2009
01.05

アオダイショウ
あおだいしょう

青大将
Elaphe climacophora
(Japanese rat sanke)

北海道津別町産
撮影:ばいかだ

棲息地
北海道・本州・四国・九州・国後島・奥尻島・佐渡島・伊豆大島・新島・式根島・神津島・隠岐・対馬・壱岐・五島・薩南諸島・口之島(吐噶喇列島の一島)など

特徴
全長100~250cm。虹彩の色は黄褐色~赤褐色であることが多い。
全身が淡青灰色~暗茶褐色。淡黄緑色~暗緑色の個体もいる。色域は幅広い。
北海道では色の薄い個体が見られることも少なくない。


北海道産
青系淡色個体
撮影:ばいかだ


北海道産
緑系淡色個体
撮影:ばいかだ


北海道産
緑系淡色個体
撮影:ばいかだ


北海道産(円山動物園飼育個体)
緑系淡色個体(いわゆるエゾグリーン)
撮影:ばいかだ

脱皮直前に4本の暗褐色縦条が現れることが多い。
常に縦条をもつ傾向の個体もいるが、シマヘビの縦条ほど明瞭ではない。


北海道産
不明瞭な暗縦条
撮影:ばいかだ

腹板には模様はない。


北海道産
撮影:ばいかだ

体鱗
体鱗列数は胴の中央部で23列か25列。
あまり目立たないが、体鱗にはキールがある。


東京都産
撮影:ばいかだ

また腹板の側方に側稜という強いキール(角張り)がある。


東京都産
側稜
撮影:ばいかだ

北海道などで色の薄い個体が見られるが、その個体では鱗の縁取りの白い部分が多く、少し遠くから見ると皮膚が露出しているようにも見える。
白い部分が多いため、全体的にも薄い色に見えるのかもしれない。


北海道産
撮影:ばいかだ

体鱗を数えるにあたって気をつけなければならないことは、奇形鱗の存在です。全ての個体に見られるわけではないが、頻繁に確認できる。
奇形は鱗の欠損や癒合などで、体鱗を数える際に奇形鱗をカウントすると正確な数値が得られない。
そのため、体鱗は3~5か所数えて検討するのが望ましい。


群馬県産
矮小鱗
(右上の鱗と癒合しかかっているようにも見える)
撮影:ばいかだ

また頭部の鱗にも変異が多いため、よく見ると面白い。


北海道産(同所で捕獲)
頭頂板(一番大きい後頭部の2枚の鱗)に沿ってある小さな側頭板群が
左の個体では2枚、右の個体は3枚並んでいる。
この鱗群と頭頂板では個体変異が多いように感じる。
撮影:ばいかだ

習性
昼行性・樹上性。
木登りは相当上手く、行動範囲は立体的で広い。


東京都産
撮影:ばいかだ

個体差があるが、触ろうとすると咬む個体もいる。
妊娠中や脱皮前は大人しい個体でも咬む事がある。
写真は威嚇姿勢。噴気音を立てながら口を大きく開けて、体をくねらせて威嚇する。


宮崎県産
撮影:ばいかだ

尾を細かくふるわせ、地面や付近のものにぶつけて音を出すこともあり「ガラガラヘビ」と混同する人もいるが、この行動は日本のナミヘビ類のほとんどが行う威嚇方法です。
(ガラガラヘビは尾先に特殊な構造を持ち、そこを持ちあげ、物にぶつけることなく音を出します)

日本のヘビは全般的に泳ぐことは苦にしない。わりと普通の逃走手段として川や池を泳いで逃げる。


北海道産
撮影:ばいかだ

環境
森林内の地上、樹上。
人家付近にも住み着く。そのため目にする機会も多い。
突然出会うことはあるが、探そうとするとなかなか見つからない。

食性
ネズミ類・小鳥・鳥の卵。幼蛇はカエルやトカゲも食べる。
鳥を食べるので、鳥を飼っている人には嫌われる傾向にあり。

幼蛇
幼蛇はクリーム色~灰褐色の地に暗褐色の横斑が並ぶ。
寒冷地の個体ほど、褐色味よりグレーが強い傾向がある。


北海道産
斑紋色が強く、地色が薄い個体
撮影:ばいかだ


宮崎県産
斑紋色が薄く、地色が褐色味を帯びている
撮影:ばいかだ


北海道産
斑紋色は普通、地色が灰色味を帯びている
(北海道ではこの型が多い)
撮影:ばいかだ


北海道産
頭部には虹色光沢を持つ場合もある
撮影:ばいかだ

眼線が1本入るがニホンマムシほど明瞭でない。
アオダイショウの幼蛇はアオダイショウの親とは容易にはイメージが結び付かないので要注意。
虹彩は赤褐色~黄褐色。


無い

その他
5~6月に交尾、7~8月に4~17卵を産む。25~29℃下で44~75日で孵化。
まさに日本を代表するヘビ。国民のほとんどが知ってる馴染み深いヘビ。

アルビノになるとシロヘビと呼ばれる。これは山口県の岩国市では天然記念物。
色素が欠乏するため、目も血液の色の赤色をしている。眼線などは薄く黄色く見える。


山口県の飼育個体
撮影:ばいかだ


山口県の飼育個体
撮影:ばいかだ

貴重度
あちこちで目にし、数も少なくはない。しかし探そうとするとなかなか見つけられない。
関東では11月初旬、北海道では9月上旬ぐらいに日光浴をする幼蛇を探せば比較的見つかる。
成蛇でも日光浴時に出くわす事が多い。人家周辺にも現れるので馴染みの多いヘビである。
森から続く開けた場所で見ることが多い。日本固有種。

うんちく
山口県の岩国の方面ではシロヘビが神の使いとして保護され、 普通のアオダイショウが嫌がられて殺されつづけた結果、アルビノ個体が増えたものと考えられているようだ。
アオダイショウ自体には害はまず無い。むしろ病気を媒介するネズミの増殖を抑えてくれる。
ヘビの体内で受精卵が育って行く過程で、何らかの圧迫があると頭に分化する部分が2つに割れてしまい双頭奇形が起こる ことがある。
滅多に起こることではないが、そうして産まれた子供はエサを自分同志で取り合って長生きしないと思われる。(双頭奇形はどんな蛇でも起こる事 がありうる)

またアオダイショウは木登りが得意なヘビなので、電柱を登り電線に触れて感電死し、停電を起こす事がある。写真は電線を渡る幼蛇。


北海道産
撮影:ばいかだ

注意
当ページは「へび図鑑」及び「携帯へび図鑑」の1ページです。

今後も新知見等出ましたら随時更新されます。
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撮影、説明の作成は、ばいかだ(徳田龍弘)が行いました。
ご意見、ご興味などありましたら私のサイトもご覧ください。”Baikada.com

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