2008
11.12

マダラウミヘビ

マダラウミヘビ
まだらうみへび
斑海蛇
Hydrophis cyanocinctus
(Banded sea snake)

タイ産・標本
撮影:増永元

棲息地
奄美大島・徳之島・沖縄本島・宮古諸島・八重山諸島沿岸、
東アジア南部沿岸~ペルシア湾まで分布。

特徴
全長110~180cm。尾は鰭状で、腹板は極めて小さい。
胴の中央から後部は太く、頭部はその1/2~2/5くらいの大きさと言われる。
黄褐色の地に黒い横帯が並ぶ。背面全体がやや青黒がかることもある。
目の直径は唇と目を結ぶ最短距離よりも小さい傾向。
(頭の大きさの割に目が小さめ。そのため、クロガシラウミヘビより目が小さい印象。写真は「体鱗」を参照のこと)


タイ産・標本
撮影:増永元

頭部を含め、体の斑紋は若干の変異は普通にあり、斑紋についての特徴はクロガシラウミヘビとの識別には使いにくい。
クロボシウミヘビは、黒い横帯が腹まで達しない場合が多く、判別しやすい)

体鱗
頚部で27~35列。


標本比較
撮影:増永元、作成:ばいかだ

上の写真のように頭側板はマダラウミヘビでは2枚のことが多いが、クロガシラウミヘビでは1枚のことが多い。
しかし、目にしても頭側板にしても、あくまで傾向であって識別点としては心もとない。個体差の範囲でそれぞれの特徴にかぶってしまう個体が現れることがある。

習性
昼行性、海洋性。

環境
沿岸部。波の荒くないところ。珊瑚礁や港・入江でも可能性はある。
イイジマウミヘビのような完全な内湾性ではないようだ。

食性
魚類。

幼蛇
大きさ以外は親とほぼ同じ外観。


コブラ科のヘビなので、呼吸抑制を起こす神経系作用や、血色素尿を排泄させる出血系の作用のある毒を持つ。
毒が入れば死亡することもあり得るし、本種と思われる咬症死亡事故も起こっているようです。
掴んだり必要以上の刺激を与えると攻撃性があるので、岸に無理に上げたり触ったりしないこと。

その他
動物の愛護及び管理に関する法律(動物愛護法)により特定動物(危険な動物)に指定されている。
飼育や保管には都道府県知事、もしくは政令市の長の許可が必要。
胎生で3~15匹の子供を産む。
マダラウミヘビの捕食行動は不明だが体型から、クロガシラウミヘビと違う捕食行動をするのではないかと推測されている。
砂に頭を潜らせたりせず、通りすがりに魚を襲う。
首を横に振って噛み付き、毒で死ぬまで離さない、というパターンなのではないかといわれている。

貴重度
多くないと思われるが、そもそもクロガシラウミヘビとの識別がつきにくいため、実態はわからない。

うんちく
時々、本州などでも本種らしい死骸の漂着が記録されることがある。
過去に、このマダラウミヘビを石垣島の川平湾で確認できたと思っていたが、捕獲も出来ていなかった(無理)し、体長からしてまだ若蛇だったので、クロガシラウミヘビとの見分けができる状態ではありませんでした。
そのマダラウミヘビは、好奇心からか海底からこちらに近寄ってきました。
グラスボートの船底から見たので恐さはありませんでしたが、遊泳中だったらちょっと怖いかも…?
(ちょっかい出さなければ、必要以上におびえる必要もないのですけれど^^;)


沖縄県産・標本
マダラウミヘビではないかと思われる個体
撮影:増永元


沖縄県産・標本
マダラウミヘビではないかと思われる個体
撮影:増永元

なお、マダラウミヘビの日本の個体群とクロガシラウミヘビは、外見上の識別が難しい。
明らかなクロガシラウミヘビは識別できる(頭部の大きさなど)ことがあるが、マダラウミヘビと断定できる個体を日本で確認するのは難しい。

注意

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写真を提供してくださった「増永元」さんに感謝いたします。
増永さんのサイトはこちらです。

その他、説明の作成は、ばいかだ(徳田龍弘)が行いました。
ご意見、ご興味などありましたら私のサイトもご覧ください。”Baikada.com

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