メタル実験

冬は野の爬虫類関係の撮影は厳しく、鳥や哺乳類を撮ったりするのだが、調子を崩しやすい季節でもあり、なかなか思い通りに動けない。

だから、少し家で出来ることも始めてみようと思っていた。

そして、今年の北海道でのヘビのフィールドは、一息つくことになった。
もうかなり寒くなった。

目標だったシロマダラの発見には至らなかったけど、
ヘビは北海道で51匹、沖縄など合わせると今年の総数で100弱といったところ。

北海道の51匹のうち、残念ながら轢死体として出会ったのが34個体だ。

死骸は基本的にはカラスやキツネが食べていくことになるのだけれど、
いくつかは拾って持って帰ってきた。

標本としての保存を考えたんだけど、
あまり作られていない標本として作ってみようということで
金属いじりをはじめた。

主には2つ考えていたのだけど、
考えていたものの一つ、頭骸骨などを鋳型とした鋳物作成の方は、
まだ、うまく行っていない。

頭骸骨自体は、ミルワームの協力などあって結構綺麗に取り出せるのだけど、
鋳型を取って、金属を流し込むとなると上手くいかない。

金属を溶かした時の表面張力が強く、
細かい部分に液体金属がはいりこんでくれない。

また、頭骸骨は非常に複雑な形をしているので、
なるべく単純化しようといろいろ穴を埋めたりしたのだけど、
今のところ、まだ駄目だ。

出来上がった鋳物は、
相当異様なものが出来上がってしまったので、
写真出すのは控えておこう…。

比較的予想通りのものが出来つつあるのがこっち。

ヘビの皮膚から作成した金属のチップ。
まだ作る段階で割れてしまったりするのが上手く行ってないのだけど、
こっちの方をもう少し頑張って作り進めてみようと思う。

これはアオダイショウの幼蛇から取った。
正直、鱗が細かすぎて厳しい。

チップの大きさから、まあまあ収まりが良いので、
今は我が財布に入ってもらっている。

お金増えないかな??

こちらはアオダイショウの成蛇から。
背骨周りのキールのある鱗なども綺麗に出て、なかなか良い。

形に無骨さがにじみ出てしまっているが、
これは今後少し削るなどして形変えてもいいかもね。

色気ないまま、ストラップに付けてみた。

こんな簡単なものしか出来ていないけど、
ここまで出来てくるのに1カ月くらいかかってしまった。

これは、標本としても面白いと個人的には思うのだけど
交通事故へのメッセージとしても何か残せるのではないかとも思う。
メッセージを込めたものとして人目に触れさせるには、
まだまだ改良しなくてはならないね。
亡くなったアオダイショウの霊の平穏を願って。

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シロマダラ・パンフ

シロマダラ生息調査研究会のポスターが出来ました。

情報求む!!シロマダラ(PDF版)

※情報の募集期間が終了いたしましたので、サイト上のポスターの掲示は終了しました。

北海道在住の方で協力いただける方、このポスター印刷して貼っていただける方、おりましたらよろしくお願いします。
(シロマダラの生息を調べているのは「北海道エリアのみ」です)

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はね

千葉に移動して友人宅にお泊りです。

友人は私と大学同期の獣医師だけど、
今のところ、それぞれ獣医とは違う職種を進んでいる。

彼は、自分より一足先に、
モノづくりの世界へ入っていきました。

彼の作品の一部。
いろいろなものを作っているけど、
作品の根本には動物がある。
そのなかでも野生動物の占める割合はかなり高い。

特殊な粘土を使って、鳥の羽を作成している。
これはカケスの大雨覆。
実は片方が本物でもう片方は作品です。

ネットでは手触りなどは伝わらないけれど、
粘土とはいえ、やわらかく可動性なので
感触も本物に近い。

一部は固めにコーティングして、アクセサリとして利用できる。

私も今回お買い上げ。
ストラップにしました。
オナガと、カケスとコケワタガモでどれにしようかかなり迷ったけど、
思い入れのある鳥の作品を見つけたので、これに決定。

さあ、いったい何の鳥でしょう~?
(ヒント:冠羽と三列風切です)
(ヒント:西表島で見ましたが、渡りの時期には北海道でも見れることがあります)

そんな友人のサイトはこちらです。
栃木屋工房

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ラナウイルス

カエルツボカビ感染症は、まだ皆様覚えていますか?

日本の野生下での大量死亡発生の記録は今のところないようですが、カエルツボカビにもいくつかのタイプがあることがわかってきています。

強い毒を発生するタイプのカエルツボカビに
日本の固有種を感染させると 死亡もおこるようですが、
強い毒を発生しないタイプのカエルツボカビが 日本にはいるようです。

ただ、今のところ日本での大量死は起こっておりませんが、
強毒株のカエルツボカビがまき散らされた時には、
日本でも大量死が起こりうる状況ではあるので、
引き続きフィールドへ出る皆さん、飼育されている皆さん、
このことを留意しておいてください。
(私が提供したエゾサンショウウオの粘膜サンプルは、
結果が出るにはもう少し時間がかかりそうです)

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>’ )~~~~~~~~

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今回お話しするのは、
もしかしたらカエルツボカビよりも カエルの大量死を引き起こしているかもしれない、
ラナウイルスというウイルスについてです。

ツボカビでカエルの致死の研究が進んでわかってきたところも大きいのかも しれませんが、
北米などでは、カエルツボカビよりも大量死の死因になっている パーセンテージが高く、
非常に警戒されています。

ツボカビと同じく、麻布大学で調査に入るようですが、
カエルの大量死招く ラナウイルスを警戒
2007年の時点では、日本での発症例は見つかっていないそうです。

が、2008年はどうだったのでしょうね…?
上記リンク先からの引用です。
ご参考ください。

ラナウイルスは主に魚類、両生類、爬虫類に感染する。オーストラリアでスズキの仲間やニジマスの幼魚が大量死する被害が出ている。 宇根准教授らが海外の論文で調べたところ、ラナウイルスによるカエルの大量死はアジア、欧州、豪州などで約30件の報告があった。両生類に感染するラナウイルスの仲間は約20種類あった。北米で06年に実施した約110地点の調査では、カエルの死因の43%を占め、ツボカビの16%を上回ったという。 カエルの主な症状として、手足が出始めたオタマジャクシが感染し、出血で腹が赤くなる特徴があるという。ラナウイルスは55度以上なら15~30分で死滅するが、低温や乾燥には強く、冷凍しても生き延びる。 現時点では、日本国内への侵入の報告はないが、ペットとして、多数のカエルが検疫なしで輸入されており、国内の在来種も感染しかねない。

カエルやサンショウウオ等の大量死を発見してしまった人は、
これらの病気を研究している麻布大学に情報提供してください。

麻布大学獣医学部病理学研究室内
爬虫類・両生類の臨床と病理のための研究会
TEL・FAX 042-769-1628

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