O-Bone

お盆はいかがお過ごしでしたか?仕事や生活パターン柄、全くカレンダー通りの動きはしない自分ですが、お盆は、暑の国SAITAMAから、息子たちが遊びに来ていました。私は自分の旅行時には旅行先を晴れさせる特殊能力(?)があるのですが、息子はさらに進化させた能力、楽しい時は晴れさせる能力を持っているようです。

外に遊ぶ時は雨を降らせず、移動時にまとめて降らす…。親子ともども晴れ男なわけです。

息子は一時期動物敬遠する時期がありましたが、今年は随分積極的に動物に触る姿をみました。頼もしくなったものだね。

SAITAMAでも、山手線が止まるようなところに普段住んでいるので、こちらの環境で遊べる事して遊んでいました。

渓流釣りをしていて、ニホンカナヘビをゲット。しかしまだまだ、カナヘビの追い方は未熟。「指でつまみに行くんじゃない!手のひらで抑えるようにして採るんだ!」と、親父からの愛の指導を賜り(?)、2匹捕獲していました。

で、釣りの方は

ニジマスを釣り上げました。最初、パーマークが出ていたので、ヤマメ?との嫌疑の声もありましたが、背びれをがっしりと見せてニジマスアピール。このあと、美味しくいただきました。

自分も、もちろん釣り上げましたよ。釣り上げたけど、岸に上げたあと、ニジマスが自力で川に帰って行きましたけどね。

うちの裏手のダム敷地でヒガシニホントカゲも釣って遊びました。すぐにコツを掴んで釣り上げおって、頼もしいこと。

今年の自由研究は「黒錆ラジオ」を作るということで、生物系の自由研究ではなかったのですが、自由研究とは別に理科の研究というのもあって、そちらもコイルを使った何かを作る…と言っていたので、手伝おうと思っていたんだけど、作るための参考書を忘れてしまったということなんで、これを薦めてみました。

変形菌。これはムラサキホコリ系のもの。子実体がちょっと短くて、全体がバラけているので、ムラサキホコリとは別種、と思う。これの子実体の乾燥標本を作って、変形菌の生態や、標本にした種類をわかるところまで調べて理科の研究にする、ということで落ち着きました。ちなみに3つの変形菌が採集できました。

これは多分、モジホコリ系の変形菌。そして、その場で種類まで行きつけたのは

ススホコリsp(多分)ですね。

今回は参考書にもちょうどいい本が出ていたので、(森のふしぎな生きもの 変形菌ずかん)基礎書としてはとてもいいのではないかと思って買いました。買ったとは言っても、Amazonで買ってSAITAMAに送ってしまったので自分は読めないんだけど…。またSAITAMA行ったら読ませてもらおう。

標本は無事に出来たので、今後どこまで自力で調べていけるかですね。自分よりずっと詳しくなって教えてほしい。

こういった変形菌の近くにはもちろん昆虫もたくさんいるのでそちらも順次観察。

しかしガが苦手な息子にバッドニュースだったのですが、マイマイガがちょうど大発生していたので、なかなかこちらは恐ろしかったのではと思います。

おっこちてたコエゾゼミ。

最初、息子にちょっと注目されたキマワリ。しかし、ものの5分で周りに大量にいることに気づき、飽きられてしまった昆虫。

アカアシクワガタ。普通種だけど、涼しいとこのクワガタだから、SAITAMAからみたら珍種かな?

見たがってたルリボシカミキリにも会えました。色合いは、ほんと別格だね。

個人的にはあんまり好きになれないノコギリカミキリ。息子は躊躇なく捕獲。頼もしい。が、ガが飛んでくると逃げる。自分がノコカミ苦手なのは、素早いこと、ツルツルなとこ、ちょっと柔いとこ、捕まえるとものすごくキーキー鳴くとこだ。若干Gとイメージ重なるからかもしれない。(鳴くとこ以外)

で、こちらに来たらかなりスケジュールびっちりの息子さま。札幌在住のいとこと遊びに行きました。

河原で石割ってパイライト(黄鉄鉱)や小さな水晶さがしたり、

海釣りしたり。ウグイたくさん釣れたけど、海釣りですよ。他はマハゼ、ヌマガレイかな?この他にショウサイフグ的な小型のフグの幼体が釣れたけど、さすがにリリース。(不安なので)

上の魚は、美味しくいただきました。ウグイちょっと警戒して塩コショウ多めで、3枚卸しにしてフリットしたらくさみもなく、熱いうちに美味しく食べれました。しかし、ウグイって一生懸命調べても「うまい」ってなかなか書いてない魚だよね。

