2009
09.06

ミヤコヒメヘビ
みやこひめへび

宮古姫蛇
Calamaria pfefferi
(Pfeffer’s reed snake)

沖縄県伊良部島産
撮影:ばいかだ

棲息地
宮古島・伊良部島

特徴
全長16~20cm。頭部から尾の基部までほとんど太さは変わらない。
体背面は赤褐色~暗褐色で光に当たると虹色に輝く。
腹面は黄色で暗緑色~黒の斑紋が点在する。
目は小さく虹彩は黒い。
顎はかなり黄色い。


沖縄県伊良部島産
撮影:ばいかだ

日本の在来種では最小のヘビ。(外来種を含めるとブラーミニメクラヘビが最小)
ブラーミニメクラヘビは外見がミミズそっくりでありヘビとして認識されにくいが、ミヤコヒメヘビの外見はヘビ型している。
尾端はとがっており、捕まえると逃げようと尾端を手に押し付 けてくる。
威嚇的な意味も持つ行動なのかもしれないが、刺さるようなことはなく実害は全くない。
ミヤラヒメヘビとよく似ているがミヤラヒメヘビのほうがミヤコヒメヘビより大きく、またミヤラヒメヘビは与那国島のみの生息であり分布は重ならない。

体鱗
胴の中央部付近で13列とされる文献と(日本動物大百科5より)、15列とされるもの(日本の爬虫両生類157)がある。後者によると背中央部の数列の鱗には弱いキールがあるとされる。
鱗には光沢があり、光の当たり具合で虹色に光る。


沖縄県伊良部島産
撮影:ばいかだ

習性
行動時間については不明。
徘徊はほとんど見られないが夜間に徘徊していることがあるようだ。
堆積物の下や石の下、土の中で見つかる事がほとんどで、見かけるチャンスは非常に少ない。
ほとんどを地中で過ごすものと思われ、倒木や石をひっくり返したときに見つかる。
また何かの目的があり、地上に出てくる個体もいる。
こうした個体が干からびて死んでいるのが見つかることもある。
攻撃的ではなく、咬んでくることもまず無いが、しつこく写真を撮っていたら一度口を開けた。
こちらを向いて口を開けていたので威嚇的な意味を持つと思われるが、悶えているようにも見えた。
捕まえると尾を指に押し付け、刺すような姿勢を取るが実際は刺さることはない。
この行動も威嚇的な意味も持つかもしれないが、逃げ潜ろうとする際の推進力を得るために尾をつきたてているようにも思える。

環境
宮古島も伊良部島も開拓が進んでいるため、見られる場所は限られている。
森林の倒木下や石の下で見つかる。
私信にて砂浜で捕獲したという例も聞くが、基本的には湿り気のある土に依存していると思われる。
また、雨の後や夜間に動き回って車に轢かれる個体も稀に見られる。

食性
ミミズなどを捕食する。
以下の写真はミヤコヒメヘビではなく、ボルネオ産のヒメヘビ属の一種(Calamaria sp.)の写真であるが、ミミズを襲っている写真を撮る事ができたので紹介しておく。


マレーシア・ボルネオ島キナバル山産 Calamaria sp.
撮影:ばいかだ

なおこの Calamaria sp. は、ボルネオキナバル山で記録のある Calamaria schmidti ではないかと思われたが、手元の資料の Calamaria schmidti とは腹板の斑紋が違うため、個体変異か別種かの区別はついていない。

幼蛇
親と外見上は変わらないものと推測する。


無いとされる。少なくとも人間に対する実害は全く無い。
尾の先に毒を持つと言う話を地元で聞かされることもあるが、尾にも毒は無い。

その他
2006年版環境庁レッドリストにて絶滅危惧IB類(EN)、日本固有種。
宮古島でも伊良部島でも見られる場所は多くなく、個体数自体少ないため見つけだすのは困難。
体が非常に乾燥しやすく、晴れた日のアスファルトなどで干からびて死んでいる姿も見ることがある。


沖縄県伊良部島産
撮影:ばいかだ

うんちく
手に乗せると潜ろうとする行動に伴うものと思われるが、尾でちくちく刺したり、鼻を押しつけたりする。
威嚇行動ともいわれるが、人間を攻撃していると言うよりは逃げようと必死でもがいてる様子に見えた。
撮影では撮り方によって印象がとても変わる。自然化の観察でも観察条件により色の見え方が違うので注意。


沖縄県伊良部島産
撮影:ばいかだ

参考文献
日本動物大百科5 両生類・爬虫類・軟骨魚類 平凡社
日本の爬虫両生類157 大谷勉著 文一総合出版

注意

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撮影、説明の作成は、ばいかだ(徳田龍弘)が行いました。
ご意見、ご興味などありましたら私のサイトもご覧ください。”Wild home

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