38

周りの方々のお陰で、無事に38歳を迎え、今年も生き延びることができました。ありがとうございました。体調を大きく崩してから、まったく働けなかった数年(暗黒期)を経て、人との繋がりを頼って、仕事を徐々に増やしてきました。(ほんとに人との繋がりだけで生きています)

健全な「週2休の生活」までの回復はできていないですが、調子のいい時は週3休ペースで労働らしきことができています。調子に乗ると、働けなくなる暗黒期がやってくるのもよくわかっているので予定が厳しいと思った時はお断りしたり、予定を延期させていただいたこともあります。できれば全てお引き受けしていきたいのですが…申し訳ない。

しかし以前は週5働いて、残りの2休でフィールド行ってたのを考えると、フィールドも仕事も併せて週4が精々というのは、まだまだですね。

最近の仕事は両爬分野ではあるけど、いろいろな角度で接する事が増えて自分の肩書もなかなか表現が難しいのですが自分の好きな分野で仕事が出来るのは大変ありがたいことだと、いつも思います。

どの仕事でも、最終的な目標となるのは、人間と野生動物(特に両爬)の適正な接し方や知識の啓蒙です。「世の中の役にたつこと」や「人類を救う」ようなことは、なかなかできませんが動物と人間がどういう距離で接していくのがお互いにとっていい距離なのか?を考えて、今年も生きていきたいと思います。

ミヤコヒバァ
2013.05.26 沖縄県宮古島にて
絶滅危惧ⅠA類。
奥歯に長めの毒牙(弱毒)を持つが人間での被害例はないようだ

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O-Bone

お盆はいかがお過ごしでしたか?仕事や生活パターン柄、全くカレンダー通りの動きはしない自分ですが、お盆は、暑の国SAITAMAから、息子たちが遊びに来ていました。私は自分の旅行時には旅行先を晴れさせる特殊能力(?)があるのですが、息子はさらに進化させた能力、楽しい時は晴れさせる能力を持っているようです。

外に遊ぶ時は雨を降らせず、移動時にまとめて降らす…。親子ともども晴れ男なわけです。

息子は一時期動物敬遠する時期がありましたが、今年は随分積極的に動物に触る姿をみました。頼もしくなったものだね。

SAITAMAでも、山手線が止まるようなところに普段住んでいるので、こちらの環境で遊べる事して遊んでいました。

渓流釣りをしていて、ニホンカナヘビをゲット。しかしまだまだ、カナヘビの追い方は未熟。「指でつまみに行くんじゃない!手のひらで抑えるようにして採るんだ!」と、親父からの愛の指導を賜り(?)、2匹捕獲していました。

で、釣りの方は

ニジマスを釣り上げました。最初、パーマークが出ていたので、ヤマメ?との嫌疑の声もありましたが、背びれをがっしりと見せてニジマスアピール。このあと、美味しくいただきました。

自分も、もちろん釣り上げましたよ。釣り上げたけど、岸に上げたあと、ニジマスが自力で川に帰って行きましたけどね。

うちの裏手のダム敷地でヒガシニホントカゲも釣って遊びました。すぐにコツを掴んで釣り上げおって、頼もしいこと。

今年の自由研究は「黒錆ラジオ」を作るということで、生物系の自由研究ではなかったのですが、自由研究とは別に理科の研究というのもあって、そちらもコイルを使った何かを作る…と言っていたので、手伝おうと思っていたんだけど、作るための参考書を忘れてしまったということなんで、これを薦めてみました。

変形菌。これはムラサキホコリ系のもの。子実体がちょっと短くて、全体がバラけているので、ムラサキホコリとは別種、と思う。これの子実体の乾燥標本を作って、変形菌の生態や、標本にした種類をわかるところまで調べて理科の研究にする、ということで落ち着きました。ちなみに3つの変形菌が採集できました。

これは多分、モジホコリ系の変形菌。そして、その場で種類まで行きつけたのは

ススホコリsp(多分)ですね。

今回は参考書にもちょうどいい本が出ていたので、(森のふしぎな生きもの 変形菌ずかん)基礎書としてはとてもいいのではないかと思って買いました。買ったとは言っても、Amazonで買ってSAITAMAに送ってしまったので自分は読めないんだけど…。またSAITAMA行ったら読ませてもらおう。