…と、満喫した様子で、暑の国、SAITAMAへと帰って行きました。帰った途端、毎日夕立ですよ。凄いですね。

そして自分の、お盆のラストは、新しいヘビ用アイテムを手に入れてきました。友人が作ってくれたものですが、大変すぐれものです。

下も別の友人が作ってくれたスネークフック。上が今回作ってもらった保持可能なスネークフック。基部のトリガーを使って、先端部の出し入れをし、ヘビの頸部を保持できるものです。

首を保持するぶぶんは、ウレタン等で保護されており、掴んでもヘビが首を怪我したり、窒息しないような愛のある作りです。

今年から、道内でマムシをもう少し本腰で調べようと思っていて、スネークフックや厚底靴・長靴を使えば、なんとかいろいろ見たり、手で保定することは出来るんですが、このスネークフックのお陰で、両手フリーの状態でマムシなどを保定できそうなので、
今後はゆっくり体鱗数なども確認していけそうです。とてもいいものを作って頂きました。実戦投入は今シーズン内にはあるかな?

先方のご厚意で、作っていただいたので、ささやかなお礼として、刀削麺を一緒に食べてごちそうしてきました。

食べかけで申し訳ないけど…。興味のある方は、江別のこちらで食べれるので是非どうぞ。食感としては、スイトンとウドンの間くらいの感じかな?ちょっとボリューミーなので、お腹は結構膨れますよ。

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ベランダにいる知らないもの

定山渓温泉のホテルだろうか、今日も20:50きっかりに花火が数発上がる。この時期、夜はしっかり遮光カーテンを閉めておかないと昆虫が窓にぶつかりまくって、ベランダが死屍累々になってしまう。気を遣ってるんだけど、朝にベランダには何かしらの昆虫が毎日いる。

ヒトオビアラゲカミキリ? (1)

模様からすると、ヒトオビアラゲカミキリ。模様が地味だから、見てても調べたことがなかった種のカミキリだろう。

ただ、両生類や爬虫類のせいで、「模様や色を信じない病」にかかってしまっているので識別にはあんまり模様はアテにしにくい。

図鑑「札幌の昆虫」を調べてみると、ヒトオビアラゲカミキリの「モモ」は相当太いように見える。「モモブトなんちゃら」と呼んでいいくらい太く見える。このカミキリはそこまで太くないように見える。ネットで「ヒトオビアラゲカミキリ」画像検索してみると、やっぱり「モモ」が太いのと細いのがいるみたいだ。見る角度の問題でもなさそうだし、雌雄差や個体差がでかいのかな。

ちなみにこのカミキリの大きさはこれくらい。

ヒトオビアラゲカミキリ? (2)

ちっちゃいです。ベランダで、蠢いているこんな小さな虫でも、簡単に人を悩ませることが出来るんですね。こういう飛来する昆虫をエサとして生きているベランダの住人はこれ。

ヒメグモ?

捕まえて室内で写真撮ってみました。メジャーの目盛は正方向のものが正しいです(1目盛1mm)。頭胴長5mmくらいの、形が一瞬ゴケグモ系に見えるクモ。ゴケグモ類と同じヒメグモ科のクモかな思うけど、こいつも種がわからない。家の周りの小さな隣人はよくわからないものがいっぱい。

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ヘビ狩りぎつね

今日は裏山。人前では挙動不審になりそうだったので人のいない方へ、人のいない方へと。

昨日つけたドライブレコーダーが色々気になる。ちょうどジムグリが道路にいたとこが映っていたのでなんてことはない動画だけど試しにアップ。

停車時は、車の通行の支障にならないよう、気をつけましょうね。

速攻で捕獲。

今日は日が出てる間は家で26℃。裏山で23℃。13:59と、ジムグリにしては結構珍しい「ド日中」に出てました。

北海道にしては結構珍しいタイプじゃないかな。成蛇(81cm)にして、全身に小黒斑があるの。腹板は頸部がオレンジと黒のモザイク、腹部~総排泄口までが黒、尾腹面は白でした。腹板側はわりと北海道のスタンダードタイプでした。

ジムグリ捕まえた直後から、ぶ厚い雲が空を覆うと、あっという間に気温下がって17℃。ここはやっぱり寒いところだ。

捕まえたあと、邪魔にならないように人気(ひとけ)の少ない広場で写真撮ってたんだけど、こういう時に限って、山の巡回の人たち来ちゃうのね。お仕事、ご苦労さまです。

山の空気を吸って、戻る途中にキタキツネ発見。

何かくわえていらっしゃるが…。

や、やりますな…。大型のアオダイショウ2匹とジムグリ成蛇。この道、轢かれてる蛇も少ないの、こういうことなんだよね。その場で食べないのは仔ギツネのためでしょうか?自分とキツネでヘビ探し競争してるんだよね。

