真のファイル名の記入は忘れずにお願いします。
(あるいはわかりやすい名前を画像ファイルにつける、プリントしたもののウラに書いておくなどしておいてください)

止水にいくと、時々見かけるハリガネムシ
寄生虫というくくりで、この生き物を見てしまうと悪いイメージしかわかないかもしれないが、
様々な宿主を経て、交尾産卵のために水に戻ってきた、感動(?)の1シーンでもある。

有名なものでは、カマキリから出てくるのが知られていますが、
北海道ではカマキリは普通の昆虫ではありません。
肉食のバッタのような仲間からも出てくる。

おそらく、ハリガネムシも多種いるのだと思いますが、
線虫の仲間はよほど専門でないとわからない分野です。

ハリガネムシはセンチュウの仲間です。
線虫は外見では種類の差がわかりにくく、また、
樹木に寄生するものや、土壌にいるものなど多様です。
種判別は非常に困難でしょう。
(たぶんセンチュウの新種はそのへんにゴロゴロいる)

ハリガネムシではこんな視点で捉えた研究があるんですね。
寄生者(ハリガネムシ類)が改変する森林-河川生態系
実に面白い見かたです。

脱線ついでに…

アメンボが1匹のエゾアカガエルのオタマジャクシに群れてスクラムを組んでいます。

アメンボはカメムシやセミに近い仲間で、ストローのような口を持っています。
セミやカメムシの一部は木などの植物から樹液を吸います。
サシガメやアメンボのような仲間は、動物の体液を吸います。

おそらく1匹が捕まって動かなくなっているので、群れて襲っているのでしょうね。

ハープソンでは、両生類や爬虫類の観察がメインですが、
こうしたいろんな生物に目を向けて楽しんでもいいかもしれません。
また、バードウォッチングの片手間に、見つけた両生類や爬虫類を
報告してもらうスタイルでも楽しめるかもしれませんね。

で、せっかくインパクトのある写真が撮れたので、
興味のある方は写真賞にも応募してみましょう。

調査票に、写真賞の応募用の記入欄があるので、
自信のある写真を1枚、選んで応募してみるのもいいと思います。
応募のあった写真から、写真家の中島宏章さんが賞を決めてくれますので、
興味のある方はぜひ、応募してみてくださいね。

オタマジャクシをすくっていると、大きなヤゴが取れた。
この時は「でかいヤゴ」しかわからなかったのですが、
知人に教えてもらって、オニヤンマのヤゴだということがわかりました。

あまり見慣れない、やや扁平で小型のマイマイもいましたね。
詳しい資料や、詳しい知人がいないと種類は全くわからないですね。。。
いつも見るサッポロマイマイやエゾマイマイとは違いそうですが。

占冠を堪能したあと、札幌に帰途につきます。
その途中、恵庭の山の中を通ったので、
折角なのでゆるゆると林道を歩くと、
今年の初爬虫類を見ることができた。

折角ハープソンの予行なので、一眼レフカメラも望遠を封印して臨んでいます。
ニホンカナヘビ、遠目から何枚も写真を撮りながらジリジリと近寄って、
一番大きく撮れたのがこの写真ですね。

