2011
06.24

シマヘビ
しまへび

縞蛇
Elaphe quadrivirgata
(Japanese four-lined ratsnake)

群馬県産・通常型
撮影:ばいかだ

棲息地
北海道・本州・四国・九州・国後島・奥尻島・飛島・粟島・佐渡・淡路島・小豆島・隠岐(島前、島後)・見島・壱岐・五島列島(福江島、久賀島、中通島)・天草諸島(上島、下島)・甑島列島(上甑島、下甑島)・御蔵島以北の伊豆諸島(神津島、御蔵島、新島、伊豆大島、式根島、祇苗島、利島)・大隈諸島(馬毛島、口永良部島、竹島、種子島、屋久島)・トカラ列島の口之島など

特徴
全長80~200cm。
体背面は黄褐色~褐色で4本の縦線が走る。
一般には虹彩は赤く、これが特徴的。


北海道産・通常型(やや縦線が薄い)
撮影:ばいかだ


群馬県産
眼は赤い
撮影:ばいかだ

アゴの辺りが黄色い個体もいる。
瞳孔は正円ではなく、やや卵円形。これは光の強いところで顕著。
幼蛇の写真などではかなり瞳孔が縦長になっているのがわかる。


東京都産・通常型(顎が黄色い)
撮影:ばいかだ

腹板は目立つ模様は無く、色はクリーム色や黄色、淡紅色。


東京都産
撮影:ばいかだ


東京都産
撮影:ばいかだ

シマヘビの大きな特徴である縦線が全くない個体もいる(縞なしタイプ)。このタイプは多くの場合、シュウダのように白い横帯が目立つ。麦わら細工のような模様に見えるので、麦わら型と呼ぶ人もいる。


東京都産・縞なしタイプ(頸部に縦線あり)
撮影:ばいかだ


北海道産・縞なしタイプ
撮影:ばいかだ


北海道産・縞なしタイプの若い個体
撮影:ばいかだ

中間的な薄い縦線を持つものもいる。


大阪府産・通常型(縦線が非常に薄い)
撮影:ばいかだ


北海道産・通常型
(脱皮前で体色全体が暗色化し、縞も目立たない)
撮影:ばいかだ

シマヘビはとても変異が多い。

体鱗
胴の中央付近で19列。鱗のキールは背面中央のみ弱いものがある。
腹板にはごく弱い側稜が認められる。


東京都産
撮影:ばいかだ


北海道産
鱗下の皮膚の白や黒い部分が見えている
撮影:ばいかだ

習性
昼行性で地表で見られる。
木に登ることは可能であるが、あまり登らない。かなり動きは素早い。
神経質な個体が多く、よく咬みつく。


北海道産
威嚇姿勢
撮影:ばいかだ


北海道産
アオダイショウでも知られるが、総排出口から臭腺物質を出す
(臭いはアオダイショウと違い、すえた臭い)
撮影:ばいかだ

環境
カエルを好んで食べるため水辺、特に山続きの田んぼに多い。
草原・林内・川沿いでも見る。


大分県産・黒化縦線型
泳ぎは達者
撮影:ばいかだ

食性
カエル・トカゲ・ヘビを食べる。まれにシマヘビ同士で食べてしまうこともある。
小鳥やネズミも食べることがある。

幼蛇
赤褐色~クリーム色に地にあずき色の横帯がある。
目つきはきつい。かなり赤が強いものもいる。


あずき色の幼蛇
北海道産
撮影:ばいかだ


北海道産
撮影:ばいかだ


黄色っぽい幼蛇
ジャパンスネークセンターで生まれた個体
撮影:ばいかだ


赤みの強い幼蛇
北海道産
撮影:ばいかだ


北海道産
脱皮前にはこのように模様が目立たなくなる場合もある
撮影:ばいかだ


毒は無いが、野生のカエルやネズミを食べた口の中には多くの細菌がいると思われるので、どんな動物でも咬まれないようにしたい。

その他
変異体として黒みがかる個体もいる。
また真っ黒になるものもあり通称「カラスヘビ」と呼ばれ、目(虹彩)も黒くなる。
カラスタイプにも、いろいろなパターンが見られる。
縞のある形状を残して黒化するものや、


宮崎県産・黒化縦線型(白が多い)
撮影:ばいかだ

あごの周りだけに白い部分を残し、不規則に白い斑点が入るもの


新潟県産・黒化縦線型(黒が多い)
撮影:ばいかだ


新潟県産・黒化縦線型
顎には白いスポットが入る
撮影:ばいかだ

頭部にも白っぽい部分を残すもの、


北海道産・黒化縦線型(黒が多い)
撮影:ばいかだ

背面はほぼ全て黒い個体、


東京都伊豆大島産・黒化型(白い斑点が入る)
撮影:ばいかだ


大分県産・黒化型(白い斑点が入る)
撮影:ばいかだ

腹面までほぼ黒い個体、


新潟県産・黒化型
撮影:ばいかだ

そして全部が黒い個体もいる。


岡山産が産んだ個体(ジャパンスネークセンター)
顔面もすべて黒い
撮影:ばいかだ

カラスタイプは幼蛇の時からカラスタイプである。


北海道産
幼蛇の時から黒い
撮影:ばいかだ

祗苗島産の個体は海鳥の卵やヒナを食べるため2mを超えるものもいるが、
北海道産のものは1m未満の個体が多い。
4~6月に交尾し、7~8月頃に4~15個の卵を産み、40~50日で孵化する。

貴重度
日本ではメジャーなヘビ。田園地帯ではしばしば見られる。
しかし田んぼの減少などにより、見れる場所は少し減りつつある。
餌となるカエルの生息環境が少なくなってきているからでしょうか?
日本固有種。

うんちく
2007年に栃木県でシマヘビのアルビノが見つかりました。幼蛇でした。


栃木県産・アルビノ
撮影:ばいかだ


栃木県産・アルビノ
撮影:ばいかだ

また、2010年には埼玉県の北本自然観察公園で色素変異個体が見つかっている。


埼玉県産・色素異常個体
撮影:ばいかだ

群馬県のジャパンスネークセンターではシマヘビの放牧場があるが、ちょっとしたすごい光景が見る事が出来る。


産地不明・通常型
撮影:ばいかだ

参考文献
日本動物大百科5 両生類・爬虫類・軟骨魚類 平凡社
日本のカメ・トカゲ・ヘビ 松橋利光・富田京一著 山と渓谷社
A monograph of the colubrid snakes of the genus Elaphe Fitzinger : K-D Schulz
北海道爬虫類・両生類ハンディ図鑑 徳田龍弘著 北海道新聞社

注意
当ページは「へび図鑑」の1ページです。

今後も新知見等出ましたら随時更新されます。
なお、内容(画像を含む)の 無断転記・転載は禁止です。
使用する際には「ばいかだ」に一報し、サイト名(へび図鑑)、撮影者、引用URLを掲示してください。

撮影、説明の作成は、ばいかだ(徳田龍弘)が行いました。
ご意見、ご興味などありましたら私のサイトもご覧ください。”Wild home

Comments are closed.