路上で「新鮮なヘビの死骸」を拾った時にすること。

・自分のために

計測とデータ観測。サンプル取ってない地域だったら、尾の先をもらいます。

・捕食動物のために

基本、死骸の大部分はその場においてきます。道路脇に、よけときます(食べに来た動物がさらに轢かれないように)

それにしても、ヘビを大量にくわえてる姿は、ウトウが小魚を口いっぱいにくわえてるのとイメージがダブった。

ヘビはキツネにとって、夏のいい資源なんだろうね。比較的簡単に採れて、食べでがある。簡単に採れる能力、羨ましいなー。自分、裏山でアオダイショウをしっかり確認したことなかったんだよね。キタキツネのお陰で、思いがけず生息をしっかり確認できました。

帰ってきたら車に入ってきたファンキーなハエ目。アシナガヤセバエの1種っぽいけど…?前脚だけ白靴下ってのが執事っぽい…ような…ハエ。

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ちょっと一息

14日で続いていたイベントが終わって、ちょっと一息つきました。気が緩むと、失敗することが多いので、しばらくは、事務的なことを進めて、気が緩まないようにしないと。

さて、一息前に行ったイベントは7月14日。恵庭のルルマップ自然公園で生き物探しと、生き物のすみか(最終目標は主に爬虫類)について考えて来ました。

現場に向かう途中、ジムグリを拾う。今年、相当ジムグリと遭遇してる感じがする。

ジムグリ、地味で良い。魅力を伝えるとなると、褒め言葉が思い浮かばないけど、悪い言葉も思い浮かばない。

上顎のかぶさり具合は、やっぱりアップだね。

あ、こんなことしてる場合じゃなかった。遅れそう…。急ぎ、会場へ向かう。なんとか間に合った。

下見でエゾアカガエルの成体をみつけることが出来た。幸先いいかもしれないなー

ルルマップ自然公園ではパークゴルフのクラブハウスの一角をお借りして、先週見つかった生き物、多分この辺りでいるんじゃないかと思われる両爬、それと、今日は爬虫類のすみか的なもの作ってみようか、という話。時間はかかるかもしれないけど、環境を考えていじっておいて、いずれ爬虫類が住んでくれるような「隠れ家」になってくれればいいな。ちょっと端材を林縁の日当たりの良いところに積んだけど、まだまだ未完成です。(「完成しない」ものなのかも知れないけどね)

その他、生き物の観察。

爬虫類に出てきてもらえると良かったのだけど今回はヘビ、トカゲともに現れてくれず。虫と両生類の観察になりました。

この日はエゾゼミの羽化が盛んでした。昼間なのに、幼虫が羽化に向かおうとしていたり、中には背中がバックリ割れて、成虫が出てくる途中のやつなどもいました。あとで、写真撮ってなかったことに気づいた。

公園内ではトノサマガエルが水回りに生息しているけど、捕獲がとてもしにくい。捕獲出来ると、プラケに入れてみんなでじっくり観察できるので、是非捕獲したいところ…。

…となんとか参加者の方が、1匹、大きな♀を捕まえました。一番望ましい形で見ることが出来たのかもしれない。

飼育したいというお申し出があったので、移入種であることを確認してもらい、自宅で最後まで飼育してもらうことになりました。

トノサマのいた湿地で泥ごと水をすくうと、1匹オタマジャクシが採れました。この写真だと右眼しか確認できませんが、すごく体側寄りに目がついています。ニホンアマガエルのオタマジャクシですね。成体はまだ見つけられていないのですが、この湿地帯のどこかには生息しているみたいです。

これで先週からのカエル確認はトノサマガエル、エゾアカガエル、ニホンアマガエルの3種となりました。

他にもいろいろ昆虫がいたりして、これはこれで各分野の、エキスパートが調べたらいろんな生き物が見つかりそうな場所でした。これはウラナミアカシジミかな。羽化に失敗していて、地面近くにいました。反対面はこんな感じ。

頑張れば飛べるけど、思う方向に飛べないようでした。昆虫はわからないものいっぱい。

ハエ目。それ以上は、いろんな科に微妙に似てる奴がいて自分には絞りきれない!今回は子どもの質問にもいくつか答えに詰まってしまうものがあって、即答できないけど、なんとなくわかってもらったっていうのがあった。

Q.セミの飼い方教えて!