記録には、「遠くからでもとりあえず撮っとけ!」が重要です。

ついでにニホントカゲも見つけました。
トカゲの仲間は、ダッシュですぐに逃げてしまいますが
待ってるとじりじり穴から出てくることが多いです。

個人的にはカナヘビよりトカゲのほうが近づきにくいんですが、
穴の前で3分待ったら出てきました。

占冠と同じ種類ですが、エゾアカガエルのオタマジャクシを
恵庭でも見つけました。

別の地点でも、記録残しておいたほうがいいですね。

さっきの占冠と分けて、恵庭の3種も記録しておきました。

以上がハープソン予行の1日ですが、
ハープソンの期間は1週間(7/22~28)を予定しています。
なので観察の機会は1日だけなくてもいいですね。

ということで別の日の記録も残しておくことにします。

江別に河川の調査で行った際に、
おそらくアズマヒキガエルのオタマジャクシの集団を見つけました。
写真を撮って記録します。

実はこの他にも、ニホンアマガエルの声と、トノサマガエルらしき声を聞いたのですが、
写真が撮れなかったので、参考記録としてだけ載せておくことにします。

写真はあるけど、詳しく種類がわからない人は
種類がわからないことを書いて、事務局に送ってください。
種判別ができないこともありますが、なるべく種類がわかるよう、事務局で調べます。

写真がない種類を参考記録としたのは、
実は両生類や爬虫類は、十分に詳しくない人だと見分けが難しいことがあるからです。
「イボのあるカエルはヒキガエルだ」というイメージを強く持っている人は、
ツチガエルを「ヒキガエル」と見てしまうこともあります。
見る人によって、記録の精度に差が出てしまうので、写真を付けてもらい、
事務局で確認照合した上で、北海道の両爬分布マップを作成していきます。

正式版は写真があるもののみをデータとして計上していきますが、
参考にいただいた、写真がないものも何かの形で、生かしてみたいと思っていますので、
ぜひ、参考記録も書いていただけると幸いです。

あいかわらず、寄り道ばかりしています。
エビもなんかいっぱい種類がいると思うので、
面白いですね。

上の個体は目の当たりに巻貝がついてて、変な顔に見えますが、
2匹とも同じ種類のエビに見えます…。

まあ、とにかく寄り道も精一杯楽しみましょう!

写真の送付は、メールなどで受け付けますが、
携帯やスマートフォンで撮影して、
twitterに投稿することでも事務局は確認します。
twitterで投稿する場合は、必ずタグ、

#herpthon2012  を付けてくださいね。
(その後、 #herpthon というタグに変更されました)

それと、参加チーム名とユーザー名がわかるような連絡を一つお願いいたします。
(例:アカウント名:baikada, 参加チーム名:Teamえぞばいかだ)

読んでる方もだいぶ疲れたかと思いますが、
書いてる方もだいぶ疲れてきました(^^;

最後に、メッシュ番号について説明します。

調査票の種類を書くところに、
6ケタの数字が記入されていますね。

これは地図の場所の番号を示しています。
参加者には、この番号が書かれた地図を送ります。
この地図番号を調査した場所と対応して数字を書いて頂きます。

北海道を細かい四角で番号分けをしてあります。

よく見ると、地域ごとに6ケタの番号が書いてあります。

それぞれの地域の番号を確認して、調査した場所のメッシュデータを書いて頂きます。

わけがわからん!
という方もいると思いますので、住所表記やGPSを記入してくだされば、
なるべく事務局で区画の判別はしておきます。
メッシュ番号がわからない場合には、住所表記かGPSによる緯度経度を
記入お願い致します。

頑張れる人は、地図閲覧サービス(ウォッちず:リンク切れ)から、
調査した場所のメッシュの地域名がわかるので、以下に説明しておきます。

ウォッちず:(リンク切れ)のトップページの、
右側の範囲にある、「ウォッちず(地図検索画面へ)」をクリック。

自分の調査した場所のマスをクリック。
(この説明では、札幌市南区定山渓の朝日岳山頂付近をモデルとして進めますので、札幌をクリック)

朝日岳山頂は定山渓なので、定山渓をクリック。

すると地形図が現れます。
右上にある「」や「」で縮尺を変えたり、
マウスでドラッグすることで地図を動かせますので、
自分の調べた場所に中心の「+}マークが合うように調整してください。