標本は無事に出来たので、今後どこまで自力で調べていけるかですね。自分よりずっと詳しくなって教えてほしい。

こういった変形菌の近くにはもちろん昆虫もたくさんいるのでそちらも順次観察。

しかしガが苦手な息子にバッドニュースだったのですが、マイマイガがちょうど大発生していたので、なかなかこちらは恐ろしかったのではと思います。

おっこちてたコエゾゼミ。

最初、息子にちょっと注目されたキマワリ。しかし、ものの5分で周りに大量にいることに気づき、飽きられてしまった昆虫。

アカアシクワガタ。普通種だけど、涼しいとこのクワガタだから、SAITAMAからみたら珍種かな?

見たがってたルリボシカミキリにも会えました。色合いは、ほんと別格だね。

個人的にはあんまり好きになれないノコギリカミキリ。息子は躊躇なく捕獲。頼もしい。が、ガが飛んでくると逃げる。自分がノコカミ苦手なのは、素早いこと、ツルツルなとこ、ちょっと柔いとこ、捕まえるとものすごくキーキー鳴くとこだ。若干Gとイメージ重なるからかもしれない。(鳴くとこ以外)

で、こちらに来たらかなりスケジュールびっちりの息子さま。札幌在住のいとこと遊びに行きました。

河原で石割ってパイライト(黄鉄鉱)や小さな水晶さがしたり、

海釣りしたり。ウグイたくさん釣れたけど、海釣りですよ。他はマハゼ、ヌマガレイかな?この他にショウサイフグ的な小型のフグの幼体が釣れたけど、さすがにリリース。(不安なので)

上の魚は、美味しくいただきました。ウグイちょっと警戒して塩コショウ多めで、3枚卸しにしてフリットしたらくさみもなく、熱いうちに美味しく食べれました。しかし、ウグイって一生懸命調べても「うまい」ってなかなか書いてない魚だよね。

…と、満喫した様子で、暑の国、SAITAMAへと帰って行きました。帰った途端、毎日夕立ですよ。凄いですね。

そして自分の、お盆のラストは、新しいヘビ用アイテムを手に入れてきました。友人が作ってくれたものですが、大変すぐれものです。

下も別の友人が作ってくれたスネークフック。上が今回作ってもらった保持可能なスネークフック。基部のトリガーを使って、先端部の出し入れをし、ヘビの頸部を保持できるものです。

首を保持するぶぶんは、ウレタン等で保護されており、掴んでもヘビが首を怪我したり、窒息しないような愛のある作りです。

今年から、道内でマムシをもう少し本腰で調べようと思っていて、スネークフックや厚底靴・長靴を使えば、なんとかいろいろ見たり、手で保定することは出来るんですが、このスネークフックのお陰で、両手フリーの状態でマムシなどを保定できそうなので、
今後はゆっくり体鱗数なども確認していけそうです。とてもいいものを作って頂きました。実戦投入は今シーズン内にはあるかな?

先方のご厚意で、作っていただいたので、ささやかなお礼として、刀削麺を一緒に食べてごちそうしてきました。

食べかけで申し訳ないけど…。興味のある方は、江別のこちらで食べれるので是非どうぞ。食感としては、スイトンとウドンの間くらいの感じかな?ちょっとボリューミーなので、お腹は結構膨れますよ。

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About e-mail

My email address is as below.

I often have the e-mail of the question. Because I may be troubled with a reply, it is 4 requests about the email inquiry. Because there are many troubles that 3 in particular depends on, attention please.

  1. Please give your name.
  2. When you refer for the kind of the snake, please tell me the area to see the snake.
  3. When the reply from me is late, please check whether a SPAM box is checked or it is not reception refusal.
  4. Please give me some kind of reaction for my reply.
    * It may take time by a reply, but I check it one by one and reply. I want to know whether you understood my reply.