A.セミが食べるのは木の中を流れる樹液。飼うには生きた樹木が必要で、それを揃えるのは多分とても大変。それでいて、上手に飼えたとしても、1ヶ月も経たずに死んでしまう…と考えると飼育しないほうがいいかもしれないねぇ

とりあえず、上のように答えたけど、飼育しないように薦めたのは、どうだったかね。もしかしたら、すごくアイデア出していい飼い方を開発したかもしれないし、多くの人が経験したように、虫かごで干からびさせて、少しの罪悪感から、命を考えたかもしれない。

飼育をしないことを、こちらから薦めたのは、ちょっと良くなかったかな。とにかく大変だ、ということだけを伝えて、自分で決めさせる方が良かったなと思います。

また、訊かれた時には、なるべく自分で決める、考える返事をしたいと思います。

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個人総括(Herpthon 2013 Hokkaido)

Herpthon 2013 Hokkaidoに参加した皆さん、お疲れ様でした。昨年に引き続き、個人総括をして行きましょう。今年のハープソンは、昨年より規模が大きくなって、春と夏の2期にとり行いました。

春は雨と低温に祟られてしまったけれど、個人では5エリアでエゾアカガエルとエゾサンショウウオを確認しました。

夏はちょっと遠くに行きたいな、と思っていたのですが体力不足でストイックにはいけず、100km圏内にとどまりました。

去年は、16エリアを調べて14種(+1亜種)でしたが、今年は春夏合わせて、10エリア10種でした。種数はぎりぎり目標に届きました。

さて、夏の行程を順を追って紹介すると…

6/30日、ハープソン夏期間の開始。出だしはヒガシニホントカゲを見に道東に行きたい気持ちが大きかったので、身近なところ「定山渓エリア」でヒガシニホントカゲを観察。やっぱりキーワードは「岩」だ。

でも、日当たりが強くて、はやくトカゲの体温が上がるせいか、朝8時でも、すでに日陰でクールダウンしてる個体がちょろつくくらいだった。やっぱり5~6時じゃないとじっくり観察難しいかな。日なたは暑いので、やや日陰に自分も移動して、ちょっと変形菌を探してみる。

いい雰囲気のキウツボホコリみっけ。スポンジみたな外見で、かなり好きな部類の変形菌。1本1本はとても小さくて、長くても3~4mmくらいかな。

しょっぱなから寄り道で始まったハープソンですが、楽しみ方は皆、それぞれ。マイペースで行きましょう。

…とまた別の変形菌があった。

白いツブツブがエダナシツノホコリ。白の中にあるちょっと大きな茶色い丸いのがマメホコリの仲間。そして白いのの左にある茶色い土くれみたいのが、多分フンホコリなどに近い仲間の変形菌だと思う。

昨年は3つのテーマを持ってハープソンに臨みました。
①より多くの種類を記録すること
②自分の住まいの定山渓エリアでたくさん調べること

③外来カエルの分布地の把握

で、今年も3つのテーマを考えました。
①イベントなどを除いて個人行動で10種記録すること
②バテないように余裕のあるハープソンをすること
③トノサマガエルとアズマヒキガエルの石狩川川下りがどこまで行ってるか確認すること

なんとか今年も目標はクリアできたようです…。

さて、この日は生物調査があったので、その前に早め行動して爬虫類を探してみました。目論見通り、ジムグリのきれいな個体に出会うことが出来ました。

地味。ジムグリだけに。北海道の子、地味!だけど、脱皮したてなのか、鱗がつやっとしてて色気のある反射光を発していました。

あと、抜け殻。

「頸」以降の抜け殻だったので、胴の真ん中辺りと思われるあたりの体鱗をヒラキにして数えてみる。

現地で焦って数え間違えてしまったけど、持ち帰って他の場所も確認したところ、一番多い所で体鱗が19。シマヘビの抜け殻でした。

調査の方でも、ジムグリとか

ジムグリ轢死体×5とかジムグリとか

浮かんでは沈むアマガエルとか。

0630ama_shimamatu

ニホンカナヘビとかその卵とか。

いろいろ、ありました。これは自分の個人チームの記録に入れず、別チームで報告。

抹茶ラテのようなウンモンスズメに内心ちょっと惹かれつつ、調査時に見つかったミヤマクワガタで盛り上がるメンバーたちを温かい目で観察しておりましたよ。やっぱりクワガタはヒーローですな。沢山の人で調査、しかもそれが両爬対象というのも楽しいですね!調査も無事に終了し、家に帰る前に日付が変わってしまいました。

7/1。
帰る途中の石山エリア。去年はハープソンの正式記録のための確認手段は写真のみだったのですが、今年からは音声も確認手段として採用しました。

石山エリアのニホンアマガエル(鳴き声)

スマホだと、耳で聞くより遠く音が録れる感じですね。そしてこの日は、翌日のためにお休み。

7/2。
朝5時起きして、フィールドイベントの打ち合わせで石狩広島エリアへ。イベントの下調べで両爬を探してみます。

トノサマガエル(外来種)がたくさんいます。幸か不幸か…。イベントではトノサマガエルが見れそうなので空振りは無さそう。少し安心したのも本当の気持だけど、複雑な胸中ではありますね。

この日は、講師をしている北海道エコ動物自然専門学校の飼育コースの2年生を連れて、野外のカエルを探してもらいました。どういう環境でそれぞれの種類のカエルが住んでいるのか?