ここでは、朝日岳の山頂に「+」を合わせてみました。
この状態で、上の青いゾーンにある「2万5千分1地図情報を閲覧」をクリックします。

確認画面が表示されるので、
「平成20年10月以降更新されないことを理解の上閲覧」という
グレーのボタンをクリックします。

すると、元の画面に戻ったように表示されますが、

上部の赤線を引いた場所に、地域名が表示されます。
この地域名で配布された地図を見比べてメッシュ番号を導き出してください。

朝日岳山頂は「定山渓」なので「644131」がメッシュ番号ですね。

特に山間地などは地域の見分けが難しい場合もありますので、
この時点で行き詰ってしまうことがあれば、お気軽にご相談ください。

以上、日々のフィールドと、ハープソンの予行でした。

予行期間(2012.5.21~5.25(仮))

調査地域 占冠(644243)、恵庭島松山(644123)、江別(644154)、定山渓(644131)
確認種 5種(正式記録:撮影したもの)
エゾアカガエル・アズマヒキガエル・エゾサンショウウオ・ニホンカナヘビ・ニホントカゲ
2種(参考記録:撮影できなかったもの)
ニホンアマガエル(声)・トノサマガエル?(声)

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モドキ

I found the eggs of amphibians. There were eggs that seemed to make a mistake in the kind when the person who was not used to the observation saw.


(画像クリックで拡大)

なんというか、紅葉もどきな春。
桜も咲いてるけど葉が色づいているようにも見える。
毎年こんなに色づいてたっけ、春。

春紅葉って、芽吹いて葉が緑になる前の一時的なものみたいだけど
綺麗なものだね。

先日(はびこるホラー)に引き続き、
江別にやって来た。

水門に産んであったヒキガエルの卵は、
水門が開いて下流に流れた模様。
ヒキガエルは産卵後、比較的早く孵化してしまうんだけど、
孵化したてはオタマの形すらしていないので、遊泳力がない。
だから卵でも、孵化してても、どちらにしても、
水門付近での継続的な観察は難しいかもね。

流れることで下流域への分散が進んでいるように思う。

そのあと、ちょっと下流側、先日トノサマ系の鳴き声を聞いた池に行った。

やっぱり鳴いてる。
前回より、暖かいせいか数もやや多い。

成体を捕まえて、トノサマガエルなのか、
トウキョウダルマガエルなのかを調べようと、
しばらく探してみた。

結果から言うと、成体は捕まらず。
もっと暖かくなってから夜に見に来たほうがよさそう。

で、捜索中にまた、別のモドキを見つけました。

一見、エゾサンショウウオの卵嚢に見えなくもないけど、
これはヒキガエルの卵の切れっ端。
エゾサンショウウオより細く、卵が密に並んでいる。

カエルについていろいろ聞き取りをしていると、
エゾサンショウウオの大卵塊を指さして、
「ヒキガエルの卵があるよ!」と間違って教えてくれるケースがあるのですが、
ヒキの卵もこうして切れっ端だけだと、間違ってしまいそうだね。

次はエゾアカガエルの卵塊…ではなくて
おそらくトノサマガエルのものと思われる卵塊があった。

もし、エゾアカガエルが産卵する場所なら、
もっと成体がいて、鳴いてるだろうけど、
今回は違いそうだ。

日当たりの良い河川敷なのに、あまりに時期が遅すぎる(卵割してないし)。

卵の構造も、胚が小さくゼリー層がかなり大きいので、
エゾアカガエルっぽくない。

多分トノサマ系で、ボテッと塊を産んでるところをみると
トノサマガエルのように思われます。

しかし卵だけじゃなんとも言えない。
この卵がトノサマガエルだったとして、
調査地点にはトウキョウダルマガエルがいないと証明できたわけではない。

混生している可能性もあるからね。


(画像クリックで拡大)

ところで、この池でオタマジャクシみっけた。
エゾアカガエル…もどき。

ヒキガエルのオタマジャクシですね。
色は一様に暗色です。

見た目も微妙に違うけど、行動見てるとエゾアカガエルとあからさまに違います。
ものすごく密集して群れたり、
尾ひれを常に動かし、せわしない感覚があります。

密集して尾ひれをみんなが動かすので、
水面は混沌とした状態になるので、
ちょっと見るだけで、ああ、ヒキガエルのオタマか…とわかります。

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はびこるホラー

I found the eggs of Bufo japonicus formosus in Ebetsu city. Bufo japonicus formosus is non-native species in Hokkaido. Ebetsu city is one of city in Hokakido.

