2008
11.01

クロガシラウミヘビ
くろがしらうみへび
黒頭海蛇
Hydrophis melanocephalus
(Black-headed sea snake)

沖縄県西表島産
撮影:化野簾十郎

棲息地
奄美諸島・沖縄諸島・宮古諸島・八重山諸島沿岸。
中国、台湾、フィリピン沿岸まで分布。
迷蛇として本州近海で記録もある。

特徴
全長80~140cm。尾は鰭状、腹板は非常に小さい。
胴体中央から後部では体は側扁し背が高い。黄白色~灰褐色の地に黒い横帯が並ぶ。
目はそれほど大きくはないが、目の直径と、唇と目を結ぶ最短距離がほぼ等しい。
(頭の大きさの割に目が大きめ。そのため、マダラウミヘビより目が大きい印象)


沖縄県西表島産
撮影:化野簾十郎

頭から体の前半部は細く、太さは最も太い部分の1/3程度になる(著しい個体では1/5にもなる)。
頭はほとんど黒い個体から、黄褐色の眼線が入るものや、だいぶ頭部の明色部が大きいものまで変異が多い。


沖縄県産・標本
撮影:増永元

体鱗
頚部で23~27列。
上の写真で確認できるが、頭側板は1枚であることがほとんど。
(マダラウミヘビでは2枚がほとんど)

習性
昼行性。海洋性。
餌さがしをしていたり、砂底にぺたーっと休んでいる姿を見かけることが多い。

環境
珊瑚礁~砂地の入江などで見られる。上陸はしない。(陸に上がるとうまく動けない)

食性
砂に顔をつっこんでアナゴなどの魚を捕食する。写真は探餌行動と思われます。


沖縄県西表島産
撮影:化野簾十郎

幼蛇
大きさ以外は親とほぼ同じ外観。胴の後半部の高さと頭の細さの比がやや小さい。


コブラ科のヘビなので、呼吸抑制を起こす神経系作用や、血色素尿を排泄させる出血系の作用のある毒を持つ。
毒が入れば死亡することもあり得る。
掴んだり必要以上の刺激を与えると攻撃性があるので、岸に無理に上げたり触ったりしないこと。

その他
動物の愛護及び管理に関する法律(動物愛護法)により特定動物(危険な動物)に指定されている。
飼育や保管には都道府県知事、もしくは政令市の長の許可が必要。
胎生で夏から秋にかけて4~5匹の小ヘビを産む。
捕食は砂に顔を埋め、舌(嗅覚)で獲物を探し、見付けると噛み付き、獲物が毒で死ぬのを待つ(20~30分)。
そして獲物を海面まで持っていき、呼吸をしてから食べる。
砂地に頭を突っ込んでいるところを目撃されることもしばしば。


沖縄県西表島産
撮影:化野簾十郎

貴重度
南西諸島ではそう少ない存在ではない。珊瑚礁や砂地で普通に見られる種類。

うんちく
頭が小さいからと言って油断しないこと。指の股の部分や、耳などなら容易にかむことも出来るので必要以上に近づいたり、触って遊ばないこと!
また、クロガシラウミヘビは、マダラウミヘビの日本近海の個体群との識別が難しい。
クロガシラウミヘビと断定できる個体はいると経験的には思うが、写真や単純目視でマダラウミヘビと断定できる個体とはまだ遭遇できていない。
識別についてはマダラウミヘビを参照下さい。

注意

当ページは「へび図鑑」及び「携帯へび図鑑」の1ページです。

今後も新知見等出ましたら随時更新されます。
なお、内容(画像を含む)の 無断転記・転載は禁止です。
使用する際には「ばいかだ」に一報し、サイト名(へび図鑑)、撮影者、引用URLを掲示してください。

写真を提供してくださった「化野簾十郎」さんと「増永元」さんに感謝いたします。
化野簾十郎さんのブログはこちら、増永さんのサイトはこちらです。

その他、説明の作成は、ばいかだ(徳田龍弘)が行いました。
ご意見、ご興味などありましたら私のサイトもご覧ください。”Wild home

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