捕まえてみる→探して捕まえようとする→住んでいそうな環境を肌で探るようになる…あたりが少しでも理解してもらいたいところです。外で動物を観察して、それを飼育に活かしてほしい。

エゾアカガエルとニホンアマガエルを捕まえてもらいました。指の形を観察して、それによって生活空間が変わって、食べることが出来る昆虫も変わって…

で、この野外実習でもトノサマガエルを探していたんですね。でも、時間帯や、あの動き。なかなか捕まえることができません。結局、幼生を数個体みつけました。

個人的なイメージですが、尾の付け根辺りがムチムチしてます。

微妙に頭腹部が長いとか、尾ひれの感じとか、言葉にするのが難しいですが、トノサマです…。

朝と夕方のフィールド行軍、暑かったりなんだりで疲れがピークに。結果を出すより、体を休めることを優先します。

7/3。
熱が出てお休み。虚弱ナリ。。

7/4。
中距離の遠征。夕方から、石狩川河口周辺でカエルの分布を見ようと思って、石狩灯台で日没を待つ。途中、右前足を地面につくことが出来ないキタキツネが現れた。(折れてるのか…?)物欲しげにラーメンサラダを見られたけど、無視。人慣れはよろしくなくてよ。すると、草むらからなにかコブシ大の焦げ茶色のカタマリを拾い上げ、食べ始めた。あれ、それ、何…?それ、あんまり食べちゃいけないやつ…?(ヒキガエルっぽい…?)

こんどはこちらが物欲しげに狐を見る番に。そんな私を一人残して、キツネは獲物を持って去って行きました。もしあれが、ヒキガエルだったら…なんかいろんなことが頭の中をぐるぐる。茶色いカタマリが何かわからない時点で、そんなこと考えても仕方ないんだけど。

で、日没になりました。車を動かすと、まもなく道路に出てきているニホンアマガエルが多数。

エリアは「望来」だね。とりあえず、アマガエルは豊富にいそう。

で、その2分後。

やっぱ、いるのかよ…。しかも繁殖期でないのに、頻繁に見るくらいの個体数が。とりあえず、アズマヒキガエルは石狩川の河口まで分布が達しているのを確認しました。

さっきのキツネ、大丈夫か?大丈夫なら、それはそれで重要な捕食者になれるのかもしれない。

その後、対岸側の聚富(しっぷ)まで出てみたけど、こちらにもアズマヒキガエルはぼちぼちいました。移動中は、今調査している場所がハープソンのどこの区分けエリアになっているのかわからないので、一応ニホンアマガエルを対岸側でも確認しとこうと、ボイスレコーダーを出して録ろうとすると、予想外の鳴き声が聞こえて、思わず「すげぇ、コレ…」と声が入ってしまった。

田んぼでトノサマガエルが大合唱しています。トノサマガエルも、石狩川の河口まで達していました。ちょっと言葉を失います。

鳴き声では、トウキョウダルマガエルとの鑑別に自信がないので2時間かけて、ようやく1匹、捕まえました。

この個体の足をいじったり指を見たり、全身を見て、トノサマガエルだということを確認しました。いつから入ってたんだろう…。

そこからはトノ・ヒキの周辺調査に。トノサマガエルは聚富でしか確認できなかったけど、アズマヒキガエルは石狩川の周辺流域では見られるし、ほんの少しだけど、石狩川本流から離れた真勲別川でも見られたのと、市町村区分(と言ってもほぼ境目だけど)では石狩市、札幌市(篠路町拓北)、当別町(ビトエ)で成体が見られました。この日は、トノ・ヒキ調査で日付が変わって行きました…

7/5。
帰り際に覗いたお地蔵さんが並ぶ岩ガケエリアで、シロマダラでもいないかと探しているうちに、なんだか怖くなってきた。柱状節理というかわった地形なので、ちょっと携帯で写真撮っといたんだけど、謎のエラーで記録できず。やべぇ、お地蔵さん怒ったに違いない…。そして朝から発熱し、ハープソンおやすみ。

