2008
03.16

アカマダラ
あかまだら

赤斑
Dinodon rufozonatum
(Red banded odd-tooth snake)

長崎県対馬産(亜種アカマダラ)
撮影:ばいかだ

棲息地
基亜種アカマダラ(D.r.rufozonatum)は対馬・尖閣列島。
亜種サキシママダラ(D.r.walli)は宮古諸島と八重山諸島に広く分布。

特徴
全長はアカマダラで60~120cm、サキシママダラで50~100cm。だが、仲御神島(なかのうがんじま)のサキシママダラは海鳥の雛やその卵も捕食するために大型化し、130cmに達することがある。
アカマダラは赤褐色の地に黒い横帯が並ぶ。大変美しい赤が綺麗で、対馬産のものは外国産のものよりも赤が強い傾向があるとされる。横帯が青みがかった光沢を持つ個体も見られる。


長崎県対馬産(亜種アカマダラ)
撮影:ばいかだ


長崎県対馬産(亜種アカマダラ)
撮影:ばいかだ

サキシママダラは八重山産の基本形態ではで黄褐色~茶褐色の地にやや幅広い黒褐色横帯が尾まで並ぶ。


沖縄県西表島産(亜種サキシママダラ)
撮影:ばいかだ

ただ、サキシママダラの八重山諸島産であっても与那国産島のものは、横帯の幅が狭くて数が多い。(横帯数は50を超える)


沖縄県与那国島産(亜種サキシママダラ)
路上轢死体
撮影:ばいかだ

サキシママダラでも、さらに宮古諸島産ではとても幅広い横帯が並び、体色も薄い個体が多いため、ひときわ異質な印象を受ける。また頭の色が薄い特徴を持つ個体が多い。


沖縄県宮古島産(亜種サキシママダラ)
撮影:ばいかだ

腹面はアカマダラもサキシママダラもほぼ似ているが、アカマダラは上半身の腹板には斑紋を持たないものが多い。どちらの亜種も、体の後半に向かうにつれて斑紋が増え、市松模様の様相を呈する。


長崎県対馬産(亜種アカマダラ)
顎から頚腹部
撮影:ばいかだ


長崎県対馬産(亜種アカマダラ)
腹部前半
撮影:ばいかだ


長崎県対馬産(亜種アカマダラ)
腹部後半と側腹部
撮影:ばいかだ


長崎県対馬産(亜種アカマダラ)
総排泄口から尾部
撮影:ばいかだ


沖縄県西表島産(亜種サキシママダラ)
腹部中央
撮影:ばいかだ

虹彩は、アカマダラで濃い目の茶褐色~暗褐色。


長崎県対馬産(亜種アカマダラ)
撮影:ばいかだ

サキシママダラの虹彩も茶褐色だが、明るめの黄褐色と呼べるような色ともいえる。(上部サキシママダラの写真を参照してください)ただし、昼間は瞳孔が縮んで虹彩が見やすいが、夜は瞳孔が広がっているため、虹彩は確認しにくく、黒一色に見える事がほとんど。


長崎県対馬産(亜種アカマダラ)
撮影:ばいかだ

舌の色は、アカマダラ、サキシママダラともにピンク色。

体鱗
アカマダラ、サキシママダラともに17列、まれにアカマダラで19列。両亜種共にキールはない。


長崎県対馬産(亜種アカマダラ)
撮影:ばいかだ

習性
夜行性で地上性。気は荒めで触るとかなりの確率で威嚇して咬む。


長崎県対馬産(亜種アカマダラ)
威嚇姿勢
撮影:ばいかだ

また強烈な防御臭を出す。すえたにおいがする。総排泄口から分泌されるため、便と間違われることもある。捕まえると腕にこすりつけられる。

環境
森林・耕地・人家付近のあちこちで見られる。カエル類を好んで捕食するため、水辺や湿地を好む。雨上りにはよく道路上に出てくる。車で轢いてしまわないように注意!

食性
カエルが主食だが、ヘビ・トカゲ・小鳥・ネズミ、そして稀に鳥の卵も食べる。路上で轢かれて死んでいる生き物も捕食するため、道路上に出ている個体を見かけることも多い。そのためか、轢死体も多い。


沖縄県石垣島産(亜種サキシママダラ)
キシノウエトカゲの幼体を捕食
撮影:ばいかだ

幼蛇
そのまま小さくした感じ。ばしばし咬んでくる。小悪魔的な雰囲気でかわいい気もする。子供でも臭い。


沖縄県西表島産(亜種サキシママダラ)
撮影:ばいかだ


無い

その他
分布の広いヘビであるだけに、亜種ももちろんのこと、島ごとでの変異が非常に大きい。アカマダラで交尾が5月に確認され、6~7月に産卵した記録があるようだ。サキシママダラでは4月頃に交尾、6~7月に6~10卵を産み、40日ほどで孵化。

貴重度
棲息する島に行けばごく当たり前に見られる。しかし、アカマダラのほうはやや出現にムラがある。雨天の暑い日が最高だが、サキシママダラを西表島でよく観察した1997~2005年頃には、年々明らかに確認数は少なくなってきている印象を受ける。
サキシママダラは日本固有亜種、アカマダラは東アジアに広く分布するが、日本ではレッドリストの準絶滅危惧種です。

うんちく
ヘビの野外食餌シーンはなかなか見られないものですが、サキシママダラは道路で食べたりしてるので、見やすいです。ほんとに何でも食べる(サキシマハブの幼蛇でも)。
そして臭い。ひじょーに臭い。触る時には覚悟して触るようにしないと、あとでえらい目にあいます。わたしは既に相当懲りています。(^^;

注意

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撮影、説明の作成は、ばいかだ(徳田龍弘)が行いました。
ご意見、ご興味などありましたら私のサイトもご覧ください。”Baikada.com

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