2008
09.17

アオマダラウミヘビ
あおまだらうみへび

青斑海蛇
Laticauda colubrina
(Yellow-lipped sea Krait)

撮影:化野廉十郎

棲息地
トカラ列島沿岸、奄美大島東岸、沖縄本島沿岸、宮古・石垣・西表島の北、東岸に分布。
東アジア沿岸~ベンガル湾、オーストラリア沿岸、南太平洋。

特徴
全長 80~150cm。胴体は細く、より陸性の蛇に似る。尾は鰭状で、腹板は幅広。
青~灰青色の地に黒い横帯があるが、黒の幅は青よりやや狭い。個体によっては同じくらいの幅のものもいる。
ヒロオウミヘビと、この横帯の幅で簡易的に識別できることが多い。また、全体的にヒロオウミヘビより細長い。
頭頂部と目の後が黒く、唇とのどは鮮やかな黄色~黄白色。


西表島産
撮影:化野廉十郎

顔面の色は多少ばらつきはあるが、黄色みの強い個体だとアオマダラウミヘビであることがほとんど。

体鱗
21~25列。腹板は退化していない。吻端板は1枚。

習性
主に夜に海で活動する。昼には岩礁に上がって休む事が多い。海洋性。
ヒロオウミヘビほど攻撃的ではないが、掴むと咬みついてくる可能性があるため、注意。


西表島産
撮影:化野廉十郎

環境
珊瑚礁・港・入江など穏やかな海。周辺の岩礁や洞窟。
エラブミヘビ属のウミヘビは、他属のウミヘビよりも陸上行動が巧みであるが、アオマダラウミヘビは他のエラブウミヘビ属(ヒロオウミヘビやエラブウミヘビ)よりも陸上移動が巧みで、標高50mの所で発見されたこともある。
八重山で多い。


西表島産
脱皮前は陸上のヘビと同じく目や全身が白濁する
撮影:化野廉十郎

食性
魚類、長い魚(アナゴやウツボのようなもの)を好む傾向にある。

幼蛇
特に親と変わりはなく、そのまま小さい。


強い毒をもつ。ウミヘビの仲間の属するコブラ科のヘビは、神経機能に作用して呼吸麻痺など起こすことが知られるが、それ以外にも筋色素尿などの筋肉的な症状も知られる。ヒロオウミヘビほど咬む事は少ないとはいえ、無用に近づくのは避けるこ と。
ウミヘビ咬症は治療機関に行くのにも時間がかかったりする場合もあるため(ダイビング中とか、船の上とか)、咬まれないのが第一。
確実に通報できる手段(無線や携帯電話)なども、万一の時には役に立つ。

その他
動物の愛護及び管理に関する法律(動物愛護法)により特定動物(危険な動物)に指定されている。
飼育や保管には都道府県知事、もしくは政令市の長の許可が必要。
エラブウミヘビは、アオマダラウミヘビやヒロオウミヘビと横帯の形が違う(青が凸レンズ型、黒が凹レンズ型)ので、見分けは容易。
ヒロオウミヘビとアオマダラウミヘビの識別は、アオマダラウミヘビのほうがぱっと見、
青が多く見える(ヒロオウミヘビは黒い横帯が太いので黒が多く見える)
顔が黄色く見える(ヒロオウミヘビはあまり黄色味は強くない)
細長い(ヒロオウミヘビのほうが寸胴)
という特徴を持つ。
個体差はあり、絶対とは言えないのだが、以上の3点を重点的に確認すればほとんどの個体で識別できると思われる。
繁殖はよくわかっていないが卵生で4~10卵を岩礁帯(陸上)に産卵するようである。


西表島産
撮影:化野廉十郎

この個体は黒味の強い個体。老熟するとこのような色彩傾向になり、顔の黄色みも体の青味もあせていく。

貴重度
エラブウミヘビやヒロオウミヘビに比べ、目にする機会は多くない。八重山で比較的見やすい。2006年版環境庁レッドリストでは特に何にも指定されていない。

うんちく
エラブウミヘビ属は沖縄本島周辺ではエラブウミヘビを見る機会が多く、八重山諸島へ行くとヒロオウミヘビが圧倒的に多くなる。そのなかで、ちらほらとアオマダラウミヘビが混ざるような感じで観察している。

注意

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写真を提供してくださった「化野廉十郎」さんに感謝いたします。
化野さんのブログはこちらです。

撮影、説明の作成は、ばいかだ(徳田龍弘)が行いました。
ご意見、ご興味などありましたら私のサイトもご覧ください。”Baikada.com

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