7/6。
お地蔵さんの呪いから回復。この日は滝野すずらん丘陵公園で子供向けの動物観察イベント。そして、両爬の記録できたものは滝野すずらん丘陵公園のチームで結果を出します。ニホンカナヘビのほか、


シマヘビ、エゾアカガエル、ニホンアマガエル、エゾサンショウウオとアオダイショウの抜け殻を確認!朝のうち、ぐずつきそうな空模様が一転、雨はふらず、日も差す天候に。大変ありがたいお天気でした。夜は大事を取って、明日に備えます。

7/7。
この日は朝から恵庭市のルルマップ自然公園で、やはり爬虫類・両生類も対象にした生き物探しのイベント。7/2にトノサマガエルを見つけた下見のものの他に、
アオダイショウやジムグリまで確認できました。やっぱり人数って大事かもしれない…。このイベントで出た両爬は、「森のいきもの大捜査隊!」チームで報告ですね。

これも内地er(ナイチャー)、カブトムシのお子様でしょうか。温泉地や発酵熱のある場所では目にする機会が多い昆虫になりました。

そして夜間はまた別に札幌周辺調査。ニホンマムシ5、アオダイショウ3、シマヘビ2など確認。こちらはまた別チームで報告。これだけヘビ見たのも久しぶりだったかも…。

7/8。
もうバテバテ。動いたら死ぬ。ということでお休み。仕事用の資料作りしてたら、あっという間に消費された1日だった。

7/9。
ついに最終日になってしまった。やっぱり後半は体力切れてしまっていた。途中に無理やり道東行くスケジュールくまなくてよかったかも…。北海道エコ動物自然専門学校で自然コースの2年生の講義があったので、学校に向かう途中、なかなか愛らしいサイズのジムグリを拾う。

なんというか、この子のお陰でちょっと気合入って、夜はフィールドやめようと思っていたのを思い直しました。授業をし終わったあと、家に帰る方向を少し変えて、空沼岳に行くことにしました。ツチガエルの分布も気になっていたし…。

さすがに登山道から上は上がらなかった(くまこわい)けど、登山道入り口まで行って来ました。ツチガエルは登山道まで2kmも離れていない程度の場所まで生息している池がありました。

ツチガエルとアマガエルの鳴き声

低い声でグルグル…ギューと鳴いてるのがツチガエル。グワッグワッと鳴いてるのがニホンアマガエルです。登山道周辺では聞こえなかったけど、よーく耳を澄ましてじっとしてたら、いるのかもしれない。まとまった水場がないだけの話なのかも。くまこわいからやらないけど。あ、でもちょっとだけ車から降りて林道脇の水たまり覗きました。

まだ足が生えてないエゾサンショウウオの幼生と、

こちらもまだ小さなエゾアカガエルの幼生を見ることができました。サンショウウオは越冬するんじゃないってくらいの成長速度(遅い)かも。

あとは帰るだけだったんだけど、去年、鳴き声は聞けてたけど写真の撮れなかった、うちの裏山(無意根山エリア)のニホンアマガエルを確認して来ました。今年は音声アリにして本当に良かったなぁ。

ニホンアマガエル(無意根山エリア・鳴き声)

それと、向かう途中でジムグリの死骸を1つ拾ったので、コレを記録してタイムアップ。

長いようで短いハープソン期間が終了しました…。動きセーブしたけど、それでもクタクタですね。みなさんもゆっくり休んで、また鋭気を養って下さいー。

ハープソン2013・夏
個人調査エリア:10エリア
(空沼岳・石山・石狩広島・恵庭・島松山・定山渓・無意根山・札幌・望来・太美)、
別チームでの調査エリア:(全て重複範囲でした)
個人確認種:10種(ヒガシニホントカゲ、ニホンカナヘビ、ジムグリ、アオダイショウ、エゾサンショウウオ、ニホンアマガエル、エゾアカガエル、アズマヒキガエル、ツチガエル、トノサマガエル、+別チームに確認した種:アオダイショウ、ニホンマムシ)

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暑い一日

昨日行われた森のいきもの大捜査隊!恵庭のルルマップ自然公園の一般参加型の生き物探しと、ハープソンを兼ねさせて頂いて、みんなでフィールドしてきました。

恵庭の親子がたくさん参加しに来てくれました。そして待ちわびた、太陽カンカン照り。自然公園の散策路を歩いて回ります。

両爬は、アオダイショウ(目視)とトノサマガエル。

トノサマガエルは確保して、みんなで見ることが出来ました。トノサマガエルは、自分がなんとか捕獲できたんですが捕獲するとき、背中にとても強い子どもたちの視線を感じていたので最近で一番のプレッシャーを感じました(^^;