いろいろいっぱいいっぱいになってて、アップアップ。やっておくべきことも少しずつ遅れたりしては、よろしくない。

なんとかしよう。そうだ、思い切って休もう!

フィールドに行くんだー

と、いいつつ、オタマジャクシ観察イベントの下見だったんだけど、外に行くのはいいよね。

今年初のニホンアマガエル。で、下見の待ち合わせまで時間があったので、以前から気になってた石狩川のヒキガエルの状況を見ておこうと思って河川沿いの水の淀んだところをちょっと見て歩いたんだ。

石狩川の上流には旭川の神居古潭があり、その周辺では繁殖が確認されています。石狩川の河口周辺のの石狩市聚富でも、自分も幼体の死骸を確認しています。
(参考リンク:北海道石狩市で確認した外来種アズマヒキガエルについて

2年ほど、繁殖期にこの周辺(石狩市聚富)を見たけど、その後も繁殖の痕跡が見つからず…。(見つけられないだけなのかも)

そんな中、石狩川下流域でのヒキガエルの情報ももらいました。

なので、石狩川の中流下流では、もう繁殖地点が多数あるんじゃないかと、自分で適当に予想して、適当に繰り出したわけです。観察地点も適当に江別。

1箇所目の池は、汚水溜めみたいになってて、まわりでアマガエルがないてた。

しかし2箇所目、早くも「クックッ」と、どこぞで聞いたことのあるヒキガエルの声がする…。(ヒキガエルは鳴嚢が発達しないので大きな声では鳴かない)

水面をざぶっと音を立てている奴がいて、じっと見てたんだけど、大きなコイだった。やれやれと思って、網で水面のゴミをよけたら、なんか入った。

さすがにこの卵は、ヒキガエル以外の何物でもないな…。江別市でも繁殖していました。。。

成体は、水に入っていて見つけづらいのだけど、のべ5個体以上は確認できた。家が近ければ夜まで観察するのに。

おわかりになるだろうか?左上に見える顔のような物体。

拡大すると、ヒキガエルが左上の方向を向いて鼻先を水から出しているのがわかります。

神居古潭で繁殖している個体群はアズマヒキガエル、石狩川河口で拾った死骸もアズマヒキガエルなので、おそらくアズマヒキガエルなのだろうけど、鼓膜など見れなかったから種の同定はできなかった。

卵やオタマジャクシで同定する方法はないだろうかね?

他の情報からも、やっぱりヒキガエル、じりじり定着地域が広がっているように思われます。

ところで、、


江別の石狩川河川敷

怨霊…

じゃなかった、音量最大推奨です(わかりにくいから)

江別の石狩大橋のあたりの池でトノサマ系の声がしました。トノサマガエルは北広島方向から江別市や南幌町に侵入しているのは確認されているようで、また、岩見沢市の上幌向方面にはトウキョウダルマガエルの定着が確認されています。(どちらもトノサマ系の移入種)

これもう。どっちの種類がいてもおかしくないのではないんじゃなかろうか?調べる時には、この両種が混生すると、たいへん苦労するのが目に見えています(泣)

とりあえず声だけなので、種類は保留。

そのあと、野幌でオタマジャクシの様子を観察。エゾアカガエルやエゾサンショウウオを見て、なんとなく、ほっと一息でした。

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卵嚢、離水中

When the snow melt, the bamboo grass stands up. If the salamanders lay the egg to “the bamboo grass which lays in water”, the egg will fly in the sky.

