2009
11.20

ヒロオウミヘビ

ヒロオウミヘビ
ひろおうみへび
広尾海蛇
Laticauda laticaudata
(Banded amphibious sea Krait)

西表島産
撮影:ばいかだ

棲息地
屋久島以南の沿岸。
東アジア沿岸~ベンガル湾、オーストラリア、南太平洋。

特徴
全長70~120cm。
胴体は細く、より陸性の蛇に似る。腹板も幅広い。
地色は青灰色~青で、黒い横帯が並ぶ。黒帯は青帯と同じ幅かそれよりも幅が広い。この点でエラブウミヘビアオマダラウミヘビとある程度見分けがつけやすい。


西表島産
撮影:ばいかだ

尾は鰭状(写真の個体は調査標識として尾ひれにナンバーが塗布されている)。
頭部は黒い地にクリーム色~水色の眼線が入り、鼻先から頭頂部にかけて続く。

体鱗
19~21枚。腹板は退化していない。吻端板は1枚。

習性
主に夜行性で、夜に海に入る。昼には岩礁に上がり、休む。
ときどき明るいうちから泳いでいるのが見られる。海洋性。
掴むと咬みついてくる事があるので注意。


西表島産
撮影:ばいかだ

環境
珊瑚礁、岩礁地帯の周辺。
時々、入江や港など穏やかな海でも遊泳する姿が見られる。

食性
魚類。

幼蛇
親とほとんど変わらない。大きさだけが小さい。


強い毒をもつ。
ウミヘビの仲間の属するコブラ科のヘビは、神経機能に作用して呼吸麻痺など起こすことが知られるが、それ以外にも筋色素尿などの筋肉的な症状も見られる。
そこそこの気の短さで、突然つかんだりすると咬む事がある。
泳いでいてわざわざ人に向かってきて咬むような事はまずないが、無用に近づくのは避けること。

その他
動物の愛護及び管理に関する法律(動物愛護法)により特定動物(危険な動物)に指定されている。
飼育や保管には都道府県知事、もしくは政令市の長の許可が必要。
エラブウミヘビ
は体型がずんぐりしており、老齢になると横帯の境界が不明瞭になり、青い部分が淡色化する傾向にある。また黒い横帯は背側が広く、腹側が狭い傾向があり、斑紋状になる。
アオマダラウミヘビ
は、横帯の比が黒帯より青帯が明らかに太く、黒帯と青帯の幅がほぼ同じ幅のヒロオウミヘビと異なる。眼線もアオマダラウミヘビは黄色が強い個体が多いのに対し、ヒロオウミヘビでは薄い青~薄い黄色。
なお、それぞれの特徴が重なるような個体変異などは起こりうるので、総合的に判断すること。秋を中心に4~5個の卵を岩礁帯(陸上)に産む。
稀に黒味が強い個体も見られ、外見はかなりイメージが変わる。

貴重度
八重山諸島では非常に多い。広く日本の南洋に分布する。
2006年版環境庁レッドリストで絶滅危惧Ⅱ類に指定されている。

うんちく
石垣島の御神崎で1995年7月に岩礁に上がって休む150個体が見られている。
夜行性のため、夜には比較的陸に近い岩礁付近の海などで活発に泳ぐのが見られる。
猛毒を持つヘビであること、そのほか夜の沖縄の海にはダツという気をつけなければならない魚もいるので、観察には細心の注意が必要である。

参考文献
日本動物大百科5 両生類・爬虫類・軟骨魚類 平凡社
日本のカメ・トカゲ・ヘビ 松橋利光・富田京一著 山と渓谷社

注意
当ページは「へび図鑑」及び「携帯へび図鑑」の1ページです。

今後も新知見等出ましたら随時更新されます。
なお、内容(画像を含む)の 無断転記・転載は禁止です。
使用する際には「ばいかだ」に一報し、サイト名(へび図鑑)、撮影者、引用URLを掲示してください。

撮影、説明の作成は、ばいかだ(徳田龍弘)が行いました。
ご意見、ご興味などありましたら私のサイトもご覧ください。”Baikada.com

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