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写真整理と検索Tips

写真を撮りに行けば、整理しなければならない。撮りっぱなしだと、とても楽しい思いのみで終わるのだけど、整理は大変。

でも、突発的な「北海道の津別町でのエゾサンショウウオの写真はありますか?」といったような依頼に応えるには、探しやすいように整理しておく必要がある。

今、自分の整理法としては「年月日+地名>種>写真ファイル」という形でフォルダ整理している。

例えば、「130522沖縄県宮古島西原>サキシママダラ>IMGP_2550.jpg」みたいな感じ。こうしておけば、あとでwindowsのファイル検索で楽に探し出せる。上の依頼なら「津別町 エゾサンショウウオ」で検索可能。

ただ、全部の種類の動物を識別して、フォルダ分けすることは出来ない。

例えば、カミキリだとわかるけど、全く種類がわからない時は「カミキリsp.」、キボシカミキリだと思われるけど自信がない時は「キボシカミキリ?」、種としてはキボシカミキリだけど、宮古島固有亜種の場合は「ミヤコキボシカミキリ」のように、結構自由奔放にフォルダ分けしてしまっている。

これでちょっと困った事態が出てきた。Windows7のファイル検索では、「カミキリ」と検索すると、「カミキリsp.」は見つかるけど、「キボシカミキリ」が見つからない。「キボシカミキリ」で検索すると、「キボシカミキリ」や「キボシカミキリ?」は見つかるけど、「ミヤコキボシカミキリ」は見つからない。

どうやら、検索元のワードが「キボシカミキリ」の場合、「キボシカミキリ○○」は見つかるが、「○○キボシカミキリ」は見つからないみたい。(Google感覚で検索結果が導かれない)

これ、致命的。

普段は「ニホンアマガエル」という名前でフォルダ分けしてるけど、うっかり「アマガエル」と名前つけしてしまった場合、「アマガエル」検索では「アマガエル」は出るけど「ニホンアマガエル」は出てこない。全部リネームするのが理想だけど、凄い数のチェックのしなおしになるのでさすがにやりたくない。

きっと方法があるはずだと思って、探してみたら、ちゃんとあるじゃん。
ワイルドカード検索

それと、フォルダ名を検索して、ファイル名は無視するやり方も。

「*アマガエル* 種類:フォルダ」で検索すれば、「アマガエル」「ニホンアマガエル」「アマガエル?」「アマガエルsp」「アマガエル幼生」と、全部引っかかってくれる。(「ヒメアマガエル」も引っかかるけど…)しかもフォルダだけ。知ってて当たり前なのかもしれないけど、ワイルドカードは他にもいろいろ使えるので、便利。

今後もフォルダ整理、もう少し細分化したい。最近エゾアカガエルとエゾサンショウウオのフォルダが大量増殖しているので、この中に「卵塊」「卵嚢」「幼生」「成体」とかの組み分けをしたいな。暇な時にでも…。(たぶんやらなさそう…)

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識別ヒント(ヒガシニホントカゲなど)

ヒガシニホントカゲが去年新種記載されて、文章ではある程度の識別ポイントを確認していたのですが、今年もようやくトカゲ類が出始めたので、確認してみました。

本日の先生、ヒガシニホントカゲさんです。文献によると、9割の安定度(100%ではないみたい)でニホントカゲとヒガシニホントカゲを識別できそうな場所として、前額板(鱗の一部)の並びが示されていました。捕まえてみないと、難しいんですね。

ニホントカゲとヒガシニホントカゲ生息境界区域の皆さま、お気をつけください。(滋賀や和歌山のあたり)

で、前額板とは

上手い絵でなくて恐縮ですが…。青で塗りつぶした部分、前額板ですが、ニホントカゲではお互い接しています。

では北海道産(道央)で見つけたヒガシニホントカゲでは…?

こんな感じ。わかりにくいかと思うので、線を引いてみます。

ギリギリ離れてますね…。なるほど、なんとか実感出来ました。

しかし、ヘビなどで鱗をよく観察していると、結構個体差があります。それゆえの、完全な識別点とはなり得ない(100%でない)ところなんでしょうね。北海道の場合は、分布的にヒガシニホントカゲと確定出来ますが…。今度また西日本行ったら確認しようっと。

