祇苗島のシマヘビ

友人に面白い記事を教えていただきました。

シマヘビはどこからきてどう進化したのか

伊豆諸島神津島の東側沖合約1kmにある無人島-祗苗(ただなえ)島-に生息するシマヘビの寿命が30~40年であることを特定し、祗苗島のシマヘビの巨大化が長寿命と良好な成長に支えられていること、また このような体サイズの進化は島嶼に移入後、それぞれの島の餌環境に適応した結果であることを理学部生物学科の長谷川雅美教授と理学部コア・サイエンス・ティーチャー養成プロジェクト 栗山武夫 特任研究員らにより明らかにされました。この成果を報告した論文が “Journal of Biogeography”(英国)に受理され、10月のオンライン版に掲載されることになりました。

東邦大学WEBより

Journal of biogeographyの該当記事

もっと細かい内容は、引用元をご覧になってみてください。

この記事で一番気になったことは最後に触れることとして、
驚きをたくさんもらったので、それを簡単にいくつか。

  • 伊豆諸島のシマヘビが30~60万年前には島に分布していたこと

伊豆諸島は太平洋の沖の方向からやってくる、火山でできた島なので
ぶっちゃけ人間が何かの形で持ち込んだのだろうか?と思ってました。
氷河期に陸続きになったのなら、移動は簡単だと思うのですが、
陸続きになっていないとすれば、たとえ何個体かが漂流にて島に着いたとしても
安定繁殖できるほどの個体数がやって来れるのか、わからなかった。
縄文時代(1~2万年くらい前)だったら、伊豆諸島にヒトは居たみたいだから
人間活動にまぎれて移動できるけど、それよりずっと前の存在ということは
自力で移動したということなんだろうね。

  • 由来が東日本だけでなく西日本個体群も入っていること

単純に考えたら伊豆半島から進入するルートだけど、
西日本からはどうやっていったのかな。黒潮かな…?

  • 主にトカゲ捕食の島(伊豆大島)ではむしろ矮小化してること

たしかに幅広な獲物ではないから、頑張って大きくならなくても
いいのかもしれない。

  • 成長が120cmに達したあとに加速すること

成長期を過ぎてなお、成長期を迎えるのが面白い。

一番触れたいことはやっぱり餌と体の大きさの関係ですね。

以前から祇苗島のシマヘビはとても大きくなるという話を
様々な媒体で見てきました。

この発表もその内容を示していて、
餌の大きさと体サイズには相関を認めていますが、
あえて因果関係は不明と書いています。

巨大化した祗苗島のシマヘビのミトコンドリア遺伝子は、すぐ隣の神津島に生息する小さなシマヘビと全く同じであり、祗苗島の巨大化が短期間で迅速な進化の結果起きたものと推定された

という表現はありますが…。

これは「進化して巨大になる遺伝形質を持った」と読んではいけないということですよね?
上の一文と要約を読むと、進化という言葉は使いつつも遺伝子は同じとあるので、
うーん、どうなんだろう。。。

15年も前の時代には、自分は図鑑を見て
祇苗島のシマヘビは遺伝的に巨大化するんだなー、と思っていました。
つまり祇苗島のシマヘビはどう育ててもでかくなると思っていました。

しかし、最近の話では、
大きくなった個体が生き残っているだけ、という説もあり、
正直分からなくなっていました。
(ほか地域の個体でも、祇苗島の環境で育てば
巨大化できる個体もいる、ということなのかな…?と)

今回発表の論文をさらっと読むと、
ああ、やっぱり遺伝的な巨大化なんだな。と思ったのですが…。

寿命が30~40年、神津島では15年とあるのですが、
これは同条件での天寿なのか、
捕獲できる現存の個体の年齢から出しているのかで少し違うかと思います。

例えば
神津島は有人島なので、殺されるサイクルが早く、
年老いたシマヘビが生存できていない
祇苗島は無人島で、天敵(人間)がいないので年老いることができる
という場合には、遺伝的に長命とは言えないのかもしれません。

巨大化についても、海鳥のヒナや卵を食べることができる大きさになると
成長が加速して巨大化するという内容で、
遺伝的に大きくなるといってはいないように思うのです。

ヒナを食べるから大きくなる、と書いてあるのであって
大きくなるからヒナを食べられる、とは書いていないんですね。

ヒナが先かヘビが先か。

読解力がなくて、勘違いでトンチンカンな事を言ってたら恥ずかしいけど、
もっと詳細な部分を日本語で読みたいな。英語だと難しい。。
爬両学会にも日本語で出されないかなあ。

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