2009
02.28

ヒバカリ

ヒバカリ
ひばかり

日計
Hebius vibakari
(Japanese keelback)

京都府産(亜種ヒバカリ)
撮影:ばいかだ

棲息地
基亜種(H.v.vibakari)ヒバカリは本州・四国・九州・佐渡島・隠岐・壱岐・五島列島・下甑島・屋久島、
亜種ダンジョヒバカリ(H.v.danjoensis)は男女群島の男島に分布。

特徴
全長は亜種ヒバカリで40~60cm、亜種ダンジョヒバカリで18~34cm。
ヒバカリは体背面が暗褐色~淡茶褐色で、首の辺りに白いエリのような斑紋がある。


京都府産(亜種ヒバカリ)
撮影:ばいかだ

腹面は薄クリーム色で、


京都府産(亜種ヒバカリ)
撮影:ばいかだ

腹板の端(腹板と体鱗の境界あたり)には小黒斑が並ぶ。


京都府産(亜種ヒバカリ)
撮影:ばいかだ

屋久島の個体群ではこの小黒斑を欠くと言われ、実際確認した個体でも小黒斑はなかった。


鹿児島県屋久島産(亜種ヒバカリ)
撮影:ばいかだ


鹿児島県屋久島産(亜種ヒバカリ)
撮影:ばいかだ

ダンジョヒバカリはあまり資料が無いのだが、淡褐色の体背面に頭部黒斑、
全身に小黒斑が散りばめられた個体の写真を見た事がある。(載せられなくて残念)
ダンジョヒバカリは体側の淡い縦条がヒバカリよりもはっきりしているようです。

ヒバカリの虹彩は茶褐色から黄褐色。


大阪府産(亜種ヒバカリ)
撮影:ばいかだ

舌の色は基部がピンク、中央部が黒、先は白く、最先端は黒い。


京都府産(亜種ヒバカリ)
撮影:ばいかだ

体鱗
19列。最外側の1~2列をのぞく体鱗には明瞭なキールがある。


山口県産(亜種ヒバカリ)
撮影:ばいかだ

習性
あまり行動時間に制限を感じないのだが、早朝や夕方に見る事が多い。地上性。
大人しいを超えて平和的な個体が多いが、時々ガンガン咬んでくる個体もいます。
威嚇姿勢は、同じAmphiesma属のガラスヒバァによく似ています。


群馬県産(亜種ヒバカリ)
あまり見られないヒバカリの威嚇姿勢
撮影:のら

環境
ヒバカリは低山地から山地の森林に住み、水辺や多湿な環境を好むため、
山地から続く田園地帯に多く見られる。
水周りの多い、少し古い町の庭先などでも意外と見られる。
ダンジョヒバカリは林床で生活する。

食性
ヒバカリはカエル・オタマジャクシ・小魚・ミミズなど。
ダンジョヒバカリはミミズ。

幼蛇
小さい。15~20cmくらい。とぐろを巻くと1円玉といい勝負。
ほぼ親と同じ外観だが体色は黒ずむ傾向があり、
体背面にオレンジ色の小さな斑紋が見られる場合もある。


神奈川県産(亜種ヒバカリ)
撮影:ばいかだ


毒を持っていそうな名前だが、毒は無い。(今のところ有毒成分は確認されていない)
ヒバカリの名前の由来は、咬まれたら「その日ばかりの命」という説が聞かれるが、どのような経緯で名前がついたのか不明。毒説よりは、夕方など比較的短い時間に多数の個体が活動することから、「時間を測ったように出てくる(日計り)」からヒバカリという名がついたという説の方がしっくりと理解できるように思える。
同じAmphiesma属のガラスヒバァなどは弱毒を持つが、それでも命にかかわるようなものではない。
ガラスヒバァやヤマカガシ同様、後牙は持っている。


群馬県産(亜種ヒバカリ)
後牙
撮影:ばいかだ

その他
5~6月に交尾し、7~8月に4~10卵を産む。
成体の体色の変異は無紋型~モザイク型まで斑紋の出方がさまざま。
捕まえて尾の先のほうを掴んでしまうと、体をねじるように回り始め、尾を自切して逃げようとする。
この行動は同じAmphiesma属のガラスヒバァや、ヤエヤマヒバァにも見られる行動です。
ちなみに自切した尾は再生しない。

貴重度
ヒバカリは多い所には多いが、いない所には全くいない。
水質やそこに住む餌生物に依存した分布が考えられれる。
ダンジョヒバカリの住む男女群島は国の天然記念物。男島でしか見れない。
それぞれ日本固有亜種です。

うんちく
体色が薄く斑紋の出る個体もいる。
こういう斑紋型(モザイク型)のヒバカリは
一部資料にみられるダンジョヒバカリの個体に似ているように見える。


山口県産(亜種ヒバカリ)
撮影:ばいかだ


山口県産(亜種ヒバカリ)
撮影:ばいかだ

大人しい個体は、捕まえようが何しようが咬み付いて来ないが、
調子に乗っていじりすぎると、人間の体温による熱中症で ぐったりしてしまう事があるので注意。
無垢な顔つきで、とても地味だが、やさしい雰囲気に魅力を感じる。
ダンジョヒバカリについてはあまり資料 もなく、詳しく書けない事をお詫びします。

注意
当ページは「へび図鑑」及び「携帯へび図鑑」の1ページです。

今後も新知見等出ましたら随時更新されます。
なお、内容(画像を含む)の 無断転記・転載は禁止です。
使用する際には「ばいかだ」に一報し、サイト名(へび図鑑)、撮影者、引用URLを掲示してください。

写真を提供してくださった「のら」さんに感謝いたします。
のらさんのお勤め先、ジャパンスネークセンターのサイトはこちらです。

それ以外のものの撮影、説明の作成は、ばいかだ(徳田龍弘)が行いました。
ご意見、ご興味などありましたら私のサイトもご覧ください。”Baikada.com

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