それからもう一つ。アズマヒキガエルの繁殖期の雌雄差について。よく、繁殖期の雌雄ではこんな違いがあると言われます。

①オスは黄色化する個体が多い
②オスの背面はやや平滑になり、メスの背面はゴツゴツ
③抱きだこがある
④オスの腕はたくましい

なかなか写真で紹介されていないので、言葉での表現はわかりにくいところもあります。

北海道で定着化しているアズマヒキガエルは、幸か不幸か、ここ数年でたくさん確認することができてしまっているので、このあたりはだいぶ分かってきました。

①オスは黄色化する個体が多い

確定度50%
確かに、真っ黄色になってる個体は、ほぼすべてオスです。しかし、黄色くないオスも多々いますね。暗褐色や褐色が見られます。

②オスの背面はやや平滑になり、メスの背面はゴツゴツ

確定度70%
顕著な個体はほぼ、これで見分けられます。でも、ゴツゴツなような、平滑のような…みたいな個体は難しいのもいますね。

①と②がどういうことなのか、画像を見てみましょう。


繁殖期のアズマヒキガエルの♂の一例

背中が「ぬるん」とした感じになり、全身黄色っぽいです。これはわかりやすい例ですね。

繁殖期のアズマヒキガエルの♀の一例

背中は毒腺でゴツゴツしていますね。体色は赤っぽいもの、グレーっぽいもの、暗褐色などが見られます。

③抱きだこがある

確定度ほぼ100%
抱きだこ、と言うとわかりにくいんですが、背面側から見たオスの前肢の指には顕著な変化が見られます。(手のひら側ではないですよ!)

繁殖期のアズマヒキガエルの♀の一例

指の内側が3本、黒くなります。タコっちゃタコに見えなくもないんですが、エゾアカガエルのような第1指付け根に顕著に出来る婚姻瘤と比べると突出感がないですね。

エゾアカガエルの婚姻瘤はこちらを参考に
The Leech with frog

それに対してメスのアズマヒキガエルでは指の黒変はありません。

繁殖期のアズマヒキガエルの♀の一例

指は確実な感じがします。

④オスの腕はたくましい

確定度50%
これは主観が入るので、むずかしいのと、結構小型のオスも繁殖に参加するので、わかりにくいです。たしかに、たくましい感じはあるのですが、写真にとってみると、あんまり…。雌を抱接するために微妙に長いとか、筋肉があるとかそういうところなんだと思いますが、指標には難しそう。

他に、

※カエルを捕らえて上から軽く圧力をかけたり、背骨をつまんで持ち上げるような形を取ると、雄の場合は盛んにリリースコールをする

あたりもわかりやすいです。でもちょっと時間かかるのと、たまに拗ねてて全く鳴かないオスがいたり。だから、指の色がお勧めです。

他にもちょっと感じる点としては

※メスは体に対して頭が小さめ
※産卵前のメスなら、腹部をつねるように触診すると卵の胚のつぶつぶした感じを触知できる

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筑波箱根と北奥州

前の記事の流れで、微妙に英語脳になっていたので、ついでにツクバハコネサンショウウオの論文を読んでみた。

YOSHIKAWA, N., MATSUI, M. 2013.
A new salamander of the genus Onychodactylus from Tsukuba Mountains, eastern Honshu, Japan (Amphibia, Caudata, Hynobiidae)
Current Herpetol. 32(1) 2013. Herpetological Society of Japan, Kyoto.

以前Twitterでつぶやいた時は、本当にひどい読み飛ばしっぷりだったので、中身もかなりの読み飛ばしてしまい、すごいアバウトな把握でした。今回は(完全には読めてないけど)ある程度は把握出来ました。

筑波山の周辺地域に住んでいるハコネサンショウウオOnychodactylus japonicus)個体群が新種のツクバハコネサンショウウオ(O.tsukubaensis)になったんですね。

今日読んでて、前回の読み飛ばしっぷりのひどさに苦笑いでしたが、東北北部のハコネサンショウウオは2012年に新種になってたのをこの論文で知りました。キタオウシュウサンショウウオ(O.nipponoborealis)。

Poyarkov, Che, Min, Kuro-o, Yan, Li, Iizuka & Vieites, 2012 : Review of the systematics, morphology and distribution of Asian Clawed Salamanders, genus Onychodactylus (Amphibia, Caudata: Hynobiidae), with the description of four new species. Zootaxa, n. 3465, p. 1–106.