エゾサンショウウオがササの葉に卵嚢を産み付けて
徐々に水から引き上げられているって書いた記事をこの間書いて、
「ほとんどの場合、問題ない」としたんだ。

しかし、裏山で問題のある卵嚢見つけた。
完全に水から引き上げられていました。

さすがにササの茎に産みつけたら、
一本釣りされちゃうでしょ…。

中の幼生は孵化サイズに達しているから、
運が良ければ孵化して水に落ちる。

でもこれだと、卵からは孵化できても
卵嚢から出られないかもしれないね。

卵嚢は意外と乾燥から卵を守るので、
すぐには乾燥はしないんだけど、そのぶん丈夫なので、
幼生がなかなか外に出れないことがあります。

これは昨夜の写真。
あれから強い雨が降ったので
水に落ちたかもしれないね。

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占冠-2012 Apr-

I went to Shimukappu.  It is very cold in winter in Shimukappu. I research the tadpole of Rana pirica.

2年ほど前から、占冠村でエゾアカガエルの様子を見てる。
今年も、両生類が動き始めているのでを見に行って来た。

4月末で、産卵はおそらく中盤。
ラストスパートがこれから有りそうな感じ。

下を向いているべき卵の白い部分がなぜか上をむいていた。
これだけまとまった数が正常な方向を向いていないのは、
なにかトラブルのあった卵(未受精とか)なのかもしれないなー。
死卵や未発生卵は中が白いままだったりすることもあるし。

このエゾサンショウウオの卵嚢も微妙にトラブル発生中。

ササは雪解けのあとはスクっと立ち上がってしまうから、
この卵も水の上に上がってきてる。

ほとんどの場合は、卵嚢の自重に耐えられなくなって
ちぎれて水に落ちるか、ササが卵嚢の重みに勝てずに
水に浸かったままになるから問題はないのだけど。

シラカンバの枝でこれをやっちゃうエゾサンショウウオもいて、
初夏に空中を舞うサンショウウオの卵をごくまれに見ることもある。
(シラカンバの枝はぐにゃぐにゃなので、なかなか折れず、
冬の間にしんなりと水に浸かっている枝でも、
夏には元気よく天に向かうことがある)

エゾアカガエルの卵塊は、モノに産み付けられるわけではなく
漂うタイプにちかいけど、親は何かに身を寄せて産むのが好きみたい。

だいたい、卵は卵同士が接するように産む。

枯れたイタドリに産んでしまったエゾサンショウウオの卵。
枯れたイタドリはとても脆いので、ちょっとした何かの拍子に折れてしまう。

そうなると卵嚢はイタドリごと漂うことになるんだけど、
大体は無事に孵化するんだよね。

ここで書いてることだけだと、
エゾサンショウウオの産み方はとても非効率だと思うかもしれないけど、
雪解け具合で池の水が溢れたりするようなことがあると
まっさきに流出してしまうのは、モノに産み付けられていない
エゾアカガエルの卵なんだ。
(そんな大洪水もそうそう起こらないけれども…)

観察している占冠の池では、
結構、気候によって池の生態が変わっているように思う。
大雨がふると、土砂で小川の流路が埋まってしまい、
池の水温が上がってしまう。

今年はどんな感じになっていくのかな。

森の中の池(4/29、11:30~12:30、小雨(砂混じり))
水温11℃ 、流入水路温度11℃、気温14℃

昨年より流路の水温が2℃高いのがやや気になる。流路はやや池への流入が不安定だが、
水温を下げることは出来ている様子。しかし池の水は濁っている。2010年に見た時のような透き通っている状態でない。黄砂?混じりの雨も影響があるのか?
雪は殆ど溶けている。日陰には残っている。

エゾアカガエル:
孵化幼生0
卵は産出直後~発生段階まもなく尾芽胚。
卵塊:40+

エゾサンショウウオ:
見えるもので卵嚢6対(まだ卵割状態)
現状で幼生の確認なし

ひと通り、調査モドキを終えて、ほっと一息。
せっかく占冠に来たから、ダメモトで門間さんに連絡を取ると、
時間をあけて下さったので、(すいません…)
一緒にお茶してきました。

5月の占冠、変形菌もヘビも出てきそうで楽しみ。

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湧いてきた両生類

Amphibians began to lay eggs !