これに加えて、なんとジムグリを見つけた親子がいて、しかも写真でバッチリ記録。すばらしい!トカゲ類はみつけられなかったけど、季節を変えたりしつつ観察すれば、また違った両爬も見れるかもしれませんね。シマヘビあたりも、いるんじゃないかと思っています。

みんなで捕まえた虫やいろんな小さな生き物を見たり触れたりして生き物接する楽しさを感じてもらえていたら幸いです。

もちろん、危険な生き物(コマチグモ系やハチ、ダニ)もいるので、その辺りもちょっと注意しつつ。これからの観察も、楽しめそうな場所でした。

しかし、カンカン照りだと暑い!この日はこのイベントの時だけでも飲み物4品。

このあと、夜には北海道希少生物調査会のシロマダラ調査の時にも飲み物4品。大量の汗をかいて、蚊とブユとヌカカに吸われた血液をジュースで補完するようなガブ飲みDayでした。

昼の森の生き物大捜査隊!、夜の北海道希少生物調査会ともに、ハープソンに情報提供していただけるので、たいへんありがたい限りです。

ということで、自分周りの本日の記録種。
昼:トノサマガエル、ジムグリ、アオダイショウ(参考)
夜:アオダイショウ、シマヘビ、ニホンマムシ、ニホンアマガエル(参考)

今年のハープソンの報告書は、昨年より種数もエリア数も充実しそうです。え?あの幻のヘビも…?

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大捜査線、封鎖しました

今日は「生き物大捜査線!」というイベントで、滝野すずらん丘陵公園で両爬レクチャーと両爬・その他の生き物探しをして来ました。

開始寸前の9時30ころにはポツポツと雨が振り始め、ちょっとやきもき。見かけたニホンカナヘビをとりあえず確保。

ん?頭に何かついてる?ヒル…みたいなもの?

と思ったけど、なんかナメクジのたぐいだね。なんでそんなところについてるのかな…。このカナヘビの寝起きからくっついてたのかな。

雨の心配をよそに、1時間くらいのレクチャーを終えた後はほとんど雨は落ちて来ませんでした。むしろ晴れ間があったりして、なかなかの爬虫類日和になってくれました。ただしかなり蒸し暑い。陸生の貝類(マイマイなど)がよく動きまわってました。

オカモノアラガイのカタマリも見つけたり。交接しようとしていたのかな。

外では、水の溜まり場で両生類とその他探し。

まだ、今年はここではエゾアカガエルは上陸したてのやつはすごく少なくて、一番進んでるのでも後ろ足が出始めたくらいのオタマジャクシが多かった。エゾサンショウウオの幼生もちらほら。水生昆虫もいい感じで出ていていろんなものが見れました。環境的なものだと思うのですが、この水場ではニホンアマガエルの幼生は全く見られず。でも、ニホンアマガエルの成体や、卵の壊れかけたものもあったので、少数は繁殖してるみたい。

少し日が差してきた瞬間を狙って、カナヘビ、ヘビ探しに行ってもらい、カナヘビ多数や、シマヘビを確認。

その他の生き物も。

ちょっとだけ、レクチャーで変形菌について触れたので、エダナシツノホコリはタイムリーなところ。

久しぶりにギョウジャニンニクの花も見れたりして。15時の解散まで、お天気が良くて良かったですよ。

みんなでちょこちょこ、書き足してったので重なってるものもいるね。アバウトに分類したのと、細かく種類見たのといろいろ。

虫はボランティアガイドさんたちがいろいろ見てくれたので、いろんなものが出てますね。

サッポロマイマイ、エゾマイマイときてカシワマイマイが来てるあたりはちょっとトラップ的ですねー。(サッポロとエゾはカタツムリ。カシワはガです)

解散後に、捕獲しておいてみんなで観察したニホンカナヘビは放してきました。

おつかれさまでした!今年の滝野での大捜査線、封鎖しました!

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ぽかぽか

5月18日(土)に、おたまじゃくしを探しに行こう!(わんぱく遊び隊!)というイベントをし、江別市野幌森林公園でレクチャー&軽いフィールドをして来ました。子どもたち対象のイベントで、午前と午後の部合わせて 親子で70名前後の方々が参加して下さいました。

すくいやすい所で、オタマジャクシしすくい。

今年の春の寒さの影響はここにも出ていて、毎年産むこの池でも産卵数が少なかった(分散してしまった?)。そして、水が冷たい時期も長かったせいか、大きなオタマジャクシは見ることができませんでした。