最近までの自分の中のハコネサンショウウオ属はハコネサンショウウオと大陸のハコネサンショウウオモドキ(O.fischeri)しかいなかったので、キタオウシュウサンショウウオという名前を頭の中で「北欧州」サンショウウオと変換してしまい、「あー、ヨーロッパの、分類細かくなったんだー。でもなんでニッポンとか学名に入ってんの?」と、おかしな捉え方してました。そうではなくて、キタオウシュウは「北奥州」だったんですね…。

ツクバハコネの論文によると、他にも隠蔽種がいて、南東北個体群、近畿個体群、四国個体群はまた、改まりそうな記述です。で、識別がしんどそうかなと思ったんですが、成体が捕まえられれば、いくつかの違いの中に「頭胴長:尾長」の差がありそうなので、定規でなんとかなるのかもしれません。(雌雄差もあるので、オスはオス、メスはメスで比較)

簡単に書くと、尾の長い割合順に
キタオウシュウサンショウウオ>ハコネサンショウウオ>ツクバハコネサンショウウオ
ですね。

キタオウシュウサンショウウオはZootaxaで発表されていたのですが、気がついてませんでした。たまに覗いてみよう。

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英英語と米英語

結構頑張って英語で書いた記事が載った本が4月に出る予定なので、(決まったら書名書きますね)記事の最終チェックして下さいって、連絡が来てました。で、チェックして3月初めに提出したんだけど

「ごめん!直してくれたバージョン、古いやつだった。新バージョン、送るの忘れてしまってたよ。新バージョンで訂正入れてくれる?ほんとゴメン!」

とのご連絡を頂き、今日は喫茶店で辞書片手に新バージョンの総チェック…。

基本は自分の書いた英語なのでチェックは早く進むんだけど、ところどころ「直し」が入っているので、その「直し」をもう一度チェックしなおさないといけない。出版元がドイツなので、発行される英語は「英式英語」。(イギリス英語)自分が知っているのは「米式英語」(アメリカ式英語)なので単語なども微妙に違う。

Color = Colour
Center = Centre

とかね。

あと、例えば「本州」の表記を”Honshu”にするか”Honsyu”にするか、とか。(Honshuで統一の予定)

一番難儀してるのが「笹」。竹(Bamboo)と笹(Bamboo grass)の違いが、どうにも伝わりにくい。ネズミ食いのヘビはだいたい竹林にも住んでいるので日本全体の話では竹林(Bamboo groove)の説明を入れるんだけど、北海道には竹林はほぼ存在しないので北海道の記録については、笹ヤブ(Bamboo bush)で統一したい。1度訂正したんだけど、どうも伝わってないみたい。

本では意に沿ってもらえるよう、編集者にうまく説明しないと…。

英語、すごい嫌いで苦手でした。今もしゃべるなんてとんでもないですが、多少なら見れるようになりました。30過ぎから始めても、遅くはないようです。

が、障壁は相変わらず高いですな…。(メールなどでは細かいニュアンスがわからないので、先方が怒っているような被害妄想に陥りがちです)

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Coffee beans by Civet

ここ数日、ひどい雪だわ。うちからヤマガラ珈琲までの道路脇はずっと、うず高い雪壁になっていたけど、そんな道中を経てでも、今日はヤマガラ珈琲に行かなくてはならなかった。

ずーっとコピ・ルアク(Copi luwak)を飲んでみたいと思っていたんだけどヤマガラ珈琲のマスターが、自分のそんな一言を覚えていてくれて、コピ・ルアクをおみやげにちょっと貰ったので、飲んでみない?とお誘いいただいたのでちょっと、味見させて頂きました!

luwak

コピ・ルアクはコーヒーの中ではかなりの変わりダネ。コピはマレー・インドネシア語でcoffeeのこと、ルアクはジャコウネコを指します。(ジャコウネコはジャコウネコであってネコではない)

コーヒーの果実を食べたジャコウネコ(ジャワジャコウネコ?)の糞から、採集した未消化のコーヒー豆を取り出し、洗浄・焙煎したもの。消化の際に、発酵等によって香味が増すとされていますね。

作る行程はここがわかり易かったので参考に。
コピルアック(コピルアク) ジャコウネコのフンと生豆の関係

とにかく高いことで有名です。が、考えてみるとジャコウネコにコーヒー農園を荒らされた農園主が、実際に使う豆は消化されてないんで、「勿体無いし使おうか?」って発想から偶然出来たコーヒーなのかもなー、と個人的に思うわけです。(今みたいに、ジャコウネコにコーヒーの実を与えて「作る」コーヒーではなかった?)