ようやく札幌市南区でもエゾアカガエルにエゾサンショウウオが盛ん活動するようになって来たよ。

我が家の近くでは日当たりの良いところでは水芭蕉の花も咲いた。
この時期が一番きれいです。ミズバショウ。
しばらく経つと、葉っぱお化けになって、
オカモノアラガイがいっぱい付いてロイコクロリディウム(閲覧注意:寄生虫)を
探したりするんですが。

先日タヌキと一緒に冷水浴をしたんだけど、
上の写真は、その原因となった「雪庇」の崩落。
池の上に張り出した「雪のひさし」。
うっかり乗ってしまうと足元が全て池に落ちていきます。

さて、いつも観察しているエゾアカガエルの産卵池に行ってみると、
前日は鳴き声もほんの少しだったのに、大合唱になっていた。


エゾアカガエル合唱

いろいろあって、遅れ気味だった繁殖シーズンの勢いを
取り戻すかのように鳴きまくっていた。

どれくらいいるんだろう。
越冬失敗で死んだ個体も少なくはなかったけど、
個体数減少とか心配することもなかったかもしれないね。

エゾアカガエルの繁殖期の最後のほうは、
例年、「余裕が無い感じ」になって、鳴いているオスも敏感に逃げまわったりしなくなる。
この時は「鳴き始め」なのに、すでに余裕がなさそうだった。

水中で、鳴いていないときも小刻みに腹を動かして
水紋を作っています。
もしかして、これもコミュニケーションに使ったりしているのかな。

暫く待つと、

キャラッ
と鳴いてくれます。

1年ぶりにエゾアカガエルと鳴きまねで交信しましたが、
なんとかまだ通じたようです。
合唱を誘発することができました。
(単にタイミングが良かっただけなのかもしれないけどー)


画像をクリックで拡大

産んである卵塊も、わずかながらあって、
その周りではすでにペアを形成した雌雄が次の卵塊を産んでいくために
集まっていました。

カエルの繁殖期は、思いのほか激しいもので

激しい「蹴り」が入ったり

奪い合いでメスが泳げなくなってしまったり、と
(こうなると溺死するメスもいたりします)
激しいです。

エゾアカガエルの産卵は主に夜間ではありますが、
昼もこうして繁殖行動を見ることができます。

一方、昼になかなか見ることができないのはエゾサンショウウオ。

ようやく、1個体のオスが日没後に見れました。
しかし、ここの森の林道の除雪状況が例年と違って、
この池の真上に泥をドッチャリと置いてってしまったので、
水が濁って水面はゴミだらけです。

もしかしたら今年はここの池は新しい水の流れ込みも少ないので、
サンショウウオはたくさんは育たないかもしれないな。

あまりに濁ってて、撮りにくいので、
2日後、学校の授業をしたあとで、別の山に入って
綺麗な水場を確認。

産卵はまだだったけど、オスが1匹水中を歩いていました。

リング的ストロボ忘れてしまったので、近接撮影は、
懐中電灯で補助光して何とか撮れた感じ。

懐中電灯使うと瞳孔縮んじゃって、やや微妙な顔になってしまうね。


でも1つだけエゾアカガエルの卵塊がありました。
よく見ると卵分割も始まっている。

で、その卵の周りに、グレーのウネウネした物体がいくつかいた。
孵化したてのオタマジャクシかと思ったけど、動きが這いずりまわる動きだった。

これ、プラナリアなのかな?
と思って少しネット徘徊したら、
やっぱり、プラナリアっぽいね。

おでこに気泡つけてある個体は目っぽいのも見えるし…。

しかし種類は全くわからない。

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反射ひどいね

Because it was season when solar radiation is strong, I am difficult to take the photograph in the water. I must have the “PL filter”.