おたまじゃくし(エゾアカガエル)の他、マツモムシ、コオイムシ類、プラナリア(キタシロウズムシ?)、ボウフラ(蚊の幼虫)&オニボウフラ(蚊のさなぎ)、アカムシ(ユスリカ)、ミズムシ(甲殻類)、ケンミジンコ、ヒラマキミズマイマイ類、エゾマイマイ、サッポロマイマイ?、オカモノアラガイ、ミズダニ類、イトミミズ類…などが採れ、ビンやバットにあけてみんなで見たり、ファーブルで卵を持ったケンミジンコを見たり、プラナリアを観察しました。

その後、捕まえたものは元に戻し、林道へ。エゾサンショウウオの卵嚢や、エゾアカガエルの卵塊を観察。孵化したてのエゾアカガエルの幼生の外に飛び出したエラなども観察出来ました。林道では種々のスプリング・エフェメラル(早春に咲く花)も見られるので、それらを見たり、子どもたちはその種類でスタンプラリーをしたり楽しめているようん感じました。

本当に、お天気が良くて良かったです!

その後、夜半まで夜間の生物調査をしたので、ちょっとバテましたが、晴れのフィールドは疲れの質がやや軽いですね!

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冷やし爬虫類始めました

ようやく、桜の花もぼちぼち…。寒い日が続いておりましたが、暖かい日も少し出て来ました。今年も、寒い冬→暑い夏のパターンでしょうか?

さて今年は本当に、フィールドをする時に気候に振り回された年です。学校の実習するときも、事前に実習予定地を2回3回と歩いたりします。

なんとか、ニホンカナヘビの子どもが、ちらほらするくらいにはなっています。

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春が訪れて喜んで出た途端、車に轢かれてしまったシマヘビ。縞なしのタイプは、半年ぶりに見るとアオダイショウと微妙に迷う。今年も念のため体鱗数を数えました。19列。シマヘビです。足を写してるのは、踏んづけてるんじゃなくて、大きさ比較ね。106cmもある個体だったので、かなり立派ですね。

爬虫類も少しずつ動いているようなので、爬虫類実習を実施することにしました。メインは2種類のトカゲの観察、生息環境の確認です。

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実習をはじめてすぐ、中型哺乳類の死骸がありました。腐ってきているので、ぱっと見では、タヌキかアライグマかわかりません。うすらぼんやりと、尾に縞があるので、アライグマかもと思って、肉球の写真を撮っておきました。足跡のほうがわかりやすいんですが、肉球でも、後肢の指の数とか、形で種類がわかります。

念のため資料も見ておきましたが、やっぱりアライグマでした。

で、実習の方ですが、太陽があまり出てくれず、活動している爬虫類はいなかったんですが、学生さんがはぐった石の下から、ジムグリ出てきてくれました。

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これ。

ジムグリってほんと、いいヘビですよね~。去年生まれの子どもと思われますが、色々観察させて頂きました。

他にもニホンカナヘビと、

ヒガシニホントカゲが石の下から見つかりました。気温が低いのが幸いして、とりあえず確保して観察。

ホントは、最近新種になったヒガシニホントカゲの形態差も説明しておきたかったけど、ニホントカゲ(西日本)の資料もないので、まあ、また今度説明しておこうっと。ブログにあげておいてもいいかもしれないね。

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森林地区に入る実習だったので、(5月14日、まだ雪が残ってます)ヒグマの話もして、熊スプレーも、実際に噴射!実際の射程も実感できたと思います。熊スプレー、持つと妙な安心感があるんですが、使い方、射程、何秒噴射できるか、など知らないと、ちゃんと使えないからよく知っておきましょうね。(たいていはスプレーに書いてある)

実習のあと、ヒガシニホントカゲ達は元の場所に戻りました。

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夜近くの時間まで、ありがとうねー。

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ヒメマイマイ

札幌でよく見るマイマイ類として、エゾマイマイ、サッポロマイマイがいます。この2種なら、なんとなく違いがわかるようになって野外で観察してみると、意外に面白いことがわかったりする。エゾマイマイはよく道路を歩く。(そして轢かれる)サッポロマイマイはほとんど道路で轢かれてない。生活場所や行動パターンで違いがあるのだと思う。

で、

 

このマイマイはヒメマイマイ。言うほど小さくはないんだけど、上に出した2種より、カラの渦がきっちりしてる感じ。

ね。歪みない巻きでしょ。

ちなみにカラに黒い筋が入ってないタイプはこちら。
ありあわせ

マイマイって撮ってみると、ヘビと同じようなもどかしさがある。カラに厚みと意外に殻頂も高くて、マクロちょっと面倒。常にゆるゆると動いて、これもちょっと面倒。目が飛び出してるので、(しかも左右別方向に!)ピント面倒。

なんか面白い。

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