ドリップ、無加糖、無加乳でいただきました。甘い。苦くない。酸味は全くない。臭いは、あんまりわからなかったかな。

こちらのコピ・ルアクの基本スペック。
豆はマンデリンらしい。挽いてある。煎りは強め(…?)。

で、ヤマガラ珈琲にあるノーマルのマンデリンを同じ条件で飲んでみた。苦い。甘くない。酸味は殆ど感じない。焙煎由来の独特の香りがします。

う~ん、このコーヒー…。ジャコウネコの、う~ん、この…。

わかったこと
・自分の味覚でわからないということがわかった!
甘さの由来がジャコウネコの消化に伴うものなのかなあ。

う~ん、このコーヒーということで、「汚い」と思う人もいると思うんですが、自分としては「興味」が、自分の中での「汚い」を上回るんすね。出来立てのホヤホヤは「汚い」かもしれないけど、洗浄された上に、すごい高温で焙煎されているので細菌も滅菌されているわけです。個人的な衛生観念としてはこの時点でクリアされています。

で、ジャコウネコの消化液によって、コーヒー豆が何かしらの「変質」を起こすから「香りが高くなる」とされると思うのですが、変質した成分は焙煎による高温で「おじゃん」にならないの?
高級・ウンチ・「ジャコウ」ネコという基本的なプラシーボ効果を捨て去った時、味の違いと香りがわかるんだろうか?ってこのあたりの検証を自分で実感したいわけですね。

で、今日頂いたコピ・ルアク。
今まで飲んだコーヒーの中では、異質の甘さを感じたわけですが…。この製品が甘いのか、全てのコピ・ルアクが甘いのか?もうちょっと色々飲まないと、わかんないな~。ということで、自分のコピ・ルアクの検証はまだ続くようです。

でも、今日は人生初のコピ・ルアク、いい経験しました~。ヤマガラさん、ありがとうござました!(ちなみに私のコーヒー豆の味覚による識別能力はすっぱいやつ、苦いやつ、くらいしかわからない味オンチです…)

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長い魚

今年はおはようからお休みまでの食生活を豊かにしたいと思います。

巳年にあやかって、先日サンピアザ水族館(札幌市)に行ってきて巳年展示(長い魚いっぱい!)を見てきたのと、自分のモチベーションに活を入れるため、水族館で催された伝説の飼育員H氏のへびトークを聞いて来ました。2月2日にはH氏とコラボレーションしてへび話をするので、いい刺激頂きました。何を話したら、喜んでもらえるかなーと思案中です。

まず、入り口に展示してあったシマウミヘビ(ウナギ系・非爬虫類)に夢中。そしてイシヨウジに静かに大興奮。たくさん写真を撮った記憶だけがあるのだけど、帰ってきて写真落としたら、何故かそっくりイシヨウジの写真が記録ない・・・。2013年初呪いである。

ヨウジウオ、本当に大好き。軍艦焼きにしたいくらい大好き。(子猫を見て、食べちゃいたい!と言っている若い女性のイメージで捉えてください)

呪いの影響のなかった写真をいくつか。一般にも大人気間違いなしの、ニシキアナゴ先生とチンアナゴ先生。素敵な囚人服柄のニシキアナゴ先生と、顔が狆(独特な顔の犬種)に似ているという噂のチンアナゴ先生。大変なものを盗まれました。それは私の心です。

タカアシガニの水槽の前で、ふと思いついた素朴な疑問。カニみそってなんだ?カニみそがカニの脳みそでないことはわかる。だが、あれは一体何なんだ!オスにもメスにもある。痩せててもかならずあるから脂肪でも無さそう。あのミソは一体・・・。疑問に感じた事がある人いないですかね。正体のわからないものを喜んで口にする・・・。なんと恐ろしいことです。カニみその呪い・・。

新年お呪い申し上げます。

で、調べてみたら、臓器だった。ネット調べなので、100%正解かはわからないけど、肝臓とすい臓にあたる働きをするもので、中腸腺とも呼ばれることがあるらしい。中腸腺といえば、貝にある緑のアレか・・・。

ちょっとスッキリしました?呪いも解けた所で次に進みましょう。

ウツボもいいですね。ユリウツボ。顔が精悍な割に、エラ周りがちょっとだらしない、普段ダンディな紳士が、ゴミの日にパジャマ姿で外に出たところを近所の奥様に見られてしまったような、「しまった!」という感じの顔がたまらないですね。

