2009
06.23

ツシママムシ

ツシママムシ
つしままむし

対馬蝮
Gloydius tsushimaensis
(Tsushima mamushi)

長崎県対馬産
撮影:ばいかだ

棲息地
対馬(長崎県)

特徴
全長40~60cm。
灰褐色から赤褐色をしている。
ニホンマムシとよく似ているが、胴体の楕円形の斑紋(銭形紋)には中心の暗色斑がない個体が多く、また斑紋自体がやや小さい。


長崎県対馬産
撮影:ばいかだ

中心の暗色斑がないものが多いと言われるが絶対の特徴ではなく、中には暗色斑が見られる個体もいる。これは個体差が非常に大きい。
しかし、中心に暗色斑を持つ個体は多くはない。


長崎県対馬産
撮影:ばいかだ

舌はピンク色をしており、ニホンマムシの暗褐色とは決定的に違う。


長崎県対馬産
撮影:ばいかだ

虹彩は黄褐色~赤褐色をしており、瞳孔は縦長。昼は縦長になるが、夜間は光を多く取り込むために瞳孔は丸みを帯びていく。これは夜行性のヘビ全般に言えることである。
また眼線はアオダイショウより太く、境界がはっきりしている。


長崎県対馬産
撮影:ばいかだ

腹板は白~乳白色で黒い点が散在する。黒い点は大きさが個体によりばらつきがある。


長崎県対馬産
撮影:ばいかだ

体鱗
21列。キールがある。
ヘビの鱗はつるっとした外見が一般的だが、ツシママムシは一見細かい毛が生えたようなふわっとした印象を受ける。
(著者の主観であり、実際に毛が生えているわけではない)


長崎県対馬産
撮影:ばいかだ

さらに近接撮影をしてみると、鱗の中央に走るキール以外に細かな白い粒が鱗に散見される。
これがふわっとした外見の正体だろうか。


長崎県対馬産
撮影:ばいかだ

習性
夜行性・森林性・地上性。ニホンマムシの比較的温和な性格と甚だ違い、非常に神経質で攻撃的。
扱いには注意を要する。
写真は威嚇姿勢。


長崎県対馬産
撮影:ばいかだ


環境

対馬では全島的にどこでも見られるが、森林や水田に多く見られる。
春先のツシマアカガエル等の産卵期にはいたるところで見られ、道路でもよく轢かれている。

食性
カエルを好んで食べる。他にネズミ類など。

幼蛇
ニホンマムシと同じ傾向を持ち、尾の先が赤や黄色の明色となる。
その他の部分は成蛇と変わらない。
ニホンマムシでは明色の尾を使い、餌をおびき寄せるルアーとして用いるとも言われている。


長崎県対馬産
撮影:ばいかだ


長崎県対馬産
撮影:ばいかだ


ニホンマムシ同様の毒をもつ。

その他
動物の愛護及び管理に関する法律(動物愛護法)により特定動物(危険な動物)に指定されている。
飼育や保管には都道府県知事、もしくは政令市の長の許可が必要。
9月頃に5匹の小ヘビの出産が確認されている。
体色にはバリエーションがあり、やや赤味を帯びた褐色のものや、


長崎県対馬産
撮影:ばいかだ

かなり赤味が強く、赤褐色と呼べそうなもの、


長崎県対馬産
撮影:ばいかだ

逆に赤味がない、灰褐色の個体などもいる。


長崎県対馬産
撮影:ばいかだ

また、銭形紋自体に変異を持つ個体もおり、銭形の円形の濃色の縁取りが上下左右で欠損し、銭形紋が四つの斑点になっている個体も見られたが、写真が撮れなかった。

貴重度
対馬にしかいないが、対馬で普通。
日本固有種。

うんちく
地元の人はマムシと呼んだり、ヒバカリと呼んだり、ハミと呼んだりするので、情報収集時にはかなりの混乱がある(ちなみに対馬に生息する蛇は、ツシママムシとアオダイショウ、そしてアカマダラだけである)。

注意

当ページは「へび図鑑」及び「携帯へび図鑑」の1ページです。

今後も新知見等出ましたら随時更新されます。
なお、内容(画像を含む)の 無断転記・転載は禁止です。
使用する際には「ばいかだ」に一報し、サイト名(へび図鑑)、撮影者、引用URLを掲示してください。

文章作成にあたり、「津田堅之介」さんに御助言いただきました。加えて御礼申し上げます。

撮影、説明の作成は、ばいかだ(徳田龍弘)が行いました。
ご意見、ご興味などありましたら私のサイトもご覧ください。”Baikada.com

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