雪解け進んで水面出てきているのに、カエルとサンショウウオの出足は鈍い。
数は少ないが、エゾアカガエルの鳴き声は聞こえるようにはなってきた。

カエルなどよりもかなり活動的に動いてるのが鳥。
カラ類はかなり騒々しく動きまわっている。

キツツキの類もかなり活発に活動しているようですね。

ドラミングとコロコロいう声を折ってみるとヤマゲラがいた。
カエルを観察するこの季節、何年も通っているのだが
ヤマゲラは初めて見たかな。

ここではコゲラ・アカゲラ・オオアカゲラ・クマゲラ・ヤマゲラと
5種類のキツツキが観察できた。

鳴くより早い時期に、カエルが水中で抱接しているのを見かけた。
メス1、にオス2がくっついている。

完全に遊泳能力が奪われていて、
溺れ死んでしまうかもしれない。

いつもの年なら、自然の摂理なので、あまり手は出さないのだけど、
今年はちょっといろいろあって、個体数が心配なので、
掬い上げて水から上げておきました。

その時点でオスが1匹離れて、正常な抱接になりました。
離れたオス、ごめんね。

エゾサンショウウオの卵も札幌市中央区の池で見つけたけど、
水に背景が映り込んでほとんど見えないね。
PLフィルター持ち歩かなきゃ。

ちなみに卵は、主幹が映り込んでる上部と下部の部分に
白い「もやっと」したものね。
(よく見ると産みつけてある細い木も水中に見える)

あと、水中撮影グッズ(簡易)も持って行こう。

上のほうで「心配していること」と書いたのは、
今シーズンの冬はかなり冷え込んだせいか、
水中で越冬に失敗したカエルの死骸が目立つことだ。

以下、部分的にグロ写真もあるので、見てみたいひとだけクリックして
見て下さいね。

写真

産卵期の始めに、卵ではないけど、白くてモヤッとしたものが沈んでいることがある。
上の写真がそれをすくい上げたものだけど、
死んだカエルと卵のなれの果てです。

このなれの果ての特徴は、
卵自体は水の中にあるのに正常に膨らんでいないこと、
よく見ると出血跡などもあって正常にカエルが産み出したものではないことがわかる。

写真

そしてモノによってはカエルの本体もくっついている。
少し古そうなものは、かなり綺麗な骨格標本化している。

大型動物が食べる場合はまるごと食べたり、
ここまできれいに骨についた身を食べないと思われるので、
微生物や昆虫、貝類などに食べられているのではないかと思う。

で、一部の犯人とおぼしき昆虫が
なれの果てにかじりついていました。

カワゲラトビケラの仲間かな?
カワゲラトビケラはの幼虫はミノムシみたいに蓑を作ります。
種類によってその素材が違ったりするのだけど、
この種類はかなり大きな素材を使ってる種類だなー、と思います。

カエルの死後、
これらによって皮膚を食い破られるか、
氷による物理的な裂傷でおなかの中が水に出てしまい、
水を吸って白いもやもやになるのだと思います。
しかし、正常に生み出していないせいか、
モヤモヤには一切、胚(黒い粒)が含まれていません。

胚は別に出ていて、ゼリー層にくるまれていないのも
特徴的です。

この写真も、光の反射がひどいので、
一生懸命手とカメラで陰を作って撮ってます。

良くない写真ばっかりだったけど、
いろいろ記録的には使えると思うので、撮っておきました。

普段は春がかなり遅い我が家の裏山ですが、
いつの間にかミズバショウも伸びてきています。

この写真撮ったのが3日前なので、
もう花が開いてるかもしれないね。

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