ゼブラウツボですね。四身分身中ですね。

慌てるな!実体は1つだけだ。あとはただの残像だ・・・。ゼブラさんは写った自分たちを見て怒ってるのではなく、たぶん私を気にしてるだけだと思います。水槽というのは、いろんな面白い映り込みが起こるものですね・・・。

他にもたくさんの長いサカナたちが堪能出来ました。魚見てても、長いのに惹かれて行くのは、もはや自分の習性でしょう。

でもシメの魚はやっぱりこの方でしょう。エゾサンショウ魚。長ものは完全に自分勝手に楽しんでいたのですが、この日は古代魚系に強い友人も一緒に見ていたので、古代魚うんちく、たくさんいただきました。

古代魚ではアミメウナギ良かったですよ。(やっぱり長い魚・・・)

自身初のサンピアザ水族館を大変堪能して来ました。良い正月を迎えられました。

新年お祝い申し上げます。

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初両爬はオオサンショウウオから

年末年始に、皮膚炎、交通事故、インフルエンザと忙しい毎日を過ごしておりましたが、その間にもしっかりと活動しておりましたよ。皆さま、本年もよろしくお願い致します。

年末年始動けず、年賀状も出せない状態で、しかもプリンター不調で赤っぽい年賀状が届くかも知れませんが嫌がらせではありません…。

さて、年末年始は関東で久々にオナガに騒がれながら過ごし、年明けには広島に行って来ました。

広島の安佐動物公園で巳年の企画展としてヘビの写真展を開催してくれました!これは是非顔を出さねばならない!

会場でしばらく、来場者の方々とお話する傍ら、安佐動物公園ならではの施設を見学させて頂きました。その名も「オオサンショウウオ野外保護増殖施設」!日本で唯一、オオサンショウウオの繁殖を継続的に成功している施設です。

とても考えられている良い設備でした。

これは2012年に施設で孵化したオオサンショウウオの幼生。美味しそうです(食べちゃダメです)。

こちらは施設生まれ、施設育ちの個体。ちょっとメタボリック気味に育ってしまっているそうです。

年々、問題化してきている、チュウゴクオオサンショウウオです。広島では、まだ確認されていないそうですが、京都では昨年、衝撃的な調査結果が公表されていましたね。帰化定着と、日本産オオサンショウウオとのハイブリッド化が進み、日本産オオサンショウウオのオリジナリティが危険な状態になっています。

他にも爬虫類館を見せていただいたり、安佐動物公園の皆さまには大変お世話になりました。(写真はビルマニシキヘビの頭蓋骨と)

で、実は、広島に行くということで、中国地方近隣から数名が集まって、飲み会でもしようとなっていたのですが、私が下戸なので、食事会に。しかし、さらに会場でのノリで、夜間フィールドに変更されました…。個人的にはとても嬉しい変更です。

オオサンショウウオの調査関係の設備で「人工巣穴」というものがあり、そこを覗いて今年の初両爬となったのがオオサンショウウオ!

人工巣穴は渓流の横にトンネルがあり、そのトンネルの前に産室があります。そこには基本的に「ヌシ」が1個体入っています。これはオス個体で、年末年始のこの時期は生まれたばかりの幼生を守っているのだそうです。よく見ると上の写真にも上の方に幼生が写っていますね。実際の繁殖時にはこの巣穴に5個体ほどのオスが入ることもあるそうです。

目立たない目で、睨みをきかせて怒っているようです。この個体で80cmくらいあったのかな…。今年の初両爬が、思いがけずお手軽に見れて、嬉しかったのですが私はどちらかと言うとフィールドの方はマゾなので、河床をうろついている個体を探してみます。

しかし、さすがに1月初めはオオサンショウウオでも活動的とも言えない時期で、都合よく歩いているわけがないわけで…。思いがけず、今年の両爬第2号のツチガエルを発見し、(今思えば西日本産ツチガエル、もっとしっかり写真撮っとくんだった…)なかなかホットな気持ちで初フィールドできたのですよ。

そう、河床にこんなのもいたからね。

しかも、もう1個体。

ドライスーツと水中撮影可能装備が欲しかったー。

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